東方数学帳   作:フリーエイリアン

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全てのxにおいて「x以下の数で互いに素である自然数の個数」(=φ(x))がn個ではないようなnがノントーティエントである。(Wikipediaより)
要するにどんな自然数でも互いに素である自然数を14個持つことはない、ということです。ちなみに奇数は全てノントーティエントです。さらに自然数全体で見るとほとんどの数がノントーティエントなんだそうな。


第14話 14=2×7 最小の偶数のノントーティエント

掛side

 

結界を越えるとそこには長い長い階段があった。いやもうこんなに長い階段は見たことがない。博霊神社の前の階段も相当なものだがそれとも比べ物にならない。俺が空を飛べなかったら絶対にここを登ることはないだろう。しばらく行くと霊夢が緑色の服を着て二本の刀を持った少女と話している所に出会った。

 

「霊夢!こっちは終わったぞ。」

「ああ、やっと来たのね。やっぱり冥界の住人が春を集めていたわよ。」

「そうか。そいつの事か?」

「私は冥界の白玉楼の庭師兼剣術指南役、魂魄妖夢。幽々子様を守るためここであなたたちを斬り捨てします。」

「切り捨て?ああ4人だからか。」

「掛、訳のわからないこと言うのは家で一人の時にしなさい。そしてあんたも斬り捨ては止めろっていったでしょ。さっきスペルカードルールについて説明したじゃない。幻想郷の戦いは死者を出さないのよ。」

「四捨を出さない。つまり常に切り上げか。」

「あんた頭どっかにぶつけたの?」

「ところでその白いのは何なんだぜ?」

「あ、これは私の半霊です。私は半人半霊なんですよ。」

「そりゃ面白い。」

「ええとスペルカードでしたね。それを作るために少し時間をいただきたいのですが。」

 

そうか、スペルカードルールが浸透しているのは幻想郷のみ。幻想郷に関する異変だからスペカルールで解決して良いのだけれどルール説明は必要なんだな。

 

「ああ先に屋敷に戻ってなさいよ。私達は後からのんびりいくから。」

「わかりました。…では」

 

 

「速い!」

「瞬間移動ですかね?」

「あっという間に見えなくなったぜ。」

「いや、瞬間移動じゃない。ちゃんと軌跡は残っている。加速度は物凄いがな。」

「少し力をためてから一気に出したのね…まぁいいわ、私達も行きましょう。」

 

 

 

〜白玉楼到着〜

 

「これが冥界の屋敷か。めちゃくちゃでかいな。敷地面積だけなら紅魔館を上回るぞ。」

「そうですね…紅魔館ももう少し拡張しましょうか。」

「いや、なぜ張り合う?そもそも住んでいるのは六人だけだろ?今でも大きすぎるぐらいじゃないか。」

「館の大きさは主の権力、カリスマ、腕っぷし、その他もろもろの力の大きさを表すのですよ。」

 

初耳だが筋が通っている気もする。そういえばこの屋敷って溢れた幽霊の待機場にもなっているんだっけ。道理で広いわけだ。

 

「やっと来ましたか。待ちくたびれましたよ。」

「あら、もう弾幕ごっこの準備は出来たのかしら?」

「はい。」

「でもこれだと4対1だぜ?さすがに戦力差が…」

 

 

「あら?私も入れたら4対2よ?そして戦力もだいたい同じになるわね〜」

「! …あなたがこの異変の首謀者ね。」

「西行寺幽々子よ。よろしく。」

「じゃあさっさと春を返して貰おうかしら。」

「俺達は早く花見がしたいんです。」

いや、別に花見がメインじゃ無いけどね?

「花見がしたいのならここですれば〜?」

「死体と一緒に花見は勘弁だぜ。」

 

でも幻想郷中の春を集めただけあってここは凄い花盛りだ。桜が綺麗だな。

 

「……もうすぐで西行妖が満開になるのよ。」

「西行妖?」

「ええ、あの奥にある一番大きい桜よ。」

「そんなことのために幻想郷から春を集めたんですか…」

「あの西行妖が満開になるとき…あの下に封印された何者かが復活するのよ。」

 

何者かって…自分でもわかってないのか…

 

「あなたの興味本意でで春を集められたらたまりませんわ。」

「なんとしてでも返してもらうぜ!」

「あらあら、じゃあ私達も抵抗させてもらうわ。いくわよ、妖夢。」

「わかりました。幽々子様。」

 

 

 

さて、作戦たてるのは俺の仕事なんだっけ。

「霊夢!お前1人であの剣士の相手出来るか?」

「お安いご用よ。任せてちょうだい。」

「よし。じゃあ魂魄は霊夢に任せて三人で西行寺を倒す!最初は各自自由に戦え。あと…魔理沙のマスパは出来るだけ温存しろ。少し考えていることがある。それとスペカ使うときは味方に当てないように気を配って。じゃあ行くぞ!」

「相談は終わったのかしら?」

「ん。準備万端ですよ。」

「ではまず私から!」

魂魄が二本の刀を振ると小弾が沢山飛んできた。交差弾か…厄介だな。

「霊夢!反対側に回ってその弾幕を引き付けてくれ。俺達にはこの交差弾は少しもて余す。」

「わかったわ。じゃあ頑張って。」

西行寺からは中弾と粒弾が混ざったこれまた避けにくい弾幕が飛んでくる。避けにくいが…弾の色といい軌道といいとても美しい。うっかりしていると見とれそうになる。いかんいかん。

 

魂魄からの交差弾が全て霊夢の方へ行ったので少し楽になった。

 

取り敢えず最初はいろんな軌道の弾を撃って相手の動きを見る。

 

…ルール覚えたてとは思えない身のこなしだ。3人分の弾幕をいとも容易く避けていく。

「じゃあスペルカード行くわよ〜」

「よし、お手並み拝見だぜ!」

「亡郷『亡我郷 -さまよえる魂-』」

時計回りの5本レーザーと半時計回りのへにょり軌道の楔弾。

楔弾をうまいことかわさないとダメだな。

動ける場所が半分になるのでこっちの攻撃が単調になってしまう。っと今度はレーザーと楔弾が逆になった。

「奇術『幻惑ミスディレクション』」

十六夜がスペルカード出したな。俺が見たやつよりも弾が増えてる。どうやらクナイ弾が反射するようになったのだが屋外だと地面しか跳ね返るものがないな。これだと避けるのもあまり難しくない。

「十六夜!俺の方にもクナイ一筋投げろ。」

「えっ?わかりました。」

反射したクナイ弾は真っ直ぐ相手を狙うようだ。それならこれで良いだろう。

 

大きめの硬い弾幕を造り十六夜のクナイを当てる。これにより俺の方からも高速クナイが反射して飛んでいく。さらに俺の通常弾も足せば難易度はかなり上がるだろう。そして仕上げだ。

「魔理沙!レーザー!」

「まかせとけ!イリュージョンレーザー!」

 

自分を真っ直ぐ狙う弾はゆっくり少しづつ避けるのがセオリーになっている。現在西行寺のところへ飛ぶ弾は全て狙撃弾。ところでゆっくりと動いているときに突然レーザーが飛んできたらどうする?つい過剰に避けてしまうだろう。その結果…

 

「あらあらこれはひどいわね〜」

西行寺が大きく動いた結果狙撃弾はあっという間にばらけ空間がクナイとナイフで埋め尽くされた。これを避けるのは至難の技だろう。

 

良し!一被弾取れた。このまま行けばもう一回ぐらい当たってくれそうだけど…

 

「しょうがないわね〜これならどうかしら?亡舞『生者必滅の理』

大量のナイフがあっという間にかき消され蝶弾が空間を埋め尽くす。そして大弾がのっそりと飛んできた。

 

うん、落ち着いて避ければそう難しいスペカではない…のになぜ今被弾音が聞こえた?誰だ?

「あ〜ミスったぜ。」

お前か魔理沙。

魔理沙の動きは速いが直線的で余り弾幕を避けるのには適していない。特に細かい弾幕なら尚更だ。

「魔理沙、少し距離とってレーザーの準備していて。十六夜はナイフ乱射頼む。プリズムリバー戦のあれを役割逆にしてやるぞ。」

あれとは勿論移動妨害からの狙撃だ。今回は魔理沙を狙撃役にする。上手く行くと良いが。

 

 

 

霊夢side

 

掛に頼まれてこの半人半霊の剣士と戦うことになった。以外と手強いわね…

「幽鬼剣『妖童餓鬼の断食』」

こいつが技を使うたびに時間の流れが遅くなったり瞬間移動されたりする。

「あんたいったいなんなのよ。さっきからおかしな事ばかり起きているんだけど。」

「ただ一時的に集中力を高めているだけのことです。」

「集中力?」

「誰でも集中すれば自分の時の流れが遅くなることを感じるでしょう。それを極めれば周囲の空間ごと時を遅めることも容易い。更にその状態で動けば他者には瞬間移動に見えるのです。」

「ふーん。で、どうやって極めるわけ?」

「簡単なことですよ。日々修練を重ねるだけです。」

 

 

日々修練ねぇ。そんなの一度もしたことないわ。

 




霊夢VS妖夢の戦いは書かない予定です。

次話投稿時にちょっとしたイベントを開く予定。お楽しみに〜
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