東方数学帳   作:フリーエイリアン

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合成数は1とその数自身以外の約数を持つ数で半素数は2つの素数の積である数です。

今話は咲夜戦とレミリア戦前半。



第4話 4=2×2 最小の合成数で半素数

 

掛side

 

「じゃあ始めようか。標準ルールで俺が勝ったらこの異変が解決するまであなたの一切の俺たちへの邪魔を禁ずる。」

「私が勝ったらあなたのこの異変への干渉の禁止と、あの巫女を止める手伝い。この二つを要求させていただきます。」

「よし、じゃあ行くぞ。先手必勝! 関数『グラフ描画』」

このスペカを使うには精密な計算が必要。つまり相手の攻撃を避けながら使うのは難しい。だから初っぱなから使うことにしたのだ。

「ではこちらも。奇術『ミスディレクション』」

「おっ、瞬間移動?」

ビームをかわされた。そして飛んでくる大量のクナイ弾とナイフ。なんだかチルノ戦の時の不意討ち妖精に似ている。あれ?でもなんか違和感が…

「なかなかやりますね。私のナイフを容易く避けるとは。」

「うん。 …えーとあなたの能力ってまさか『相対性理論を操る程度の能力』とかじゃありませんよね?」

「は?え?そうたい…?」

「空間とか時間を表す式があなたの周りはとても歪んでいるんですよ。なのでこの前読んだ相対性理論について書いてあった外の本を思い出して。もしかして相対性理論を操れるんですか?まさか司っているんじゃないですよね!?」

「相対性理論がなんなのか知らないけどたぶん違うわ。私の能力は『時間を操る程度の能力』。応用すれば空間も操れるわよ。」

「なんだ…残念。」

「時間を操る程度の能力でがっかりされたのは始めてだわ。喰らいなさい。幻幽『ジャック・ザ・ルビドレ』」

「あらま、いつの間にかスペルブレイクしてる。っと。」

飛んできた大弾を迎撃…!!?

いつのまにやら回りをナイフに囲まれている。

「ベクトルをマイナス一倍!!」

とっさに跳ね返す。そうか、時間を止めている間にナイフを投げたのか。

「あら、よく避けられましたね。大抵の人は全く避けられないのですが。あなたもなにか便利な能力を持ってるようで。人間ですよね?」

「人里にすむ人間だ。名前は山数掛。職業は数学者。数式を操る程度の能力を持つ。」

再び現れたナイフを跳ね返しながら今更の自己紹介。

「私はここ紅魔館でメイド長を勤めている十六夜咲夜です。…どうやらこのスペカではあなたを仕留めるのは無理なようですね。」

「ようやく気付いたか。ってか十六夜、お前いつの間に被弾したんだ?」

なぜか十六夜の被弾数が1になっている。

「自己紹介の最中に時間を止めて動いていたらついうっかりと…」

「アホか」

「久しぶりの被弾です。」

「……うおっとぉ!?」

十六夜が投げてたナイフが壁にぶつかって反射した。これは予想外だ。えーと入射角と反射角は等しいから…絶対値使えば軌道が出せるかな?

「じゃあ俺も二枚目のスペカ。」

「私は三枚目ですね。」

同時にスペカを構える。

「方向『ベクトルの矢』」

「幻世『ザ・ワールド』」

十六夜は炎弾を真っ直ぐ打ち出している。対する俺も矢印状の弾幕を真っ直ぐ、全て平行に打ち出す。十六夜のナイフがまたもや俺の周りに設置されるが今度は向きがバラバラで単純に逆方向に跳ね返すわけには行かない。取り敢えず気合い避けか。十六夜も俺の弾幕を避けている。たまに弾が消えるのは時間を止めている間に迎撃しているのだろう。

「本当に便利な能力だな。」

「ええ、重宝しております。」

何でも時間を止めて掃除すると埃が舞わないとか。十六夜のスペカは純粋に難しく一回被弾してしまった。。仕方ない、こちらからも仕掛けるか。

「矢弾のベクトルをマイナス一倍。」

いままで真っ直ぐ飛ばしていた矢弾の向きを全て逆方向にする。更にスピードも少し上げておく。

「! 時間て…ぐっ。」

なんとか時間を止める前に当てることが出来た。

「奇術『エターナルミーク』!」

まるでやけくその様に飛んでくる大量のナイフを避け…失敗した。これで2対2。

「メイド秘技『殺人ドール』」

物騒な名前のスペルだ。ナイフを大量に投げ、時間を止めて幾つかのナイフの向きを変える、と言ったところか。一度通りすぎたナイフの向きも変えてくるため、あっという間にこの空間がナイフだらけになる。

「どうしましたか、降参するのですか?」

全くない弾幕を撃つ気配のない俺を煽ってくる。

「五月蝿いな。今作戦を練っているところなんだ。」

と言っても時間の余裕は殆ど無い。さっきから3度もピチュりそうになった。

「呑気なことやってると負けますよ?」

また一つのナイフが俺を掠めていった。

「大丈夫だ。問題ない。もうお前の攻撃は全て読みきった。多分。」

少し不確定要素は有るが行けるだろう。床に降り、一歩足を踏み出す。更にもう一歩。次は斜め前に。ゆっくりと、だが確実に、前進していく。

「えっ?何で当たらない!?」

「言っただろう?お前の攻撃は全て読みきったと。」

そう。文字通り全てだ。ナイフの飛びかたのみならず、次にどのようにナイフを投げ、どのナイフの向きを変えるかまで。ここまでのデータを解析しこれから10秒間のナイフの軌道を全て予測した。

「っっっ!」

時間を止めての移動で逃げるがその位置も予測済だ。既にそこには弾幕を飛ばしてある。

 

ピチューン

 

 

「参りました…」

「まだまだ動きが単純だったね。おかげでデータ化しやすかったよ。」

さて、霊夢は大丈夫かな?

 

 

 

霊夢side

 

「なかなかやるわね。」

「おまえこそ。スターオブダビデを避けきるとは。」

「そのネーミングセンスどうにかならないの?」

ここまでお互い被弾なし。でも私のほうが少し押されぎみ。密度の濃い弾幕にこちらの攻撃が全て相殺されるのだ。お札はともかく針まで通らないとわね。

「次行くわよ。獄符『千本の針の山』」

…またずいぶんと密度の濃い弾幕ね。でもこの大きさの弾なら針で砕けるかもしれない。

「一点集中パスウェイジョンニードル!」

針を一ヶ所に固めるように投げまくる。

「!!!しまっ…」ピチューン

よし!

「ちっ!まだまだ!呪詛『ブラド・ツェペシュの呪い』」

ナイフが曲線状に投げられその軌道にに赤い弾が並ぶ。で、一定時間が経つと赤い弾がランダムに動き出すのね。…こんなん避けられるかぁ!!ナイフをかわすと赤い弾が掠める。赤い弾を避けるとナイフが飛んでくる。一回被弾してしまった。

こうなったら仕方がない。

「霊符『夢想封印』」

巨大なホーミング光弾で相手を狙い撃つ。

「紅符『スカーレットシュート』!」

レミリアのスペルも赤い巨大な弾を放つものだった。

光弾と紅弾がぶつかり合う。そして…

 

 

 

ピチューン

 

制したのは私の光弾だった。

 

「さぁこれでリーチよ。そろそろ降参してくれるとありがたいんだけど。」

「まだ負けるわけには行かないわよ。これがラストだ!『紅色の幻想郷』」

さっきのブラドなんとかに似ている。違うのはナイフが大玉になったことと…

「あかん。これはあかんわ。」

悪夢と思うような密度。焦りからたちまち被弾してしまう。

「夢符『封魔陣』!!」

これで決めないと!

 

壁はたちまちレミリアを押し潰し…

「えっ?なんで無傷なの?」

まだ私の勝ちには遠かった。

 

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