元野球選手が鎮守府に着任しました。   作:ポンセ

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そろそろ登場予定の艦娘も作成し終わります。
試合ができるようになりますね。


開幕準備

「・・・そろそろ寝る時間だな。」

プロ野球選手は体が資本だ。私は現役時代からずっと午後11時には眠れるように生活リズムを作ってきた。現在はもう少し夜更かしをしても問題はないのだがしみついた習慣は簡単には抜けないらしい。今でも11時が近づくころには眠くなる。

深海棲艦の脅威が払しょくされて以来、私の仕事は日々の報告書作成がメインになっている。現役時代の戦いの日々に比べれば非常に平穏で、周りには私を慕ってくれる娘のような子たち。

「・・・隠居生活にしてはぜいたくすぎるだろうな。」

しかし、少し刺激打足りないと思っている自分も確かだ。現役時代、まったく打てずに球場を後にするときに聞こえてくる観客からの罵詈雑言。負けが込むと日に日に悪くなっていくチームの雰囲気。逆に自分が活躍をしたときは惜しみない称賛の声が浴びせられ、勝ちを重ねているときのチームの雰囲気はとても朗らかで余裕があった。

たった1試合の勝ち負けで状況が一変するギリギリの日々。優勝へのデッドヒートを繰り広げているときなどは心が休まる時がなかった。

「・・・早く引退しすぎたのかもしれないな。少し未練が出てきた。」

昔から「即断即決」だったが同時に判断が甘く、その決断に後悔が残る場面も多かった。

「・・・」急に夜の静寂がさびしく思えてきた。

「今日はもう寝ようか。」今の私は野球選手「福端由之助」ではなく提督「福端由之助」だ。切り替えはしっかりせねばな・・・

 

カツカツカツカツ

「?」

この鎮守府の消灯時間は午後12時だ。現在は午後10時50分。寝るのにも長い支度が必要なのは人間の女性も艦娘も同じ。この時間帯に執務室を訪れる者はあまりいないのだが・・・

足音を聞いていると一人ではなく複数人いる。よほど急ぎのようなのか。

私は寝る支度をいったん止めて執務机につく。何やら異様な緊張感が部屋を支配していく。まさか深海棲艦の人型が復活したとか。それだったら世界はまた危機に陥るかもしれない。あの壮絶な戦いを私はまた生き抜くことができるのだろうか。直前まで若干ネガティブな感傷に浸っていたためか、考えはどんどんネガティブな方向に進んでいく。

 

 

コンコン

「どうぞ。入ってくれて構わない。」

ガチャ

「夜分遅くに申し訳ない。どうしても伝えておきたい急ぎの用があってな。」

長門型1番艦 長門

我が鎮守府の主力を担ううちの一人だ。その後ろからは正規空母の「赤城」「加賀」

航空戦艦の「扶桑」といずれもこの鎮守府の主力級の艦娘たちだ。

・・・悪い予感が募っていく。これほどの戦力が一堂に会する。しかもみな真剣な表情で私の前にたたずんでいる。なにかあったのだろうか。やはり新たな人型が発見された・・・とかなのだろうか。

あまり聞きたくないが聞かなければ始まらないのも事実だ。私は意を決して言葉を発する。

「こんな時間に4人で訪れるなんて・・・伝えたいようとはそんなに重大なことなのか。」

「ああ。これからの私たちを左右する非常に重大な要件だ。」

・・・覚悟を決めなければならない。

「・・・用件を聞こう。」

「提督。実は・・・」

「・・・」

 

 

「鎮守府内ペナントレースを開催したいんだ!」

 

 

「・・・・ん?」

一瞬考え込む。だが答えはすぐに頭に浮かんだ。

「あぁ・・・。そういうことか・・・。」

「察しがよくて助かります。」あまりに唐突だったから伝わるか不安だったのだろう。頭に浮かんだ回答でおそらくあっているという旨を加賀が発した。

「第六駆逐隊の子ら4人。そのいずれもが投手・捕手以外を希望している、みたいですね。」赤城が口を開く。

「まだはっきりとは決まっていないがおそらくはそのように収まるだろうな。」

そのように収まれば確かに最後のピースが埋まる。

「それにしても情報が早いな。蒼龍や霧島から聞いたのか。それとも・・・」

「夕立ちゃんから聞きました。現在鎮守府はそのことでもちきりですよ。」

朗らかな口調の扶桑。普段通りに見えるが心なしか高揚しているように見える。非常に珍しいことだ。

「夕立か・・・。」眠くなったから帰ると一足早くグラウンドを後にしていたが伝えることはしっかり伝えていたんだな。

「それで提督!どうなんだ!」

長門が早くしろと返事をせかしてくる。

「・・・今日はもう遅い。このことは明日またゆっくりと考える。だから今日はもう休むといい。」

わたしがそういうと4人は聞き分けよく執務室から退出していった。

昔から発言したことは曲げないようにしてきた。「今日は休むように。」といったからにはもう話せることはないと悟ったのだろう。

 

その日の私は夢を見た。ペナントレースで優勝した時の歓喜の夢だ。

よほど気分が高揚していたのだろう。

結局今でも私は野球が好きだったのだ。

 




相変わらずへたくそな文章。日を空けるといいことはありませんね。
誤字脱字は見つけ次第修正していきます。
今まで通り読みやすくなるよう精進していきますのでこれからもよろしくお願いします。
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