元野球選手が鎮守府に着任しました。   作:ポンセ

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チームメンバー

「さて・・・どうしたものか。」

 

鎮守府内ペナントレース、通称「カ・リーグ」の開催に伴い立ち上げられた運営委員会。元プロ野球選手である私ももちろんその運営に参加している一人だ。ほかのメンバーは鳳翔、香取、間宮、大淀といずれも頭の切れるものばかりで非常に心強い。

そんなメンバーと今現在話し合っているのは「チーム分け」について。

 

「幸いポジションかぶりがなく、各ポジションが4人ずつ存在している。特にショートは4人とも中心選手になりうる力を持ったものがいるからまあそこも問題ない。」

ショートとは内野守備の要である。守備負担が大きいポジションのため、疲労などの影響で打撃成績が落ち気味なポジションなのだが・・

「金剛さん、夕立ちゃん、神通さん、羽黒ちゃん。現在鎮守府に在籍しているショートはタイプこそ違えど皆いわゆる「打てるショート」ですね。」

おもむろに何かの資料を配布しながらそう語る大淀。その資料には各艦娘の身体能力、プレイスタイル、心理傾向などの簡単なデータが記されていた。

 

「大淀・・・このデータは」

「はい。妖精さんのはなしによるとこの鎮守府で使用している設備、機器はみな使用の際にデータを採取しているそうです。打率、得点圏での打率、守備率、ポジショニングなど、今回のカ・リーグ開催に向けての準備に必要ならば開示してくれるとのことなので簡単なものばかりですが用意してもらいました。」

もちろん各艦娘の許可もきちんととってありますよ。という大淀。

 

あの豪勢な練習設備にはそんな機能があったのか。

目を通してみるとたしかに各種野球に関するデータが細かに記されている。

「・・・これはすごいな。」

さらに驚くことはこの情報が「リアルタイム」で更新されているところだ。

「・・・なるほど。天龍は今150キロクラスの投手を想定してマシンを設定しているのか。おかげで打撃に関する成績がグングン下がってるな。」

このシステムで選手たちの能力が全部把握できるわけではない。しかし、バランスの良いチーム編成を行うには十分だ。

「これがあればチーム編成も楽になる。大淀、それに妖精さんも助かる。ありがとう。」

私の目には見えないが多分この空間にも妖精さんはいるだろう。

「い、いえ、大した労力ではありませんでしたし・・・。それに妖精さんたちもカ・リーグを楽しみにしているようで何か必要なものがあったらいってほしいとのことです。」

「それはたすかる。大きな戦力になるな。」

この技術を応用すればリーグ戦の成績も試合のスコアブックも日程もそのほかの様々なものが飛躍的に楽になるかもしれない。というかここまで性能がいいと・・・

(私を除く4人はとても頭が切れ、動体視力も非常に優れている。)

野球経験があるということで私もここにいるがそれも妖精の助力があれば初期段階以外は必要ないのではないだろうか・・・

「まあいい。まずはチーム編成から。今日中に決めてしまおう。」

「「「はい」」」

 

 

私が予想していた以上にこの鎮守府は野球が好きなようだ。

これなら本家プロ野球にも負けないくらいのリーグ戦が展開できるだろう。

「とりあえず明日の昼にはチーム発表がしたいな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ざわざわ・・・

掲示板のまえには人だかりができている。

これから始まるリーグ戦。それを共に戦う仲間の発表なのだから確認しないわけにはいかない。

 

 

Aチーム(仮)

 

投・蒼龍

捕・霧島

一・大和

二・雷

三・天龍

遊・神通

左・北上

中・那智

右・雪風

 

Bチーム(仮)

 

投・加賀

捕・長門

一・山城

二・時雨

三・高雄

遊・夕立

左・夕張

中・大井

右・電

 

Cチーム(仮)

 

投・赤城

捕・扶桑

一・陸奥

二・天津風

三・能代

遊・羽黒

左・木曾

中・島風

右・比叡

 

Dチーム(仮)

 

投・瑞鶴

捕・翔鶴

一・愛宕

二・ヴェールヌイ

三・叢雲

遊・金剛

左・暁

中・足柄

右・那珂

 

「Aチームの人は今すぐ第一会議室へ集合してください。顔合わせとこれからのスケジュールについて話し合いましょう。」

「Bチームのものは第二会議室へ。まずは・・・チーム名から話し合おう。」

 

ワイワイ ガヤガヤ

 

各チームの選手が各会議室へ向かう。チーム名、これからの全体練習、連携などの話し合いetc・・・

 

 

 

いよいよ始まるカ・リーグ。

長い戦いに向かって選手たちは最終調整へと向かっている。

私もそんな雰囲気に当てられてか気分が高揚してくる。

「楽しみだな・・・。」

執務室でひとり呟く。

「・・・引退するのが早かったのかもな。」

後悔を口にするものの時間な流れは遡れない。

 

 

久しぶりに夢を見た。

私のチームがこともあろうか艦娘のチームと対戦しているではないか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・夢から覚めた。

どちらが勝ったか、どんな内容だったか、相手チームのメンバーは誰かなどは夢特有のぼんやりした感じではハッキリとは覚えていない。

こんな夢を見るくらいだ。

「・・・引退するのは早すぎたんだろうな。」

今度から決断する時はもっとよく考えようと思った朝だった。

 

 

 




次回、ちょこっとリーグ戦について説明したら試合開始です。
しっかりと書けるよう尽力いたします。これからもよろしくお願いします。
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