あなた達のその愛で   作:えっぐぶれいん

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最終話:あなた達のその愛で

不安なときは側にいたくて仕方ないのに

 

今、寂しくないのかといえば平気じゃないけど我慢できる

 

 

自分とは関係ない場所で相手が楽しげにしているのは寂しい

 

 

[心の距離]が離れているせいで[不安な理由]になるくせに

 

[安心の理由]は[心の距離]で離れていくんだね

 

 

離れていても平気な理由は[心の距離]が近いから

 

 

 

 

凛『…』

 

 

凛ちゃんには上手く伝えなければならない

 

 

 

不在着信:高坂穂乃果

 

 

 

凛『…っ』

 

 

[心の距離]を縮めるべき相手は私じゃなくて

 

 

 

すぐ近くにいるんだよ?

 

 

 

花陽『…』Zzz

 

『あ、寝ちゃってた…』

 

『ん、メール?』

 

 

高坂穂乃果

 

朝早くにごめんね?

起こしちゃったかな?

今日、凛ちゃんと話してくるね

花陽ちゃんの寂しさを穂乃果も一緒に持てたら良いなって思ったんだ

本当は穂乃果も寂しかったんだ…

でも大丈夫だよ

凛ちゃんは誰のものでもないもんね?

 

 

 

 

気付かなくてごめんね?

 

 

花陽『え…』

 

『!』

 

『…っ!』

 

ダッダッダッ

 

穂乃果ちゃん…全然伝わってない…!

 

私に気を使ってる…!

 

一人にさせないために!

 

凛ちゃんの気持ちは何も考えてない!

 

穂乃果ちゃんだって寂しいくせに!!

 

ポツポツ

 

花陽『雨が…』

 

『どこに行ったんだろ…?』

 

『二人が待ち合わせしそうな場所…』

 

 

[穂乃果ちゃんの恋人になれちゃうね?]

 

 

『…!』

 

 

~~~~~~

 

 

凛『…おはよ』

 

穂乃果『…うん』

 

凛『ずっと待ってたよ…』

 

『凛、穂乃果ちゃんのことを考えてみたんだ』

 

『でもね、全然知らなかった』

 

 

『[高坂穂乃果]ってさ』

 

 

『いつも笑顔で元気いっぱいで周りを明るくしてくれる人だっけ』

 

『穂乃果ちゃんのおかげで凛も…また笑えるようになったんだ』

 

『凛も子供じゃないからね、上手に笑えるよ』

 

『そしたらさ、気が付いちゃった』

 

『誰かのためにいつも自分のことは後回し』

 

 

『人のために泣いて自分のために笑えない女の子を見つけたんだ』

 

 

『遅くなってごめんね?』

 

 

『次は…凛が助ける番だよ…?』

 

 

『穂乃果ちゃん』

 

 

 

 

『アイドル、辞めよ?』

 

 

 

 

穂乃果『…!』

 

 

『何に怯えてるの?』

 

 

怯え…?

 

 

凛『ねぇ…』

 

 

穂乃果『私は…っ!』

 

『ほ…ほんの少し感じた[窮屈]から[自由]になりたくて…』

 

 

少しだけそんな自分から距離をとろうとすると

 

また別の[窮屈]がやってきて

 

最後には身動きが取れなくなってきて…

 

 

凛『答えがほしいんじゃないんだよ』

 

 

『好きだよ』

 

 

『ずっと穂乃果ちゃんだけを見てた』

 

 

『アイドルだとか関係ない』

 

 

甘えてしまいたい

 

本当は…

 

今すぐにでも

 

抱きしめてほしい

 

 

穂乃果『…っ!』

 

 

凛『あ…』

 

 

花陽『待って!』

 

『穂乃果ちゃんの言いたいこと!ちゃんと伝えて!!』

 

『私に気を使わなくていい!』

 

『私はもう一人でも大丈夫だから!』

 

 

凛『かよちん…?何でここに…』

 

 

穂乃果『ーー花陽ちゃん…!言っちゃダメだよ!』

 

 

花陽『勝手に納得して自分だけ我慢して!』

 

『上手にバランスとか距離感とるのもうやめようよ?』

 

 

穂乃果『そんな…!!ずっと一人で平気なの?』

 

『花陽ちゃんは自分に大丈夫って言い聞かせてるだけでしょ!?』

 

『私に自分を投影しても救われないよ?』

 

 

凛『…なにそれ?どういうこと?』

 

 

穂乃果『花陽ちゃんにとって凛ちゃんはその程度の事じゃないでしょ?』

 

 

『ずっと近くに心がいた二人にはわかんないよね』

 

『決定的に違うもん…』

 

『寂しくてみんな自分の心に気づいてくれなくて、独りでも』

 

『ずっと私は頑張ってきたよ』

 

『ずっと…ずっと…!』

 

 

『二人には私が笑ってるように見えるでしょ?』

 

 

『花陽ちゃんの言ってるのは優しい嘘ってやつでしょ?』

 

 

花陽『嘘じゃないよ!』

 

『凛ちゃんにも穂乃果ちゃんにも嫉妬してたけど…』

 

『私の持ってる強さを教えてくれたのは穂乃果ちゃんだよ!』

 

『一人じゃないって…穂乃果ちゃんが言ってくれたから!』

 

『少しだけ…強くなれた気がしたのに…』

 

 

穂乃果『…じゃあ私が花陽ちゃんになってもいい?』

 

 

花陽『ー!』

 

『私は…私は凛ちゃんが笑ってくれるならそれで良いよ…』

 

 

 

穂乃果『本当に?』

 

凛『…?』

 

穂乃果『本当に一人でいる寂しさってわかってる?』

 

 

凛『待ってよ…』

 

『二人ともなにいってるの?』

 

『どういう事?』

 

『凛もかよちんもひとりぼっち?』

 

 

『かよちんはかよちんでしょ?』

 

『どうして凛が穂乃果ちゃんを好きになったらかよちんが一人になっちゃうの?』

 

 

花陽『だって…』

 

『そ、その…そこに私がいてもいいの?』

 

『私邪魔じゃない…?』

 

 

凛『邪魔なわけない!』

 

 

『ずっと一緒だったじゃん!当たり前でしょ!?』

 

 

花陽『当たり前…?』

 

 

 

『…当たり前なわけないよ!?』

 

『今までずっと我慢してた!』

 

『やっぱりいやだよ!一人は寂しいよ!』

 

『本当はずっとずっと寂しかった!!』

 

凛『!』

 

花陽『穂乃果ちゃん…嘘ついてごめん…』

 

『凛ちゃん…』

 

『私はずっと凛ちゃんと一緒にいたいよ…』

 

『凛ちゃん…!』ポロポロ

 

 

凛『一緒にいるに決まってるじゃん!』

 

『言わなくても伝わってるって思ってたのに…!!』

 

 

ああ、そうだ。

やっとわかったよ

 

 

穂乃果…花陽ちゃんに嫉妬してた…

 

 

私はー何万人のファンより

 

たった一人に

 

 

愛されたかったんだ

 

 

凛『…穂乃果ちゃん…!』

 

アイドルが二人を遠ざけてしまった?

 

誰のせい?

 

アイドルなんてやらなければ良かった?

 

 

アイドルって私にとって何…?

 

 

[穂乃果]

 

 

凛『穂乃果ちゃん!!』

 

 

穂乃果『っ!』

 

 

凛『忘れないよ!!』

 

 

『凛は無理して笑ってたよ!かよちんもそうだった!!』

 

『穂乃果ちゃんの笑顔が嘘だったとしても凛は絶対忘れないから!』

 

『かよちんの笑顔だって絶対に忘れない!』

 

 

 

 

 

『穂乃果ちゃんのことが好きでかよちんのことが好きじゃだめなの!?』

 

 

 

 

 

花陽『穂乃果ちゃん…ごべんなさい…!!隠し通せなくて…ごめぇん…』

 

『どうしたらいいの?独りは…やだよぉ…』

 

『わかんないよぉ…』

 

 

 

凛『いつも笑ってなきゃいけないの…?』

 

『悲しいときも…笑ってれば良いの?』

 

 

穂乃果『…っ』

 

『あ…』ポロポロ

 

『ーー!』

 

 

 

皆子供みたいに泣きじゃくって抱き締めあった

 

皆の存在を噛み締めるように…

 

自分の孤独を埋め尽くすように…

 

 

 

 

 

穂乃果『私が、ずっと二人を…』

 

 

 

『一緒にいさせてあげる』ポロポロ

 

 

 

 

君はあの時別の道を行こうと言った

 

 

 

穂乃果『だから泣かないで』

 

 

 

『…泣がないで!!』

 

 

 

μ'sの皆、今までありがとうございました

 

 

 

その愛で…

 

貴方を…

 

 

 

~~~~~~

 

 

 

ほんとはね…自分のことばっかり考えてるのに

 

 

花陽『もしもし、真姫ちゃん?』

 

 

『ごめんね?起きたら昼だったよ』

 

 

『え?あぁ…うん、まだ出来てない…けど』

 

 

 

『歌いたいこと見つかったよ』

 

 

そんな自分が嫌になりながらも

 

無視できるほど放っておけなくて…

 

何となく折り合いをつけた代償が

 

孤独なのかもしれない

 

 

花陽『穂乃果ちゃん、ちょっと真姫ちゃんのところ行ってくるね』

 

 

穂乃果『うん、行ってらっしゃい…』

 

 

『…』

 

 

『かよちんはもう大丈夫だから…』

 

凛『そんな顔しないでにゃ』

 

 

果たして[安心]は[距離]を作ってくれたのだろうか

 

 

穂乃果『!』

 

凛『好きな人ってだーれ?』

 

『聞き分けの良いフリ、優しい人のフリ』

 

『穂乃果ちゃんもかよちんも大人ってやつなのかにゃー?』

 

穂乃果『…起きてたの凛ちゃん?』

 

 

凛『凛がイタズラしてもちょっと困った顔で笑うだけ』

 

 

『これって大人?』

 

 

穂乃果『…』

 

 

凛『ね…穂乃果ちゃん…』

 

『寂しいときは…その…』

 

『凛が側にいるからね…』

 

 

『イタズラは[かまって]の合図だから…』

 

 

『んー…だからなんていうか…そう言うときは…』

 

『寂しいって言わなくても分かりやすいでしょ…?』

 

穂乃果『じゃあ…』

 

凛『あ…』

 

穂乃果『ん…』

 

チュ

 

凛『ん?//』

 

 

穂乃果『[かまって]の合図?』

 

 

凛『…』

 

『凛にとってずっと当たり前だったこと』

 

『穂乃果ちゃんに教えてあげるにゃ…』

 

『凛が穂乃果ちゃんの手を握ってるから』

 

『二人なら…』

 

 

『星を見ながら歩いても転ばないと思うんだ』

 

 

『穂乃果ちゃんの過去を凛が一緒に持てればよかったんだけど』

 

『凛は…穂乃果ちゃんじゃないからわかんないから…』

 

『穂乃果ちゃんのことをわかってあげたいけどわかんないし』

 

『穂乃果ちゃんの泣いた理由だってわかんないけど…』

 

『でも凛なりに考えたんだよ?』

 

『大好きな人が誰も見てないところで…』

 

[かよちーんどうしたのー?]

 

『夜中に独りで泣いてるんじゃないかって思うと』

 

[え?な、何もないよ…]

 

『どうして今まで気付いてあげられなかったのかなって…』

 

[穂乃果ちゃん大丈夫?…]

 

『もっと早くにわかってあげられたら…』

 

[うん、平気平気!大丈夫だよ!]

 

『手を握ってあげられたら良かったのにって…!!』

 

 

『そう思ったら…』

 

 

『凛、涙が止ばんなぐなっちゃってさぁ』

 

 

穂乃果『…うん…うん…!』ポロポロ

 

 

 

 

 

 

絶望的な程の愛で

 

 

 

 

あなたはあの時何て言った?

 

 

 

 

 

 

『お帰り…』

 

 

 

 

『穂乃果ちゃん…』

 

 

 

 

 

 

 






はい!お疲れさまでした。
最終回でした。
この作品の終わり方はすっきりしない方も多いと思いますが、これで終わりにしたいと思います。
それではまた次の作品でお会いしましょう!
さよーなら!
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