凛『…なにそれ?』
言ったよ?
凛『え?』
受け止められる?
穂乃果『うん…』
『ごめん…』ポロポロ
凛ちゃん…
『ごめんね…』ポロポロ
甘えさせてよ…
凛『…っ!』
『な、何で泣いたか聞いてるんだにゃ!』
『ごめんじゃなにもわかんないでしょ!?』
穂乃果『…』
凛『答えになってないよ…』
『ドキドキしてたのは凛だけなの?』
『ただのイタズラだったの?』
穂乃果『…』
凛『…!』
花陽『凛ちゃーん、帰ろー?』
凛『かよちん…?』
『ごめん…先に帰る…』
花陽『凛ちゃん…?』
『…穂乃果ちゃん…どういうこと?』
穂乃果『私…凛ちゃんのことわかってあげてるフリして』
『本当は自分だってずっと不安だったくせに』
[もし良かったら穂乃果のこともっと近くにおいてほしいなって]
[穂乃果、もうアイドル辞めても良いかなって思ってた]
[穂乃果にとって生涯ただ一人の代わりの効かない人だから]
[今日まで本当にありがとうね]
高坂穂乃果は笑顔を絶やさない
周りを見て、声をかけてあげられる優しい人物
穂乃果『勘違いしてたんだよね…』
『理想的なアイドル像が[皆]の理想だって思っちゃって』
『すっかり[上手に笑える]ようになって』
『沢山のものを無くしたのに』
『[アイドル]は私を許してくれなかったみたい…』
花陽『[皆]って…』
[私が我慢すればいいんだね]
[凛ちゃんばっかりずるい]
花陽『穂乃果ちゃん言ったよね!』
『[私が一人になったとき]の[凛ちゃんの気持ち]を考えてって!』
穂乃果『凛ちゃんと花陽ちゃんは今までもこれからもずっと一緒だよ』
『私は…穂乃果は[花陽ちゃんにはなれないから]』
花陽『!!』
『穂乃果ちゃんのいいところだと思うんだけど…』
『上手な距離感とかバランスとかもうやめようよ!』
『何も言わないのは何も思ってないことになる…って凛ちゃんは言ってた』
『穂乃果ちゃんはまだ何も凛ちゃんに伝えてないよ?』
『私じゃどうにもならない部分だよ』
『凛ちゃんは次の言葉を待ってるんじゃないかな?』
『それに…穂乃果ちゃんが凛ちゃんの近くにいてくれるなら』
『私は何も寂しくないよ?』
穂乃果『ーー花陽ちゃん…』
陳腐な慰めだった?
花陽『そんなに下ばっかり見てたら流れ星を見落としちゃうよ?』
二人に言ったことが全部自分の中で反響してる
『だから星を見上げていっぱいの願い事しようよ?』
穂乃果『…転んじゃうよ…?』
星を見て歩けたらよかったんだけど
ちゃんと注意して歩かないと転んじゃうから
足元を見てないと落としちゃった大事な物も見つけられないからさ…
~~~~~~
そう言ったものの
凛ちゃんや花陽ちゃんに期待される程良い先輩じゃなくて
もしあの時アイドルを始めなければ
もしあの時引き止めていたら
たくさんの[あの時]が
たくさんの[もしも]が
私を過去に縛り付ける
少しずつ…
大切なものを無くしていってる
その生き方が[成功]だとしても…
また新しい[失敗]という恐怖を生み出すだけ?
気付かなければ傷付かないと言い訳して
生きていくのかな?
皆と過ごしたあの時間は
私がアイドルでいれば永遠に感じていられるのかな?
穂乃果『…鏡の中の私、ひどい顔だなぁ…』
[どうしたの?穂乃果]
[こんな何もないところで転ぶなんて]
穂乃果『凛ちゃん…』
[穂乃果良く転んじゃうみたいなの!でも慣れてるし大丈夫だよ!]
『助けて…』
[ちょっとした不注意だよ!次は転ばないようにするから]
[どうしたの?穂乃果?]
[こんな何もないところで転ぶなんて]
[こんな何もないところで]
[何も]
[無いところで]
穂乃果『…!』
ガシャーン!