赤城が悪いんです。
辛辣な加賀さんがいますご注意ください
そしてご苦労な金剛さん
五十鈴ファンの方怒らないでください<(_ _)>
金剛の朝は早い。
5時半に起床し、巫女服に着替え歯を磨き身なりを整える。
その後厨房に行き皆の朝ご飯を作り、皆を起こす。
そして食後、食器を洗う。
だるいけど俺しかやる人いないのよな…。はぁ…。家出すっぞコラ。
赤城が物足りなさそうにこちらを見るが気づかないふりをする。
動くには腹八分目が丁度いいのだ。
提督がどこからともなく現れストーカーよろしくな赤城に声をかけた。
「赤城。こんなところで何してるんだ?」
「て、提督!実は最近ご飯を減らされていて。あんな量じゃ足りません!」
「ここの食糧事情も厳しいものでね。もう少ししたら本部のほうから支給が来ると思うからそれまで我慢してくれないか?」
「それならば、仕方ありませんね」
「普通の倍食っといてよく言うよ。大飯食らいが」
「大飯食らいって。私は皆さんよりちょっぴりごく微量ほんの少しだけ多く食べれちゃうだけですよ」
そう言って胸をはる赤城。
いや、胸張るところ違いますよ赤城さん。あなたのせいで日々の食費が凄まじい事になってるんですよ。
「あはは、そうだ金剛くん。あの娘達が昼過ぎにはこちらに到着すると今さっき連絡が入った。よろしく」
「はぁ…俺とて自ら進んで悪役にはなりたくないんだが…」
「電ちゃんを指導している姿は、外から見てても怖かったです」
赤城が自分の体を抱きながら身震いした。
俺、そんな怖いのか…。 まぁ、仕方あるまい。人を従わせるには恐怖しかないのだ。
それに生半可な訓練だけして、いざ実戦した時に死なれちゃたまらん。
「こいつを死なせたくないって思うとどうしても力が入ってな」
「前のことがまだ…」
「さて、昼飯は何にしようかね」
「ご飯大盛りを進言します!!」
「却下」
「…ははは、じゃあ程々に頼むよ。あんまり度が過ぎると彼女たちもやる気はしないだろうからね」
「なら提督がしたらどうだ?俺は休んでたいんだが…」
「まあ、頑張れ」
「ラーメンがいいです」
「却下」
◇
はい、ついに待望の艦娘が来ました。はい、来ましたとも。
来たんですがねぇ。なんすか、この…
「加賀です。よろしくお願いします」
「五十鈴よ!よろしく頼むわ!」
大飯食らい二号と電探製造機って…。
なんだよこの苛めは…。
食費が…諭吉さんが飛んでいく…。はぁ、赤城の飯はもう少し減らすか。
大本営殺す。絶対死なす。提督死なす。
さてと、軽く脅さないとねぇ…。
「あー、これから貴様らの教官を担当する金剛だ。これから行う特訓についてこれない奴は、この鎮守婦にはいらない。えー、まずは自分を守れるようになれ、自分も守れないような奴は、敵の的にもならんただの鉄くずだ。俺はただ飯食らいをここに置いておくつもりはない。貴様らを1ヶ月で使い物にする。弱音を吐くことは許さん」
「ふふん、この私を誰だと思ってるのよ。弱音なんてはくわ―」
「発言を許可した覚えはないが?」
「なっ…!」
「いいか、俺が貴様らの上官だ。貴様らは俺が命令した事だけしてればいい。分かったか?」
「っ!?わ、分かったわよ!」
「了解しました。それで、ご飯はいつ頃でしょうか?」
…。何この子。脳が摂食中枢で出来てんの?
しかも、いま脅したばっかりだよね?人の話聞いてるの?この子。
隣の五十鈴も唖然とした顔で加賀を見ている。当の本人は至って真面目である。
「発言する時は許可を取れと言ったはずだが?」
「すみません。では、発言してもよろしいでしょうか」
「―はぁ…。もういい…」
俺は頭を抱えた。先がとてつもなく不安だ。
何でこんな事に…。
あーイライラする。タバコが欲しい…。
加賀が少し戸惑ったような顔でこちらを見ている。
「あの、ご飯は…」
「部屋でまってろ…」
タダでさえ面倒くさいのに、指導する相手も面倒くさいとはこれいかに。
◇
「ご苦労さん」
無駄に明るい表情で、俺のイライラを加速させるその顔に一発ぶち込む。
タバコを口から外し、一息吐く。
「痛いなぁ〜。折角労おうとしてたのにぃ」
「ニヤニヤ顔で言われても説得力ねーぞ」
「まあ、そんなにカリカリしないで。で、どうだった?だいたい予想つくけど」
「はぁ…。姉妹でもないのになんであんなに似るのかねぇ…」
「さぁ?」
「…」
タバコを灰皿に潰し、コーヒーを飲む。
フゥ…と息を吐き出していると、提督が肩を揉み始めた。
気持ち悪い。とにかくキモイ。
とっくに本性を知られてるのに優しくしてくる。
「何が目的だ?」
「嫌だなぁ。目的なんてないのにぃ」
「まあいい。それにしても、飯作るのメンドーだなぁ…」
電に作らせるか?いや、料理できなさそうだよな見るからに。
かといって赤城につくらせると、味見で全部なくなりそうだしな…。
もうひとりは論外だし…。
あー、給糧艦が欲しい!!間宮!!
「龍田に作ってもらうか?」
「ダークマターを食べたいのか。どーした提督、悪いものでも飲んだか?」
「いやー、いつも頑張っている部下を労おうと思ってね」
「なるほど、経費でエロ本でも買ったか…」
「な、何故それを!」
あ、どうやら本当らしいですわ。
数少ない経費を使うとは、クズもいい所だ。
なんのために赤城の飯減らしてるか分かんなくなるわ。
「言質は取った」
「はっ!?違う!違う!僕は巨乳24時なんて本は買ってない!」
「よし、死ね」
「アッーーーーー」
◆
ここは鎮守府の艦娘専用の寮の一部屋。
「何よアイツ!何よ発言を許可した覚えはないって!あー本当ムカつく!!あんたもそう思うでしょ加賀!」
「…いえ、わたしは別に」
「なんでよ!あの見下したような目!思い出すだけで腹が立つわ!!貴様らは俺の命令した事だけしてればいい。分かったか?って何様よ!」
五十鈴と加賀。2人に宛がわれた部屋で、一方は今日自分たちの教官となった金剛に怒り狂い。もう一方は椅子に座りグルメ本を眺めている。
「静かにしてもらえませんか?」
「っ!あーもう!!なんでアンタはイライラしないわけ!?」
「別に…。新人いびりは何処にでもある事です。耐えられないなら出ていってもらえますか?私としても部屋が広くなって嬉しいので」
「な、なんですって!?」
金剛の思惑とは反対に、団結するどころか取っ組み合いになりそうである。
◆
「よし、悔いはないな?提督」
「めっちゃあります!!あります!!だからやめて!」
「いいじゃないか。新兵器の初の犠牲者として歴史に残るぞ?」
紐でぐるぐる巻にされた提督。
それを狙う
イギリスよ。遂にこの新兵器を使う時が来た。
「いや、まじ死ぬ!マジで死ぬから!」
「遺言はそれだけか?」
「何その目、怖いんだけど!謝るから!ちゃんと自分のお金で払うから!!」
「はぁ…。今度やったら事故で死ぬよ?事故で…ね」
「ハイ、モウシマセン」