ソードアート・オンライン00-A wakening of the Trailblazer- 作:〜レオス〜
今までのことは活動報告に書いたんで詳しくはそちらで!
これからは投稿ペース早めて頑張るぞーー!
ロックオンside
「…俺を……倒せるとでも…………?」
「倒せないとでも…?いいぜ、テメェはここで狙い撃たさせてもらう!!」
俺はやつの頭に向けていたハンドガンのトリガーを躊躇う様子を見せずに引く。
だがボロマントの男はまるでそうすることがわかっていたかのように避ける。そしてそのまま移動していることが足音から察せられる。
「ちょろちょろと、そのステルス迷彩がなきゃ行動出来ねぇのかよ!」
ザッザッと足音のしたほうへ振り向き、再びトリガーを引く。しかし弾は虚空を切っていった。
「クソっ…見えなきゃ当たんねぇじゃねぇか……ッ!!!?」
後ろからの殺気。咄嗟に身を屈めてると自分の上でブンとなにかが振るわれる。
(まさか、アイツも……近接武器を使ってるのか…?)
急いで身を起こし、ボロマントがいるであろう位置から離れる。
「なるほど、こりゃあ俺もやり方を変える必要がありそうだな」
耳を凝らして集中した。姿形は消せても、気配は消せない。どんな微弱なものでもいい、アイツを感じるんだ……
沈黙が続いた。もうアイツは自分から離れて他のターゲットの元に向かったのかとも思った。だがそれはないと言わんばかりに相手に動きがあった。今までとは違う素早い動き、それが足音からわかる。
俺はそれに2丁のハンドガンを使い応戦した。
2丁のハンドガンをペースをズラして連射する。
あまり好まないが、下手な鉄砲数撃ちゃ当たるというやつだ。
さながら狙い撃つ。ではなく
「あぁ、この状況はこうだな……乱れ撃つぜ!!!」
撃ち方も変えた。腕の位置や自分の立ち位置も変更しながらもマガジンが空になるような勢いで乱れ撃った。
あのボロマントの位置はそんな中でも把握出来ている。次第にダメージエフェクトの赤いラインが見えて場所がわかりやすくなる。
そしてついに左のハンドガンの弾が切れる。リロードしようと左のハンドガンを下げた瞬間、あのボロマントは俺の左側から迫ってくる。
そしてボロマントは隙ありといわんばかりの大振りで俺の頭部を狙った。
だがその一撃はキン!という金属音に遮られる。
ボロマントはさぞ驚いたであろう。
そう、俺の左手で逆手に持ったビームサーベルがボロマントの一撃を防いだのだから。
「備えあればなんとやらってやつだ。わざと左のハンドガンを多く撃って左側に誘導する、それをわからなくするために腕を入れ替えたりもしたし体制を変えた…………経験の差だな………殺されたヤツらとは俺は直接の関係はないが…テメェみたいなやつは絶対に許せねぇ!!」
止めだ。
だが右手のハンドガンのトリガーを引く瞬間に悪寒が走る。
どこからか狙撃が飛んでくる。予測線なしの一撃、咄嗟に身をひねり致命傷は避けるが左肩に被弾してしまう。
「ぐっ……!!?しまっっ……!」
トリガーを引けなかった…!あのボロマントは邪悪に赤い目を光らせザッザッとどこかへ去ってしまった。
「クソ、邪魔しやがってッ!!」
俺は肩からスナイパーライフルをおろし、咄嗟に狙いを定めてその狙撃手の頭を一撃で撃ち抜く。
「ッ!あの野郎、逃げやがって…」
もう周りには完全にヤツの気配はない。
取り逃した、この大会の危険因子を…
悔みを残したまま、俺とヤツのファーストコンタクトは終わった。
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シノンside
ジュッジュッと熱によって鉛が溶かされる音が近くで絶え間なく聞こえる。
その音は私の前方、ある男から聞こえてくる。
「撃て、シノン!」
その男の後ろで伏せた状態でライフルを構えている私にその男は声をかけた。
「ーーーーッ!」
私はその男のさらに向こうにいるプレイヤーの足元に向けて発砲。撃たれたプレイヤーは足元から崩れて無防備になった。
「流石だな。いい腕をしている」
その男はその瞬間に崩れていくプレイヤーの胸に光剣を突き刺し引き抜いた。
それをやられたプレイヤーはGAME OVERの表示が出る。
「だいぶ時間が経ったな。そろそろ脱落したプレイヤーも多いのでは?」
その男は光剣をしまってこちらに歩いてきた。
先程は百にも及ぶ弾丸を1個も私のほうに飛んでこないように捌いていたのに息一つ上がっていない。
……恐ろしい。
それが正直な感想だ。以前予選のときに私の弾丸を至近距離で真っ二つにしたときよりも今は鮮明に恐怖を感じる。
この男の底が…見えない……
「シノン、どうかしたのか?」
「え、?ああ…いいえ、なんでもないわ。……次のスキャンまであと少しね、それまでは隠れながら移動しましょうか」
私は時計を見てそう言った。
その男は「あぁ」と短く言って先に進んで行った。
その男の名はセツナ。あるボロマントのプレイヤーを倒すまで協力関係にある。
だが倒したあとは敵同士…私に倒せるのだろうか……いや、倒さなければ。
「何をしている。遅いぞシノン」
「あ!待ちなさいよ!」
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セツナside
「で、今私たちはどこに向かってるわけ?」
「やつは恐らく川を北側に進んだ。そしてやつの装備を見るに基本は狙撃タイプ、つまり遮蔽物などが多いあの廃墟に行ったに違いない」
「……たしかに…アンタ、もう私より戦況読むの上手くなったんじゃないの?」
「そんなことはない。俺は基本的な現状把握、解析とそこから考えられる最適解を言っただけだ。いざ銃撃戦が始まったらシノンの経験による推測と判断による行動が俺にとっても最優先の行動になる」
「そこまで言われるとプレッシャーなんだけど…」
そんな会話をしながら歩いている。互いに基本的には無口なので会話があまり弾まない。
場を和ませようと俺が洒落たことを言うとだいたい場が凍りつく。
「……あー、その…シノン」
「なに、どうかしたの?」
「いや、今更なんだが……なんで俺についてきた…?」
それを聞いてシノンは鳩が豆鉄砲を食らったような顔をする。
「い、いや…自分で言っておいてアレなんだが……今回の相手は本当に人を殺せる力を持っているかもしれない相手だ」
「なによ、危険だから無理に付き合わなくてもいいって?」
「よくわかったな。もしかしてシノンもイノベイターか?」
「わけわからないこと言わないで。危険なんて今更どこにいたって変わらないもの。それだったらあなたの近くにいて、あなたの強さを知りたい」
シノンはまっすぐと俺の目を見て言った。
こいつは引かないなと思い、俺もそれ以上この件に関して言うのをやめた。
「さぁ次のスキャンまでもう時間もあまりないから走りましょ」
「あぁ、そうだな」
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シノンside
夕暮れ時。その廃墟街は夕日に照らされて眩しく光る。
そして衛星スキャンの時間がやってくる。
「セツナ、あなたは北から確認して」
「わかった。銃士Xかスティーブンのうちこの廃墟街にいるほうが死銃だな。両方いた場合、銃士Xのほうを優先度高の作戦プランで」
「わかったわ」
お互いに衛星スキャンのデバイスから出たマップ、その上にあるプレイヤーマークをタッチして確かめる。
「見つけた、銃士Xだ。スティーブンはこの近辺にはいない。よって銃士Xを予定通り攻撃対象とする。なお攻撃対象の近辺にプレイヤーの姿もある。交戦するのは時間の問題だ。そして場所はあの大きなコロシアム付近」
「うん、じゃあその人と交戦し始める前に行きましょ」
私とセツナはそのコロシアムに急ぎ向かった。
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「見つけた。多分交戦し始めるところ。銃士Xはコロシアムの上で待ち伏せしている」
「了解した。俺が前衛でシノンが後衛からの援護。それともし俺がスタンした場合、落ち着いてやつを撃ってほしい」
「……アンタのほうを先に撃つかもよ?」
「シノンはそんなことしないはずだ。お前が後衛で援護してくれるおかげで俺は躊躇わずに前で剣を振れるんだ」
セツナは軽く笑ってそう言った。
「よし、作戦開始は俺がシノンと離れてから30秒後だ。……楽勝だろ?」
セツナが私の前に拳を出してきてそう言った。
私は大きく息を吸って
「……アンタ誰にモノ言ってんの、あったりまえでしょ!」
そう言ってグータッチするとセツナは颯爽と行ってしまう。
「…………」
私はその手に残った彼の余韻を感じつつ、セツナが1番居て欲しいであろう位置に向かう。
…あいつとはこれで終わり。死銃を倒して、あいつと戦って…それで忘れる。そう、もうあいつとは2度と会うことがないんだから……
ッ
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ッ……こ、これは……?あれ、なんで私地面に寝てるの……?あ、れ?身体が…動かない……?
私は気が付いたら地面に横になって身体が動かなくなっていた。そこでなんとか動く顔と目を使って自分の身体を見てみる。
すると右肩のあたりに違和感。
私の肩に先程、ペイルライダーがスタンさせられていたのと同様のスタン状態を付与する釘のような弾丸が刺さっていた。
あ、れ?なん、で……だって…やつの相手は、セツナが……
その釘を撃ってきたであろう位置に目をやる。
その位置からザッザッと足音が近づいてくるのがわかる。
そしてゆっくりと、まるで魔法でも使っていたかのように徐々に姿を現す。
そうその男、死銃が
はい、ロックオンさんの活躍がちょろっと見れましたね。
のちのちに、直近にまた活躍する見せ場があるのでご期待を!
久しぶりの投稿なので不備が目立つと思いますが、気付いたら教えてください!
むしろどしどししてください!僕のモチベが上がりますw
アンチもお客様!
※評価、感想、指摘、どんなことでもいいのでお待ちしてます!