IS~宿命の砲火~『出来損ないと呼ばれしドイツの帝王』(更新停止中)   作:弐式水戦

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第二十二話~面倒事のフラグって滅茶苦茶立ちやすいよね~

はーい、皆さんおはようございます。誰が何と言おうとおはようございます。

え、何故かって?此方が朝だからです。

 

まあ、そんなこんなで迎えた、入学2日目の朝。何故か葛城が俺のベッドに入って寝ているのが気になるが、桜花や氷華も潜り込んできたこともあったので、何も言わないことにしよう。

 

「おーい葛城、朝だからそろそろ起きろ」

 

俺は葛城を軽く揺すり、起きるように言う。少しの間そうしていると、やがて葛城が目を開けた。

 

「ふわぁあ………………おはよ……………きょーや……………」

 

欠伸を何度もして、寝ぼけ眼な目を擦る姿は見てて和むなあ。桜花や氷華の時もそうだったなあ~。

おっといけねえ。さっさと制服に着替えて学食行こう。

 

ってコラ葛城、二度寝しない。

 

 

 

 

 

「よー、兄貴!コッチコッチ!」

 

学食に着き、朝食セットを頼んで席を探していると、ペパロニとアンチョビが居た。

俺はペパロニに言われるままに、二人が居る席に向かう。そして、ペパロニの隣に腰を下ろした。

 

「おはよう、狂夜。部屋のベッドで寝た感想は?」

「ああ、おはようアンチョビ。そうだなあ、寝心地は最高だな。高級ホテルのベッドで寝てるような気分だったぜ」

 

そうして、いつの間にか俺達は、朝食を食べ終えていた。そろそろ教室に行こうかと話し、トレイを返すべく立ち上がると、パンパンと手を叩く音が聞こえた。何事かと振り向くと、其所には俺を見捨てた女、織斑千冬が居た。

 

「何を呑気に食っている!食事は迅速に摂れ!」

 

その瞬間、場の空気は一変。今まで談笑しながら食べていた生徒達は、会話を止め、物凄い勢いで残りを食べ始めた。

 

「えー、1年生諸君は知らないかもしれないので、念のために言っておくが、私はこの学生寮の寮長でもある。遅刻した者は学年クラスを問わず、アリーナを100周させるから覚悟しておけ!」

 

なんと滅茶苦茶な、確かアリーナって、一周するだけでも5キロあるって聞いたぜ?それを100周とか、軽く死ぬぞ生徒が。

「じゃあ二人共、さっさと行こうぜ。アリーナ100周はキツい」

「だな」

「私も、この歳で死ぬのはゴメンだ」

 

そうして俺は、教室へと向かった。

 

 

 

 

 

「おはようございます、黄昏さん」

「ああ、紅さん、おはよう」

「よお!」

 

教室に着くと、既に何人かの生徒が来ており、その中には紅さんも居た。

「早いんですね。まだ3分の1ぐらいしか教室に来ていませんよ?」

「ああ、遅刻しようモンなら横暴教師からの死刑執行が待ってるからな」

「は、はあ……………」

 

俺がそう言うと、紅さんは理解できないらしく、首を傾げた。

 

「まあ、理解しなくて良い。いや、しない方が良いな」

 

そう言って、俺達は先に席に着いた。

 

 

 

 

 

それから暫くして、食堂で早食い選手権(笑)を終えてきた生徒がワラワラと教室に入ってきて、結果的に、我が3組の遅刻者は誰一人として居なかった。

 

 

 

 

 

「さて、昨日決め忘れていたのだが、再来週行われる、クラス対抗戦に出る、クラス代表を決めようと思う」

 

時間を滅茶苦茶吹っ飛ばして、今は終学活。明日の連絡を粗方話し終えた後、上白沢先生がそんな話を持ち掛けていた。つか、クラス代表?

 

「えー、クラス代表とは、先程も言ったように、再来週のクラス対抗戦に出場してもらうと共に、生徒会の会議や、委員会への出席、それから、ちょっとした雑用もしてもらう、まあ、簡単に言えば、クラス委員だと思ってくれたら良い。自薦、他薦は問わない。誰か居ないか?」

よし決めた、俺はやらん。何故ならめんどくさいから!まあ、そもそも俺を推薦する人間なんざ居ねえだろうよ。

つーか、俺が対抗戦とやらに出たかって、誰が喜ぶんだっつーの。

そうして、他に立候補者が現れるまでのんびりしていようと、ヘッドフォンに意識を向け、桜花や氷華に話し掛けようとした時だった。

 

「先生、自薦します」

 

スッと手が挙がるような感じがして、立候補する声が、後ろから聞こえる。

誰が立候補したのかと思って振り向くと、手を挙げた人物は、なんと紅さんだった。よくこんなめんどくさそうな役職に就こうと出来るよなあ~。

そう感心しながら、俺は視線を前に戻してよくよく考えた。

 

「(そう言えば、紅さんって八雲重工のテストパイロットだったな…………一応女尊男卑思考を改善しようとしてる企業だし、その辺りでキレる奴等って居るよな。多分だが、ソイツ等への牽制かな?まあ兎に角頑張れ、応援するぜ)」

 

そう思っていると、紅さんは言葉を続けた。

 

「同時に、黄昏狂夜さんを推薦します」

 

はいちょっと待ちなさァァァァアアアアい!!??( ; ゜Д゜)

アンタ何俺を推薦しちゃってんの!?俺に何か恨みでもあんの!?

企業のPRしたいなら、代表はアンタだけで十分事足りるだろうが!!

何処に俺を推薦する必要性があるんだァ!?んん!?

 

「あ、じゃあ私も推薦しようかな。何だかんだ言っても男子だし」

「ちょうど良いんじゃない?素質ありそうだし」

「少なくとも惨敗なんてことはないでしょ。千冬様の弟だとか言ってる噂がホントなら」

「まあ、服装やらアクセサリーやらはボロいのとか油臭そうなのとかがあるけど。まあ、やれるでしょ」

 

等々と、次々に声が挙がる。つか、滅茶苦茶な理由だな。ぜってーコイツ等男を見下してるだろ。

チラリと上白沢先生を見ると、先生は申し訳なさそうな顔で此方を見ている。まあ、此処で教員が何かしら言ったら、依怙贔屓だとか言われちまうだろうしな。

『お気になさらず』という意味合いを込め、俺は軽く微笑んだ。

 

「先生、私も自薦します」

 

すると、今度は斜め前の女子生徒が手を挙げた。

緑色のロングヘアに、何やら髪飾りをつけているのを辛うじて確認できる女子生徒だった。

 

「ああ、東風谷か。良いぞ」

 

あ、そうだ。確か、東風谷 早苗(こちや さなえ)さんだったな。彼女も八雲重工のテストパイロットだったな。この学園には、あと何人の八雲重工のテストパイロットが居るんだろうな?まあ、現段階で分かってる中では二人だが、それ以上居ると見て間違いねえな。

「では、今週の日曜日、黄昏君、紅、東風谷の3人で、クラス代表決定戦を行う」

 

オイオイ、企業のパイロット相手にやれってのか?流石に無理があるぜ。いくらこの前の模擬戦で山田先生に勝ったからって企業の人間二人が相手とか、分が悪いにも程がある。

出来れば断りたいが、それは無理だろうな。

まあ、取り敢えず聞いてみるか。

 

「上白沢先生、今更ですが辞退は出来るんですか?」

 

そう聞くと、上白沢先生は申し訳なさそうな顔で答えた。

 

「出来れば意見を尊重したいが、君の場合は話が別なんだ。君の専用機のスペックの実践的なデータが欲しいと、世界中が言ってきていてな。それに、1組担任の織斑先生も、君の専用機に関する情報が欲しいとのことなんだ」

 

あのアマァ………………俺の正体に気付いている、いないは別として、厄介事の拍車をさらにかけやがって。

 

「まあ、代わりと言ってはなんだが、このクラス代表決定戦は、勝った者がクラス代表をするということにはせず、クラス代表を誰がやるかを決める権利を与えるということにしよう。それなら、幾分かはマシになる筈だ。どうか頼めないか?」

 

うーむ、ここまでされちゃあ、断れねえな。それなりに配慮してくれてるみてえだし、俺が負けても、恐らく二人のうちの勝った方がやるだろうし、興味が出たら、試合に勝って、俺がやれば良いし。まあ、いっか。

 

「分かりました、受けましょう」

 

こうして俺は、企業のパイロット二人に喧嘩を売ることになった。

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