IS~宿命の砲火~『出来損ないと呼ばれしドイツの帝王』(更新停止中)   作:弐式水戦

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第三十四話~ギャーギャー喚きまくる奴等って、滅茶苦茶迷惑だよね~

「お疲れさん、兄貴!やっぱ兄貴はつえーや!」

「ああ、見ている此方も清々しかったぞ。あの蹂躙劇は、流石と言って然るべきものだ」

「お、おう。そりゃ何よりだ」

 

さて、上白沢先生や長谷川先生と話をしていたら、いつの間にかやって来たペパロニとアンチョビに詰め寄られ、俺は二人から、労いの言葉と試合の感想を受け取っていた。

と言うか、さっきまで全く、二人の気配を感じなかった訳なんだが、もしかしたらこの二人、瞬間移動でも使えんのか?

 

そんな疑問を浮かべながらも、俺は二人から投げ掛けられる質問に答えていた。

やれさっきのガトリング砲は何だとか、SSの事やら、兎に角それっぽい事を滅茶苦茶聞かれた。

って、ちょい先生方、そんな微笑ましい光景を見るような目で見てばかりいないで助けてくださいよ( ̄▽ ̄;)

 

 

 

そして10分後、いい加減疲れてきたのを察したのか、アンチョビが質問の嵐を切り上げてくれた。ペパロニも納得したのか、はたまた十分質問して満足なのか、これ以上何かを聞いてくるようなことはしなかった。

それから今日、必ず学食に来るように上白沢先生から言われ、その理由を聞こうとした時、ピットへの入り口から、コツコツと足音が聞こえてきた。

音からして、一人じゃない。予想だが、四人ぐらいか。

そして、入り口の暗がりからゆっくりと、此方へ歩みを進める人物が姿を現した。

 

 

 

織斑千冬、織斑ツインズ、そして篠ノ之箒だった。

 

「おーおー、試合の時にバカやらかしてくれやがった二人と、何やら『ハイスペックな専用機があるからって調子に乗るな』みたいなこと言ってながら、結局俺に薙ぎ払われた奴等がツラ揃えて何しに来やがった?」

 

そう挑発するように言うと、後ろに居るペパロニとアンチョビが吹き出しそうになっていた。

待機形態に入っている3人も、同じく笑いを堪えている。

その光景を見たガキ3人は、殺気混じりの目で此方を見るが、織斑千冬は違った。

ツカツカと此方に近づくと、鋭い目で睨みながら言った。

 

「貴様の専用機、『ゴールドウィング』を今すぐ此方に渡せ。コレは学園からの指示だ、従ってもらうぞ」

「ほう、理由を聞いても?」

 

俺は腕を組み、挑発するような眼差しで言った。

 

「そんなもの、言わずとも分かるだろう。貴様のISのあまりにも高過ぎるスペックに、不正をしている可能性が出てきたからだ」

 

不正、ねえ…………………つまんねえ言い訳だな。

 

「因にだが、そんな事を言ったのは誰だ?」

「僕だよ」

 

その質問に真っ先に答えたのは、織斑弟だった。

織斑弟は、鋭い目で此方を睨み付け、俺が身に付けているヘッドフォンを指差し、大声で言った。

 

「お前のISのスペックは、完全なレギュレーション違反だ!あの威力の高過ぎるマシンガンやガトリング砲なんかが典型例だ!それに、僕達のISに積まれている雪片弐型でさえ軽々と受け止めるあのブレードも、どうせ不正でもして改造したんだろう!」

「秋彦の言う通りだ!大人しくさっさと渡せ!」

 

織斑弟が言うと、それに便乗するように篠ノ之箒が吠える。あー五月蝿ッ!

「ふーん?じゃあこのISの持ち主にちゃんとした許可を貰ってこいよ」

「それなら既にある。そのISの所属する企業から許可を取った。コレで良いだろう?さっさと渡せ」

 

そう言って、織斑千冬は右手を出し、ゴールドウィングの待機形態であるヘッドフォンを受け取るようにしながら近付いてくる。

俺は前に手を出し、織斑千冬を止める。

 

「おーっと待ちな。テメエに俺の大事な相棒を渡す訳にはいかねえな」

「何?」

「貴様、この期に及んでまだごねる気か!往生際が悪いぞ!潔くさっさと渡せ!!」

「ウルセエから黙ってろ、モップ」

「なっ!」

 

キャンキャン喚きやがるモップを黙らせ、俺は織斑千冬を睨み付けた。

 

「なあ織斑千冬、テメエは何処の許可を取ったって?」

「貴様のISが所属する企gy……………「俺は『企業』なんて一言も言ってねえんだけど、どういうことなんかねえ?」ッ!」

 

ほーら、黙りこくった。

 

そう、ゴールドウィングを造った企業なんざ、この世には存在しない。

ISのコア人格である桜花が、あの解体所に来た際に置かれてあった、ゴールドウィング1800SEをスキャンし、そのまま宿ったという訳だし、篠ノ之束やら、俺達以外のデータは全て抹消したので、今更探しようがないのだ。

 

桜花が決めた以上、ゴールドウィングの所有権は俺が握っており、また、日本政府のクソ共をぶちのめした時に、ゴールドウィングを公認として認めさせ、如何なる場合でもゴールドウィングの所有権は俺にあるということを認めさせた訳なので、相手がブリュンヒルデであろうが世界の役人共であろうが、渡せなどの要求を全てはね除けることが出来るという訳だ。

 

「ならば、力づくでも」

 

懲りねえ女だぜ、いい加減諦めろってのに。

 

俺は、無理矢理にでもヘッドフォンを奪おうとする織斑千冬の手を振り払おうとしたが、それよりも前に、ヘッドフォンから声が聞こえた。

 

『富と名誉を追うことしか脳がない、ブリュンヒルデという称号ぐらいしか取り柄の無い俗物風情が主に触れるんじゃないわよ、穢らわしい』

 

その瞬間、ヘッドフォンにのみ電流が流れ、織斑千冬の手が弾かれた。

 

「い、今のは何だ!何が姉さんの手を弾いた!?」

 

織斑弟が喚く。俺は腕を組み、我関せずと言わんばかりにそっぽを向いた。

 

「おい!答えろ出来損ない!」

 

後ろで喚きまくるモップ共をガン無視して、俺は先生達に近づいた。

 

「さあ、さっさと行きましょう。これ以上此処に居ても時間の無駄です」

「そうだな、では行こうか。山田先生も」

「え?」

「あらら、気づかれてましたか……………」

 

振り向くと、さっきアホ共が入ってきた入り口の影から此方の様子を窺っている山田先生が居た。どうやら、いきなりピットから出ていったブリュンヒルデ(笑)を追ってきたんだそうだ。

 

まあ、そんなこんなありながらも、この模擬戦は幕を下ろした。

 

その後、俺達は寮に向かい、各々の部屋に入り、俺は桜花、氷華、葛城を出し、各々を労った。

 

 

 

ところで、結局学食に行かなきゃならん理由を聞きそびれたんだが、何故に学食に行かなきゃならんのだろうな?

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