IS~宿命の砲火~『出来損ないと呼ばれしドイツの帝王』(更新停止中)   作:弐式水戦

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第四十六話~理事長室での騒動~

さて、理事長室に着いた俺達は、先に中に入り、無能共の到着を待っていた。

そして待たされること約20分、織斑千冬、織斑ツインズ、篠ノ之箒、それから教師数名が入ってきた。

 

「取り敢えず、織斑君達は知らないだろうから、自己紹介しておきましょう。私は轡木 十蔵、この学園の理事長です。そして黄昏君、久し振りだね。桜花さん達も、元気そうで何よりだよ」

「此方こそ、ご無沙汰してます、理事長」

「元気そうって言われても、こちとら其所の掃除用具女に酷い目に遭わされたんだけどね」

腕を組んだ氷華が不機嫌そうに言った。てか、掃除用具女か、中々良いこと言ったな、氷華。

 

「ハハハ、手厳しいね。まあ、事実そうだったから、そんな意見が出るのも無理ないか」

 

そう苦笑いしながら言って、理事長はイワンに近づいた。

 

「はじめまして、イワン・ナイジョノフさん。改めまして、私は轡木 十蔵、この学園の理事長をしております。この度は、黄昏君と共に我が学園を守ってくださり、本当にありがとうございました」

 

そう言って、理事長は頭を下げた。

イワンは軽く微笑みながら言った。

 

「いえいえ、此方こそ、何の連絡もなく勝手に学園に入り、すみませんでした」

「結果的に、それが学園を救うことに繋がったのですから、お気になさらないでください」

そんな会話が交わされ、話は本題に入った。

 

「それでは、今回の無人機襲撃においての戦闘を、黄昏君とナイジョノフさんに話していただきましょう」

 

いきなり話を振られた俺とイワンは一瞬戸惑ったが、覚えている範囲でなるべく現実的に話した。

と言っても、主に無人機の武装、挙動についてだが。

「………………まあ、俺とイワンからは大体これぐらいですね。後、コアは一個だけ回収し、上白沢先生に渡しておきました」

「ありがとうございます。それで、上白沢先生。解析の結果は?」

「はい、現在の段階では未登録のコアであることが判明しました」

「それで結構です。では、他に意見のある方は?」

 

そう理事長が言うと、織斑千冬が手を上げた。

 

「理事長、黄昏狂夜の専用機、ゴールドウィングはカタログスペックを見たところ、第三世代型ISより勝るスペックを持つばかりか、ISとしては有り得ない量のSEを持ち、さらに、武装の量は最大のラファール・リヴァイヴを上回る量の多彩な武器を持つばかりか、コア人格、支援型AIが人間の姿で外を歩き回るという、前代未聞のISです。また、打鉄からも、コア人格が現れたともあります。1度、黄昏の所持する専用機を全て回収、構造解析した後、2機共押収し、織斑一夏と織斑秋彦に渡して、以後、彼等二人の専用機とし、全データを学園、委員会に提出させるべきだと思います」

「ほう…………………では、黄昏君の新しい専用機はどうすると?」

「学園側の訓練機を使わせれば良いでしょう」

 

ホント何言ってんだよこのアマ?

 

「また、イワン・ナイジョノフについてですが、彼は生身でISに向かっていける程の戦闘能力を持っています。学園への無断侵入、場を掻き乱した罰として、彼の身柄を学園で拘束、また、今後の事態に備え、警備員として働かせるべきだと思います。ISに生身で立ち向かえるなら、テロリストが来ても足止めくらいは出来るでしょうから」

 

ウワッ!このクソアマ、イワンを道具としてしか見てねえ!流石に腹立ってきたぞクソアマが!

 

「ハア…………………このように仰っていますが、如何なさいますか?ナイジョノフさん、黄昏君」

 

どうするかだと?んなモン決まってる。

 

「はっきり言わせてもらえば、馬鹿が寄って集って何ほざいてんだって話ですよ」

「ああ、場を掻き乱したって抜かしてやがるが、実際このアホ女、何の指示も出してねえ上に、あのブリキ野郎がエネルギー砲向けた時に我先と逃げ出しやがったって、緑色の髪の毛の女の子に聞いたぜ」

 

あー、山田先生か。あの人今何処に居るんだ?

まあ、良いか。言わなきゃならんこともあるからな。

 

「それと理事長、織斑兄弟と篠ノ之箒の処罰についてですが」

 

俺がそう言いかけると、3人は噛みついてきた。

 

「僕達に処罰だと!?ふざけるな!」

「あの騒ぎについては誤解だったんだ!仕方ないだろ!」

「そもそも、私達が何の罪を犯したというんだ!」

 

それを聞いた俺達は、怒りを通り過ぎて呆れ返ってしまった。まさか、自分達が何をしたのかすら分からんとは……………………

それに対して口を開いたのは、意外にも理事長だった。

 

「分からないのですか?先ず貴女は、避難指示に従わずにアリーナ観客席の放送席を占領、その場に居た生徒、教員を竹刀で殴って気絶させるという暴力行為、黄昏君が、無人機と戦闘中の凰さん達に加勢しに来た際、占領した放送席から訳の分からないことを叫んで場を掻き身乱し、無人機のエネルギー砲が向けられるや否や、気絶させた生徒、教員や、貴女の放送のせいで巻き添えを喰らった上白沢先生達と、彼女等に応急措置を受けていた生徒を見捨てて勝手に逃げ、さらには避難誘導の手伝いをしていただけの桜花さん達3人をテロリスト扱いし、拘束して避難誘導の妨害行為ですよ」

「なっ…………………」

「それから織斑君ご兄弟は至って簡単。生身の人間に向かってISを展開、殴りかかったことです。分かりますよね?」

「「うぐぐ…………………」」

 

悔しそうに歯軋りする3バカ+1を放置し、理事長は言った。

 

「取り敢えず、黄昏君とナイジョノフさんは、此方の誓約書にサインをお願いします。ああ、ナイジョノフさんは、また特別な書類を書いていただなくてはならないので、すみませんが残っていてください」

「「分かりました」」

「尚、3人の処分ですが、先ず織斑兄弟には、明日から1週間の自宅謹慎に、反省文50枚、篠ノ之箒さんには、先ず、1ヶ月の自宅謹慎、反省文150枚、剣道部による私物全てを没収、部活動の参加を2ヶ月間禁止とします。織斑先生には、減俸3年と、黄昏君とナイジョノフさんへの、損害賠償を其々に五千万円ずつ支払っていただきます。また、他の教員にも、減俸1年とし、また、今年度中の放課後、各担任として勤めている教室やフロアの廊下の掃除等の奉仕活動6ヵ月を、織斑先生、他の教員、織斑君ご兄弟と篠ノ之箒さん全員に課すものとします。異論、反論、抗議等は全て受け付けませんのでそのつもりで。では、解散。ああ、ナイジョノフさんは此方へ」

 

そうして話は終わり、どんよりと肩を落とした教員は、トボトボと、理事長を出ていった。

さて、外で待ってるとイワンに伝え、俺達も理事長を出ようとした時だった。

 

「納得いかない!!」

 

突然、理事長に篠ノ之の怒鳴り声が響いた。何が納得いかねえんだよ?

 

「そもそも、場を掻き乱したのは其所の銀髪の男も同じだし、第一、放送席の件だって誰も死んでいないなら何の問題もない筈だ!」

 

それにと付け加え、今度は織斑兄弟が喚き始めた。

 

「桜花とか言う3人については誤解だったと言った筈だし、損害賠償で合計1億はやりすぎです!」

「兄さんに付け加えますが、あの無人機との戦闘において、黄昏やナイジョノフだって勝手に乱入してきたんですよ!?彼等二人にも罰を与えるべきです!」

 

ウッワー、こりゃかなり腹立つわ~。一発ぶん殴っても良いよね?あまりのしょーもなさに理事長も頷いてるし。

そう思い、俺が3人をぶん殴ろうとした、その時だった。

 

「ふざけるのもいい加減にしろォォォォォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオッ!!!」

 

イワン顔負けとも言えるような鬼の形相で、ペパロニが飛び出した。

そのまま篠ノ之の胸倉に掴み掛かり、軽く持ち上げて怒鳴った。

 

「寝言タレんのも大概にしとけやゴルァ!!テメエが後先何も考えずにやったバッッッカげた放送のせいで、何人の犠牲を出しかけたと思ってんだよ、ああ!!?」

 

そう怒鳴り付けると、ペパロニは篠ノ之の腹目掛けて回し蹴りを喰らわせた。

 

「ガフッ!?」

蹴り飛ばされた篠ノ之は壁まで飛ばされると、背を強く打ち付け、床に倒れ伏した。

 

「おい!あれはやりすぎだ!」

「五月蝿ェ!自分の立場を弁えることも出来ねえ馬鹿共(ゴミ)は引っ込んでろ!!」

「グフッ!」

「ガハッ!?」

 

詰め寄ってきた織斑ツインズ其々の腹に、ペパロニは飛び膝蹴りを喰らわせた。

 

「これで済むと思ってんじゃねえぞクソが!テメエ等は二、三日立てなくなるぐらいに痛め付けてやらぁ!覚悟しろ!!!」

 

床に倒れ伏す3人に、殺気&怒気全快で怒鳴り、ローキックを喰らわせようとペパロニが構えると、それをアンチョビが止めた。

 

「ペパロニ、もう良い、止めるんだ。これ以上やったらお前も彼奴等と同レベルにされてしまう。気持ちは分かるが、抑えるんだ」

「……………………分かったっス」

「さあ、行こうペパロニ。学食でケーキでも奢ってやる」

 

そうして、先に歩き出したペパロニとアンチョビに続き、ちょうど書類を書き終えたイワンが合流し、俺達は理事長室を後にした。

 

それから、イワンは何やら用事があるらしく、一旦帰らなきゃならないらしい。

そのため、俺に連絡用の特殊な携帯電話を渡し、瞬間移動で帰っていった。

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