IS~宿命の砲火~『出来損ないと呼ばれしドイツの帝王』(更新停止中)   作:弐式水戦

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第五十四話~フランスからの貴公子?知るかんなモン~

さてさて、出掛けに出掛けまくった三連休は無事に終わり、俺達は月曜日を迎えた。

今日も休みにするのかを検討するらしく、一旦全校生徒は各々の教室に集められ、そのまま待機、先生達が職員室で、どうするかを話し合っているんだそうだ。

 

「なあなあ兄貴、三連休はお楽しみだったそうじゃねえか」

 

椅子に凭れ掛かり、のんびりしていると、ペパロニがニヤニヤしながら話し掛けてきた。

 

「お楽しみ?何のこっちゃ?」

 

そう言って惚けてみたが、ペパロニのニヤニヤ顔は変わらない。

 

「いやいや、隠そうったって無駄だぜ?全部桜花達から聞いたんだからな」

 

マジかよ、つーか彼奴等、喋りやがったな………………!今度覚えてやがれよ!

 

「まあ、1日目は大して何もしてなかったらしいが、2日目からは………………な?」

「何だ何だ?面白そうな話をしてるじゃないか。私も混ぜてくれ」

 

ヤベエ、アンチョビも参加してきた!どうすりゃ良い?何か打開策はないのか!?

 

そう思っていると、教室のドアがスライドし、上白沢先生と長谷川先生が入ってきた。

 

「おはよう皆、長々と待たせてすまないな。さて、今日の事だが、会議の結果、生徒のほぼ全員が回復状態にあるということで、何時も通りに授業を行うことになった」

 

あらら、流石に四連休にはならなかったか。まあ、確かに教室を見回すと、全員が出席してるからな。そうなるのも当然か。

チラリと横を見ると、ペパロニが少し残念そうな顔をしている。ドンだけ休みたかったんだよ。

なんて考えていると、上白沢先生から連絡があった。

 

「えー、それでだが、今日の授業は、予定が少し変更される」

 

ん?変更?どう言うことだ?

 

「本来なら、今日は1組と2組合同でのIS実習があるのだが、急遽予定が変更され、1組と3組での実習となった。各自スーツに着替えて、アリーナに集合だ。では解散!」

 

そう言って、上白沢先生と長谷川先生が教室を出た。俺も後に続き、教室を出る。

人気の無いところに来ると、瞬間移動で一旦寮の部屋に転移し、普段着でもあり、スーツ代わりでもある作業着を手に取り、アリーナの更衣室に転移する。

それから速攻で着替え、アリーナへと出る。

 

余談だが、1組にフランスから転校生が来たらしい。しかも男。何か怪しいから警戒だけはしとこ。

 

 

 

 

 

 

「んで、こりゃ一体どうなってんだ?」

 

アリーナに出てくるISスーツ姿の生徒を見ながら、俺はそう呟いた。

俺の視線の先には、金髪の貴公子みたいな男子生徒と歩いている、二人の男子生徒がいる。誰あろう、織斑ツインズである。

しかも、あの篠ノ之箒の姿まである。

俺は3人の姿を視界に捉えるや否や、直ぐ様上白沢先生の所に直行し、どうなってるのかを問い質した。

 

先生曰く、理事長室でのドナドナがあった後、職員室にて書類の整理をしていた山田先生に、3人に課された処罰について書類に記載してもらい、それをIS委員会とやらに提出したところ、『謹慎を連休明けに解け』と言われたんだそうだ。

理由を聞いても何も答えず、ただ謹慎を解くように言うだけ。

挙げ句の果てに奴等が言ったことは、『ブリュンヒルデと天災を怒らせて被害を被りたくない』だとさ。

いい歳こいた大人が何ほざいてんだろうね?

おまけに、俺とイワンの身柄提供と、ゴールドウィングのデータ提供を要求しやがったし、さらには、学年別トーナメントとやらで俺が一回戦負けしたら、IS委員会直轄の研究所に移籍させ、被検体にするとか言い出しやがった。

さらには、イワンは見つけ次第直ちに捕縛し、研究所に連行して被検体にするとか言い出しやがった。

しかも、この無茶苦茶な案に幾つかの国が賛成してるんだとさ。その国見つけ出して、国民ごと滅ぼしてやろうかと思った俺は悪くない筈だ。

 

つか、平和ボケして甘ったれて、リスクを低くして甘い汁だけ吸おうとしてるクソガキ共が何ほざいてやがる。

 

まあ、取り敢えずその事は、今度イワンにでもチクっとこうかな。

彼奴、俺と同じくらいに被検体とか嫌ってるから、お迎えが来た途端に戦車大隊引き連れて皆殺しにしそう。

彼奴、自分が敵だと判断した連中には容赦ないからな。下手したら国1つ消し飛ばされてもおかしくねえや。

まあ、流石にその時は止めようかな?どうせやるなら、俺がやりたいし。

 

ああ、それと余談だが、また俺に『モルモットになれ』って手紙が舞い込み始めやがったよ。

もういい加減面倒だから、ここ暫くの手紙は内容すら見ずに廃棄処分してる。

何か桃色の可愛らしい便箋があったような気がするが、もうコレ火の海に放り込んでも良いよね?どうせコレも他の手紙も全部国や企業からだろうし、内容は殆ど変わらねえだろうし、もうこの際構わず廃棄処分してもイイだろ。

嫌がらせの手紙なんざ一々見てられるかってんだ。

 

 

 

 

まあ、そんなことは今は置いといて、俺達は今、列になって並んでいる。

リーリスとユリエが居るのを見る限り、二人は1組らしい。

 

それから視線を前に移すと、其処にはブリュンヒルデ(笑)が立っていた。どうやら彼奴が指揮を執るようだ。ヤレヤレ、彼奴の授業となるなんて、憂鬱な気分だぜ。

 

「本日から、本格的な実習を開始する。オルコット!」

「は、はい!」

「専用機持ちなら、直ぐに始められるだろう、前に出ろ!」

 

その指示に、オルコットは渋々前に出た。見せ物みたいで気が進まないとか言ってやがるが、そんなんなら代表候補生辞めちまえ。

なんて思っていると、ブリュンヒルデ(笑)が何やら囁いた。すると、先程のやる気無しな態度から一転、ドヤ顔で自分の出番だとか言ってやがる。何言われたんだかσ( ̄∇ ̄;)

 

「それで、相手は誰なんですか?」

「慌てるな、オルコット。対戦相手は………………」

 

そうブリュンヒルデ(笑)が言いかけると、上空から何やら光るものが物凄い速度で落下してきた。

 

「うわぁぁぁぁぁぁああああああああっ!!!!ど、退いてくださぁぁぁぁああああい!!!」

 

山田先生でした。つーかマジで危ねえぞアレは!

 

「(仕方ねえ…………………ゴールドウィング!!)」

 

俺が念じた途端、ヘッドフォンが光り出し、次の瞬間にはゴールドウィングが装着されていた。

脚部からタイヤを出して山田先生の落下地点に瞬間移動で転移し、そのまま正面から受け止める。

勢いが強すぎるからか、かなり後ろに押される。タイヤのブレーキだけでは止められないため、大型増加ブースター『ME206』を展開する。

すると、背面全体を覆い隠す程の大きさを持つ左右2対のウィングに、大型ジェット機のようなブースターが付いている。さらには、その横に小型のスラスターまでも付けられている。そいつを後ろに向け、勢い良く吹かす。

赤い炎を吹き出しながら、徐々に勢いが弱まっていく。

そして、アリーナの壁ギリギリの所で、漸く止まった。

 

「ふう、やっと止まったか………………山田先生、大丈夫ですか?」

「……………………(ポーッ)」

「ん?山田先生?おーい?」

「…………………(ギュウッ)」

 

俺は何度か呼び掛けてみたが、山田先生はただ、顔を赤くしながら此方を見ると、腕を首の後ろに絡めてくる。

そのまま山田先生は、顔を近づけてきた。あ、これはまさか………………

 

「はいマジでストーップ!」

 

と思いきや、瞬間移動で現れたペパロニの拳骨が、山田先生の頭目掛けて炸裂した。

 

「いったァ!?」

 

ペパロニの拳骨をモロに喰らい、山田先生は頭を押さえて踞る。そりゃそーなるわ。

てかペパロニ、幾らなんでも生徒が教師殴っちゃダメだろ。逆も勿論ダメだが。

 

そう思いながらペパロニの方を見ると…………………

 

「ふうっ!」

 

何か、『アタシ良い仕事したぜ!』みたいに額の汗を拭ってました。

 

 

いやいや、『ふうっ!』じゃねーよ!(*`Д´)ノ!!!

 

そう叫びたくなったが叫ばなかった俺は偉いな、うん。

 

そんなこんなで、俺は漸く意識を覚醒させた山田先生と、先程ISの手のみを部分解除して俺が拳骨を喰らわせたことにより、頭にデカイたんこぶをこしらえたぺパロニと一緒に、列へと戻っていった。

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