IS~宿命の砲火~『出来損ないと呼ばれしドイツの帝王』(更新停止中)   作:弐式水戦

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第六話~VSチャラ男三人衆!~

さてさて、今俺は、女の子を襲おうとしてやがったチャラ男三人衆のうち、チャラ男1号に空き缶をぶつけてやった訳なんだが………………

 

「オイコラ、クソガキ!いきなり何しやがるんだゴラァ!」

 

俺がオーバーヘッドで蹴り飛ばした空き缶が後頭部に当たったチャラ男1号が、ものスゲー剣幕で怒鳴ってくる。

 

「ちょっと此方来いやゴラァ!」

 

ヤレヤレ、逆恨みした上にこれまでキレるとは、いい年こいた大人が何してんだが。

 

俺は内心で毒を吐きまくりながら、ヘルメットを被ったままチャラ男三人衆に近づく。

少し離れていたからか、チャラ男三人衆の体格や女の子がどのような人物なのかは分かりにくかったが、いざ近づくと、チャラ男三人衆の体格や女の子がどのような人物なのかが分かってきた。

 

先ず、チャラ男三人衆は、少なくともガタイは良い方だ。だが、チャラ男三人衆のうち、チャラ男1号は鼻に、2号と3号は耳にピアスを付けており、ヘラヘラした雰囲気だ。

少なくとも女の子が寄り付きそうな雰囲気じゃねえな。

 

女の子の方は、緑色のショートヘアで、矢鱈とデカイ眼鏡を掛けている。

背もかなり低く、如何にも『気の弱そうな女の子』的な雰囲気を感じさせる。何処と無く保護欲を掻き立てられるような雰囲気だ。

 

そうしてるうちに、俺はチャラ男三人衆の前に立っていた。ヘルメットを被りっぱなしだったからか、チャラ男1号が俺を指差して言う。

 

「何だぁガキ、ヘルメット脱げや!それとも、テメエは俺達にツラすら見せられねえほどのブサイクなツラしてんのかァ?ギャハハハハハハハ!!!」

 

チャラ男1号が笑い、それにつられるように2号3号と笑い出す。コイツ等が笑ってる間に、女の子は俺の背に隠れた。

つか、テメエ等の方が余程ブサイクじゃボケ。

 

「ん?おいガキ、俺達は其所の嬢ちゃんに用があるのさ。大人しく渡してくれたら、さっきのことは水に流してやっても良いぜ?」

女の子が俺の後ろに隠れたのに気づいたチャラ男1号が、下卑た表情を浮かべながら言った。

 

「用、ねえ…………さっきテメエ等がやろうとしてたのが用ってヤツか?」

 

「ああ、そうだが何だ?混ざりたいってか?」

「無理無理、お前みたいなガキにはまだ早いって!さっさと帰ってママの乳しゃぶってろ!!」

「そーそー、コレは大人のパラダイスなんだからさぁ」

 

そうしてチャラ男共は、一斉に視線を女の子へと向ける。その視線は、見るだけで身の毛が逆立つようで、見るに堪えない程にイヤらしい視線だった。

 

「い、いやぁ…………来ないで………やめてよぉ…………!」

 

後ろに居る女の子はガタガタと震え、目尻には大粒の涙を浮かべている。

こんなにも女の子に恐怖を植え付けるとはな…………よし決めた。コイツ等は全員潰す。

 

「さあ、大人しくその子を此方に渡しな、ガキ」

 

そう言いながら、チャラ男1号が此方に近づいてくる。

それを見た女の子は、絶望したような表情で俯く。恐らく、もう無理だとでも思ってるんだろう。

だが、俺がゼッテエに、そんなことにはさせねえよ!

 

「安心しろ。お前さんは俺が守る」

 

俺はそれだけ言って、女の子を抱き寄せ、瞬間移動でゴールドウィングの置いてある場所に転移し、暫くその場に居るか、隙をついて逃げ帰れとだけ言って、さっきの場所へと舞い戻った。

つか、俺が守るって言った時、女の子が一瞬顔を赤くしたような気がしたが、気のせいかな?

そうして舞い戻ると、チャラ男共が手をポキポキ鳴らしながら仁王立ちしていた。

 

「随分とクソ生意気な真似してくれやがったなぁ、ガキ。大人しく渡していりゃ今頃安全に帰れたろうに……………適切な判断が出来ねえガキには、どうやらお仕置きが必要みてえだなあ」「泣いて詫びても知らねえからな?」

「『織斑家の出来損ない』が死んでから、サンドバッグが居なかったからなあ。テメエでスッキリして、あのお嬢ちゃんを美味しくいただくとしますかねえ!」

 

そう言って、チャラ男三人衆が一斉に襲い掛かってくる。

 

「死ねやァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」

 

先に飛び出してきたチャラ男1号が、拳を振り上げ、殴りかかってきた。だが、今の俺には、ハエが止まるようなスピードにしか見えねえ。

 

「ホラよ」

「がっ!?」

 

俺はすかさず上体を左に傾けてかわし、前のめりになったチャラ男1号の腹に蹴りを入れる。ソイツは、口から汚い胃液を垂らしながら後退りする。

 

「こ、このガキ舐めやがって!死ねえ!」

 

今度はチャラ男2号が襲い掛かってくる。上から拳を降り下ろそうとしたチャラ男1号とは違い、横殴りだ。恐らくだが、俺の頭部を狙ってるな。それで脳震盪を起こさせ、後は3人でリンチって流れに持ち込み、女の子を襲うって遣り方か。小汚いなあ。

 

「だが、テメエもあの1号のように、攻撃の仕方が甘いんだよ!」

「ゴハァッ!?」

 

俺は、上体を反らして拳をかわし、チャラ男1号同様前のめりになったチャラ男2号の、今度は喉元に二段蹴りを喰らわせ、吹っ飛ばした。2号は3号と頭同士をぶつけ合い、大の字に倒れて失神した。三号も同様、大の字に倒れて失神した。

 

「さあて………………最後はテメエだけだぜ?」

 

俺はそう言いながら、チャラ男1号へと向き直る。ヘルメットのスクリーン越しに、チャラ男1号が涙と鼻水を垂らしてるのが見える。キッタネエ~。

 

「わーっ!ちょ、ちょっと待て!マジ参った!マジ参ったから!ギブ!ギブ!ギブギフギブ!」

「Give? Give me what?」

 

チャラ男1号は両手を上に挙げ、降参だと叫びまくるが、俺の知ったこっちゃない。

今思い出したが、コイツ等は俺がまだ小6の頃、買い物のために例の商店街に来た時、背後から俺を殴り、倒れた俺を散々蹴りまくったクソ野郎共だ。

コイツには痛い目に遭ってもらうか。勿論慈悲はない。

 

「ア、アイキャンノットスp…………「You gonna give me something,right? Well,come on! What the fuck are you trying to say,huh?」

 

なんか言おうとしてるチャラ男1号の言葉を遮り、俺は一方的なマシンガントークを喰らわせる。先程の女の子同様に尻餅をつき、ジリジリと後退りするチャラ男1号の足を踏んづけ、ヘルメットのスクリーン越しに睨み付ける。

 

「ちょ、ちょっと待て!マジ!ギブ!ギブ!ギブ!ギブ!g………「Quit yapping,you goofball. You're wanna give it to me,or not? Come on!!」

 

「ちょ、ちょっとまt(バキィッ!)ガハァ!」

 

俺はチャラ男1号の首の左側に回し蹴りを喰らわせ、横に薙ぎ倒す。

 

「最後まで言わせるかってんだ、ボケナス」

 

俺は、失神した三人をかき集め、近くにあったマンションのごみ捨て場に置かれていたゴミ袋の山に、三人を放り込む。

そして、瞬間移動でゴールドウィングを置いてある場所に転移した。

 

其所では、女の子がゴールドウィングとコンクリートの壁の間でガタガタと震えていた。

俺は女の子を安心させるべく、女の子の前で屈み、頭を撫でながら言った。

 

「もう大丈夫だ。あのバカタレ共は2度と悪さ出来ねえように、キッチリお仕置きしといたからさ。だから安心しろ」

 

俺がそう言うと、女の子は押さえていた涙をブワッと吹き出し、そのまま俺に抱きつき、泣き出してしまった。

俺はいきなりの事に戸惑いながら、取り敢えずは宥めようと、女の子をキツく抱き締め、大丈夫だ、大丈夫だからなと言い聞かせながら、頭を撫でていた。

 

 

その時、ゴールドウィングから"2つの"殺気を感じ、俺の体が震え上がったのは余談である。

 

にしても、何故に2つなんだ?もしかして、ゴールドウィングにはまだ、桜花みたいな特殊な何かが宿ってるのか?それとも単なる偶然…………か?

 

 

泣きじゃくる女の子を、ゴールドウィングから感じた殺気を疑問に思いながらも撫で続ける俺と、その傍らで停車し、唯一と言って良い程に数少ない、錆びてない部分であるヘッドライトで道を照らすゴールドウィングを、1つの街灯が照らしていた。

 

「ホントに……………一体全体どうなってんだか………」

 

そう言って、俺はヘルメットを被ったまま溜め息をついた。

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