IS~宿命の砲火~『出来損ないと呼ばれしドイツの帝王』(更新停止中)   作:弐式水戦

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第八十三話~海での水着回は定番だよね~

「あー、ついついのんびりし過ぎちまった。お陰で10時半だぜ。まあ、時間気にしなかった俺が悪いんだけどさ」

 

さてさて、予定よりも30分程遅れての行動となってしまった俺は、のんびりと更衣室に向かっていた。更衣室は海辺と直結しているのだが、男女共に別館にあるため、暫く歩かなければならない。

 

それに、男子更衣室は女子更衣室よりも奥にあるため、必然的に女子更衣室の前を通ることになる。

 

当然ながら、ドアは閉められているので中は見えないが、声だけは聞こえてくる。

 

『うわっ、リカってば胸おっき~、また育ったの~?』

『ひゃっ!?ちょっと、揉まないでよぉ!』

『ちょっとティナ、その水着って大胆すぎない?』

『ふふん、こんなのアメリカでは普通よ、鈴』

『ふ~ん?んじゃ、あたかも狂夜を誘惑するかのように揺れてる牛みたいな胸も普通だってのかしら?あ~ん?』

『んあっ!ちょ、ちょっと鈴!何処触って………あんっ!』

 

何やらそんな感じで妙な声が聞こえたのだが、俺は気にせずスルーした。流石にあの場で立ち止まったら…………ねぇ?

 

そして男子更衣室に着いた俺は、さっさと水着に着替え、鞄から念のために持ってきていたブルーシート片手に外に出た。

 

 

 

 

 

 

「おー、こりゃスゲエなぁ………」

 

ドアを閉め、改めて海を視界に映した俺は、感嘆の感想を溢した。

 

俺の記憶にある海と言えば、ノルマンディー上陸戦での記憶ぐらいしかない。

 

あの時は滅茶苦茶だったなあ~、なんせ上陸してきた奴等が機関銃やら大砲やらで撃たれて、その血や肉片が飛び散って浜辺近くの海が真っ赤に染まってたからな。

今思い出しても、アレはスゲー酷かったぜ。

 

「そう思うと、今の時代の海は良いなあ」

 

俺は小声でそう呟きながら、海へ向かって歩き出そうとしたが、その瞬間、つけてきたヘッドフォンと籠手が光り出し、桜花達3人が水着姿で現れた。

「おお~、アレが海か~。デッカイわねぇ~」

 

氷華が開口一番、そんな感想を溢す。かなり在り来たりな気がするが、まあ無理もないか。

 

「さあ狂夜、早く海に行きましょうよ!」

 

そう言って、葛城が右腕に抱きついてくる。それを見た桜花が、左腕に抱きついてきた。

つか、コレじゃ歩きにくいんだが………………

 

「クッ!先を越された…………ッ!」

 

何やら氷華が悔しそうな表情を浮かべているが、取り敢えず俺達は、今度こそ海へと向かって歩き出した。

 

 

 

 

「あ、黄昏君だ!」

「え、嘘!?わ、私の水着、変じゃないわよね?大丈夫よね!?」

「て言うか、結構筋肉質じゃない?黄昏君って………」

「あ、それ私も思った」

「どうしよう、あの体で抱きつかれたら、私…………」

 

ん~?何やら晒し者みたいになってしまってるような感じがするんですけど~?

つーか最後、少なくとも抱きつくのは有り得ねえから自分の体掻き抱いて揺らすの止めろ。

 

「そう言えば、黄昏君の傍を歩いてる3人って、どっかで見たことあるんだけど………」

「あ、それって確か、クラス対抗戦の時じゃない?」

「それにしてもあの2人、黄昏君の両腕に抱きついて、羨ましい………」

 

どうやら視線は桜花達の方へも向いていたようだが、直接それについて聞いてくる生徒は居なかった。

 

そして、適当に海に入って遊ぼうとしていると、後ろから声をかけられた。

 

「ういーっす兄貴!やっと来たのかよ」

「全くだ、待ちくたびれたぞ」

「あ、よっす2人共」

 

振り向くと其所に居たのは我がいつメンのメンバー、ペパロニとアンチョビだった。

ペパロニは緑色のスポーティーなビキニで、アンチョビは無難に、黄色のビキニだった。

 

「ヘえ~、2人共、良く似合ってるじゃねえか」

「だろォ~?」

「ありがとう、狂夜」

 

2人の水着を褒めると、2人は嬉しそうに微笑んだ。

 

「お!桜花達もスッゲー似合ってるじゃねえか!」

「ああ。良く似合ってるぞ。此処に狂夜以外の男が居たら、間違いなくナンパされているぞ」

 

2人はそう言って、桜花達の水着を褒める。と言うかアンチョビ、後の言葉は余計な気がするんだが、そう思うのは俺だけか?

 

「まあ、それもそうだが、先ずは遊ぼうぜ!」

 

そう言って、ペパロニは元気良く海へと向かっていった。

 

「まるで子供だな」

「そう言うな。ペパロニのあの性格は元々なんだ」

「成る程ね」

 

そうして、俺達もペパロニの後に続き、海に入って遊んだ。

 

 

 

 

「ふいーっ、少し休むか」

 

一頻り遊んだ後、俺は一旦海から出て、日陰になっている場所にブルーシートを敷き、其所に寝転がって休んだ。

 

「あら、狂夜じゃない。休憩中?」

「ん?ああ、リーリスとユリエか。そうだよ、休憩中だ」

 

日陰の涼しさにリラックスしていると、リーリスとユリエがやって来た。

先程着替えを終え、これから海で遊ぼうとしていたようだ。

 

「だから、アンタも誘おうとしていたんだけど、休憩中なら仕方ないわね」

「はは、悪いな。それにしても2人共、水着似合ってるぞ」

「そう?この前頑張って選んだ甲斐があったわね♪」

「ありがとうございます、狂夜」

 

俺が2人の水着を褒めると、リーリスは嬉しそうに微笑み、ユリエは頬を少し赤く染める。

 

それから少し話した後、2人は海へと向かっていった。

 

 

 

それから、今度は鈴が金髪碧眼の女子生徒を連れてやって来た。

 

その女子生徒は、アメリカ人のティナ・ハミルトンというらしく、鈴のクラスメート兼ルームメイトなんだとさ。

あ、そういやこの人、更衣室で鈴にちょっかい出されてた人か。

んで、ハミルトンさんは顔を赤くしながら自己紹介してきたので、俺も簡単に自己紹介を返した。

 

 

他にも、簪と布仏さんがやって来たのだが、2人共水着と言うよりか、着ぐるみとしか言いようがない水着だったため、かなりコメントに困った。

実は中に普通の水着を着ていたらしく、最初からその姿で来てほしかったと思った俺は悪くない筈だ。

因みに2人が中に着ていた水着は、簪は黒で、胸の部分が三角、下が逆三角で、後は紐だという、所謂『大人の水着』というヤツだとさ。

 

布仏さんは白のビキニだったのだが、意外にも布仏さんって、スタイルがかなり良かった。

勢い良く着ぐるみを脱いだ時、胸揺れてたし。

まあ、それを簪が恨めしそうに見てたけどな…………まあまあ簪、お前も大概スタイル良いし、可愛いから良いだろうがと言ってやったのだが、それ言った瞬間簪の顔が爆発し、顔がトマト以上に真っ赤に染まり上がった。

その後、何故か不満そうに頬を膨らませた布仏さんが、自分も褒めてと言い寄ってきたので、それらしい事を言って褒めてやった。恥ずかしそうに頬を赤く染めながら体をくねらせていたが、表情は嬉しさに染まり、顔もニヤついていた。

何故かその時、『きょーちゃん(俺の事)のエッチ~』とか言われたんだが、ただスタイルの良さを褒めただけだぜ?俺………

 

あ、後それから、簪を名前呼びしてるのに自分だけ名字呼びは不公平だとごねられ、本音と名前で呼ぶことにした。

 

 

 

他にも、ボーデヴィッヒが水着を見せにやって来た。

黒のレースとやらをあしらった、簪のように大人の水着と言った感じのビキニだった。

自分で見せに来ておきながら恥じらう様子はかなり可愛かったので、少しばかりからかってみたら、物凄い顔を真っ赤に染め上げ、海へ向かってスゲー勢いで走っていった。数メートル程水面を走っていたような気がするが、取り敢えず気にしないことにした。

まあ、からかった事については、後で謝っとこ。

 

 

 

「さてと、そろそろ遊びに戻りますか」

 

そうして、俺はブルーシートを畳み、移動しようとしたのだが、またしても来客がやって来た。

 

「きょ、狂夜さん!」

「ん?ああ、早苗達か」

 

振り向くと、其所には頬を赤く染めた早苗達が立っていた。3人共、其々レゾナンスで買った水着を着ているのだが、早苗は2着のうち、黒のビキニを着ていた。

 

俺は3人の水着を見ると、最早定番になっている感想を言った。

 

「うん、3人共良く似合ってるぞ。早苗は何と言うか、大人っぽいな」

「そ、そうですか?」

「ああ」

「ちょっと狂夜さん!私のはどうですか!?」

 

早苗の水着を褒め、早苗が嬉しそうに体をくねらせ始めると、間に割り込んでくるように美鈴が入ってきた。

 

「そうだな…………先ずは緑色ってのが大きなポイントだな。何かお前に合った色だと思う。それにスタイルも良いから、水着の良さで美人なのが引き立ってるな」

「~~~~ッ!?(ボフンッ!)あ…………あぅ………」

 

ありゃりゃ、顔真っ赤にしちゃってまあ……………

 

「さて、最後は鈴仙か」

「え、ええ……………どう?似合う?」

 

そう言って、鈴仙は恥ずかしそうにしながら似合っているかを聞いてくる。

俺は軽く微笑み、頷いた。

 

「ああ、スゲー良く似合ってるよ。最初はかなり無難なヤツだと思ったが、お前らしくて可愛いじゃねえか」

「そ、そう…………ありがと………」

 

そう言って、鈴仙もまた、頬を赤く染める。今更思うんだが、今の若い女子の間では、水着はビキニが流行ってるのか?殆どの女子がそうだったぞ。

 

まあ、人のファッションに口出しする気は無いけどな。

 

「まあ取り敢えずだ、遊びに行こうぜ。もうそろそろ、遊びに戻ろうと思っていたんだよ、俺」

「「「はい(ええ)♪」」」

 

そうして、俺達は海へと戻っていったのだが、この時俺は、大人グループという伏兵が待ち構えていたという事を、すっかり頭からすっ飛ばしていたため、後で凄い目に遭うことになるのだが、それはまた、次の機会に語ろう。

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