東方懐夏想 ~妖夢の現代入り~   作:こたつ@ミカン

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僕を殴る前に聞いて下さい
少し長いの覚悟で書いたらこうなっちゃっただけなんです。申し訳ございませんでした……



二人で過ごした夏の日々を懐かしく想う

ちゅんちゅんと小鳥が鳴く声がする……

 

 

 

 

私はそんなことを思いながら意識をはっきりさせました。見た事があるような……それでいて見慣れない風景を目にしました。

 

「ここは……」

 

 

 

 

ここは一体何処なのでしょうか。どうしてこんな状態になっているのか……全然思い出す事が出来ませんね。私は起き上がってよくよく周りを見渡してみました。

 

 

 

 

 

 

 

 

澄み渡るような青い空

 

 

 

とても綺麗で木々が生い茂っている森

 

 

 

 

そして妖精達がひらひらと飛んでいて――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妖精?」

 

私は再び目を凝らして外に目をやりました。そこには無邪気にも弾幕を振り撒きながら飛んでいる妖精の姿がそこにはありました。

 

「と、という事は……。」

 

「どうやら気がついたみたいだな。」

 

後ろの方からする声に振り向き、声の主を見ると私は全てを理解しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

幻想郷に帰ってこれたという事…………を

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妖夢ぅぅぅぅぅ!!」

 

私が藍様に連れられた部屋で着替えをしているといきなり抱きついてきた人がいました。

 

「えっ!ちょっと!?何なんですか!!」

 

私は懸命に力を振り絞って振り解きました。恐る恐る振り返ってみると桃色の髪をした女性が悲しそうな目でこちらを見ていました。

 

「そんなに嫌そうにしなくたっていいじゃない……」

 

「ゆ、ゆ、幽々子様!!?」

 

私は驚きのあまり目を見開いたまま、動く事が出来ないでいました。

 

「ごめんなさいね。私があんな事するから妖夢には迷惑をかけてしまったみたいだし……紫が助けにいくのにも時間がかかってしまったし……私、貴女に主として何も出来なかった。情けない話だわ……えっ?」

 

「幽々子様……会いたかったです。ずっとずっと……会いたかった……。」

 

 

私は幽々子様と再び会うことが出来て嬉しかった……幻想郷に戻れて嬉しかった……それだけを今噛み締めている事しか出来ず、幽々子様が何を言ってるかも聞く事が出来ませんでした。

 

「妖夢…………。」

 

幽々子様は唯々私を優しく包み込み、頭を撫でてくれました。

 

 

 

 

 

自らに起きている事を全然把握出来なかったのですがそれだけは鮮明に理解できました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその後すぐに皆でご飯を食べるという事になりました。藍様や橙だけで人数分のご飯を作るのは大変だろうと思い、私も手伝おうとしたのですが引き止められてしまいました。幽々子様の分を作るのは大変なのでと少々強く頼み込んでみましたがもう慣れてしまったよと笑顔で返されてしまいました。藍様には私が幻想郷いなかった時に非常に迷惑をかけてしまったんですね……

 

 

「藍様……迷惑をかけました。」

 

私は調理場まで行くと藍様に頭を深く下げてお辞儀をしました。

 

「ん?何を言ってるんだそこは心配をかけましたじゃないのか?」

 

藍様は顔を少しこちらへ向け、そう言いました。

 

「しかし、幽々子様のご飯を私がいない間に用意してくれていたのではないでしょうか?それが少し申し訳なくて……」

 

「まぁ、確かに大変ではあったな。だが、妖夢。妖夢がいなくなってしまった事で君の日々やってきた事の重大さ、大変さに幽々子や紫様に伝わったみたいなんだ。こんな言い方をして悪いが君が少しここを出払ってくれて助かったよ。」

 

「は、はぁ。」

 

「それはともかくそろそろご飯が出来るだろう。幽々子と一緒に待っていろ。」

 

「は、はい……失礼します。」

 

私は再び頭を下げてから食卓へと向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

食卓には幽々子様だけでなく紫様もいらっしゃり、橙が忙しいそうに料理が盛り付けられた皿を運んでいました。紫様は部屋に入ってきた私を見ると幽々子様との話を切って立ち上がり、私と向かい合いました。

 

「妖夢……私は妖怪の賢者として、貴女の主の友人として最悪な事を貴女にしてしまった…………。本当にごめんなさい。こんな事をしてしまったんだから恨んでくれても構わないわ。」

 

私は突然そんなことを言われると思ってなかったので手を思い切り振りながら頭に思い浮かんだ事をすぐに口へ出しました。

 

「い、いえ!別にそんな大した事になりませんでしたし……結局、私はここに帰ってくる事が出来ましたから……その、ええと……」

 

上手く…上手く言えないのですが私は別世界にいけてよかった、そういう風に言いたかったんですが伝わったでしょうか?

 

「そう……妖夢は優しいわね。」

 

紫様はそう言って笑顔を取り戻しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ……後片付けはやはり大変ですね。」

 

私は意識が戻る時までいた部屋に戻ってきました。今はもう夜更けが近くて帰る事は危なく、紫様はもう寝てしまったらしいのでマヨヒガで一泊する事になりました。

 

私はここから外の景色を見た後にふと部屋に目を向けるとある物に気が付きました。

 

「楼観剣に白楼剣…………」

 

とても長い時間離れていた訳ではないと思っていましたが、とても懐かしく感じました。試しにと楼観剣を鞘から抜いて、剣を構えてみました。それは非常に重く冷たい物で、最近まで使っていた木刀とは全く違う感じの物でした。

 

 

 

 

 

「………………はぁ。」

 

「どうしたのかしら、そんなに深い溜息をついて?」

 

私が楼観剣を鞘に戻し、元あった場所に置くと後ろから声をかけてきました。

 

「紫様?寝たはずでは無かったのですか?」

 

「えぇ、だけど少し目が冴えちゃってね。」

 

「そうでしたか………………。」

 

私は少し考えてから紫様の方へと向きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紫様、一つお願いがあるのですが…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい、お凛々。早く起きろよー。」

 

「ピンポン連打するなよ……近所迷惑だろうが。」

 

俺はうるさい奴のインターホンの音で目を覚まし

「おはよーお凛々。」

 

「んー……帰れよ。」

 

「来てそうそうそれ?俺泣くよ?」

 

「冷やかしに来たなら帰ってくれよ。」

 

「あらら、ご乱心ですねぇ。妖夢さんがいなくなったからって露骨に機嫌悪くしないでよ。」

 

「……ちっ。」

 

面倒だな……これから部活だというのに一向に気持ちが晴れない。

 

「あぁ、そうだ。もう少しして俺は部活に出かけるからな。取り敢えず帰れよ。」

 

「私待つわー待つわ〜帰るまでまーつーわ。そこで貴方にふふふふふんふんふーん。」

 

「歌詞わかんないのかよ。」

 

「しゃーないでしょ。世代じゃないんだからさ。」

 

「はいはい……さて、朝ごはんでも作るかな。」

 

「そうなると思ってパパパパッパラー。早く出てこい……スタミナ弁当!!」

 

いや、タイミング合わせろよ。俺がそう思って奴の手の中にある弁当をみると、それは魂魄が初めて来た時に奴の持ってきてた種類の物だった。

 

 

 

 

 

俺は奴が来てから数十分後に出掛けた。帰れよと言ったのだが俺は、だが断る!!と言われて取り敢えず殴る事にした。駅について暫くするとスマホにメッセージが届いていて差出人は奴だという事に気がついた。何だよと思っていたら俺が鍵は持って行かなかったがどうしようか奴は?という事だった。

 

いや、家出る前に言えよ。

 

 

と思ったが、応急処置で一日使ってもいいと許可を出しておいた。するとすぐに返信がきた。返信には文章が無く、少し大きめの弁当と奴のガッツポーズが映っていた。俺はそれを見てイライラしたから返信もせずにスマホをしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

なんでこんなにも気が利くのに女友達が少ないのだろうか、どうして奴が好きな女は、奴から離れていくんだろうな。

 

 

俺は電車に乗る時にそんな事を思っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お凛々が出掛けてから俺はリビングに戻ると部屋のWi-Fiを付けた。

 

「あーあ、俺の家も有線から無線にならないかなー。」

 

そして一人で愚痴りながら音楽をつけ、塾のテキストを開いた。いくら夏休みだからと言っても高校三年生の夏、結果は残せてはいるもののやりたい事、やらなきゃいけない事なんか全部やってたら禿げちまう。

 

 

パッと見じゃ分かんないだろうけど禿げは少しだけ進行し始めてるんだよね……

 

 

 

「それにしても……。」

 

妖夢さんが急にいなくなるというのは驚くなぁ。内密に、秘密裏に実行した結果がこうなるかね。

 

「…………。」

 

 

 

 

俺にとって彼女との出会いは最高の出会いだった。恩を返せたような気がしたからだ。花穂に似てた彼女の為にしてあげれたと思うだけで気持ちが本当に晴れた。

 

 

 

 

 

かつて幼稚園でも家でも一人だった俺の隣にいてくれたのはあいつだったからな。

 

俺の事を理解しようと必死になってくれたのは一生忘れれないな。

 

俺はアイツの……特別だったからな。

 

 

 

 

 

「あぁーキモイなー、厨二乙だなぁ。」

 

一人馬鹿みたいににやけながら自分を罵倒していた。それでも俺は気にせずに彼女達の事を回想しては懐かしんでいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

………………コツ

 

 

 

 

 

 

 

ん?何の音だ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……疲れた。相変わらず重いしよ。」

 

日もとっぷりと暮れる中、俺は家へと向かっていた。何時もならのそのそと帰ってたが今日は奴を待たせてしまっている。いくら奴だからと言って礼儀を弁えるのは常識だ。

 

「*1995070819780422っと。」

 

鍵を出すのが面倒だった俺はマンションのインターホンにそう押した。すると音もなくドアが開いた。奴がいつも使ってるやり方だが、これはこれで楽でいいな。一文字でも間違ったら警報装置がなるらしいけどもな……一人暮らしは大変だろうからと裏の入り方をこっそりと教えて貰ったのを覚えている。というか子供と自分の妻の生年月日をパスコードにするとはかなり中がいいんだろうなぁ。とまぁそんな事を思いながら部屋にまでやってきた

 

 

カチャリ

 

 

ん?もしかしたら鍵を閉めて高みの見物でもするのかと思ったがそういう訳じゃないんだな。

 

俺は玄関に部活の道具を置いてからリビングの中へ入った。

 

 

 

そこで待ち受けていたのは

 

 

 

 

「あっ……どうも。」

 

異世界へ帰ったと思われていた魂魄の姿だった。

 

 

 

 

 

 

 

「うぁ…………?」

 

俺は今どんな顔をしているのだろうか。きっと今世紀最大に間抜けな顔になっているに違いない。

 

 

 

 

 

急すぎる不意打ち

 

そんな事に俺は対応出来ない。奴程の起点が出来るはずも無い。

 

だから俺は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

結局、目を背けて逃げる事にした。

 

 

 

「えっ!!ちょっと待って下さい!!私の話を聞いて下さい!!」

 

俺は靴を履く事もせずにドアに手をかけて思い切り回そうとした。するとカチャリと音がしたと思うとドアは開かなくなった。

 

「くそっ!!何だってんだよ!!」

 

俺は外から鍵にかけられた事にようやく気が付き鍵を開けた。

 

その時には彼女は俺の方をしっかりと掴んで話す気配が無かった。

 

 

「離せよ……」

 

「いや……です。私の話を聞いて下さい。」

 

「うるさい……」

 

「お願いします……ほんの僅かの時間でいいんですから……」

 

俺は彼女の様子を見てから溜息をついた。

 

「分かったよ……」

 

「あ、ありがとうございます!!」

 

俺は彼女が肩から手を話した瞬間、手にかけていたドアノブを思い切り回して外へと飛び出した。

 

 

 

 

 

話す事なんてない、ただ俺が辛いだけだ。

 

 

 

 

 

 

そう思って部屋から出ると俺の顔に勢いよく何かがぶつかった。

 

 

 

 

 

 

「悲劇の主人公乙。俺は早く帰りてぇんだからさっさと妖夢さんと話ししろよ。」

 

顔への衝撃に倒れ込むと奴の声が聞こえた。顔を上げると奴が腕を降り抜き、呆れた表情をいた。

 

 

 

「……純、ちくしょうわかったよ。」

 

俺はジンジンと痛む頬を押さえ、疲労感を覚えながら部屋へと戻った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……それで話ってなんだよ。」

 

「あの……その前に顔大丈夫ですか?」

 

「全然平気。そんな事より要件は?」

 

全然平気な訳あるか、奴のビンタは尋常無く痛ぇんだよ。

 

「は、はい。それでは……」

 

彼女は床に正座して、深々と頭を下げた。

 

「は?」

 

「この度はご迷惑をおかけして誠に申し訳ありません。この世界での生活は本当に楽しくて、九十九さんのおかげで何事もなく過ごせました。私と一緒に過ごして頂いて本当にありがとうございました。」

 

終始頭を下げて言葉を連ね続けた。

 

「そんな事のために……律儀な奴だよ。」

 

俺は彼女の姿勢を見て自嘲気味に笑った。

 

 

 

 

 

 

「あと、私は九十九さんの事が好きでした。いえ、今でも貴方の事が好きです。」

 

「……は?」

 

「私は貴方の事が好きなんです。好きになってしまいました。一緒に過ごしていると幻想郷の事も忘れてこちらの事を思い続けてしまいます。こんな私の気持ちは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷惑でしょうか?」

 

 

魂魄はそれを言うと顔を上げて俺の事をじっと見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっと……ずっと言いたくて言えなかった事をやっと言葉に出来ました。

 

 

 

その為に私はこの世界に再び戻って来たのですから…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「迷惑なんだよ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「えっ……?」

 

「迷惑なんだよ!!俺には!その好意が!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう二度と会えなくなっちまう奴に!!……大好きな奴に。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

次々と俺の前から消えて行った奴がそんな事を言ったってただの迷惑なんだよ!!!」

 

すると彼は突然強く私の肩を掴んできました。

 

 

 

「俺だって……妖夢と分かれたくないんだよ……。好きな奴と…離れたくない……。お前と…ずっと一緒に暮らして…たいんだよ」

 

「九十九……さん。」

 

気がつくと彼の目からは涙が零れ、私の頬にも一滴の涙が伝っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目と目を合わす二人

 

 

お互いに気持ちは伝えても突然の告白に疑心暗鬼

 

 

 

 

 

 

そうして二人はお互いに抱き合い、涙を流しながら

 

 

 

 

 

 

 

 

相手を求め合うかのように

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

唇を重ね合った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人が思いをぶつけ合う中、部屋の外で話し合っている男女がいた。

 

「いやぁ、お凛々がハッピーエンドで終わってよかったよかった。」

 

「何がハッピーエンドよ。言っておくけれど妖夢はこの世界に置いていく事はしないわよ。」

 

「分かっていますよ、ゆかりんさん。俺はお凛々が正直になれてよかった、それだけですよ。」

 

「ふうん……そう。それでこの後私に何をさせるつもりかしら?」

 

怪しい女性が訝しげな視線を彼へと送った。

 

「ハハハ……ちょっとしたお願いですよ。」

 

彼は彼女の見えない威圧感に押されながらも笑いを保ちながら言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よ〜む、朝ご飯はまだかしらー?」

 

「はい!ただいまお持ちします!!」

 

「ふふふ、ありがとう。……それでは頂きましょうか。」

 

「はい、頂きます。」

 

私達はそう言って朝ご飯を口にします。幽々子様の方を見ると……どうやら今日も美味しく頂いてくれているみたいです。

 

 

 

季節は春を迎え、私が別世界から帰ってきて半年近く経ちました。最近からようやく心が落ち着き始めてきました。少し前までは様々な人に迷惑や心配をかけてしまっていました。ですがその人達にきちんと恩返しが出来るようにこの地で頑張っています。

 

 

 

「ご馳走様。妖夢、ちなみに昼ご飯は何かしら?」

 

そんな事を考えていると幽々子様は朝食を食べ終わっていました。

 

「今食べたばかりではないですか……取り敢えず、倉庫の中身もあまり無かったので今から買いに行ってきます。」

 

私は溜息を着いてから立ち上がり、剣を腰に差しました。

 

「分かったわ。それじゃあ私は何時もの通りこの食器を洗って置くわ。」

 

「本当にいいんですか……?私が帰ってきてからそんな調子ですが何かあったんですか?」

 

「ふふふ、それは秘密よ。もしかして私の事が心配?」

 

「い、いえ。何も無いというなら何でもありません。それでは行ってまいります。」

 

「いってらっしゃい。」

 

私は幽々子様に見送られながら下界の方へ向かいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……私は本当にこれで良かったんでしょうか。」

 

最近一人の時にはこんな事を考えてしまいます。脳内を掠める彼との記憶、よかれと思って分かれたはずなのですが後悔の念がそう簡単には抜け落ちません。無理だと分かっていますが……それは高望みだとは思うのですが……

 

 

 

 

彼には幻想郷に来て欲しかったです…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、妖夢だ…………。」

 

人里に降り立って暫く歩くとそう声をかけられました。振り返ってみると

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこには彼がいたんです。

 

 

 

 

 

「えっ…………えっ!!?九十九さんですか!!ど、ど、どうしてここに!!?」

 

「元々ここに来る予定だったんだよ。ゆかりんさんに頼んでね。」

 

「中村さんも…………。」

 

唐突に虚をつかれた感じで固まってしまいました。嬉しくて嬉しくて……立ちすくんで泣いてしまいましたがやっぱり嬉しくて、私は本当に幸せでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いやぁ本当によかったよかったよ……。」

 

「何他人事みたいなんだよ。」

 

「あれ、そう聞こえる?でもこんな事になるなんて思ってなかったし、妖夢さんをお凛々の家に連れてって良かったよ。」

 

「俺の家に連れてったってどういう事だ?」

 

俺は良く分からない言い回しをされて、理解することが出来なかったから聞き返した。

 

「ん?言った通りの意味だけど。妖夢さんをお凛々の家に連れて行ったって事だよ。」

 

「さっきと言ってる事全く同じで伝わらないんだけどさ……もしかしてお前が妖夢をダンボールに入れて送ってきた奴か?」

 

「言ってなかったっけ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いや聞いてねぇよ。

 

 

 

奴は俺にこれを超える悪戯をする事は一生無いだろうな。

 

 

 

 

 

取り敢えず奴思い切り殴っておいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いい天気ねぇ……貴方もそう思わない?」

 

「……!……!」

 

「そうね、ふふふ。」

 

人形使いの問いに赤いお面をした不気味な人形はパタパタと腕を動かして応答した。

 

 

 

 

 

 

 

 

FIN

 

 

 




後日、活動報告を上げる予定です。
本作品を読んで下さって本当にありがとうございました。
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