シャルモンではなく、ドルーパーズです。
本当にすいません。
光実がザックと合流前に貴虎に電話をかけた際、城乃内の話を聞いた。
潜入調査の結果、そもそもDJクロス自体がオーバーロードだなんて。それも人類を選別するというとんでもない目的のために動いているとは。
僕は城乃内と合流してザックの元に急いでいた。
ザックにも協力をしてもらわないと…
そうやって急いでいくと、まさかのチーム鎧武とチームバロンのメンバーがそこにいた。
勿論紘汰さんや裕也さんまで…
「ちょうどよかった、みんな揃ってたんですね」
僕の言葉に皆がこっちを向いている。
これからはインベスゲームどころじゃなくなってくる。だからこそ、ちゃんと説明しないと。
「奴らの狙いがわかった。このままじゃ、また沢芽市はまた危機を迎える」
城乃内は潜入調査をした内容を話した。
その言葉にやはりみんな驚愕している。
「なんだよ、人類を選別って…それにオーバーロードなんて。そんなのって許されるわけがない。俺は戦う」
ザックが立ち上がったのを、取り合えず抑えた。無闇にいけば、こちらが痛い目にあうだけだ。
「取り合えず、敵のアジトを突き止めましょう。一応、地下にあるらしいんですけど、今は兄さんにそれらしいところを当たってもらってます」
兄さんに相談すると、だいぶ数が絞られたらしく、今はそこを探索しているらしい。これならもうすぐ敵の尻尾を掴めるかもしれない。
「そうか…俺も行く。なんか、行かないといけない気がするんだ」
紘汰さんが決意の表情でそう言った。やはり、紘汰さんとしてはほっとけないのか…
僕はそんな紘汰さんに頷いた。
「お願いします。紘汰さんがいれば、僕としても安心なので」
「ミッチ、ありがとう」
「いえ、それより何か思い出したりしましたか?」
紘汰さんは、ため息をついたあと首を横に振っていた。やはり、まだ思い出せないようだ。
でも、もういい。これ以上紘汰さんに負担をかけてはいけない。
「そうですか。…ゆっくりでいいですから」
「ミッチ、すまない。ただ、隠していることあるなら教えてほしい。俺はどんなことでも受け入れるからさ」
「何言ってんですか。紘汰さんに隠し事なんて」
そう言って僕が笑って見せる。紘汰さんは信じてくれたようで、そっかと納得していたが、正直心の中では苦しかった。かといって、こんなこと決して。城乃内もザックも、同じ感じだ。
どうしようと困惑した雰囲気に、正直困っていたところに、助け船がやって来た。
「あら、坊や達皆お揃いね。メロンの君からの伝言よ。話があるからドルーパーズでまっているってね。ここからは、アーマードライダーのみで」
「俺も行っていいか?リーダーとして、知りたいんだ」
「いいんじゃないですか?裕也さんくらいなら。ただ、他の皆は何かあったらいけないので、ガレージとかにいてください。連絡あったらすぐかけつけるので」
フルーツパーラー『ドルーパーズ』に行くと、いつもの奥の席で兄さんは座っていた。僕達は思い思いの場所に座る。阪東さんはその入り口を塞ぐように、店に背を向けて僕達のほうを向き立っていた。
兄さんはそれぞれ、位置についたのを確認すると意を決して話はじめた。
「光実と城乃内からの情報を検討して、地下のあるそれらしい場所を絞っていくと、2箇所にまで範囲を絞れた。恐らくどちらかが研究施設、どちらかがその宗教団体の本部と言ったところだろう」
そう言って、皆にタブレットで大体の場所を見せた。僕はそれを食い入るように見つめて、場所を記憶する。勿論スマホにもデータを送ってもらったので、迷うことはない。
「つまり、2チームに別れるということですか?」
そう、どっちが本丸なのかもわからない上、同じタイミングじゃないと、警戒され入れなくなってしまう。そのため、チームを別ける必要がある。
「別れ方としては、やはり凰蓮、ザック、城乃内の3人と、私と光実、葛葉というのが理想だろう。あくまで撹乱だ。さらに情報を手にいれることであって、無闇にオーバーロードへ手を出さないようにすることだ」
「確かに、絆で言ってもその方がやり易そうね」
城乃内は不安そうだったが、取り合えず異論はないようなので、2チームに別れるようになった。
情報については、凰蓮が城乃内が潜入した時につかった、あの小型の盗聴と盗撮ができるあれの改良版を使うことになった。通信装置としても使用でき、さらにそのデータは、兄さんのパソコンに自動で集積される。つまり、僕達に何かあってもデータは残るように配慮していた。
「問題はその間に沢芽市でなんかあった際だよな」
阪東さんの言葉に、一同はだまってしまう。そう、何もないなんて保証はない。かといって、潜入にも人員がいる。なんせ、オーバーロードがいるのだから。
「何かあった際の市民への避難誘導は、頼んでいる。どのみち放置しておけば、さらに拡大するだけだ」
「確かにそうだな…しかし、オーバーロードになると、かなり厳しい戦いになるんじゃないか?」
「だからこそ、オーバーロードがどれ程いるのか情報をえて行動するしかない。それに、敵か味方かわからないあのオーバーロードにかけてみる必要もあるだろう。うまく使うことができれば、我々にも勝機がある」
あの白い鳥か。
確かに僕の印象としても、味方かはわからないが敵ではなさそう。研究施設に自分の仲間が捕まっている以上、オーバーロードのことをほっとかないだろう。城乃内も救われたと言っていたところをみると、本当に人類に害をなす気がない。
まあ、信用を完全にしたわけではないが。
「じゃあ僕は御神木にいって、連絡を…」
「いや、向こうからコンタクトをとってくるだろう。だからこそ、行動にうつすべきだ」
何か考えがあるのか。
流石は兄さん、僕達は互いに確認して連絡を密にしそれぞれの場所に向かっていこうとした。
「俺も行く。ロックシードも持っているし、そっちのチームが頼りない」
などと裕也さんが言い出した。この事には、流石に紘汰さん以外のアーマードライダーの面々がため息をついている。
「裕也さん、アーマードライダーだけで。そもそも、裕也さんには避難誘導を手伝ってもらいたいですし」
「実は少し思い出したこともあって、行かなきゃいけないとそう感じるんだ。なあ、紘汰」
「ああ。俺もそう感じている。何があるのか、なぜそう思うのかわからないけど、行かなきゃいけないということはわかる」
そこに、この二人が戻ってきたのはあの連中が関わっているということなのか?
裕也さんの決意が固い。
「仕方ないわね。ただし、何かあったらすぐに逃げること。ワテクシ達もあまり余裕はないから」
「大丈夫だ。…紘汰、気を付けてな」
「裕也、お前もな。なんかあったら、逃げろよ」
そう言って互いに拳をあわせたあと、それぞれのチームに別れた。
僕としては正直、チーム鎧武に残っていてほしかったのだが、もはや決まったこと。これ以上口を出すわけにもいかない。
僕達は、それぞれの決意を胸に、行動を開始した。