友達
この世界に来て慣れてきた頃、僕は休み時間学校の教室で一人本を読んでいた。すると眼鏡をかけた男と丸坊主の男、そして茶髪の男がなにかの雑誌……いやエロ本を持ってやってくる。
「おう、アイチ。そんなところで静かに小説なんか読んでないでエロ本読もうぜ、エロ本」
「松田の言う通りだ。なに今回のはお前も興奮すると思うぞ」
「あはは……」
周囲の女子たちの目線が痛い。
「悪いなアイチ」
「別に大丈夫だよイッセーくん」
今僕に話し掛けてきてるのはこの学校で有名な『変態三人組』である元浜くんと松田くん、そしてイッセーくんだ。ついこの間校庭で三人が女子たちに追われてるところを助けると、三人から感謝されてよく話しか掛けて来るようになった。
なんか、この三人見てると森川くんを思い出す。
「まぁ、エロ本もそうだが今日も昼一緒に食べようぜって、また誘いに来たんだよ」
「うん、大丈夫だよ」
僕がイッセーくんと話していると、校舎全体にチャイムの音が鳴り響いた。
「あっ、チャイムか。それじゃあ昼な」
「うん」
この世界で変わってはいるけど友達も出来て、取り敢えず比較的に僕は平和な生活を送れていた。
そして次の日の朝一番に、イッセーくんが僕のところに息を切らしながら走ってきた。
……どうしたんだ?
「アッ、アイチ聞いてくれ」
「どうしたのイッセーくん?」
「実は俺に彼女が出来たんだけど、そういう経験がなくて……。デートとかどこに行ったらいいか分からないんだ。アイチならそういう経験ありそうだからさ」
なるほど……。でも僕もそういう経験ないんだよな。前の世界ではヴァンガード一筋だったし。
「ゴメン、イッセーくん。僕もそういう経験ないから分からないや。でもやっぱり喫茶店で食事とかじゃないかな?」
「喫茶店……なるほど参考になったぜありがとうなアイチ。デートの報告、楽しみにしててくれ」
「楽しみにしてるよ」
僕はイッセーくんのデートが無事成功するように祈った。
この後は学校は特に何もなかったが、強いて言うなら昼休みに松田くんと元浜くんが、僕の机の周りでイッセーくんの彼女の自慢を聞いて号泣し、女子の目線がいつも通りきつかったことぐらいだろう。
家に帰った時間は三時頃だった。この世界に来たとき以来ブラスターブレードは表に出てこないので基本僕はこの学校のレベルに追いつくために勉強をしている。学年は前の世界の学校と同じだったが、やってるところは違ったからね……。
そしていつも通り勉強していると夕方頃、母が僕の部屋に入ってきた。
「アイチ、ちょっと買い物頼める?」
「んっ、別にいいよ」
「夕飯の材料切れちゃって、玉ねぎを買って来てほしいんなんだけど……」
「わかった、行ってくる」
僕は母に食材の買い出しを頼まれ町の方へ出掛けた。
そういえばイッセーくんは今頃デートを楽しんでるんだろうなと思い外を歩いていると、偶然公園でイッセーくんと彼女だと思わしき人物を目撃する。
……気になる。
僕は心の中でイッセーくんに謝りつつも、こっそり公園の草むらに隠れて様子を伺った。
しかしあの彼女なんていうか違和感を感じるんだよな……何でだろう?
すると彼女がイッセーくんに近づいていく。恐らく、恋愛ドラマの最後に見るお馴染みのあれをするんだろう。こんな僕もでも母さんが見ていたドラマで見たことがある。この時僕は赤面していた。
だがその彼女はそんなことはせず、イッセーくんに近かづき、突然どこからか赤く光る槍を取り出す。そして……彼女はそれをイッセーくんに突き刺した。
……えっ?
僕は今の光景を受け入れられずに呆然としてる。しかし、彼女はなにか血だらけの兵藤くんに、話しかけていた。今度は彼女の背中から黒い翼が生えて姿が変わる。
この時僕はブラスターブレードの話を思い出した。そうかあれが堕天使。
僕はいてもたってもいられなくなりら草むらから勢いよく飛び出し、イッセーくんに寄り添った。
「大丈夫、イッセーくん?」
「アイチか……なんでここに?」
「喋らないで傷に響くよ」
「人間……なんでここに?しっかり結界は張っておいたはずなのに……」
堕天使は僕がここにいることに疑問を持つ。
「まぁ、いいわ。見ちゃったのなら、あなたもここで死になさい」
「……」
堕天使は僕を殺すために槍をふるおうとする。そして僕は決意したあの力を使うことを……。
僕は前の世界ヴァンガードでよく言っていた台詞をここで宣言した。
ライド!
この言葉を言った瞬間、僕の周りに大きな風が起こり、堕天使を吹き飛ばす。
「何が起こっているの?それにこれは神器?」
堕天使は何が起こったのか分からず混乱する。
そして、風がやんだ時僕の姿は変わっていた。
赤い眼鏡を掛けて帽子をかぶり、知的なイメージをかもしだす姿。前の世界ではファイトで序盤よく助けられた。
グレード1『小さな賢者マロン』
「なっ、なんなのあんた!」
堕天使も僕の姿が変わって驚いている。
僕はそんなことお構い無しに、手に持っている魔導書を読み攻撃した。
すると魔導書から光がでて、それが堕天使の方に向かって行く。
「このくらい……えっ」
堕天使は攻撃を槍で受け止めようとするが、予想より威力が大きかったのか後ろへぶっ飛ばされ、木に当たった。
「この私が人間ごときに……あなた名前は?」
「先導アイチ……」
「私の名前はレイナーレよ。アイチ、もし、次会った時は絶対に殺すわ」
レイナーレは僕に一言告げると、翼を広げどこかへ飛んで行った。
そして僕は直ぐにイッセーくんの方に向くと、彼は傷から血がさっき以上に流れていた。
まずい……こうなったらヒールトリガーのユニットにライドして。
僕がまたライドしようとすると、近くに魔方陣らしきものが現れてそこから赤髪の女性が現れた。
「これは一体どういう状況?」
その人は僕が通う学校で有名な『二大お嬢様』の一人であるグレモリー先輩だった。
今回アイチがライドしたのは『小さな賢者マロン』
パワーが8000でよくブースト要因として活躍してくれました。