ベルトも同じで、変身音声も似てる…。すごく珍しいですが、今からすごく楽しみです!
では、三十九話をお楽しみください!
今回はあの形態が登場!?
結んで開いて手を打って……と…。よし、異常無し。
フゥ…良かった〜。先輩の雷を受けたはいいものの、感電しまくって痺れて動けなくなりました〜なんて展開になるんじゃねぇかって、それだけがずっと頭の中を回ってたんだ。
あんだけ「奥の手みせます!」みたいなことやっておいて……そんな展開になったらかっこ悪すぎる……。
「…シュウくん?」
そこで先輩がオレの名を呼んだ。
あの優しい先輩のことだ。オレが頼んだこととはいえ、自分の雷で攻撃したんだから心配な気持ちになったんだろう。現に今、先輩の顔がちょっと暗い。
「大丈夫っすよ。ほら、見事にピンピンしてますし。」
肩をクルリと二、三回まわし、オレなりに最高の笑顔を先輩に向ける。
「…フフッ」
その様子を見て安心したのか、いつも通りの優しい笑顔を見せてくれた朱乃先輩……。
……うんどうしよ。すっげぇ緊張してきた。こんな真っ正面から笑顔を向けられたことってそうそう無かったから、どうすればいいのかさっぱり分かんねぇ。
思わず、スーッと視線が横にそれていく……。け、決してそんな顔されるのが嫌だから!ってわけじゃない!
「…あら?シュウくんの髪の色が若干変わっていますわね…。よく見ると、目の色も……。」
「え?あ〜、これは……」
そ〜いや、これ一体なんだろうな?
そもそも雷を浴びた理由はまた別にあるわけなんだが、その結果として外見的な変化まで起こるなんて思ってもみなかった。
因みに今は通常体。髪も目も真っ黒だったのに、今では髪に金のエクステンションがかかり、瞳の色も金色だ。
「よく分かりません。オレの予想が的中したのは間違いないと思うんですけど…。」
ペタペタと自分の髪を触ってみる。
うわっ!パチッときた!
「……さっきのは何だったんだ?」
おっといけね、ガベリのことすっかり忘れてた。
今起きた事が何だったのか、多分誰も分からねぇだろう。フッフッフ、それは後ほどまでのお楽しみ〜って事でヨロシク。
「さぁな。ただ一個だけ言うとすれば、こっからはオレの独壇場になるって事だ。」
「…へぇ。」
再びバサっと翼を広げるガベリ。
これは戦闘態勢に入ったって解釈でおk?
OKOK……んなら、オレもいっちょやりますか!
「先輩、オレはちょっと離れた場所であのペリカン野郎をぶっ飛ばしてきます。
あいつを倒し次第すぐに戻りますんで、部長に伝えてくれませんか?」
先輩は特に驚いた様子を見せず、小さく頷いてから部長達のいる元へ飛んで行った。
これで部長達に余計な心配をかける事もないだろう。
さて、お次は……
クルッと身体の向きを変える。
そのままスウッと息を吸い……
一気に吐き出すように叫んだ!
「ユウトォォォォォォ!!!」
オレの叫び声は学園中に響き渡り、バッチリとユウトの耳に入ったようだ。驚いたのか、ユウトがビクッと震える。
近所迷惑?そんなもん考えませんよ。学園に張られた結界がなんとかしてくれるでしょうし。
もし結界が音を遮断してくれてなかったら、さっきの爆音とかやべぇじゃんと。そう思うんです。
「負けんなよ、金髪イケメン王子。」
驚いた顔をしてこちらに振り向くユウトに向けて皮肉たっぷりなエールをかけた。
ユウトは一瞬だけ苦笑いを浮かべたが、大きく頷いた。どうやら伝わったみてぇだな。
よし…出発前にしたかったこと全部終わった。
後はこいつの相手をするだけだ。
「取り敢えず、場所移さねぇか?お前だって全力のオレとやりてぇだろ?」
「いいね…といいたいけど、今は断らせてもらう。ぼくの目的を達成させるために、ここから離れたくないんだ。」
……やっぱりな。こいつ、何か狙ってやがる。
おかしいと思ったんだ。元々グロンギってのは、個人で動く集団だ。グロンギ同士ならともかく、何のメリットも無しに異種族と協定を結ぶとは思えねぇ。
前回のジャラジは交換条件みたいなもんがあった。
こいつにもそれなりの条件があるって考えてもよさそうだな…。
「…なぁ、一体何を企んでんだ?」
オレがそう尋ねると、ガベリは素直に答えるかどうか悩んでいるのか、考えている素振りを見せた。
その後すぐに「ま、いいか」と言って顔を上げた。
「エクスカリバーってさ、一本だけでも凄い能力を持ってるだろ?」
…まぁそうだな。オレが知っているものだけでも、剣の形を変えたり、いろんな物を破壊したり……。
ユウトの過去を知っていながらこんな事を思うのは不謹慎だってのは分かっているが、それでももしエクスカリバーが使えたら〜なんて考えてしまうほどだ。
「それを五本も統一してごらんよ。凄い力になるのは一目瞭然だよ。勿論、その使い手となる人物だってかなりの強者になる。」
「確かにそうだな。」
「彼らの計画を成功させて、この一件が終わったら、ぼくはエクスカリバーの使い手と戦わせてもらうようになっているんだ。そういう契約を、君が目覚めるちょっと前に結んだんだ。
……そこで、使い手を殺せば、ぼくはもっともっと強くなる……!」
……成る程な、これで全ての合点がいった。
自分じゃ使えもしねぇエクスカリバーをわざわざ奪ったのも、フリードを守るような立ち位置になったのも、その契約を結ぶためのものだったのか……。
「その契約ってのがあるから、ここから離れたくねぇんだな?」
「正確に言えば、ここで彼らの計画が成功するのを見届けたいって事だけどね。」
「そうか……。それなら……」
トーン トーン トーン……
俊敏体に変わり、ウォーミングアップを兼ねてその場でジャンプする。
ガベリが警戒したような顔持ちになるが、それは御構い無しだ。
まずは一発、あいつの度肝抜いてやる!
「無理やり引き剥がすまでだ!!」
五、六回続けた辺りで一気に足に力を込め、
一気に地面を蹴り出した!
ギュオンッ!!
「!?」
凄まじい風切り音がなり、人間態で飛び出したとは思えない程の速さでガベリとの距離を詰める。
人間態であったから油断したのか、ガベリはオレに懐に侵入することを許す。
そのままガベリの首に手を回し、学園の外に向かって飛びだした!
グングンと進んでいき、学園との距離が開いていく。
「くっ……離れろ!」
そこでガベリがオレを押しのけるように突き飛ばし、オレの手から逃れた。
そのままオレとガベリは近くの廃工場に着地する。
「な…なんだよ今のスピードは…!」
「ビックリしたか? そりゃそうだろうな。だって今のは人間態のジャンプじゃねぇし。」
今、オレの足は怪人態のものになっている。トントン跳ねていた時のタイミングで、こっそり足だけを変化させておいたんだ。
人間態でやってみようかとも思ったんだが、それじゃガベリのスピードを上回る事が出来るかどうか自信なかったんだよ。
怪人・俊敏体でのスピードなら、奴を強引に連れて行くのに十分だろうと思ったんだが、的中だったようだな。
まぁ…予想以上に速くなっていた事にはかなり驚いた。ちょっと前までよりずっと速かったって確信が持てる。
これも雷の影響ってやつか?基本スペックの上昇…人間態のスペックも、多少なりとも上がってるのかな?
まぁ、それはまた後で考えるとしよう。
今度は完全に怪人態に姿を変え、格闘体にシフトチェンジ。
……窓を見たところ、怪人態は特に見た目変わってねぇのな。つまんねー。
「さぁ、始めようか。貴様の好きなタイミングで初めて構わんぞ?」
ガベリが小さく舌打ちをして空に飛び上がった。
そこそこの高度で滞空飛行に入り、こちらを見下ろしている。
互いに緊迫した空気が走る……。
バサッ!
先に動き出したのはガベリだった。
自慢の翼を大きく広げ、オレに向かって一直線に急降下。あまりの速さで、視界から消えたようになる。
今のオレは怪人態の格闘体だ。ちょっと前なら射撃体でない限り見抜けなかった筈なんだが……
「……そこだ!」
「なっ!?」
いつの間にやらオレの右側に回り込んでいたガベリに向け、裏拳を繰り出す。
それは見事ガベリの胴体に命中した。
ふらっとなったガベリに相当数のラッシュを叩き込む。一撃一撃がズドンッ!てエゲツない音を鳴らしている。
最後に時計回りにクルッと回転。ガベリの腹部に肘を入れる。メリッと肘が差し込み、ガベリを吹き飛ばした!
すげーな。射撃体じゃないってのに、ガベリが大体どこにいるのか分かっちまったよ。
格闘体だから流石にハッキリとは見えなかったが、それでも十分だ。
「そんな…!ぼくの動きが、見切られるなんて……!」
「あぁ、私も今驚いていたところだ。」
うーん、さっきから驚いてばっかりな気がする。
格闘体では一撃の重さに加え、射撃体より若干劣るくらいの感覚器官。俊敏体では単純にスピードがより速くなったって感じか。
「…チッ!」
お、ガベリがまた飛び始めたな。
今度は中々高度下げねぇから…安全地帯で作戦を練るつもりか?
そんなことさせるか!射撃体にシフトチェンジだ!
胸の石を一個引きちぎり、ボウガンに形を変えた。
ボウガンの先端をガベリに向け、引き金を引く。
バギュン!
「うっ!」
おぉ、矢がスゲェ速さで飛んで行った。射撃体では矢の速度、威力が上がると思っても良いのかな?
ガベリは飛んできた矢を避けようとしたが、素早く飛んでいく矢は見事にガベリの右の羽を撃ち抜いた!
飛ぶ手段を失ったガベリはどんどん落ちてくる。
辛うじて左の羽で頑張ってるんだろうが……容赦はしない。
バギュン!
「ぐぁっ!」
左右の羽を撃ち抜かれ、ガベリは真っ逆さまに落ちていった。
落下中にも関わらず、オレは次々に矢を撃ち込んでいく。
あいつはズバ抜けた再生能力を持っている。ちょっとでも攻撃の手を緩めたら、直ぐに回復してしまうだろう。
「グッ! うあっ! あぐっ!……ガハァッ!」
落ちる際に背中を強打したようで、暫く蹲るガベリ。身体中に矢が刺さり、既に満身創痍の状態だった。
「ハァ…ハァ…!ま、まだだ…!計画を達成させるまでは……!」
ガベリは翼を毟り取り、新しい翼に交換するものの、心に感じた恐怖のせいか、完全には回復しきれていなかった。
後はトドメ……か。
そこでオレは……ボウガンを捨てる。
「? な、何をしているんだ?」
「…貴様が疑問に思っていたことの答えを示してやろうと思ってな。」
さて…ここからが本番だ。
雷を受けたことで基本スペックが上がったってのは、あくまで予想外の出来事。本来オレが思っていたこととは違う。
ここで少し前世の話をするぜ。
ユウスケが変身するクウガと、オレが変身するグロンギは、要所要所で共通点が見受けられた。
簡単に言えば、グロンギが出来る事の大体の事はクウガも出来るっていうケースが多い。逆もまた同じだ。
そこで、オレが雷を受けた切っ掛けの一つ…ユウスケがキックをする際に、雷を纏っていた事を思い出す。
クウガが…ユウスケが出来るって事は、オレにも出来ると思っても良いだろ!
「ハァァァ……」
…………
……バチッ!
バチチッ!ビリッ!ビリンッ!
バリジャリビチバチッ!
…………
身体中に電流がしばらく流れた。
それが収まった事を感じ、ゆっくりと目を開ける。
身体の装甲部分に目を向けると、これまでは普通だった甲殻が金色に輝いていた。
更には所々に電撃を模したような金色の装飾が入っている。
近くのガラスに目を向け、自分の顔を眺めてみた。
元々頭頂部に一本だけだった角の両サイドに、小さく、そして棘がある角が新たに生えていた。
目の色も、金色に染まっている。
……スッゲェ力だ……!
「何だよ……その姿は……」
ガベリがそう尋ねてきた。
この力を感じているのか、緊張した顔つきになっている。
「リントの協力によって得られた、私の新たな力だ。」
さて、名前をどうしようか……。
雷を受けた事によって得られた力だから……
よし、決めた。
「〝電撃体〟……そう呼ぶとしよう。」
「…ふっざけるなぁぁ!!」
ガベリがこれまで以上に大きく翼を広げ、縦横無尽に飛び回り始めた!
「殺す!絶対に殺してやる!塵も残さず切り刻んでやる!!」
最後の悪あがきか、今までの中で一番速い速度で飛び回ってやがる。
……けど
……見える。
射撃体でしかハッキリ見えなかった筈の動きが、普通に見える。
……あそこだな。
オレはある一点に飛び出した。そこはたった今、ガベリがいた場所だった。
今から追っかけたところで、俊敏体でない限り追いつく事は出来ねぇだろう。
けど、追いついた。
あっという間に奴の背後に回り込んでいた。
「なっ!?」
「…これで終わりだ!ガベリ!!」
ガベリ目掛け、全力で拳を振り下ろす!
ズッドオォォォォン!!
オレの拳はきっちりとガベリの顔面に当たり、近くの壁に殴り飛ばした。
今の馬鹿力は剛力体のものだった。
殴られた勢いのまま壁に衝突したガベリは、重力に身を任せて地面に倒れる。
一応の確認のためガベリに近寄った頃には、奴は既に息絶えていた……。
ーーーーーーーー
人間・格闘体に戻ったオレは、死体を焼却しつつ、改めて雷を受けた結果を見直していた。
まずは電撃体。単純に言えば、“俊敏体の速さ”、“射撃体の感覚神経”、“剛力体のパワー”の三つを合わせ持った力ってところだろうか。
ついでに、形態そのものの戦闘能力もかなり高い。お陰で特に苦労することもなく、ガベリを打ち倒すことが出来た。
更には他の形態もパワーアップされてるって……
……予想以上過ぎる結果だ。
これって、他にも色々強化されててもおかしくねぇよなぁ?
……ついでだし、色々試してみよっかな〜と…
………?
……左手…気のせいか?変な力を感じるんだが……。
何気な〜く左手を握り力を込め、パッと開いてみた。
左手の掌に、ポンッと不思議な球が現れた……
「……なっ!!…こ、こりゃあ…どういう事だ!?」
球から発せられるこの嫌な力は前々から感じてきた…違う!ついさっきも感じた力だ!
これは……間違いねぇ!
「一体……何で………!」
オレの手に現れたその球は、天使や堕天使しか扱えないとされる、〝光〟の力を帯びていた……!
雑談ショーwith作者
八「オイゴラ作者ぁぁぁ!!」
作「はい!?何でそんなに怒ってんの!?」
八「怒りもするだろ!何で電撃体がお披露目されたのに、あの技が出てこねぇんだよ!」
作「あ〜、その事なんだけど、あの技はもうちょっと後に出すつもりなんだ。」
八「あ?もうちょい後?」
作「うん。今回で出しても良かったんだけど、それより次回かその次以降の戦いで出した方がいいかな〜って思ったんだ。」
八「あぁ…そういう事か。けど期待してくれた読者の皆様には申し訳ねぇなぁ……。」
作「そこに関してはもうお詫びしかありません。ですが後の戦いで絶対に出しますので、それまでお待ちください!」