ではでは、どうぞ〜。
「ユウトォォォォォォ!!!」
うわっ!ビックリした!
僕…木場 祐斗は突然大きな声で名前を呼ばれ、思わず驚いてしまった。
戦場で名前を叫ばれるなんて…こんな経験初めてだよ。
今のはシュウくんの声だったよね?それに、僕の事をユウトって呼ぶのは部長とシュウくんくらいだから、間違いないと思うんだけど……。
一応、夜中だよ?
シュウくんは見た目がさっきまでとは違い、髪や目が金色に染まっていた。
さっきの雷の影響かな。
「…………」
少し距離があるからかな…彼が最初何を言ったのか聞き取れなかった。
でも、唇の動きを読んで、君が言いたかった事は何となく伝わったよ。
「負けるな」…そう言いたいんだね。
うん、分かったよ。絶対に彼らには負けない。皆の思いを叶えるために!
シュウくんは一度満足そうな顔を浮かべ、彼の前にいるグロンギに向き直った。
「部長!ケルベロスを葬る事が出来るくらいには倍加できました!」
そこでイッセーくんが声を張り上げる。
ケルベロスを倒せるくらいとイッセーくんは言ったけど…、もうここにはケルベロスがいない。
出来ることといえば…コカビエル、バルパー・ガリレイ、フリード・セルゼンのうちの誰かを狙うか、もう少し倍加を続けるか…だね。
「イッセー、まだ倍加を続けなさい。」
部長は後者を選んだみたいだ。
「ケルベロスを倒せるくらいの力では、到底コカビエル達には通用すると思えないわ。だからお願いね。」
「分かりました!」
イッセーくんは再び倍加の体制に入った。
コカビエル達を倒せる程に倍加が溜まるまで、僕たちは本来の力だけで戦う事になるんだ……。
ダンッ!!
……地面を蹴ったような音…。
恐らく、シュウくんがどこかに飛び去っていった音だと思う。
さっきまでシュウくんが立っていた位置には、彼自身はもちろん、グロンギの姿も見当たらなかった。
「…鳥はあの人間に連れて行かれたか……。」
「コカビエル、一体何のつもり?貴方があんな得体の知れない奴と手を組むなんて…」
「俺は駒を一つ増やしただけだ。単純な戦闘能力という面では、フリードより使えそうであったからな。
奴はつまらん条件などをよこしてきたが……何も問題はない。」
コカビエルは興味なさそうな様子で部長の問いに答える。
彼らが一体どんな交渉を結んだのか、少し気になる所だけど……。
「……完成だ。」
その時、校庭にバルパー・ガリレイの声が響き渡り、五本のエクスカリバーが激しい光を放ち始めた!
い、一体何が起ころうとしているんだ……!
パチパチパチパチ……
コカビエルが空で拍手をしながら口を開く。
「五本のエクスカリバーが一本になる。」
バッ!と神々しい光が視界を覆い、僕たちは目を開くことが出来なかった。
辛うじて目を薄めに開いて見ると、確かに五本の聖剣がゆっくりと重なっていくのが分かる。
光が収まり、やっとの事で目を開くことが出来るようになった…。
先程まで五本のエクスカリバーがあった場所では、一本の剣が綺麗なオーラを漂わせながら浮かんでいた。
完全に元に戻ってはいない状態でも、放たれるオーラからはとてつも無い聖の力を感じる……。
「エクスカリバーが完成した事で、下の術式が完成した。後二十分もすればこの街もろとも崩壊するだろう。解除するにはコカビエルを倒すしかない。」
っ!? そんな……!後二十分だなんて……!
二十分経つ前にコカビエルを倒さないと、この街が……!
「フリード!」
「はいな、ボス。」
「陣のエクスカリバーを使え。最後の余興だ、五本の力を持ったエクスカリバーの力を見せてみろ。」
「へいへい。まったく〜、俺のボスは人使い荒いんだから〜。
でも!チョー素敵なエクスカリバーちゃんを使えるってのは光栄の極みだ〜、みたいな?
そんじゃ、ちょっくら悪魔共をチョッパーしますかね!」
これまで夜の闇の奥で待機していたフリードがエクスカリバーを手に取った。
まずは彼が相手になる…。そういう事だろうね。
僕が剣を構えると、ゼノヴィアが僕に話しかけてきた。
「リアス・グレモリーの“騎士”、共同戦線が生きているのならば、あのエクスカリバーを共に破壊しようじゃないか。」
「いいのかい?」
彼女からそのような提案がされるとは、意外だった。
僕からすれば願っても無い事だけど、ちょっと驚いたかな。
「最悪、私はあのエクスカリバーの核になっている欠片を回収できれば問題ない。
フリードが使っている以上、あれは聖剣であって聖剣ではない。普通の武器と同じさ。使う者によって場合も変わる。……今のあれは、異形の剣だ。」
そうか…。彼女がそう考えるなら、僕も何も遠慮することは無い。
一刻も早くあの剣を破壊して、コカビエル戦に備えないと……!
「くくく……」
今の笑い声は……バルパー・ガリレイか。
「バルパー・ガリレイ。僕は聖剣計画の生き残りだ。正確にはあなたに殺された身だ。悪魔に転生したことで、こうして生き永らえている。」
冷静にならないと……。 分かっているのに、彼に対する怒りが収まりそうにもない。
「ほう、あの計画の生き残りか。これは数奇なものだ。こんな極東の地で出会うことになろうとは、妙な運命を感じるよ。」
彼は嫌な笑みを浮かべながら口を開く。
「私はな。聖剣が好きなのだよ。それこそ、夢にまで見るほどまでに憧れていた。幼少の頃はエクスカリバーの伝記に心を躍らせたものだ。だからこそ、自分に聖剣使いの適性がないと知った時は心の底から絶望したよ。
だが、それでも聖剣への未練は捨てきれなかった。次第にその想いは高まり、聖剣を使える者を人工的に作り出す研究に没頭し始めたのだよ。そして、ついに完成した。
くくく…。君たちのおかげだよ」
僕は今の彼の言葉に強い違和感を感じた。
「完成?お前は僕たちを失敗作と断じて処分したんじゃないのか?」
僕が実験台にされた時は、聖剣計画は失敗だとされていたはず……。
しかし、バルパーは首を横に振り、僕の疑問に答えた。
「研究の過程で聖剣を使うのに必要な因子があることに気づいた私は、その因子の数値で適性を調べた。被験者の少年少女全員にその因子はあるものの、どれもこれもエクスカリバーを扱える数値を満たしていなかったのだ。そこで私はひとつの結論に至った。ならば、因子だけを抽出し、集めることはできないか?とな」
「なるほど。つまり聖剣使いが祝福を受ける時、体に入れられるのは…」
ゼノヴィアが顔を強張らせて口を開く。
祝福を受ける……? っ!? まさか!
「そうだ、聖剣使いの少女よ。持っている者から聖なる因子を抜き取り、結晶を作ったのだ。こんな風にな」
そう言って、バルパーは懐から光を発している球体を取り出した。
その球体からは聖の力を感じる…。
「これにより、聖剣使いの研究は飛躍的に向上したよ。
それなのに教会の者どもは私から研究資料を奪い、挙句の果てに私だけを異端として排除したのだ。貴殿を見るに、私の研究は誰かに引き継がれているようだ。ミカエルめ。あれだけ私を断罪しておいて、その結果がこれか。まあ、あの天使のことだ。被験者から因子を抜き出すにしても殺すまではしていないか。その分だけは私より人道的と言えるか」
バルパーは愉快そうに笑っていた。
「…要するに、お前は聖剣適性の因子を抜くために、同志たちを殺したのか?」
抑えきれない怒りを込めてバルパーに尋ねる。
しかしバルパーはあっさりと、悪びれる様子もなく答えた。
「そうだ。これはその時のものだ。3つほどフリード達に使ったがね。これは最後のひとつだ」
「ヒャハハハハ!俺以外の奴らは途中で因子に体がついていけなくて死んじまったけどな!うーん、そう考えると俺様はスペシャルだねぇ」
こんな奴らの考えた事のせいで…僕たちは犠牲になったというのか……!
「バルパー・ガリレイ…!自分の欲望のために一体どれだけの命をもてあそんできたというんだ…」
無意識のうちに、剣を握る手に力が入る。
「ふん。そこまで言うのならば、この因子の結晶は貴様にくれてやる。なに、すでに環境さえ整えれば量産できる段階にきているからな」
バルパーは興味を無くしたかのように鼻を鳴らし、因子の結晶を宙に放り投げた。
結晶が僕の足元まで転がってくる……。
僕は屈んでその結晶を拾い、抱きかかえた。
あの時の、みんなの顔が思い浮かぶ……。
「みんな…」
一筋の涙が僕の頬を伝い、結晶に落ちる…。
その時、結晶が淡い光を放ち始めた。
光はだんだん広がっていき、ついには校庭全体を覆う程になった。
これは……一体………。
光は少しずつ形を変え、人の形になっていった。
…まさか……彼らは……!
僕と一緒に、聖剣計画の犠牲になってしまった…あの時の……。
「皆!僕は…僕は!」
僕は目の前にいる、かつての同志たちに向かって叫んでいた。
「ずっと…ずっと思っていたんだ。僕が、僕だけが生きていていいのかって…。僕よりも夢を持った子がいた。僕よりも生きたかった子がいた。僕だけが平和な暮らしを過ごしていてよかったのかって…」
部長に出会ったその時から僕はずっと悩んでいた…。
僕と一緒に生きていた皆が死んでいった中で、僕だけが……。
宙に浮かぶ皆の魂の中の一人が、僕に優しい声で話しかけてくれた。
『自分達のことはもういい。キミだけでも生きていてくれ』
彼がそう言うと同時に、他の皆が一斉に口を動かし始めた。
…これは……聖歌……。
口をパクパクと動かしているだけで声は聞こえないけれど、間違いない。間違えるはずがない。
…いつの間にか、僕も彼らと一緒に聖歌を口ずさんでいた。
僕たちが辛い人体実験の中で、唯一夢と希望を繋ぎ止める手段。
過酷な生活の中で、たった一つだけの生きる糧…。
『僕らは、一人では駄目だった―』
『私たちは聖剣を扱える因子が足りなかった。けど―』
『皆が集まれば、きっとだいじょうぶ―』
『聖剣を受け入れるんだ―』
『怖くなんてない―』
『たとえ、神がいなくても―』
『神が見ていなくても―』
『僕たちの心がいつだって―』
「______ひとつだ」
刹那、エクスカリバーの時とは違い、優しくて神々しい光が僕を包み込んだ……!
ーーーーーーーー
生きたかった。
施設から逃げ出し、重い足を引きずりながら必死に走っていた。
しかし、喰らってきたダメージが大きく、僕は途中で力尽きてしまったんだ。
今にも消え入りそうな意識の中で、それだけの事を考えていた。
そんな時、彼女が現れた……。
「あなたは何を望むの?」
倒れ伏せた僕を抱きかかえ、紅髪の彼女が尋ねる。
僕は、たった一言だけ呟いた……。
「______助けて」
僕の命を、仲間を、人生を、願いを、力を、才能を……
僕の全てを______。
それが僕の、人間としての最後の言葉だった。
悪魔として生きる。それが彼女の願いであり、僕の願いでもあった。
それでいいと思っていた。
なぜなら僕には、最高の仲間たちがいるのだから。
部長、朱乃さん、アーシアさんは、僕が帰ってくるのを待っていてくれた。
イッセーくんと小猫ちゃんは、復讐心で一杯だった僕に力を貸してくれた。
シュウくんは……叱ってくれた。
けれど、もしも同志たちの魂が復讐を願っているとしたら、僕は復讐心を捨てるわけにはいかなかった。
でも、その想いは先ほど解き放たれた。
同志たちは決して僕に復讐を願ってはいなかったんだ…
ーーーーーーーー
「…でも、全てが終わったわけじゃない。」
僕はそこで顔を上げた。
目の前にいる邪悪を打ち倒さない限り、悪夢は終わらない。
僕たちの悲劇は、永遠に繰り返されてしまう!
「バルパー・ガリレイ。あなたを滅ぼさない限り、第二、第三の僕たちが生きる権利を無視されるんだ。」
「ふん、研究に犠牲はつきものだと昔から言うではないか。ただそれだけの事だぞ?」
バルパーは表情を崩すことなく、淡々と口を開いた。
……やはり、彼だけはここで打ち倒す!
「木場ぁぁぁぁぁ!!フリードの野郎とエクスカリバーをぶっ叩けぇぇぇぇぇ!!
お前はグレモリー眷属の“騎士”で、俺たちの仲間だ!戦え木場ぁぁぁぁぁ!!」
…イッセーくん……!
「祐斗!やりなさい!自分で決着をつけるの!エクスカリバーを超えなさい!
私の“騎士”はエクスカリバーごときに負けはしないわ!」
部長……
「祐斗くん!信じてますわよ!」
朱乃さん……
「…祐斗先輩!」
小猫ちゃん……
「ファイトです!」
アーシアさん……
『負けんなよ、金髪イケメン王子』
…シュウくん……。
「______僕は剣になる。」
……皆、一緒に超えよう……。
あの時に達せなかった想いを、願いを!
「部長、仲間たちの剣となる! 今こそ僕の想いに応えてくれ! 〝魔剣創造〟!!」
魔の力と聖の力、二つの力が融合し始めた。
……僕の神器が、同志たちが教えてくれる。これは昇華だと…。
神々しい輝きと禍々しいオーラを放ちながら、僕の手元に一本の剣が現れた…。
「______禁手、〝双覇の聖魔剣〟【ソード・オブ・ビトレイヤー】。聖と魔を有する剣の力、その身で受け止めるといい!」
「…何なんっすかね〜。あんな馬鹿みたいな展開で出てきた駄剣で、このエクスカリバーちゃんに勝つ気でいるのかな〜?
……ウザッテェンだよ!テメェを切り刻んで気分を落ち着かせてもらいますよ!」
彼の叫びとともに、僕は剣を手に持って駆け出した。
“騎士”の特性であり、僕の得意分野でもあるスピードを用いた戦い方でいこうか!
フェイントを何度も入れて彼の視界から逃れ、彼目掛けて一気に剣を振るう!
ギィィン!
フリードはエクスカリバーで僕の一撃を受け止めたが、彼のエクスカリバーを覆っていたオーラが僕の剣によってかき消されていく。
「っ! 本家本元の聖剣を凌駕すんのか!?」
「それが真のエクスカリバーならば勝てなかっただろうね。でも、そのエクスカリバーでは、僕と同志たちの想いは絶てない!」
「…チッ!そんなら……伸びろぉぉぉぉ!!」
彼が剣先を僕に向けると、エクスカリバーが急に蠢き始め、蛇のように動きながらこちらに迫ってきた。
これは…〝擬態の聖剣〟の能力!
更には剣先が枝分かれし始め、素早い速度で降り注いでくる。
〝天閃の聖剣〟…速度が主な能力のエクスカリバーだったね。
四方八方から剣先が僕に突きを放ってくるが、僕はその全てを防いでいった。
「なんでさ!なんで当たらねぇ!無敵の聖剣さまなんだろ!?昔っから最強伝説を語り継がれてきたじゃないなかよぉ!!」
フリードは焦りの色を見せながら声を荒げる。
「なら、こいつでどうだ!!」
彼がそう叫ぶと、剣の先端が急に見えなくなった。
なるほど、これは〝透明の聖剣〟の能力だね。見えない攻撃なら当てられると踏んでの選択かな。
でも、例え見えなかったとしても、剣から発せられる殺意を感じ取れれば避けることは出来る!
「んなっ!?」
驚愕の表情を浮かべている彼の横を、フッと何かの影が通りかかった。
「そうだ、そのままにしておけよ?」
彼の横を通りかかったゼノヴィアは、横殴りでフリードを殴り飛ばす。
その後、彼女は聖剣を左手に持ち、右手を上に向けた。
何をする気なんだろう…。
「ペトロ、バシレイオス、ディオニュシウス、そして聖母マリアよ。我が声に耳を傾けてくれ。」
そのまま呪文のようなものを唱え出すと、彼女の手の上に小さな歪みが現れた。
彼女はその歪みの中から剣の柄のような物を掴む。
「この刃に宿りしセイントの御名において、我は開放する。_____“デュランダル”!」
デュランダル!?
エクスカリバーと並んで有名な伝説の聖剣で、斬れ味だけなら最強とされる剣を、なぜ彼女が持っているんだ?
「デュランダルだと!?」
「貴様、エクスカリバーの使い手ではなかったのか!?」
バルパーとコカビエルが驚愕の声を上げる。
今回は流石にコカビエルも驚きを隠せなかったみたいだね。
「残念だったな。私は元々、デュランダルの使い手なのだ。ただエクスカリバーの使い手も兼任していたにすぎない。」
ゼノヴィアはエクスカリバーとデュランダルの二本を構えた。
聖剣の二刀流……。そんな光景を見ることが出来るなんて思わなかった。
「バカな!私の研究ではデュランダルを扱える領域までは達してはいない筈だぞ!?」
「それはそうだろう。ヴァチカンでも人工的なデュランダル使いは創れていない。」
「ならば、なぜ!?」
「単純な話さ。私はイリナたちのような人工の聖剣使いではなく、数少ない天然の存在だからだ。」
それを聞いて、バルパーは絶句していた。
最初から聖剣に祝福を受けている者に会うことが出来るなんて…。
「だが、このデュランダルは使い手の私ですら手に余る暴君でね。触れるものすべてを斬り刻んでしまう。だから常時異空間へ閉じ込めておく事が義務付けられている。それほど危険な物なんだ。
…さて、フリード・セルゼン。お前のおかげでエクスカリバーとデュランダルの頂上決戦ができる。私は今歓喜に打ち震えているぞ。一太刀目で死んでくれるなよ?せいぜいエクスカリバーの力を存分に揮うことだ!」
ゼノヴィアの感情の高ぶりに呼応するかのように、デュランダルの刀身が聖なるオーラを放ち始めた。
フリードの持つエクスカリバー以上…。いや、僕の聖魔剣以上の力だ!
「そんなのアリですかぁぁぁ!?なにこのあり得ないチョー展開!クソッタレのクソビッチが!そんな設定いらねぇんだよぉぉぉ!」
フリードは殺気を向ける先を僕からゼノヴィアに変え、先程と同じ様なやり方で彼女を襲おうとする。
ガギィィン!
しかし、たった一回の横薙ぎで、エクスカリバーはあっさりと砕かれてしまった。砕かれたエクスカリバーは徐々に姿を現していく。
さらにデュランダルの剣圧は校庭の地面を大きく抉っていた。
「所詮はこの程度、折れた聖剣ではこのデュランダルの相手にもならないということか…」
つまらなそうに嘆息するゼノヴィア。
この一撃…〝破壊の聖剣〟なんて比べ物にならないほど凄まじい物だった。
「マジかマジでマジですか!?伝説のエクスカリバーちゃんが木端微塵の四散霧散かよ!酷い!これは酷すぎる!かぁーっ!折れたものを再利用しようなんて思うのがいけなかったのでしょうか?時代はリユース リデュース リサイクルの時代なのに!?それでも僕は人間の浅はかさ、教会の愚かさ、その他諸々いろんなものを垣間見て成長していきたいと思います!」
エクスカリバーが砕かれて放心しているのか、フリードの殺気が無くなった!
決めるなら今しかない!
「はぁぁぁぁ!!」
フリードは咄嗟にエクスカリバーで受け止めようと剣を構える。
しかし、バギィィィン!と儚い金属音が鳴り響き、聖剣エクスカリバーは完全に砕け散ってしまった……。
「見ていてくれたかい?僕らの力は、エクスカリバーを超えたよ」
聖剣を砕いたその勢いのまま、フリードの身体に剣を振り下ろした…。
雑談ショーwith神さん(説明)
八「…禁手ってなんだ?」
神「【バランス・ブレイク】と読み、簡単に言えば神器が進化した力です。使用者の想いによってその力を発現させる……。貴方の世界でいう、ドラ◯ンボールの〝スーパーサ◯ヤ人〟とか、ブ◯ーチの〝卍◯〟の様な物です。」
八「へぇ〜、そんなスッゲェ力を手に入れたんだな、ユウトのやつ。」
神「因みに、兵藤 一誠さんもこの力を不完全ながら発現させました。ライザー戦で使っていた〝赤龍帝の鎧〟です。」
八「あ、あれな。確かにあれも凄かったなぁ〜。」
神「神器というのは、所有者の成長と共に進化する力です。兵藤さんも木場さんも、より優れた力を手に入れる日が来るかも知れませんね。」
八「……ところで…まさかのオレ出番なしかよ。」
神「今回は木場さんの覚醒回ですから、仕方ありませんよ。次回で頑張って下さい。」
八「…そだな。」