色々と忙しく、この一ヶ月間中々更新できませんでした。前半は期末試験、後半は年末の大掃除。
そして中間はモン◯ンとFate/G○にどハマりしてました。…だってアレら、面白すぎるもん。
それでは、最新話をどうぞお楽しみください!
ども、兵藤 一誠です。
サーゼクス様の来訪から数日経ったとある日曜日の朝。俺は今、部長とアーシアと一緒に朝食をとっています。今日は学校でとある重要イベントがあるんだ。
サーゼクス様は、俺の家で一泊を過ごされた次の日には家を出立されていて、それから授業参観が開かれるまでは人間界の下見をするんだってさ。
俺も何回か案内も兼ねてついていったぞ! ゲーセンで一緒にゲームしたり、モスドナルドで全メニュー制覇したり、神社に行ったりしたんだ!
サーゼクス様はなんでも一生懸命にやっておられてさ、きっと俺たちでは想像もつかないような視点から物事を捉えられているんだろうな〜。
……シュウは「遊んでるんじゃねえの?」って言ってたけど…。人間から見たらそう映るんだろう。
「じゃあ、行きましょうか」
朝食が終わり、俺たちは席を立って玄関に向かう。
家の扉を開けて外に出ると、俺たちを待っていたシュウの姿が目に入った。
シュウが俺の顔を一瞥して、一言。
「……朝っぱらからニヤニヤしてんじゃねえよ」
あれ? そんなにニヤけてます?
いやぁ、困っちゃうな〜。俺の感情がモロに顔に出てるってことだろ?
「だってもう今日が楽しみすぎてさ〜! 昨日なんかもう眠れないほどだったんだぜ!?」
「遠足前の小学生かっての。というか今時、ガキでもそんな奴いねぇだろ」
呆れ顔でため息を吐くシュウ。
仕方ないだろ? なんて言っても、今日は待ちに待った最高の日なんだからさぁ、グフフ……!
おっと、ヨダレが……。
「やぁ、こちらは大人数だね」
「お、ゼノヴィア」
すぐそこの曲がり角から、ゼノヴィアが姿を見せた。
ゼノヴィアは神の不在を知ってしまって、再び故郷の土を踏むことが許されなくなってから、この町に住むことになったんだ。
住居はこの近くにあるマンションだ。流石に、旧校舎で住むのは嫌なんだって。
場所的には、俺の家のすぐ近くにある。何故なら、仲良しのアーシアが俺の家に住んでるからだ。
俺の家には部長もいるし、生活面で何かあっても気軽に訪ねてこれるだろ?
「アーシア、例の課題は終わらせたか?」
「はい。ゼノヴィアさんは?」
「私はまだなんだ。日本語で分からないところがあってね。出来れば、教えてくれないかな?」
「はい! お任せください!」
俺の隣では、アーシアとゼノヴィアが楽しそうに談笑を交わしていた。
最初の出会いこそ最悪だったけど、今では二人とも凄く仲が良くなったんだ。休み時間だってほとんど一緒にいる。
やっぱり、元々キリスト教徒だったっていう共通した境遇も、仲良くなった要因の中の一つなんだろうな。
色々あったけど、今ではこの二人があって良かったって思う。
「「アーメン……うっ!」」
……二人一緒にいるときに必ずこうやってお祈りして、その度にダメージ喰らってるけどね。
元が元だから仕方ないんだけど…悪魔なんだから、神に祈ったらダメでしょうに。
「何やってんの君たち……」
俺の突っ込みに、部長はクスクスと小さな笑みを浮かべていた。
「さあ、貴方たち。今日は私たち限定のプール開きよ」
おっと! そうだそうだ! 早く行かないと!
俺たちオカルト研究部員は生徒会からの依頼で、プール清掃をすることになっているんだ。後で綺麗になったプールで、最初に泳げることを条件としてね。
今年は生まれて初めて夏を堪能できる年なんだ! 夏って、色々と期待していい季節なんだよね!
はぁ〜、楽しみだなぁ〜♡
「……おい、イッセー」
シュウが小声で俺を呼び、クイっと服を引っ張ってきた。
「ん? どうしたんだよ」
シュウの方に向き直ると、俺はそのまま後ろの方へと引っ張られた。
こいつがこうする時って、あまり周りに聞かれたくない話をする時だよな? 何かあるのかな?
部長たちも一瞬「?」と疑問符を浮かべたけど、そのままゆっくりと歩き始めた。
一方、シュウは俺の服を掴んだまま歩くスピードを落としていき、部長たちからどんどん距離を開けていく……
「な、なぁ、どうしたんだよ」
俺がそう尋ねると、シュウはチラッと部長たちのいる位置を確認し始めた。
既に遠くへ行ってしまった部長たちの後ろ姿を見ると、その顔を俺に向ける。
「一つ、聞いてもいいか?」
シュウは強張った顔でそう言った。
お、俺に質問? その為に部長たちと離れたってことか?
……いや、それだけじゃないっぽいな…。だって、それだけだったらこんな顔しないだろうし。
…ひょっとすると、今度の会談についての相談か?
サーゼクス様来訪の次の日の部活で話してくれたんだよ。「オレが会談で話すことになった」ってな。
あの時は本当に驚いたよ。まさか人間の幼なじみが、魔王様たちの前で講義することになったなんて。
「いいけど…どうしたんだ?」
そして、シュウは気恥ずかしそうに口を開く……
「……皆はどんな水着着てくると思う? 主に部長とか、朱乃先輩とか……」
「…………え?」
一瞬、俺の周りの空気が固まったのを感じた。
い、今の聞き違いか……? シュウが絶対言わないようなことを言ったような気がしたんだが……。
だ、だって、女性の体が苦手でエロとかにもあまり興味がないこいつが…部長や朱乃さんの水着に興味を示すなんてことが……
「だ、だから…部長たちが持ってる水着が、どんなもんなのかな〜ってさ……」
……聞き違いじゃなかった。
「え、えっと……昨日見せてもらった感じだと、男の夢の結晶体というべき素晴らしいものだったぞ」
「お、おう。そうか……分かった。サンキューな」
シュウはそう言って歩くスピードを速め、部長たちのいるところに追いついた。
……まさか、あいつが『男』になるなんて、思いもしなかったな……
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どーも。視点変わりました八神です。
オレたちが学園についた頃には、既に朱乃先輩とユウトと小猫が部室で待機していた。
その後すぐに学園のプールに移動し、清掃活動開始。ブラシを使ってガシガシと、プールにこびり付いたコケを落とす。去年から一年間放置されていたプールは、それはもう恐ろしく汚かったね。
そうして数分間清掃し続け、やっとプールを綺麗にすることが出来た。
ったく、オレが水を操れるからって皆揃って「こっちに水頼む」「あっちに水頼む」って利用しやがって。お陰でスッゲェ疲れたわ。
清掃を終えた後は、お待ちかねのプールの時間。女子の皆さんはそれぞれの水着を手に、更衣室へ入っていった……。
「はぁぁ……楽しみだなぁ……♡」
そう声を漏らすのは、現赤龍帝ことイッセーだ。鼻の下を伸ばし、だらしない笑みを浮かべている。
ホントなら「シャキッとしろ!」って喝を入れているところだが、今日はまぁ…イベントだからな。大目に見ておこう。
「なっ! シュウ!」
おい。何故そこでオレに振る。
オレの答えなんざ分かってるだろうが変態。
「……あのな、オレは…」
「いや! 分かってるぜシュウ! お前もやっとこっち側に来始めたんだろ?」
「…はぁ?」
…こいつ何言ってんだ? こっち側? 一体何のことだ?
「ちょっと待て、それどういう…」
丁度その時、更衣室の扉が開いて、中から水着姿の女性陣が姿を現した。
「ほらイッセー。私の水着、どうかしら?」
「おおおぉぉぉぉぉぉぉ!!」
部長の水着姿を見て、イッセーが感嘆の声を漏らす。正直、五月蝿い。
部長の水着は見事に真っ赤なビキニタイプで、布面積が狭いものだった。
…というか、布が全く仕事してないんだが…。下乳とか見えるとかいうレベルじゃねえし。
なるほど、イッセーが『男の夢の結晶体』って言うわけだ。
「あらあら、部長ったら張り切ってますわ。よほどイッセーくんに見せたかったんですわね。ところでシュウくん、私の方はどうかしら?」
と、部長の横から朱乃先輩も登場。
こちらは部長のものとは対照的に、真っ白なビキニタイプだった。尚、やっぱり布面積は狭い。
「えっと…よく似合ってます」
「うふふ、ありがとうございます」
…イッセーに事前に聞いといて良かったなコリャ。ある程度対策立てられたお陰で、余計な反応することもねえし、ある程度なら見てても耐えられる。
もし何も心構えしてねえ状態で今の皆の姿を見てしまったら……ヤバかったろうな。
「イッセーさん、わ、私も着替えてきました」
次に、アーシアが恥ずかしそうに顔を覗かせた。
アーシアは学園指定のスクール水着を身につけていた。胸部辺りに『あーしあ』と名前が書かれている。
うんまぁ、アーシアに関してはスク水着てくるだろうって思ったし、特に警戒していなかったな。
だってあいつ、プライベート用の水着は持ってないって聞いたもんね。
「いい! いいよアーシア! お兄さん感動だ!」
「えへへ、イッセーさんにそう言われると嬉しいです」
ダーッ!っと涙を流すイッセーと、はにかんだ笑顔を見せるアーシア。あの一角は幸せそうでなによりだ。
「ところで、シュウ。お願いがあるのだけど」
「はい?」
部長に唐突に声をかけられ、視線を向ける。
そこには、アーシアと同じようにスクール水着を身につけた小猫が立っていた。
ーーーーーーーー
「いち、に、いち、に……」
部長からの頼みを引き受け(させられ)たオレは、小猫の手を引っ張るような形で泳ぎの練習に付き合っていた。
泳げないという小猫のために、我らが部長さんから「練習の相手をしてあげてちょうだい」と命令されたっつーことよ。
全く、なんでオレがこんなこと……。
別に小猫の練習に付き合うことが嫌ってわけじゃねえんだが…ぶっちゃけオレも泳ぎはそんなに得意じゃねぇんだよ。今世で錬成の力がついてからちょっと泳げるようになっただけで、前世ではカナズチだったしな。
部長たちがレクチャーした方が絶対いいと思うんだが。あの人メチャ泳ぎ上手いし。現に隣のコースでスイスイ泳いでるし。
……それに、何より…………
「プハッ…先輩、付き合わせてしまってゴメンなさい……」
息継ぎのタイミングで顔を上げ、申し訳なさそうにそう言った。
「気にすんなよ。別にこのくらい、どうってことねえし」
…嘘です。正直言うと、どうってことありまくりです。
前世で生まれて約三十年、初めて母親以外の異性の手を握っているオレの心臓はもうバクバクいってます。恐らくオレの顔も真っ赤に染まっていることでしょう。
うぅ……今日は皆の水着を見るだけだと思ってたってのに、まさかこんな事態が発生するなんて思いもしなかったぜ……。
…と、とにかく、今日はこれが最後なんだ。この練習が終わったら、陸に上がって本でも読もう。何だったら先に着替えて外に出よう。
一刻も早く、このイベントから離れてしまおう……。
_______ドンッ
「お、終わったみてぇだな…っと」
考え事をしていたせいか、二十五メートル泳ぎ切ったことに気がつかず、オレは背中をプールの壁にぶつかってしまった。
だが、顔を下に向けている小猫はそのことに気がつかず、そのままパチャパチャと泳いできて……
………オレに衝突。まるで抱きついたかのような形になる。
「あ…すみません。大丈夫でしたか?」
……………………。
_______ボンッ!!
「? ……今の、何の音でしょうか」
「さ、さぁな、何なんだろうな、ハハハ……」
……言えない。今のはオレの恥ずかしさからくる爆発の音だなんて言えない。
クソォ!こんなラッキースケベなんて求めてねぇってのに…。
そういうのはイッセーの方にやってやれよ! オレの方に持ってくんな!
「どうしたイッセー。早く子どもを作ろう」
「ゼノヴィアァァァァァ!!」
「イッセー? これは一体どういうことかしら?」
「イッセーさん…!」
……陸ではイッセーとゼノヴィア、アーシアと部長がなんか揉めていた。
子作りとか、一体何の話をしていたのか知らねぇけど……あっちもあっちで面倒なことになってやがったか……。
……やっぱプールってのは、何が起こるか分からんもんだな……。
互いに苦労するな、イッセー……。
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【第三者視点】
プールの時間から数時間後。兵藤 一誠は一足先に帰路についていた。
彼にとっては今日一日は大変刺激的なものであり、充実したものであったことだろう。現に、未だ顔が嬉しそうだ。
校門から校外に出ようとした彼の視界に、銀色の何かが映り込む。
それは、銀色の髪をした一人の美少年の姿であった。
「…………」
銀髪の少年は、静かに校舎を見上げている。
ただそれだけの光景だというのに、兵藤の目には幻想的に見えてしまった。思わず息を呑むほどに……。
その少年は兵藤がいることに気がつき、綺麗な微笑みを浮かべて語りかける。
「やぁ、いい学校だね」
「えっと……まあね」
言葉に詰まりながらも、少年の言葉に返す兵藤。
この学園にくる留学生だろうか? それとも、たまたま近所を通りすがっただけなのだろうか? 様々な疑問が兵藤の頭に浮かび上がる。
そんな彼の耳に、驚きの真実が語りかけられる……。
「俺はヴァーリ。白龍皇___〝白い龍〟だ」
「_______っ!」
「ここで会うのは二度目か、〝赤い龍〟___赤龍帝。兵藤一誠」
突然語られた真実に、兵藤の頭はついていけなかった。
赤龍帝と白龍皇。この二体は大昔からライバル同士の関係にあり、互いが遭遇した時はライバル対決という形の決戦が始まるとされていた。
目の前にいるヴァーリと名乗った少年が、もし本当に白龍皇であったならば…
この学園、そして仲間たちを巻き込んでしまう恐れがあるのでは____?
嘘であって欲しいものではあるが、兵藤の左手に眠る『赤龍帝の籠手』が、それに宿るドライグが異常なくらいに反応していることから、彼の言うことは真実であると十分考えられるだろう。
身構える兵藤に、ヴァーリは不敵な笑みを浮かべてそっと語りかける。
「そうだな。例えば、俺がここで君に魔術的なものを仕掛けたり…」
そう言って、彼は兵藤の鼻先に手を伸ばす_____。
刹那、二本の剣がヴァーリの首元に突きつけられた。
その二本の剣は、木場の持つ聖魔剣。そしてゼノヴィアの持つ聖剣デュランダルであった。
恐らく兵藤の危機を感じ取り、〝騎士〟特有のスピードで駆けつけてきたのだろう。
普段とは全く違う恐ろしい眼光でヴァーリを睨みつけ、口を開く。
「何をするつもりか分からないけど、冗談が過ぎるんじゃないかな?」
「ここで赤龍帝との決戦を始めさせるわけにはいかないな、白龍皇」
二人の殺意を向けられているヴァーリは少しも動揺することもなく返す。
「やめておいたほうがいい。手が震えているじゃないか」
見ると、確かに二人とも剣を持つ手が震えていた。表情もどこか強張っている。
「誇っていい。相手との実力差が分かるのは、強い証拠だ。俺と君たちの間には決定的なほどの差がある。
コカビエルごときに苦戦を強いられていた君たちでは、俺には勝てないよ」
彼らの頭に、先日学園に現れた堕天使幹部の姿が浮かび上がる。
眷属たち全員でかかっても倒すには至らず、ガドルが現れたことで退けることができた者____。
それを、ヴァーリは「ごとき」と呼んだのだ。
「君もわかるだろう? 君が一番俺とそれなりに戦えるんだろうけど、それでも勝てないということが」
そう言う彼の視線の先には、校舎の方からボウガンを構えて歩いてくる八神の姿があった。
震えてこそいないものの、その顔はどこか汗ばんでいるように見える。
「どうだかな。案外奥の手とかあって、お前より強いかも知れねえぞ?」
「その時はその時だ。戦って、楽しめるならそれでいい」
そこでヴァーリは視線を兵藤に戻し、問いかける。
「兵藤 一誠。君はこの世界で自分が何番目に強いと思う?」
兵藤は頭の中でその答えを考えてみた。
赤龍帝の力は異常と呼ばれ、度々恐れられるものの、実際の強さは不明。そもそも自分自身、その力を全部出し切れているわけではない。
「未完成のバランスブレイカー状態とした君は上から数えた場合、千から千五百の間ぐらいだ。宿主のスペック的にはもっと下かな?
コカビエルを倒したあの生物も、精々三桁辺りだろう。彼の力をすべて見たわけではないから、はっきりとは言えないが」
その言葉に兵藤の顔は驚愕に染まる。姿を見せるたびに、相当な実力を見せてきたあの者が三桁辺りの強さだったとは____。
八神も、信じられないような顔を浮かべていた。
「この世界には強い者が多い。〝紅髪の魔王〟と呼ばれるサーゼクス・ルシファーでさえ、トップ十内に入らない」
魔王、サーゼクスより強い者が十人以上はいる…。とても兵藤には想像もつかない事実であった。
「だが、一位は決まっている。不動の存在が」
「? 誰のことだ。自分が一番とでも言うのかよ」
「いずれ分かる。ただ、俺じゃない_____」
そう言ってヴァーリは踵を返し、兵藤達に背中を見せた。
「今日は戦いに来たわけじゃない。ちょっと先日訪れた学舎を見てみたかっただけだ。俺もやることが多いからさ」
それだけ言い残し、ヴァーリは学園を去っていった……。
雑談ショーwithイッセー
八「今回の出来事。プール、ラッキースケベ、白龍皇来訪……なんか波乱万丈な回だったな」
イ「プールは楽しめたし、ラッキースケベもほんとラッキーだったけど…最後のイベントはいらなかったな」
八「オレ的には全部勘弁して欲しかったけどな」
イ「おいおい、隠さなくてもいいんだぜ? おまえだって楽しめただろ?」
八「それはお前だけだっつーの…。さて、今年からも頑張っていきますかね」
イ「おう! これからも俺たちの活躍、見てくれよな!」
イ「……ところでさ、今度松田ん家で鑑賞会やるんだけど、お前も来るか?」
八「なんでオレを誘う。答えは当然パスだ」