閣下が生きるハイスクールな世界   作:佐竹 リン

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旧校舎のディアボロス
一話目


 

よく晴れた日の昼間。駒王町にある大きな学校、駒王学園にて、三人の男が大軍勢の女子に追いかけ回されていた。

この三人、変態三人組として学校に名を広げている、完全な変態である。

一人はメガネをかけ、髪を前で二つに分けて下ろした変態。『スリーサイズスカウター』こと、元浜。

一人は坊主頭をしており、見た目はスポーツ少年の変態。『セクハラパパラッチ』こと、松田。

そしてもう一人は、普通にしていればイケメンの領域に入るのにも関わらず、変態であるためモテることがない。『おっぱいフェチ』こと、兵藤 一誠である。

 

この三人、ついさっきまで女子テニス部の更衣室で女子部員が着替えをしていたのを覗いていたのである。

そしてそれがバレて、今こうして追いかけ回されているのである。

 

「待て〜!変態〜‼︎」

 

「待てと言われて待つ男がいるか〜!」

 

今回は松田が女子にバレてしまったことにいち早く気づき、すぐに三人とも逃げ出したため、女子と三人の距離はかなり離れている。

このまま何事もなければ、簡単に逃げ出すことができるだろう。

 

「今日は見事にうまくいったな!」

 

「あぁ!バッチリ写真もいっぱい撮ったぜ!」

 

「後は帰ってその写真をじっくりと…あ!しまった‼︎」

 

そう、何事もなければ。の話だが…

 

突然元浜が、何かを思い出したように叫んだ。

 

「ここから先は、シュウがいる教室だった‼︎」

 

そう叫んだのとほぼ同時に、廊下の曲がり角から誰かが飛び出した。

その誰かは体をひねり、松田と元浜の顔面を蹴った。

 

「ぶふぉ!」「がふっ!」

 

「松田!元浜〜!」

 

蹴られた松田の手から、盗撮に利用したカメラが落ち、一誠はそれを拾った。

 

「任せろ!カメラだけは俺が守っt「行かせるわけね〜だろ、変態」あっ!」

 

カメラを拾って走り出そうとした一誠の肩をガッチリと掴んだ誰か。

そう、この男こそ、一誠の幼なじみとしてこの世界に転生を果たした、八神 柊であった。

 

「しっかりと反省してくるんだな‼︎」

 

「うわあぁぁぁぁ‼︎」

 

八神は掴んでいた一誠を、三人が走ってきた方に向かって投げた。

もちろん、投げられた先にいるのは先ほど着替えを覗かれた女子たちである。

その後、追加と言わんばかりに松田と元浜も転がされてきた。

 

この三人が、テニスラケットで散々に殴られたのは言うまでもないだろう…。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

「ありがとうね、八神くん。」

 

「別に気にすんな。オレは変態な幼なじみをボコってやりたかっただけだしな。」

 

オッス、オレだ。八神だ。

 

16年前だったか?なんとか無事に転生を終わらせることができましたよ。おかげさまで。

転生し終わったのは良かったんだが、その後がも〜かなり辛かった。

だってちょいと考えてみ?精神年齢二十過ぎのオレが母親の胸の膨らみから食事を吸わなきゃならんのだ。

羞恥心とか半端なかったね、ほんと。

でもって両親はオレがある程度育って、一人でもなんとかなる年齢になった途端、私たちのやるべき事は終わったとか言わんばかりにどっか旅行に行きやがった。

あの野郎ども、どーせならオレも連れてけっての。

 

ま、それはともかく、今は第二の青春を謳歌しています。

つっても、オレの友人たちは変な奴が多いんだけどな、ほんと。

変態とか、オカマとか、変態とか、厨二とか、変態とか。

新しい幼なじみも変態なんだよ。困っちゃうね〜ほんと。

 

たった今、変態行為を働いた幼なじみ含む三人をとっ捕まえて、女子の皆さんに送ってやったとこだ。

 

てかこいつらほんとに懲りねぇな。一回オレが全力でボコったほうがいいのか?

いや、それは後々面倒だな。生活指導とかされそうだ。

 

てか、女子生徒!頭下げて礼しなくても大丈夫だからやめてくれ!

胸元!シャツから胸元が見えてるから!

て言うか練習着のデザイン、もっとなんとかなんねぇのか!ノースリーブのシャツにミニスカートって、見てるこっちが恥ずかしいわ!

 

さて、さっきまで鉄拳制裁ならぬラケット制裁を食らってた三人はどうなってっかな?

あ、先にカメラから女子の着替えの写真消しとくか。

 

オレはカメラの画像フォルダから、さっき変態どもが撮った写真を探し、大量にある写真を一枚一枚消去していく。

てかさすがに撮りすぎだろこれ、だからオレが苦労すんだよ。ほんとに迷惑だな。

後で個人的に殴ってやる。

 

写真を全部消したオレは、カメラを持って地面に倒れている変態×3のところへ向かう。

 

「よぉ、散々にやられたな、変態ども」

 

「シュ…シュウ……。」

 

「お前…よくも……」

 

「男の…夢を……」

 

写真を消してるのが分かったのか、残念そうな怒ったような顔でこっちを見てやがる。こいつら、後できっちり話しした方がいいのか?

 

「何をそんなに怒ってんだよ。悪りぃのはお前らだろ?」

 

「それとこれとは別だ〜!」

 

「女子のあられもない姿を見る!」

 

「それこそが男の楽園というものだ!」

 

「それなのに…それなのに!」

 

「「「お前がそれを邪魔したんだ‼︎」」」

 

おぉ、声が揃った、美しい。

 

「邪魔すんのは当然だろ?てか、お前ら殴られんの分かってんのに見に行くって、ドMか?いや、変態だからか。」

 

「そこは否定しないな。」

 

そこはしろよメガネてめぇ、カチ割るぞそれ。

 

「殴られるのが分かっていても、楽園を求め続ける。」

 

何を誇らしげに言ってんだ坊主ゴラ、もうその中途半端の髪そぎ落とすぞ。

 

「それが男ってやつだ!」

 

最後にかましやがったこのヤロウ。なんでそんなに欲が深いのか、理解しかねるな。

 

「お前に!」「俺たちの!」「ロマンが!」

 

「「「分かるものか〜‼︎」」」

 

 

……言いたい放題言ってくれんじゃねぇか、こいつら。

よし、もう決めた。生活指導とか知るかってんだ。

変態どもを止めるためですとか言っとけば、ある程度は許されるからな。うん。

 

オレはでっかいため息をついて、三人に優しく声をかけた。

 

 

 

 

「あんま調子に乗んなよ?テメェら…」

 

 

 

 

その瞬間、三人の顔がフリーズした。

怒ってんのがやっと分かったらしいな。だが、もう遅い!

 

「口で言っても分かんねぇなら、体に教えてやるしかねぇよなぁ!⁉︎」

 

「「「ぎゃああぁぁぁぁ‼︎」」」

 

 

オレは三人を結構ボコった後、すっきりした顔で家に帰るために教室へ向かった。

 

 

ーーーーーーーーーー

 

「いってぇ〜な、あいつ…」

 

「クソ、モテるやつは羨ましいぜ…。」

 

「しかし、あいつ女嫌いだというじゃないか。本当に腹ただしい奴だ。」

 

「あぁ、モテるからって調子に乗るなかれってやつだな。」

 

松田、元浜、そして兵藤は、旧校舎前で八神に散々にやられた後、喋っていた。

モテるやつは羨ましい。そのことをずっと話している。

 

そんな時だった。誰かからの視線を感じた三人は、視線の発信源と思われる場所を見上げた。

そこには、紅い髪を長く伸ばし、スタイルバツグン百点満点の美少女がいた。

こちらの方をじっと見ているのが分かる。

 

「いいなぁ〜、リアス・グレモリー先輩。」

 

「この学園の二大お姉様の内の一人で、学園中で人気がある先輩だよなぁ〜。」

 

「もう一人の二大お姉様の姫島 朱乃先輩、一年生の学園のマスコット、塔城 小猫ちゃんもいいよなぁ〜。」

 

三人はしばらく、その美少女に見とれていた。

 

ちなみにこの学校、駒王学園は最近まで女子校であったため、男子の人数に比べ女子の人数が圧倒的に多いのである。

そして、一学年に一人二人は絶世の美少女がいる。なぜかは知らないが。

中でも三年生には二大お姉様と呼ばれる、紅い髪を伸ばした巨乳の少女、リアス・グレモリーと、黒い髪をポニーテールにまとめた巨乳の少女、姫島朱乃がいる。この二人の美しさは三年生の中で、いや学園中で群を抜いている。

他にも、一年生には学園のマスコットと呼ばれる白い髪を肩まで伸ばした少女、塔城小猫がいる。

胸のサイズは聞いてはいけない。

 

話は変わるが、実はこの三人、この学園に入った理由が『ハーレムを作るため』なのである。それだけのために彼らは中学三年の時に猛勉強したそうである。

この学園は偏差値が高いため、ちょっとだけの努力では受かることがない。

それを考えると、彼らは己が欲に向かってかなり努力することができる素晴らしい人間たちと言えるかもしれない。

しかし、欲に忠実すぎるために、さっきのような行為に走り、どうやってもモテることがないのである。

 

「もちろん、それに比例するように人気の男子もいるのも事実!爽やかイケメンNo1.木場 祐斗!彼の笑顔に惚れない女はいない!」

 

「他にも先ほど我らを殴ったワイルドイケメンNo1.八神 柊!触れたら心が火傷するぜ!」

 

「何故だ!そんなにイケメンがいいのか⁉︎この世のイケメンじゃない男に謝れえぇぇぇ!」

 

そして三人は日頃のストレスを込めて叫んだ。

イケメンに対する嫉妬、憎しみ、苛立ちを込めて。

これで何かが変わるわけでもないのに……。

 

ーーーーーーーーーー

 

「やぁ、八神くん。」

 

「オッス木場〜」

 

こいつは俺のクラスメイトで、かなりのイケメン。木場 祐斗ってんだ。

今言ったように、イケメンすぎんのに加えて、性格も爽やかいいとこだからさ、女子からの人気も高い。

嫉妬してんのかって?な訳ねぇだろ。正直、オレは他人からの印象とか割と気にしねぇタイプだからな。

 

ただ、一つだけ気になることがある。オレと木場が話すたびに、「八神×木場だ」とか「いや、木場×八神だ」とか言うのはやめてほしい。

 

変態三人組からの情報だが、木場は

爽やかイケメンでNo1らしい。

聞けば、他にもワイルドイケメンとかあるとかなんとか。

ワイルドイケメンNo1は誰か聞いた時、変態三人組からかなりの威圧のある目を向けられた。イヤな予感がしたからそれ以上問い詰めるのはやめた。

 

「さっきはどこに行ってたんだい?急に走り出したから、びっくりしたよ。」

 

「いつも通り馬鹿どもの制裁だよ、ほんとにメンドクセェ奴らだ。」

 

みたいな他愛もない話をしながら、帰りの支度を始める。

木場は部活に入っているらしい。何部かは知らんけど。

オレは入ってみたい部活はあるが、ちょっと勇気がいるんだよなぁ、パッと見、怪しい雰囲気メチャ出てるし。

 

「んじゃ、部活頑張れよ〜」

 

「うん、お疲れさま」

 

てことで、オレは木場と別れて帰路についた。

 

 

この後、天地がひっくり返っても無いであろうことが起きていたことも知らずに……

 

 

 





ども、こんにちは。
原作が始まりました。こっからが本番なので、しっかりと頑張りたいです。

八神「てか、ほんとに続くんだろうな、この小説?」

今僕が入院しているので、一ヶ月暇です。だから、一ヶ月間は続くと思いますよ。

はい、そんなとこです。
それでは、これからもよろしくお願いします!
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