キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン
今日の授業が終わったことを知らせる鐘がなる。
やっと終わったな、この退屈な時間。
オレ前世ではすでに大学行ってたから、高校の内容とかほとんど頭入ってんだよ。
まぁ、苦手なものとかあったよそりゃ。数学とか化学とか地理とか。
でも錬成能力があれば自然と化学は頭に入ったし、そうなると少しずつ数学も分かるようになる。
まぁ、地理は相変わらずチンプンカンプンだけど。
だから今の授業なるものはすでに分かっていることをもう一度聞くか、逆に聞いても全然ダメなことを聞くかのどちらかなんだよなぁ。
だからオレは日本史以外全部寝てる。
え?何で日本史は寝ないのかって?
三話目見てくれ、そしたらなんとなく分かるだろう。
あんな鬼教師の授業で寝れるかっての。
「あ、起きたね八神くん。」
木場が話しかけてきた。
いやぁ、朝はほんとにお世話になりました。おかげで助かりました。
「あぁ、つまんねぇよな〜。特に地理。」
「ははっ八神くん地理が苦手なんだっけ。でもそれ以外がほとんど学年上位だもん。凄いよね。」
「どうも。」
さっきは自慢っぽくなるかと思ってやめといたが、さっき言ったことが理由でオレは地理以外のテストは最高なんだ。総合でも上から見た方が早いんだ。
地理以外は。
大事なことなので、二回。
「ところで、八神くん」
「ん?どうした?」
なんか今日は積極的だな。
特に用がない時にはあまり話しかけて来ないってのに。
「兵藤 一誠くんって、どんな人?」
あ〜、あいつの関係か。それなら確かにオレに聞いた方がいいよな。
木場のようなイケメンが松田や元浜のところに行くのは危険すぎる。
さて、兵藤の紹介か。まぁ、嘘はつかずになるべく印象がいいように言ってやるか。それが、オレなりの優しさだ。
「あいつはただの変態だよ。」
…………しまった、これじゃ印象最悪じゃねぇか。
でもあいつの事を正直に言おうとするとこうなるんだよな…。
悲しいかな。いや、悲しくはないね。
「そ、そうなんだ…。」
……ま、まぁオレが言いたかったことは伝わっただろう。そうだろう。そういう事にしておこう。
帰りのホームルームが終わり、オレはカバンを取って兵藤のクラスに向かった。
あ、オレたち帰りも一緒のことが多いんだ。だからこうやってオレが迎えに行ったりあいつが迎えに来たりする。
まぁ、バラで帰ることもよくあるけどな。
「おーい、帰るぞ兵藤」
朝のあの一件以来一言も話さなかったからか、兵藤は一瞬ビビってからこっちに振り向く。
「あ、あぁ、シュウか…。」
「なんだよお前、まだ朝のこと気にしてんのか?
もういいよ、お前の変態っぷりを一々気にしてたらキリがねぇよ。」
「おい!それどういう意味だよ!」
「まんまの意味だよ。お前のせいで一体オレがどんだけ面倒背負ってると思ってんだ?」
「う…言い返せない……。」
いつも通りに戻った兵藤がオレに反論してきた。
ま、正しいこと言ってんのはオレだから負ける気しなかったけどな。
「あ、それからシュウ。今日は先に帰っててくれねぇか?」
「ん?どうしたんだよ?
まさか、部活動生の着替えを覗くつもりか?」
「あ、その手もあったな…じゃなくて!」
やっぱ考えてたのかこいつ。
じっくりお話しした方が良かったりするのか?
「先輩に呼ばれててな、ほら今日何故か一緒に寝てたあの先輩に。」
「……わざわざ『何故か』を強調しなくてもいいだろ。さすがにお前もそこまでゲスじゃねぇって信じてるさ。」
そんな話をしてると、オレのクラスから誰かが歩いてきた。
「あれ?八神くん。」
木場だった。なんで木場がこのクラスに来たんだ?
って、そう言えば…さっきオレに兵藤について聞いてきたよな。
んで、兵藤は今日から部活に入るって神さんが言ってたし、その部活には木場がすでにいるんだよな。
ってことは、木場が部活の関係で兵藤を呼びに来たってことか。
「兵藤 一誠くんはいるかい?部長の使いできたんだけど…。」
「あ、来たな。じゃあまた明日な、シュウ。」
「ん、じゃあな…。」
……なんかさっきから引っかかってんだよな〜。
心の中の妙なモヤモヤが晴れないまま帰宅し、そのまま布団についた。
明日は入部しに行く予定だ。緊張するな〜。
ため息をついて、オレはそのまま眠ってしまった……。
ーーーーーーーーーーー
「あああぁぁぁぁぁぁ!!」
次の日の朝、オレは目覚めと同時に叫び声をあげた。
分かってしまった……分かってしまったよ、昨日のモヤモヤの理由が。
冷静に考えてみりゃ簡単なことだ!
兵藤は元々はグレモリー先輩に呼ばれていた。けど実際に呼びに来たのは木場である。
ちなみに木場は部長からの使いで来たって言ってたな。
でもって、木場と兵藤はオレが今日入部しに行く予定の部員である。
つまり、兵藤を呼んだ人と木場を使った人。つまり木場が所属する部活の部長は同一人物であり、オレが入る予定の部活の部長でもあるってことだ!
でもってその人物は!『リアス・グレモリー』じゃないか!
マジかよ…昨日人間の姿で会って怒鳴り散らしてしまった人に、今度は挨拶しに行かなきゃいけないのかよ……。
ウワァ〜めっちゃ行き難いな。
まぁ、神さんが言ってることは正しいことが多いからな…(多分)
……兵藤から紹介してもらうように頼んでみるか…。
ーーーーーーーーーーーーー
よう!俺は兵藤 一誠!イッセーって呼んでくれよ!
何気にこの小説初の俺サイドだな。
てか、この小説って、今までシュウ
サイドと第三者視点しかなかったもんな。
まぁ、メタ発言はそこまでとして、だな…今俺は困ってるんだよ本当に。
何でかって?それはな……
シュウが俺に「オカルト研究部に入りたいから紹介してくれねぇか?」って聞いてきたからだ。
いや普通なら別に全く構わないんだけどさ、俺が入った部活、結構訳ありなんだよ。
部員が俺込みで合計五人いるんだけどさ、実は全員が悪魔なんだ。
俺も昨日聞かされたばっかりで全然分かんないことだらけなんだけど、少なくともただの人間が入っても大丈夫な部活じゃないのは確かなんだ。
昨日部長から聞いたことだけど、オカルト研究部にした理由は一般生徒が入らないようにするためらしい。
そりゃそうだろうな。『オカルト研究部』なんて怪しい部活に入ろうって人はそうそういないだろうし。
それなのに今、目の前に入りたいって言ってる一般生徒がいるんだ。
しかも俺の幼なじみです。
…どうすればいいんだ?
とりあえず、部長に電話してみるか。
「なぁ、シュウ」
「な、なんだよ兵藤。」
「今から部活に電話して聞いてみるけど、いいか?」
「あ、あぁ、頼むわ。」
……なんか珍しくシュウの言葉のキレが悪いな。
連絡帳を開いて、部長の電話番号にかける。
2コール目で部長は出てきた。
『もしもし、イッセー?どうしたの?』
「あ、部長。ちょっと聞いてもいいですか?」
『えぇ、いいわよ。なんでも聞いてちょうだい。』
「あ、ありがとうございます!えっとですね…」
俺はチラッとシュウの方を見る。
なんか緊張してるな…
「オカルト研究部に入りたいって言ってる一般生徒がいるんですが、どうすればいいですか?」
そう聞くと、さっきまで生き生きとしていた会話が、一瞬で凍りついた。
…ちょっと待っても、部長からの返事が返ってこない。
「あの、部長?」
『あ、ごめんなさい。えーっと……』
……やっぱり珍しいケースのようで、部長がかなり迷っているな。
シュウはシュウで、なんとなく伝わっているのか、全然落ち着きがない。
『もしもし、イッセー?』
「あ、はい!何でしょうか!」
考えがまとまったらしく、部長が電話に出てきた。
『その子に入部を許可するから、放課後に部室に来るように伝えてくれる?』
「……いいんですか⁉︎部長!」
俺の言葉に反応して、体を反応させるシュウが見える。なんか、面白かったな今の。
『ええ、表向きは一応普通の部活で通っているから、仕方ないわ。
なるべく悪魔稼業に触れることがないようにするしかないわね。』
「……ありがとうございます!」
俺は自分のことでもないのに、嬉しくてお礼を言ってしまった。
『じゃあ、また後でねイッセー。』
「はい!失礼します!」
俺は電話を切る。するとシュウがこっちに来て早速聞いてきた。
「…どうだった⁉︎」
「許可するってよ!放課後に部室に来てってさ!良かったな!」
俺はシュウに祝福の言葉をかけた。
シュウもどこかホッとしたような顔をしている。
「ありがとな、兵藤。」
シュウが礼を言ってきた。なんか違和感感じるな…。
俺がシュウに言うことはあっても、俺が言われたことはあんまりなかったからな。
それと…と言って手を前に差し出すシュウ。
なんだコレ?よく分かんないな。
俺が分かってないことが伝わったのかさらに言葉をつなげるシュウ。
「これからもよろしくな」
あ、そういうことか!
俺もシュウに向けて手を出し、握手した。
「あぁ、よろしく!」
これで、オカルト研究部に新しい部員が加わった。
八神くん入部決定です!
とは言え、まだ悪魔の関係には触れることができませんがね。
まぁ、もう少しで触れることができるようになります。
……中々物語が進まないな……。