遊戯王 ARC-Vs 儀式次元追加版   作:崖っぷち

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すいません。文体変えました。


真六武衆-シエン

柚子と真澄による試合を見終えたシェレンは、自身の対戦相手と戦うためにデュエルフィールドに来ていた。柚子の試合時のことを思いだすと、胸がドキドキしたのを覚えている。

 

「……まさか、決着が『融合召喚』とはね」

 

あの素良という少年が教えたらしいが、わたしとの実戦で初めて成功させたカードを使って彼女が勝利した姿は見ていて非常に気分が良かった。試合内容も融合召喚の使い手どうしとあって満足出来るものだ。

 

「だから………次はわたしが魅せる番かしら?」

 

今、観客席ではスイゴや柚子達が見ている。先日の赤馬との試合では観客は誰もいなかったし力も入る。 あまり無様な姿はさらしたくない。

 

「……でも、デュエルはキッチリ楽しみましょ!『アクションデュエル』なんだから」

 

そう言って、シェレンは対戦相手を見る。

 

「拙者は『竹貴 ムツミ』と申す。LDSシンクロ部門の生徒でござる」

 

「わたしは遊勝塾の『ソン シェレン』。よろしくね」

 

名乗った人物は無表情の長身女性。髪は青く、頭の後ろでまとめてポニーテールにし『侍』みたいな服装をしている。

 

 

《 古風な話し方をするわね。……レンファのお友達の『ミンメイ』や『シシュン』が近いかしら》

 

 

シェレンは心の中でここにいない妹達のことを考えていた。生真面目な彼女達のことだ。今はわたし達のことを学園中探し回っているだろう。……それとも、しょっちゅう居なくなる自分に呆れ果てているだろうか。

 

「……けど、今はデュエルに集中よっ!」

 

「挑むところ!」

 

互いにデュエルディスクを構える。デュエルが始まる前から二人の間では火花が散っている。

 

 

 

《《アクションフィールドオン、『祈岩島』》》

 

 

 

フィールド全体が一つの島へと姿を変える。島の大半は白い砂浜と人並みの大きさの岩で埋めつくされている。アクションフィールドとしては非常にシンプルな場所だ。

 

 

『行くでござるっ、戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!』

 

『モンスターと共に地を蹴り!』

 

『宙を舞い!』

 

『『フィールド内を駆け巡るっ!』』

 

『見なさい!』

 

『『これぞデュエルの最強進化形、アクション!!』』

 

 

  『『デュエル』』

 

 

シェレンvsムツミ

LP4000/LP4000

 

 

「先行はもらうわよっ!」

 

シェレンは早速とフィールドを走り始める。

 

「わたしは手札から、呉国の追撃兵を攻撃表示で召喚!」

 

国を守護する兵隊が出現した。

 

「さらに、わたしはカードを二枚伏せてターンエンドよ」

 

すると、岩の下にアクションカードが落ちているのを見つける。なになに、『奇跡』ですって?

 

 

 

「拙者のターン、ドロー」

 

腰に手を当て、まるで居合いをするかのごとく彼女はカードを引く。

 

「拙者は手札より永続魔法『六武の門』発動、このカードは『六武衆』と名のつくモンスターが召喚される度にカウンターを二つ乗せる」

 

「『真六武衆-カゲキ』を召喚でござる!これにより、カウンターが二つ乗る。さらに、カゲキの効果で手札から『六武衆の影武者』を特殊召喚!カウンターは四つでござる」

 

四つの腕を持つ若き日の真六武衆の一人がフィールドに出現。そして、名だたる六人の武士達の影武者もまたその姿を現す。

 

「さらにさらに、効果で『真六武衆-キザン』も特殊召喚!これでカウンターが六つに埋まった」

 

「『六武の門』の効果発動でこざる。カウンターを四つ取り除きデッキから『六武衆の師範』を手札に加え、効果により特殊召喚!」

 

キザンは甲冑にその身を包み、腰の刀でシェレンをいかくしてきた。眼帯を身につけた年老いた剣士は強者の風格をその身に宿してその場に毅然と立つ。

 

「準備完了。拙者はレベル3の『真六武衆-カゲキ』に、レベル2の『六武衆の影武者』を『チュウニング』でござるっ」

 

「来るわね!」

 

 

 

『未来にその名を連ねる武士よ、赤き甲冑にその身を包み。いざっ、出陣ざ!』

 

 

『シンクロ召喚』

 

 

「出でよ、レベル5『真六武衆-シエン』」

 

 

シェレンは走りながらもそのデュエルスタイルを見ている。今はまだそれを見極める時だ。

 

「バトルでござる、キザンで呉国の追撃兵を攻撃っ」

「アクションマジック『奇跡』発動。この効果で破壊されないわ」

 

不可思議な力が周囲に広がり、モンスターを護ろうとする。

 

「甘いでござるよ?シエンのモンスター効果。一ターンに一度、魔法・罠カードの効果を無効にし破壊出来るっ」

 

「何ですって!?」

 

「先頭続行っ、敵兵を切り裂けぇい」

 

効果により攻撃力を2100に上げたキザンがシェレンのモンスターを真っ二つにする。

 

 

 

シェレン

LP3700

 

 

「やるわね」

 

「まだまだ、……六武衆の師範でダイレクトアタック」

 

「今度は通さないわ、罠カード 呉の非常招集を発動。その効果により、デッキから呉国の従者二体を守備表示で特殊召喚よ」

 

二体のモンスター中の片方が破壊された。シェレンは再び、アクションカードを探そうと動く。

 

 

《気になるわね……彼女全然動こうとしないもの》

 

 

ムツミもまたアクションデュエルではなく、普通のデュエルをするつもりだろうか。わたしは心中でそんなことを思っていた。

 

「さらに、わたしは呉国の従者が破壊されたことでデッキから呉国の特殊兵を手札に加えるわ」

 

「然らば、シエンで呉国の従者に攻撃ぞ!」

 

「アクションカードは……無いわね」

 

赤き武士の刀による一撃を受けて、シェレンの兵はまた一体破壊された。

 

「効果で、『呉国の抑止兵』も手札に追加よ」

 

「むむ……倒しきれないか。ならば六武の門の効果でカウンターを四つ取り除き、デッキから『真六武衆-エニシ』を手札に加える」

 

「拙者はカードを一枚伏せ、タァンエンド」

 

 

 

わたしはカードを引こうとするが、それを一旦止める。

 

 

《これからわたしのターンなんだけどちょーっと聞きたいことがあるのよね》

 

 

「ねえ、ムツミ。貴女、さっきからそこにいっぱなしなんだけど少しは動かないのかしら」

 

「『武士』はそう簡単には動けんっ!不用意なスキが敗けに繋がるかもしれんからな」

 

なるほどね、彼女なりに戦術はあるということか。観客席を見ると権現坂くんもこの話に頷いていた。

 

「……でも、やっぱり面白くないわ。わたしのターン、ドロー!」

 

カードを見た瞬間、意地悪な考えが頭に浮かぶ。

 

「というか、その魔法カードはジャマね。手札から呉国の密偵兵を召喚。その効果で六武の門を破壊するわっ」

 

「なんとっ!?」

 

これでもう、彼女はドロー以外にモンスターを手札に加えることが出来なくなった。

 

……あら、岩と岩の間にアクションカードがあるわ。

 

「わたしは伏せカード 呉の増員要請を発動」

 

「甘いわっ、シエンの効果で発動を無効にし破壊ぞ!」

 

罠カードはその効力を発揮しない内にフィールドから姿を消す。…しかし、それを見てもシェレンに焦りはない。

 

「さらに、わたしは手札を一枚捨てて『水面下の人質取引』を発動」

 

水面下の人質取引

 

通常魔法

 

自分は手札を一枚墓地に送りこのカードを発動出来る。自分フィールド上の『呉』と名のつくモンスター一体と相手フィールド上のモンスター一体をリリースして、デッキから『呉』と名のつくレベル7以下のモンスター一体を自分フィールド上に特殊召喚出来る。

 

「この効果でフィールドの『呉国の密偵兵』と『真六武衆-シエン』を生け贄にして、デッキの『呉国の戦女将軍』を特殊召喚よ」

 

呉国の戦女将軍

 

レベル7

 

戦士族/効果

 

このカードは、自分フィールド上の『呉』と名のつく戦士族モンスター二体をリリースすることで手札から特殊召喚出来る。

AT2700/DF1700

 

「シエンどのーーーーっ!!」

 

ムツミが自身のモンスターを素材にされたことによる悲しみの声をあげた。聞いていたわたしもちょっとだけ罪悪感がわいたわ。

 

「さらに、カードを一枚ドロー♪」

 

 

《でも、まあイチイチ気にしてられないわよね!》

 

 

「くっ……、自兵をも犠牲にするとは。キサマ、何事かっ!!」

 

「…うんまあ、この場合仕方ないわよ。わたしは呉国の戦女将軍で六武衆の師範に攻撃よ」

 

重層な鎧を身につけた女性型のモンスターが馬に跨がり、シェレンを乗せて相手に突撃して行く。

 

「くぅぅぅ」

 

 

ムツミ

LP3400

 

 

「ふふ、だが六武衆の師範は破壊される時に墓地から味方を帰還させるわっ!」

 

「拙者は墓地の『真六武衆-カゲキ』を手札に戻す。ハーーーーハッハッハ!!」

 

「静かにしなさいっ!!」

 

見た目からしてクールな性格してると思っていたけど、中身は意外と感情表現豊かね。

 

「まだよー?わたしはアクションマジック『波紋』発動」

 

波紋

 

自分のモンスター一体を選択し、そのモンスターはもう一度攻撃できる。

 

一度通りすぎたはずの馬が道を引き返し、今度はキザンのほうへと向かっていく。

 

「ええいっ来るでない!」

 

「さー、もう一回くらいなさーいっ」

 

女の持つ剣が、瞬間、弧を描いた。それにより残ったものはキザンの胸から肩への傷。

 

 

ムツミ

LP2500

 

 

モンスターが破壊された余波により再び、ライフが削られる。これにより、彼女の場は空になってしまった。

 

「じゃっ、わたしはカードを一枚伏せてターンエンドよん」

 

周囲にある岩をものともせず、馬は颯爽とフィールドを走った。

 

 

 

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