4:原作始まるっぽいけどその前からめんどくせぇ
side 乾輝
前の誘拐事件から1ヶ月経った。
その後は天照とスサノオに保護者を頼んでからは、編入試験を受けたり、新しい家具を買ったりして過ごしたりしていた。
編入試験は前世での経験があったため楽勝だったが、編入出来る点数よりもやや上の点を取る様にした。先生に注目されるかもしれないからな。
そして今は担任の先生に言われて教室の前で呼ばれるまで待っている。
「じゃあ、入ってきて。」
丁度呼ばれたな。
無言で入るのだろうか?前世でも編入したことは無かったからわからないな。とりあえず無言で入るか。
そうしてドアを開けて先生の隣に向かった。
「さ、自己紹介してくれる?」
「今日からこの学校に来た、基護 乾輝だ。趣味は寝ることや本を読むことだ。よろしくな。」
この挨拶なら充分だろ。
「じゃあ、質問のある子は休憩時間に聞いてね。それじゃ、ホームルーム終わりよ。」
そう言って教室から出て行った。その瞬間だ。
「ねぇねぇ!どこから来たの?」
「なぁ!好きな食べ物は?」
「本って、どんな本読むの?」
「他には趣味とかないの?」
え、ええ……。予想外に来た…。めんどくせぇな。
「あ、あ〜…。関西の方から来た。好きなものは基本甘いものだ。本は気になったら何でも読む。趣味は音楽を聴くことだな、ジャンルは決まってねぇけど。」
などと、質問に答えていると。
「か、乾輝君っ!」
と言う声と共に軽い衝撃が来た。
何かと思ってそっちを見るとそこには茶髪でツインテールが何故か犬の尻尾の様に振られていた。まあ、多分。
「え〜っと…なのはか?」
「うんっ、乾輝君っ!久し振りなのっ!」
顔を上げると満面の笑みのなのはが居た。
ふむ……確かに5年だからなぁ。
なのはも結構大きくなったもんだ。
「ああ、そうだな。なのは、元気にしてたか?」
今までの謝罪の意味も込めて撫でてやると。
「うんっ!元気だったの!」
と嬉しそうに返してくれた。
しかし、その様子を見ていたクラスの奴等は。
「高町さんとはどんな関係!?」
「もしかして彼女なのか!?」
「5年振りってどう言うこと?」
などなど、聞かれたがめんどくせぇな。
と考えて居ると、先生が入ってきて。
「はーい!授業始めるわよ〜!」
ナイスだ、先生!
「ほら、なのは。先生来たから流石に離れねぇと。」
「う〜……。」
と唸って居たからまた撫でてやって。
「また、後でな?翠屋にも行くし。」
「……わかったの。」
そう言って離れた。しかしよく見ると隣の席だった…。……隣なら普通に離れれば良かったじゃねぇかよ。
などと考えていると机の上に丸められた紙が飛んできた。それを広げてみると。
『次の休憩時間に校舎裏に来い。』
と書かれていた。
さて、誰が書いたもんかと思っていると、それが全開なのかと問い掛けたくなる微妙な殺気を感じた。……本当に微妙だな。高町家の足元にも及ばないと言うのは酷だが、それでも微妙だ。
そんなことを考えながら授業を過ごした。ちなみに授業は楽だったがこれって小3でやるところかと疑問に思うところがあった。
/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\
特に何もなく休憩時間になり、呼ばれた通り校舎裏に来るとまた微妙な殺気、だが授業の時よりは強めだ。まあ、殺気を隠せてねぇから場所もわかりきってるんだけどな。
そうしていると上から。
「ははははっ!死ねっ!」
と聞こえて来た。が場所はわかっていたから簡単に避けれた。
「なっ!?避けただと!?」
誰だと思って見てみると、完全にギルガメッシュってわかるのが居た。子ギルだが髪を上に上げていた。……小学生でそれは厳しくないか?
それにしても…もしかして、と言うか絶対転生者だろ?
そう思い避け続けながら勾玉を握り天照に聞いてみた。
『は〜いっ!なんでしょうか!』
『天照。少し聞きたいんだが俺以外に転生した奴は居るか?』
そう聞くと。天照が震えた声で。
『え、えと、その、乾輝さんの後にもう一人殺しちゃって…。
その人は私に掴みかかって来て私を脅して…叩かれたり、特典を増やせと言われたりして……。
怖かったです…。』
『なるほど、わかった。悪いな、嫌なこと思い出させて。』
『あ、い、いえ。それで何でこんな事を?』
『ああ、丁度襲われてるからな。倒してもいいよな?殺すのは…また今度にしておく。』
『ええっ!?ま、まあ、乾輝さんなら大丈夫でしょうが…。気をつけて下さいね?』
『ああ。こんな奴には負けねぇよ。』
そう言って通信を切った。
さて、さっさと終わらせるか。初日から授業サボれねぇしな。魔法や……あれは王の財宝か?を撃って来ているが下手だな。練習もしてないだろ?ただ数が鬱陶しいな。
「ええい!嫁に近付く下郎が、死ねぇ!」
「あらよっと。」
自分から斬りかかって来たがナイスだ。
顎に一発入れてやると倒れた。
まさかこんなに弱いとは思って無かったから拍子抜けだな……。
そして頭を軽く叩いて気絶させた。まあ、昼には覚めるんじゃねぇの?
それにしても王の財宝か……。武器とは羨ましいな、俺持ってねぇし。1本貰っとこう。
そう思って運良く刺さっている刀を一振り拾った。
薄い緑色……。王の財宝って古今東西の武器が揃ってるから…。もしかして薄緑!?源義経が使ってたあの刀か…。素晴らしい一品だな。
これは貰っておこう、鞘もセットになってるし。
「んじゃ、またな。」
あっ、どうやって隠しとこう?
そう思って歩いて居ると剣道の竹刀袋が目に入った。………また竹刀袋買ったら返しにきます。
とりあえずそれを拝借して教室に戻った。
「あっ!乾輝君、帰って来たの!」
「ん?なのは、どうした?」
「えっとね、私の友達を紹介しようかなって思って。」
「初めまして、月村 すずかだよ。」
「……ああ、よろしく、月村。」
「すずかでいいよ?」
「わかった。」
「あたしはアリサ・バニングスよ。あたしもアリサでいいわ。」
「ああ、よろしく。アリサ。」
そうしてなのは達と話をして過ごした。
時間が過ぎて、さっきの転生者(我王 天駕(ガオウ テンガ)と言う名前らしい)は戻って来た。
帰って来るなり俺に掴みかかってきた。
「おい!てめぇ!さっきは何しやがった!?」
「何って…殴りかかって来たから顎を軽く殴って脳を揺らしただけだぞ?」
「ふざけんな!俺がお前に負けるはずがないんだよ!」
「それでもあれが結果だろ?」
「貴様ァ…。」
「何してるの、我王君!?」
「おお、俺の嫁達よ、こいつが前の休憩時間に殴って来てな。」
こいつは……。
「乾輝君はそんなことしないの!5年前だってそうだったもん!」
「5年前ぇ?貴様ッ!そんな前から俺の嫁に手を出していたのか!?」
「3年前からは世界中を旅してたから実際2年だけどな。」
「ほう……。ならば3年は一緒に居る俺の方が上だな!」
いやいや、今日から3年生だから実質2年だろ?
それと人間関係による一緒に居る差ってあんまりないだろ?
「いや、何かお前って、なのは達に嫌われてるように見えるんだよな。」
「なっ!?……き、貴様ァ!」
おっ?何か手が軽く光ってるな。デバイス持ってるみたいだったから魔法か?気は使えなさそうだし。
「喰らえぇ!」
「無駄無駄ァ!」
つい、こう言ってみたかったんだ。
ちなみに結果は俺がクロスカウンターを決めてやった。………また気絶した。打たれ弱っ…。
「……こいつどうしよう。」
「放っておけばいいじゃない。」
それでいいのか………。
そんな感じで今世初めての学校は終わった。
/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\
全部の授業がやっと終わって帰ろうとした時だ。
「乾輝君、今日翠屋に来ない?お母さん達も会いたいだろうし。」
ん〜、どうしようか。家での作業は終わってるし……まあ、いいか。
「ああ、いいぞ?すずかとアリサはどうするんだ?」
「一緒に行くって。」
「そうか、わかった。」
「2人共、行こ〜!」
「わかったわ!」
「ま、待って〜!」
その後バスに乗り話しながら帰った。
「えっ!?あんた1人で世界中回ってたの!?」
「す、すごいね……。」
「そうなのっ!お父さんやお兄ちゃんよりも運動できるんだよ!」
「人外に足入れてるわね……。」
「おい、それは酷いだろ?それに海外に興味があったんだ。別にいいだろ?」
「まあ、それはいいけど…。」
「あっ、でも、子供で色んなところを回ってるって白面さんみたいだね?」
「?白面って?あのニュースでやってた?」
「そうそう。この前誘拐された時に助けてくれたのよ。」
あ〜、ボロが出ないように気をつけねぇと。
「あの人も子供だったよね?」
「そうね。身体能力も凄かったわ。」
「あれ?もしかして乾輝君だったり?」
「そうね。可能性としてはありそうね。」
「いやいや、そんな事できねぇよ。」
まあ、嘘だが。
「まあ、そうよね。」
「あっ!みんな、着いたみたいだよ!」
結構話し込んでたみたいだな。
さて、久し振りの翠屋だ。
「ただいま〜!」
「いらっしゃ…ああ、なのはかい。おかえり。すずかちゃんにアリサちゃんもこんにちは。」
「はい。こんにちは。」
「こんにちは。」
「お父さん!見て見て!」
そう言ってなのはに背中を押されて士郎さんの前に出された。
「おや、君は……。」
「ど、どうも、士郎さん。」
「乾輝君だよ!帰ってきたんだ!」
「ああ!乾輝君じゃないか!いや〜、久し振りだね。大きくなって…。桃子〜!」
「どうしたの、士郎さん?あら、あなたは……乾輝君じゃない!かっこよくなったわねぇ。」
そう言って二人共撫で回したり抱き締めたりされた。
いや、あの、恥ずかしいんだが…。
「ちょ、ちょっと!?」
「なぁに?照れてるのかしら?」
「気にしなくてもいいんだよ?ここは自分の家だとでも思ってくれ。」
「そ、そそそうじゃなくて!?」
「はっはっはっはっ!」
「うふふふふっ!」
「た、助けてくれぇ…。」
「なのは……あれ、どうするの?」
「助けなくていいの…?」
「乾輝君、頑張ってなの。」
「「………………。」」
その後、士郎さんと桃子さんにもう保護者は出来たと伝えたら膝から崩れ落ちたが。面談や家庭訪問の時は俺の信頼する人に相席してもらうと言うと少し復活した。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜2日後〜〜〜〜〜〜〜〜〜
昨日は学校に必要なものを買う為に学校を休んで居た。
なのはから聞いたがフェレットを拾って病院に預けたらしい。そろそろ原作か……。あの転生者にも気を付けないとな…。
それと、今は学校が終わってから町をぶらぶらしている。
原作が始まると言うことはジュエルシードがもう落ちていると言うことでもある。もしかしたら拾えるかもしれない。
……いや、今見つけた。
それと、まためんどくせぇことになった…。
結界張られちまった…。
「そのジュエルシード、渡してください。」
フェイト・テスタロッサか……。バリアジャケットを着てるし、管理局かそれ関連だと思ってるのか。
「なんでだ?それ以前に名乗りすらしないやつに渡す事なんて出来ないな。お母さんに言われなかったのか?
しかも、そんな物騒な物まで持ってるのに。尚更警戒するぞ。」
そう言うと少ししょんぼりしてパリアジャケットを解除した。……言い過ぎたか?いやいや、そんなことはないだろ…。多分。
「う…ごめんなさい……。私はフェイト・テスタロッサです。あなたの持っているジュエルシードを集めてるんです。」
「ふむ…俺は基護 乾輝だ。ジュエルシードってこの宝石か?」
「は、はい。それです。それは危ない物なので……。」
「それならテスタロッサでも危ないだろ?」
「そ、それはそうですけど、その…。」
「なら渡せない。交番にでも届けるか。」
「それは困ります!……こうなったら、実力行使で行かせてもらいます!バルディッシュ、セットアップ!」
[イエス、サー!セットアップ]
あー…やる気になっちまったよ……。
仕方ねぇか。
「バルディッシュ!」
[ブリッツアクション]
「あー、もう、かかって来い!」
戦闘開始直後にフェイトが常人では見切れない速さで突っ込んで攻撃してきた。まあ、俺は常人じゃないから普通に避けた。
「っ!?どうやって避けたの……?普通は避けられないはずなのに…。」
「俺が普通じゃないってことだろ?全く、こっちの準備も終わってないのに。」
そう言って竹刀袋の中に入れている薄緑を取り出して抜いた。
「デバイス!?……ううん、魔力は感じるけど違う。」
「ああ、ある奴から奪った薄緑って刀だ。名刀。いや、それ以上の刀だ。まあ、峰打ちでやるから心配するな。」
「そう……。なら、行くよ!フォトンランサー!」
[フォトンランサー]
「ふっ…!」
飛んできた魔力弾を薄緑で切り裂いた。うん、いい切れ味だ。
速さはそこそこだけど、それでもだな。
「はあああ!」
バルディッシュを鎌にして攻撃してきた。
それを横に避けて蹴りを入れようとしたが。
[!!ディフェンサー]
バルディッシュに止められたがそのまま吹き飛ばした。
「強い…。」
「どうした?まだやるか?」
「……ジュエルシードをくれるまでは諦めない!」
強情な子だな……。
「なら、もう終わらせるか。」
「何を…?」
その瞬間気で体を強化して後ろに回った。
「えっ……?あっ…。」
手刀を入れて気絶させた。
そのまま落ちたら大変だから抱きとめて下に降りた。
[……サーに何をするつもりですか?]
「いや、何も?でもこんな所に寝かせる訳にも行かないから家に連れて帰る。」
[……そうですか。感謝します。]
「どういたしまして…。」
それから俺はテスタロッサを家に帰ってベッドに寝かせた。
「んじゃ、飯でも作ってくるから、テスタロッサが起きたら現状説明しといてくれ。」
[わかりました。]
さて、テスタロッサのことはバルディッシュに任せて、料理するか。
世界を回っている時に色んな店で修行させてもらさせてもらったからな。レパートリーも豊富だ。だが、まあ、とにかく美味いもんを食わせてやるか。
/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/\/
よし、終わりっと。
多分テスタロッサも目が覚めただろう。喜んでくれるといいな。
そうして部屋に入ると____
「っ!!」
バリアジャケットを纏って戦闘状態のテスタロッサが居た。
……………人が飯を持って来たのに。
「テスタロッサ、そこに座れ。」
「て、敵の指z「そ・こ・に・す・わ・れ。」はい…。」
よろしい。
「さて……まずはバリアジャケットを解いてバルディッシュを置け。」
「はい……。」
「よし。じゃあ、飯食うぞ。折角作ったんだ、勿体無いだろ。」
「え?え…?」
「ほら、どうした。早く食べないと冷えるぞ?」
「あっ、う、うん……。」
よし、やっと食べた。……どうだ?
「お、美味しいっ!」
「そうか…。それなら良かった。」
人に食べてもらうのも悪くは無いかもな。
「もぐもぐ……んっ!?」
「ほらほら、誰も取らないからゆっくり食べろ。」
「う、うん……。」
……こう見ると、普通の女の子にしか見えないな。
「ほら、ほっぺに米が付いてるぞ。」
「ふぇっ!?ど、どこ!?」
「取ってやるからじっとしてろ。」
「う、うん…。」
やれやれ、これじゃあ娘を相手にしてるような感じだな。
「ほら、取れたぞ。」
「あ、ありがとう。」
「ああ、気にするな。」
そうして飯を食っていると。
「もぐもぐ……ううっ…。」
な、泣かれた!?
「ど、どうした?飯が不味かったのか?」
「う、ううん…。ごめんね。昔にお母さんとご飯食べた事思い出しちゃって…。」
ああ、プレシア・テスタロッサだったか…。
………そうだな。何とかするか。
「いや、いいんだ。気にすることはないぞ?」
そう言って頭を撫でてやった。
「あっ、えっと……ううぅ…////」
あれ?赤くなったぞ?えっ、フラグとか立った?マジで?
……心を無にするんだ。なぜなら、めんどくせぇから…。
その後30分は撫で続けた。
「……………。」
「あうあう……////」
[私、空気ですね。]
許せ、バルディッシュ。
そして飯も食い終わって少し経った頃。
「ま、またねっ?」
[今日はありがとうございました。]
「ああ、またな。テスタロッサ、バルディッシュ。」
「……フェイトって呼んで欲しいな?」
「いやでも「フェイトって呼んで欲しいな?」…またな、フェイト。」
「うん!また来るねっ!」
また来るだと…!?めんどくせぇことが増えた………。いや、人に飯を食ってもらうって考えればそれはそれで…。
まあ、いいか。
そしてその日の夜。
『誰か……聞こえているのなら…お願いです。助けて下さい………。』
「来たか!」
さて、俺が介入するとどんな面白いことが起こるか、楽しみだ。
ちょっとした設定
薄緑:ギルガメッシュが持っていたという事にして魔力を含んでいるという事にします
年齢:3歳→8歳
身長:102cm→137cm