とある反則の能力窃盗者   作:林檎

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時間の流れは速いです。


Episode.7 諦めのない心

 

 

 

 

side修也

 

 

 

 

『しゅうくん………』

『涼音………?』

『ごめんね……。』

『涼音!?待て!涼音ぇぇぇ!!』

 

 

 

 

 

 

「はっ!?」

俺は布団を押しのけ起き上がる。

二秒で俺は理解した。

「夢……か……。」

涼音の行方が分からなくなってもう、一年の月日が流れていた。俺も立派な中学二年生だ。

俺は吹寄を守るためと情報収集の為、学校に通うことにした。

俺がレベル5だということは学校の生徒たちには隠してる。

なぜかと言うと……、レベル5だとあの学校では面倒だからだ。

『エリートが俺たちを冷やかしに来たぞ。』とか『なんでこの学校にいるんだよ。』とか言われかねないからだ。

別に言われてもいいのだが、吹寄がうるさいかもしれない。その辺も考慮している。

「って、もうこんな時間かよ……。」

俺が時計を見るともう家を出てもいいくらいの時間だ。

俺はさっさと服を着替え、パンを焼いている間に身だしなみを整え、パンが焼けたらパンを銜え家から飛び出す。

まぁ、学校につくまで無駄話でもしようか……。

はっきり言って俺は涼音のことを諦めてる訳ではない。

てか、諦めようとも思わない。

諦めろと罵られようと諦める訳にはいけない。もう忘れればいいのにとか言われても忘れない。

俺は夢を叶えるために頑張ってんだ。

「きゃっ!!……す、すみません!!」

「イテェな……。謝って済むと思ってんのか?あぁ!?」

「ひっ……!?」

ん?

俺は男の怒鳴り声が聞こえたので後ろを振り向く。

そこには俺の学校の制服を着た女子生徒、そしてどこの学校かは知らないが見た目からして不良の輩。まぁ、5~6人程度いるな。

朝から学校サボってやるぜみたいな雰囲気を醸し出している。

まぁ、予想ではあの子も俺と同じように遅刻しかけて走ってたところ、不良にぶつかりああなったということかな?

てか、あの子どっかで見たことあるような……?

「あ、思い出した。うちのクラスの雪広夜空さん……だっけ?」

まぁ、流石にクラスメイトがピンチなのにほっとく訳にはいかないな。

あ、そう言えば、俺が学校に行く理由がもう一つ。てか、これが一番の理由かもしれない。

簡単に言うと強くなるために。まぁ、それを説明するにはまず俺の能力の説明が必要かな。

とりあえず、深く俺の能力について説明してなかったから、今しようか。

俺の能力は『他人の能力を奪う能力』能力や能力者に触れる事でその能力をコピーして頭の中に保存する事が出来る。

そして、その保存した能力を何時でも使える事ができて、しかも複数同時に使う事が出来る。

他にも、奪った能力の値は自身の潜在能力に比例する。つまり、俺の使う能力はほとんどレベル5級なのだ。

ついでにその奪った能力は返すこともできるし、返さないこともできる。

そして、奪うってのは能力をコピーするときに能力者に触れた場合に相手の能力を奪ってコピーするから能力窃盗者(スキルスチール)ってわけ。

まぁ、能力説明はここまでにして……。さっさと助けますか……。

俺は不良の肩をつかむ。

うん。レベル0。まぁ、能力はあるからいいけど……。

てか、持ってる能力だし。残念だぜ。

「あぁ!?なんだてめぇ!?」

なんでこんなにキレてるの!?

「えっと……その子謝ってるし……もう許してあげてって言いに来たんだけど……。」

「あぁ!?てめぇには関係ねぇーだろうが!!こっちは今最高にイライラしてんだよ!!」

ホントになんでそんなにご立腹してんの!?

俺はこの隙を見てテレパシーで雪広さんに話しかける。

『早く逃げて!』

「え……?どこから……?」

『いいから!逃げろ!』

「は、はい!!」

すると、雪広さんは立ち上がり、ダッシュでこの場を去る。

「!?待ちやがれ!!!」

不良さんは雪広さんを追いかけようとするが俺がテレポートで前に立つ。

「……!?なんだてめぇ……。どきやがれ!」

「ふぅ。雪広さんも逃げたし……能力使ってもいいか……。」

「いいからどけ言ってるだろ!!!」

俺は一回足踏みする。

すると、先頭の不良さんの足元の地面がめくりあがり爆発。その反動で不良さんは宙に舞う。

これはベクトル変換の攻撃ですね。

「がはッ!」

「おー。よく飛んだ。」

あ、言うの忘れてたな。俺がなんで学校に通うか。

それは、能力がほしいから。

俺があの時、負けた時。そこまで能力がなかった。

基本的な念動能力(サイコキネシス)透視能力(クレヤボンヤス)空間移動能力(テレポート)、発電系能力などなど

そこまで重視されないような能力希少で強い能力ってのはなかったんだ。

まぁ、ベクトル変換は例外だ。なんでそんな能力持ってんのかはそのうち話すさ。

じゃぁ、それなら色々な能力者と会える学校なら強くなれるってわけだ。

まぁ、色々手に入ったから来て損はなかった。

「てめぇ!!!」

まぁ、不良たちと戦ってもあまりいい能力はない。

でも、やっぱりすごい能力者とかいるんだよな。例えば……。

俺は一人の不良の懐に潜り込み手を当てる。

加速装置(アクセル)。」

俺がそう呟くと、不良の一人は後ろの数人を巻き込みながら吹っ飛んでいく。

そして、電灯にぶつかり止まる。

加速装置の能力は簡単に言うと物体の速度の変化だね。

これを使えば光の速さで動けるんだけど空気抵抗とかでできないんだよねー。

まぁ、いろんな能力を複合して使えばできるかもな。

「な……!?」

「もういいだろ?な?」

もちろん。殺人的な笑顔で。

「ひぃッ!?」

残った不良さんはしっぽ巻いて逃げる。

まぁ、それが正しい判断だろうな。

「てか、遅刻決定だねこれは。」

あーあ。吹寄がうるせーぞ………。

俺は空を見上げる。

「ま、いっか。」

俺は諦めない。

絶対に涼音を探し出して一緒に学校に行く。

それが俺の夢。

「……絶対に諦めてたまるか。」

 

 

 

side修也end

 

 

 

 

 

 

 

side涼音

 

 

ここは学園都市のとある路地裏。

『そっちに逃げたよ。涼音。』

「りょーかい。」

もちろん。私は無線機など持っていない。

持っていなくても聞こえるから。

すると、路地裏の角から人が一人出てくる。

「はぁ……はぁ……!くそっ!こんなはずじゃなかったのに!!」

私は首にかけてる笛を一回鳴らす。

すると、逃げている男はこける。

「……くそ!ついてねぇ……。」

「あなたが今回のターゲットでいいのかな?」

「―――!?だ、誰だ!?」

男は私の声に反応して振り向く。

「お、おまえは……!?」

「まぁ、私たち『メロディ』に狙われたのが運のつきってことで……。」

私は笛を一回鳴らす。

「―――!?」

男はとっさに耳を手で塞ぐ。

「いい判断だね。だけど、それじゃぁ私の能力は防げないよ。」

「へ……?」

すると、男の人の体が膨らみ始める。

「―――!?な、なんだ!?こ――――」

男の人がしゃべりきる前に男の人の体が破裂する。

 

「共振ってやつだよ。振動に振動が掛け合わさって振幅を増大させる……。連続的な過大入出が引き起こす破壊現象のことだよ。ってもう死んじゃってるか……。」

あ、また服汚しちゃった。

すると、上からちーちゃんとりーだーが降りてくる。

「おいおい。またその技使ったのかよ?死体処理班が大変だからあんまり使うなよ。」

「って、また服汚してるじゃない?洗うの誰だと思ってるのよ。」

「ごめんね。ちーちゃん。」

一年前。あの日から私たちは暗部で生活をしている。

チーム名は『メロディ』りーだーが『お前がうちの最大戦力だからお前の能力にちなんで』っていうことで付けた名前。

メンバーはあの日に私たちを暗部に誘った人、りーだー。本名は不明。『適当に呼んでくれ』って言われたから私とちーちゃんはりーだーって呼んでる。

次にちーちゃん。あの日から私の親友。大切な友達。

そして最後に私こと綾崎涼音。あの日から能力の使い方をいろいろ模索してる。

「じゃぁ、帰りましょうか。」

「うん。」

すると、路地裏の角から男の人が出てくる。

「死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!」

路地裏に銃声が鳴り響く。

だけど、銃弾は私たちには届かず銃口から1メートル位で地面に落ちる。

「な、なんだと……!?」

「まだ仲間がいたんだな。油断してた。」

これはりーだーの能力かな?

りーだーの能力は簡単に言うと重力の操作らしいけど私は自分以外の能力で難しいことはわかんないよ。

「私はつかれちゃった……。二人が殺ってよ……。」

「はいはい。」

ちーちゃんがそういうと男の人の地面が少し消える。

これはちーちゃんの能力だろう。

「な!?」

男の人はバランスを崩してこける。

「はぁ、私もめんどくさくなっちゃった。リーダーよろしく!」

「俺がリーダーなのに一番雑用みたいだな……。」

そういうと、男の人が地面にめり込む。

「かはッ!!」

「じゃー、天国で仲間と楽しく遊んでな。」

「やめ――――」

鈍い音で男の人は潰れる。

「さーて、これで仕事は終了だ。」

「今日はずっと追いかけてたから疲れたよ……。」

「じゃー、今日の報酬でスタミナが付くものでも作りますか!」

「ホント!?ちーちゃん!?」

「もちろん!お肉がいいわよね!」

「おにっく♪おにっく♪」

「よく人をあんな殺し方しといて肉が食えるな……。」

「あら?リーダーはいらないの?」

「いるに決まってるだろ!!」

これが私の非日常。

わかってる。これが幸せじゃないことだって。

でも、こうしなきゃ生きていけない。強くなれない。

それに私は復讐をしたい。博士を殺したあの人を。

そのために強くなる。絶対に。

諦めたりはしない。

 

 




す、涼音のキャラが……泣
あと、涼音が笛にした理由は手を叩いたり、声を出すよりかっこいいから。
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