再びこのボーレタリア王城の3に来た。
さて、王の公吏を追っていくとしよう。
道なりに進んでいくと王の公吏はまだ待っていた。
ユーリアをあんなに苦しめたこいつにはかなり腹が立ってるからな。
手加減なしで全力で殺してやる。
だが王の公吏は火のついた岩を転がしてきた。
この程度で俺を止められると思っているなら片腹痛いは!
俺は転がってくる岩を全部殴り返して王の公吏に投げ返してやった。
炎程度で俺の熱く燃え上がった怒りを止められると思うなよ!
「ウヘヘヘヘヘヘ」
だが王の公吏は岩を避けながらあっさりと後退する。
この期に及んでまだ下卑た笑いを止めない。
それでいて逃亡を図ろうとするのだ。
「逃がすかぁぁぁぁぁー!」
だがそこで門が降りてきて王の公吏は向こう側で笑っている。
確かに丈夫な門のようだが俺は、
「頭に来てんだよ!」
全力で門を殴り、粉々に破壊してその勢いのまま王の公吏をねじ殺した。
「こいつら王の公吏が魔女の魔法を使ってくるのはユーリアから魔法を聞き出したからだろうな。
ったく俺はこういう権力で人に暴力を働く奴がでぇっ嫌いなんだよ!」
吐き捨てるように言うがこの王の公吏はすでに絶命している。
仕方がない、とりあえず先に進もう。
そこからが大変だった。もうこれでもかという位の大軍だったのだ。
俺は多対一の戦いはあまり得意じゃないんだがな。
「かかってこいやぁぁぁー!」
近くにいる奴からちぎっては投げちぎっては投げと倒していたら新しい王の公吏が現れた。
その王の公吏は奥の霧の壁のなかに消えていき、俺は後を追う。
途中に赤い眼の騎士が三人もいて多少足止めを食らったがダメージは大したことない。
そして俺も霧の壁をくぐった。
王の公吏は何やら奥で得意げな顔をしていたが突如背後から何者かに剣で貫かれ絶命した。
ざまぁみろ♪
そして王の公吏を殺した騎士にしてこのエリアのデーモン『つらぬきの騎士』は俺を目掛けて一直線に斬りかかってきた。
俺も同時につらぬきの騎士に飛びかかろうとしたところで、
「貴公、私も手伝うぞ」
突然の声に振り向くと、エリアの隅から現れたのは昨日助けた騎士ビヨールだった。
「ボォーレタリアァー!
がっはっはっは!」
豪快に笑いながらグレートソードを縦横無尽に振り回すその様はまさに英雄と呼ぶのに相応しい実力だった。
……というかビヨールのやつ俺のこと見えてねえんじゃねーのか?
さっきから俺にも攻撃が当たりそうだぞ。
仕方がないので俺は離れた位置からこの戦いを観戦することにしたのだが、ビヨールは最初からそれを望んでたかのようにグレートソードを振り回し、つらぬきの騎士と拮抗し、そして……倒した。
やっぱビヨールって強いんだな。
「おい、ビヨール。
なんでこのエリアにいたんだ?」
「うむ、実は貴公に助けられたあと、このエリアのボスを倒そうと思ってこの霧の壁の中に入ったのはいいがデーモンがいなかったのでな。
出ることも出来なくなってしまったので仕方がないから寝て待ってたのだ。
そしたら貴公が入ってきた途端にデーモンが出てきたので私も応戦したというわけだ」
なんとも気の長い男だ。
助けたのは昨日だから一晩ここで過ごしたということか。
「まぁ、とりあえず神殿に帰ろう。
かぼたんが美味しいものでも作ってくれてるはずだ」
「かぼたんとはあの黒衣の火防女のことだな。
どうやらあの娘にも幸せになるときが来たということか。そうかそうか……だが、私は疲れたので眠ることにする。
グォォォォォー!」
ビヨールは話もそこそこに前回同様に床に座り込み寝始めた。何もかもが規格外の男だ。
こいつとならいい友達にもなれるといいな。
そう思いながら俺はビヨールを放置して神殿へと帰った。