読んで楽しむデモンズソウル   作:ヨイヤサ・リングマスター

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 ビヨールってこのステージのドラゴン戦の時、ドラゴンを倒そうと思ってるときにいると邪魔なんですよね。ソウル傾向が黒くなっても困りますし、いっそ神殿にいる間にメフィストの依頼で殺すか、最後の最後まで地下牢に閉じ込めておくのが正解ですね。



ボーレタリア王城4 下

 

 三英雄を倒したあとは道なりに進み、階段を登り、途中に襲ってきた赤い眼の騎士と暗殺者と弓兵も難なく撃破し、もう敵はいないのか?と思いつつ階段を登りきったのだが中ボスにふさわしい強敵が現れた。

 

 

 そう、ドラゴンだ。

 以前倒したドラゴンとは色が違うから番いでこの城を守っていたんだろう。

 もしかするとさっき見かけたドラゴンの死体はこいつの体だったのかもしれない。

 

 

 炎を吐いて道を塞いでいるがタイミングを見計らえば通り抜けられるだろう。

 ……というかそのドラゴンの炎で通路の先に見える王の公吏も焼かれているんだがこれは一体何のギャグだ?

 

 

 あ、死んだ。

 あの王の公吏は何を考えてあんなドラゴンの炎の通り道にいたんだ?

 痩せ我慢なんかせずに逃げれば良かったのに。

 

 

 俺はその王の公吏の死体の脇を通り、まっすぐに走り、屋根のある場所まで一気に駆け抜けた。

 

 

 道中にもう一人王の公吏がいたがそいつもドラゴンの炎に焼き殺されていた。

 まったく馬鹿ばっかだな。

 

 

 そしてドラゴンの後ろになっている通路を通り過ぎ城のトップに行こうかと思ったらドラゴンが空を飛んでまたもや邪魔をする。うわっ、うっぜー。

 

 

 

 だが俺の健脚には敵わないらしくそのまま無視して先を進もうと思ったら物陰からビヨールが現れた。

 

 

「手伝おう。

 私がドラゴンの気を引くからその間に進むのだ!」

 

 

 いやビヨール。

 俺ってばもうドラゴンの真下に移動したから炎を食らうこともないし出てくる必要なかったんですけど……

 

 

「うぉぉぉぉー!」

 

 

 何やら熱いバトルを繰り広げる。

ビヨールは持っていたボウガンでパシパシとドラゴンを攻撃しているがその攻撃はダメージがあるとは思えないほど儚い一撃だった。

 それにリロードがとろいし。

 

 

 そしてドラゴンの炎は圧倒的でビヨールは何度も吹き飛ばされ、焼かれながらもボウガンを撃っている。

 このままではじきに焼け死ぬだろう。

 

 

「ったくしゃーねぇーなー」

 

 

 俺は近くにあった石ころをドラゴンに投げつけて、前回のドラゴンと同様にその腹に大穴をあけて殺した。

 

 

「グギャァッァッァアァァァァァアー!」

 

 

 ドラゴンはこれまた前回同様に霧となって消えた。

 

 

「ボォーレタリアァー!

 がっはっはっは!」

 

 

 っておいビヨール。

 あんた何勝ち誇った顔してるんだよ。

 あんたのボウガンじゃなく、俺の投石で倒したんだからな。

 

 

「陛下のことは貴公に任せる。

 陛下がこの国をこのような惨状にしたはずなどないのだからな

 グォォォォォー」

 

 

 また寝たよこの人。

 何のために出てきたんだよ!もういい知らん!

 

 

 俺はビヨールはそのままにして先に進んだ。

 

 途中にあった底の見えないほどの穴の上に橋を渡したような通路で直剣と盾のオーソドックスな装備の黒いファントムが襲ってきたが、『ソウルの名残(なごり)』というアイテムを奈落の底に向けて投げるとそれに飛びついて行き、あっさりと落下死した。

 まったくなんだったんだか……

 

 

 

 

 

 黒いファントムはたぶん死んだだろうから放っといて、その先にあるエレベーターに乗り込むと壁に埋め込まれていた奴隷兵が滑車を回し、上へと登って行った。

 ここのボスは確かこの国ボーレタリアの国王オーラント王だったな。

 

 

 エレベーターの扉がゆっくりと開き、俺は霧の壁を進んでいった。

 

 しかし人力のエレベーターってそんなもの作ってなにになるのかねぇ。

 

 

 

 

 

 眼下に広がる荒れ果てた国を眺める一人の男がいた。

 その男はこちらの存在に気づくと傍に置いてあった剣を掴み、こちらに向かって歩いてくる。 

 

 

 そしてその姿とは裏腹に物凄い速さで切りかかってきた。

 

 

「っく!、なんて速さだ。デーモン化したらここまで強くなるのかよ!」

 

 

 それはもうクイックムーヴとも言うべき移動方法だった。

 

 

「ヌゥン!」

 

 

 空中に飛び上がり上段からの鋭い切り込み。

 

 

「フン!フン!フン!」

 

 

 圧倒的剣速による連続斬り。

 

 

 これはもう話し合いで解決などできそうにないな。

 

 

「ビヨールはあんたのことを信じていたようだが、俺は生憎デーモンを殺すために来てるんでな。

 救うことができないならせめて楽にしてやる!」

 

 

 ようやくオーラントの動きにも慣れてきたので改心の一撃をカウンターで叩き込んだ。

 

 

 オーラントは一撃では倒せなかったのでさらに連続して殴る。

 

 

 そしてようやく倒した。

 

 

 オーラント王もデーモンらしく、死体を残さずに霧のように消えた。

 

 

 「ふぅ~、できれば賢王として有名なオーラント王も助けたかったが会話もできないんじゃ仕方ないよな」

 

 

 俺はオーラント王の消失と同時に現れた要石を使って神殿に帰ろうとしたのだが。

 

 

 

『余のデーモンを屠るとは。

 

 人の身でどれほどのソウルを奪い続けてきたか。

 

 ……まあいい古の獣が貴様を欲すればまた見えることもあるだろう』

 

 

 突如として頭に響いてきた謎の声。

 

 

「誰だ!」

 

 

 だがそれ以上何の声も聞こえなかった。

 

 

「どうやらこの国の滅亡には何物かの陰謀があるようだな。

 いつか必ず俺がぶっ飛ばしてやる」

 

 

 この世界を救うために俺はさらに決意を強く燃やすのだった。




 オリ展開としてはオーラント王を助けようかとも思いましたが、それは別の作品でやっていますので、こちらの作品ではそのままパチンとしました。

 ゲームだと霧にのまれた時点でオーラントは死んでいそうですけど。
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