時刻は夕方。
サツキを倒した俺達三人はその場でテントを張ってキャンプをしていた。
「ルカー、ルウソさーん、そろそろご飯ですよ~」
「はぁいママ♪」
「ああ、すぐに終わるよ」
かぼたんは晩御飯にカレーを作っていたが俺とルカはその間に骸骨の死体をボール代わりにした骸骨サッカーで遊んでいたのだ。
さすが骸骨の死体は蹴りがいがあって、茜色に染まる夕日をバックに面白いように跳ねていく。
ローリング骸骨の死体は軌道が読めず、相手にボール(骸骨)が渡ると取り返すのに苦労するがそれもまた面白く、楽しい一時だ。
「ゴール!」
もちろん俺は手加減してあげたので最後はルカのシュートで勝負は終わった。
そして晩御飯だが、これもまた旨い!
まったく、かぼたんに苦手なものなんてないんだろうな。
こんなに料理上手なんだったらお嫁さん候補としても人気があるだろうに。
「おかわりは一杯ありますからたくさん食べてくださいね」
「ああ……かぼたん、いつもありがとな」
「そんなことないですよ。
私はただルウソさんのためだけにあるのですから」
「はむはむ♪」
かぼたんったら嬉しいことを言ってくれるじゃないか。
そしてルカ。
そんなに慌てて食ったら喉につまるぞ。
「むぐぅ」
ほら言わんこっちゃいない。
「大丈夫か?
ったくそんなにがっつくからだぞ。
ゆっくり食べろよ」
「えへへ、ありがとパパ♪」
そしてその様子を愛しげに見つめる かぼたん。
こんな時間がずっと続けばいいんだけどな。
夜には、かぼたんがどこからか取り出した絵本をルカに読んであげてたんだが、ルカは話の途中で眠ってしまったようだ。
その額を優しく撫で、布団をかけてあげる。
いい夢見ろよ。
かぼたんもそのあとすぐに眠ってしまった。
さて、それじゃあオレも寝るとするか。
……
…………
………………
翌朝
目を覚ますとルカが何やら大きな鷹と遊んでいた。
昨日も空を飛んでるのを見たがいつの間に仲良くなったんだろうな。
「あ!パパおはよう。
この子タカノ・ムスメって言うんだって。
お友達になったの♪」
「どうもはじめまして、先ほどルカちゃんのお友達になった鷹の娘です。
よろしくお願いします」
悪い子じゃないみたいだしルカにも友達が必要だろう。
「俺はルカのパパのルウソ・ズンモデだよ。
よろしくね」
「よろしくお願いします。
ところで皆さんはこの地のデーモンを倒しに来たんですよね?
良ければ道案内しますよ」
「そいつは助かる。
ショートカットでもあれば教えてくれ」
「はいはい、ではこちらへどうぞ♪」
鷹の娘に案内されて俺達は先へと進む。
道中に出てきた骸骨たちは全てルカの魔法の練習相手として倒されてる。
なにやらルカもだいぶ魔法が上達したらしく、『愚か者の偶像』みたいな相手の足止めをする魔法陣まで使えるようになってたのには驚いたな。
そしてショートカットだが要石からスタートして二つ目の門の横に壊れた塀があったのでそこを乗り越えるとなんとデーモンがいる部屋のすぐ近くに来れた。
鷹の娘も得意気に胸を張り、ルカの周りを旋回する。
だがデーモンの部屋に入ろうとしたところで悲劇が起きた。
カチッ、シュンシュンシュン、「グェェェェ!」
なんと矢が飛んでくる罠があったらしく、鷹の娘にその矢が直撃してしまったのだ。
「すいません、最後の最後で罠に引っかかってしまいました。
ですがここから先はもう罠もないはずですのでどうかお気をつけて……ガクッ」
ルカは初めての友達を失ったショックから泣き出してしまい、俺もどうしたらいいものかわからなかった。
「死んじゃ嫌だよタカノちゃん!
初めてのお友達だったのに、何でこんなことに……」
ルカが泣いてるのを俺は抱きしめてあげることしかできなかった。
こんな時、人の親というのはどうするべきなんだ。
と思っていたが、
「すいません。
なんか青いファントムとして復活しちゃいました。
この世界では死んだあとにもう一度死なない限り、ソウルが残ってれば死なないのを忘れてました」
オー、アンビリーバボー♪
おかげでルカも泣きやみ、俺は余っていた『儚い瞳の石』を使って鷹の娘に肉体をあげたら蘇生にも成功してしまった。
この世界何でもありだな。
ソウル体となるだけのソウルが残ってなければダメみたいだが。
ここで二人の感動の再会に水をさすのも悪いと思い、俺と かぼたんはこっそりとデーモンの部屋に入ってこのエリアのデーモン『審判者』を瞬殺した。
さて、ここはさすがに血の海だし一端神殿に帰ってからまた来るか。
俺はひとしきり感動の抱擁を終えたルカと鷹の娘を連れて神殿へと帰った。
ブライジは商人キャラの中でもまともな方ですが別段出す必要がなかったので出しませんでした。ショートカットもゲームと違ってあんな高い所から飛び降りるやり方しなくても普通に跨いでいけばいいと思ったのですよ。
それと次回の話はけっこう長めになっちゃいました。