さて、ストーンファング坑国で引き籠りのデーモン、炎に潜む者を助けることに成功した(?)ルカとタカノが次に訪れたのは塔のラトリアだった。
かつてはタコ看守によって多くの人々が少しずつソウルを奪われていた監獄だったが今では新しい女王のもとに、太陽の光に照らされた明るく清潔な国として他国にも知られるほどの大きな国となっている。
「それにしてもパパから聞いた話とはずいぶんと違うわね」
「確かに塔のラトリアって言ったら黄衣の翁ってデーモンによって滅ぼされた国だったらしいけどボーレタリアよりも発展してるわ。
新しい女王はよっぽど優秀な人なのね」
二人は一緒に歩きながら塔のラトリアの城下町(塔下町)の活気あふれる通りを歩きながら言う。
ラトリアは中央にある塔を王城の代わりとしてその周りに民家や店などを多く建築することで牢獄だった場所とは思えないほどなのだ。
ソウルの業が消えたことにより通貨がソウルではなくなったので金貨や銀貨が流通している最近で、これほどの発展をしているということは新しい女王は優秀なだけでなく随分と金持ちなのだろう。
「さてタカノちゃん。
今回の人助けはどうする?」
「うむむ、やはり中央の塔に登ってみるのが一番だと思うよルカちゃん」
互いに見つめあうルカとタカノ。
「でもその前に……」
「うん、あれだね」
「「食べ歩き♪」」
声が重なる二人は同じことを考えていたようだ。
二人は通りを走りだし、美味しい匂いのする店に片っ端から入っていき、買い食いをしまくる。
もちろんお金は旅の最初に訪れたボーレタリアの宝物庫から報酬としていただいた(奪った?)国庫があるのでいくら使ってもまだまだ余裕がある。
「美味しいねぇ♪」
「あ、ルカちゃん、次はあの店に言ってみましょうよ♪」
こうして日が暮れるまで二人の買い食いは続いたそうな……
そして夜。
辺りも静かになり、表に出ていた店も多くが店じまいの準備を始めていたころ、二人は宿を取っていなかったことに気づいた。
「あー、どうしようタカノちゃん。
この国にはパパの知り合いはいないみたいだし今から宿に泊めてもらおうのは厳しいかも……」
「うー、こんなことなら最初に宿屋を見つけてから遊べばよかったね」
だが、そんな事を今更言ってもあとの祭り。
途方にくれていた二人だったがそんな二人に声をかけてくる人物がいた。
「おや? 君達は確かルウソ殿の娘さんじゃなかったか?」
そう言われて顔をあげた二人の前に現れたのは大きな体とそれによく似合うゴツイ鎧、そして背の高い男よりもさらに長大な剣。
『王の双剣』ビヨールだった。
「「ビヨールおじさん!」」
「がっはっは、久し振りだなルカちゃんにタカノちゃん。
元気にしていたか?」
「おじさん、どうしてこの国にいるの?」
ルカは疑問に思ったことを聞いた。
「うん? まぁ……なんだ。
この国にな、私の惚れた女性がいるのだ」
照れたように言うビヨール。
大男のビヨールが照れる様子というのは見ていて面白いが本人は真剣な様子のために二人は笑いを堪える。
「それでその人はこの国の新しい女王をやっているから私が騎士としてこの国を守っているわけなんだが、私のことより二人こそどうしてここにいるのだ?」
「実はカクカクシカジカなんです」
「ふむ、二人旅の途中にこの国に寄ったら今日泊まる宿の確保も忘れて遊びまわっていたということか」
さすがは理解力のある大人のビヨール。
ルカの面倒だから理由は適当でいいや、という気持ちで言った言葉を隅々まで理解した。
「それなら中央の塔に泊まるといい、私の今のこの国での権力を使えば君たち二人くらい無料で泊まらせることができるだろう」
「わーい、ビヨールおじさんさっすがー♪」
「おじさんカックいー♪」
可愛い女の子二人におだてられて悪い気がしないビヨールは二人を連れて歩きはじめた。
ビヨさんは塔のラトリアに仕えていたのでした♪
という設定で書いてみましたw
これはこれで違和感ないかな? でもラトリアの主要人物ってそんなに多くないですしこの先の展開もけっこうありえない方向に向かって行っちゃいそうなんですよねw
とりあえず次話に続く!