「お待ちしていましたデーモンを殺す者よ。私は要人、世界を繋ぎ止める者です」
階段を登ってついた先にいたのは少年にも少女にも見える謎の人物だった。
「あなたにお伝えしたいことがあります。我々もまた、昔デーモンと戦ったのです」
俺が聞いていようがいまいがどうでもいいといった態度で要人は勝手に説明を始め出した。
「はるか昔、私たちはソウルの業より、世界を統べていました。
そして飽くなき探求により、古い獣と呼ばれるデーモンを従える親玉を目覚めさせ、そこから生じた色のない濃霧とデーモンたちにより世界は滅びの危機に瀕しました」
それってつまりこの世界の崩壊の原因はお前らってことかよ!
「私たちは何とか古い獣をまどろみに導きなした。
ですがその時には多くのソウルが失われ、世界の大半は濃霧に飲まれ、消失していました。
私たちは僅かに残った世界を繋ぎ留めるために六つの要石を小人の長たちに託しました。
野心ある小国の王と、
地下に眠る穴掘りたちの王と
治世ある象牙の塔の女王と
さまよえる貧者たちの長と
死と嵐を祀る影人の司祭と
北の巨人たちに
要石は消失を免れた辺境の地に根付きました。
そして私たちはまどろむ獣をこの楔に封じ、ソウルの業を禁忌とし、自らを要人として、拡散する世界を取り戻すための人柱となりました。
今や要人の大半は失われ、ただ私だけが残っています」
ふぅ、ようやく終わりか?なんかこいつの話長いんだよな。もう無視してデーモン殺しに行った方が手っ取り早いんだがなぁ……
「あなたはかつての私たちのように古い獣を再びのまどろみに導き、これを封じなければなりません。
さもなければ世界は濃霧の内に消えるでしょう。
私の願いを聞いていただけますか?」
ったくフェイントかよ。長い話が終わったと思ったらさらに続けるとは……。あー面倒臭ぇ。
でもここではYESと言うしかなさそうだしなぁ……
「ああ、わかったよ。どの道この世界を救うためにやって来たんだしな」
「そうですか。それは良かった。
それではデーモンを殺してください。
ソウルを供給する僕(しもべ)を失くした獣は新しい僕を求め、自らあなたを導くでしょう」
結局のところ、この要人の尻拭いをしろってことか。最高神が自分に出来ないって言うくらいだからその古の獣ってのも強いんだろうな。
まっ、デーモンを殺していけばその内わかるだろう。
そこで俺は要人との会話を終え、階段を降りて行った。次のデーモンの待つエリアへと向かうために。