後悔はしていない。妄想はしている。
小町の可愛さは異常。なにあれ可愛すぎ。あと可愛い。
兄にとって自分を理解してくれる妹程大切な存在は居ないと思う。
人間にとって理解されない事ほど苦痛な事はないのだから。
私にはお兄ちゃんがいる。
性格は無口でぶっきらぼう。
外見はボサボサの髪に以外と綺麗な目。あとは普通かな?
あんまり自分から行動しないので他人に誤解されがちだけど、本当は誰よりも優しいのを私は知っている。
まあ、本人はそれを否定してるんだけど。
お兄ちゃんは困ってる人を放って置かない。
直接的ではないけど絶対にその人を助けるのだ。
私の知っている話だと虐められている女の子がいて、その子を慰める為に家まで迎えに行った事がある。
その子は今、たまに妹とうちに遊びに来たりする事もある。
知っているだけでもそこまでかっこいい事をするのだ。
高校では沢山の女の子を虜にしてるのではないだろうか?
そう考えると少し妬けるが。
兄は昔からそうだ。
小さい頃から誰かを助けている。
そんな人の近くにいて惚れないでいられるだろうか?
いや、そんな事は無理だ。
私は実の兄を愛しているのだ。
もちろん一人の女として。
兄はそれに気づいているのだろう。
それでもそれに気づいていないフリをしている。
それは優しい気遣いだろう。
ばれてしまっては兄弟としての関係は壊れてしまう。
だが同時にそれは『お前の気持ちに応える気はない』と言っているようなものだ。
残酷な気持ちを抱いてしまったばかりに私は悩まされている。
実の兄に惚れるというタブー。
世間的にも倫理的にもアウトであろう恋心。
こんな物はいけないと分かっていても捨てる事が出来ない想い。
どうしようもない感情。
兄妹に生まれなかったら会うことはなかっただろう。
それでも、なぜ兄妹に生まれてしまったのかという苦悩が私を締め付ける。
兄が停学を食らった。
理由はクラスメイトの体育着を盗んだからだそうだ。
兄がそんなことをするはずが無い。
私はすぐに学校に文句を言おうと思ったが、兄はそれを良しとはしないだろう。
それぐらいはわかる。
兄も、私が兄を理解してるのを分かっているのかなにも言ってはこなかった。
でも兄は私の事を全部は理解していない。
誰だって自分の好きな人が貶されたら怒るものだ。
私だって例外ではない。
兄が理解してるのは『妹』としての私だけで、『女』としての私は理解していない。
妹の私は兄が困る事はしない。
例え、それが兄の為になる事でも。
でも女の私は兄が困る事でも平気でする。
それが好きな人の為になるのだから。
私は女としての私になって兄に抱きつく。
兄が困る事と言ったが、女としての私がやろうとしても妹ととしての私がそれを止める。
だからこのモヤモヤする気持ちを兄に抱きつく事で解消するのだ。
兄は嫌そうな顔をするが関係無い。
私をこんな気持ちにした罰だ。
兄を見ていると偶に思う。
義理の妹だったらこんな気持ちにならなくてよかったのではないかと。
義理ならば結婚もできるし、兄の近くにいる事もできる。
合法的に兄とくっつけるのだ。
だから私は無駄と分かっていても『どうか私が義理だったという事実を両親が言ってくれますように!』と無駄な願いを寝る前に願うのだ。
本当に義理だったら確実に泣くが。
兄は優しい人だ。
だけど、それと同時に残酷な人でもある。
どんな人でも受け入れてくれるが、自分の隣にいる事は許してくれない。
それが妹なら尚更だ。
だけど私は諦めが悪い。
横がダメなら後ろにいればいい。
妹なら後ろにいてもおかしくはない。
だから私は兄の後ろを歩いていくのだ
いつかあの隣を歩けると信じて。
兄妹だからこそ理解し合える事もある。
でも兄妹だからこそ理解出来ない事もある。
何を考えているのかは分かるけど
それを受け入れてあげられるかどうかはまた別の事。
それでも想う事は止められない。
そんなお話を書いてみました。