『天体観測』『CHE.R.RY』『創世のアクエリオン』
作者的にとてもキュンキュンしてしまう愛の歌。右から『友愛』『恋愛』『永遠の愛』となってると思う。
純粋な中学生の初恋を描いた今回の話。
キョンと佐々木を想像しくだされば妄想は容易いかと。
今僕は、星の煌めく夜の道を親友と歩いている。
今日は通っている塾の延長授業があって、少し帰りが遅れてしまった。
本当は親を呼ぼうかと思ったけど彼が一緒に残っていたので、自転車の荷台に乗せてもらう事にした。
本当は交通違反なんだけどね。
まぁ……そこら辺は若気の至りって事で大目に見てほしい。
誰だってこれくらいの違反はした事がある筈だ。
それに親にもあまり迷惑をかけたくはないし。
彼とこうして共に帰る時、僕の心はとても安らいでいる。
彼は喋らない。
ぼくもあまり喋らない。
なのに何故か居心地は悪くない。
彼とはあまり学校では話さない。
塾の帰り道で、30分ぐらいの間一緒にいるぐらい。
それでも僕は、その僅かな時間がとても好きだった。
僕は恋愛をした事がない。
だからこの感情が恋なのかどうかは分からない。
でも彼が嫌いかと聞かれたら、迷わず僕は否定するだろう。
前にいる彼はとても聞き上手だ。
人間、誰でも少しくらい愚痴をこぼしたい時があるだろう。
僕だって偶には愚痴をこぼしたい時がある。
家や学校でのストレスが溜まりに溜まった時
そんな時、彼は黙って僕の話を聞いてくれる。
否定もせず、肯定もせず、かといって聞き流すような事もしない。
ただただ、僕の隣に座ってぼくが話し終わるまで、じっと話を聞いてくれる。
そんな彼が好きだった。
ふと空を見上げる。
夜空には満天の星空が広がっていた。
手を伸ばせば届きそうな星々。
辺りには虫の音が聞こえてきて、車や人の声は一切聞こえない。
星の灯りと虫の音だけの世界
彼と私だけの二人の世界
とても幻想的で、ロマンチックな一時だった。
もうすぐ、僕の家に着いてしまう。
そう思うと少し寂しく感じる。
明日もまた塾で会える。
そう分かっていても『この時間が永遠に続けばいいのに』と馬鹿な事を考えてしまう。
それくらいにこの時間が名残惜しい。
だがそれでも自転車は、私の家の前に着いてしまう。
僕はわざとゆっくり、彼の腰から手を離す。
彼は軽く手を振ると、そのまま自宅へ向かってしまう。
僕は彼が見えなくなるまで、中に入らずに見送っていた。
なんなのだろう?
この気持ちは。
彼が帰ってしまってから恐らく、まだ10秒も経っていない。
なのに、既に1時間以上経っているような気がする。
頭では理解しても、心が処理できていない。
大きな消失感が私を襲う。
彼が居なくなっただけで、ここまで寂しく感じる事があっただろうか?
今までにも何度も、彼には送ってもらっていた筈だ。
それこそ塾のある日は殆ど。
結局、何をしても彼はここには来ない。
そう思い家に入ろうとすると、彼が急いで戻ってきた。
彼は自転車から降りると、カゴの中にあるものを僕に渡す。
そういえば鞄をカゴに入れたままだった。
僕は礼を言い、鞄を受け取る。
自転車に乗って帰ろうとする時、彼は僕に
『また明日な』
と言って、帰っていった。
また明日な、か…………。
そうだ、明日も彼に会えるんだ。
そう思うと少し気分が良くなる。
明日も彼に会える。
明日も彼と時間を共有できる。
明日もあの星空の下で彼の事を想える。
………………………………あぁ、
これが恋なのか。
綺麗ですな。とても。
作者もこんな感じに残りの中学生生活を過ごしたいものです。
青春
気づいた時にはもう終わっていたりします。
皆様は後悔しましたか?でも、青春はいつでも始められるんです。
人生において、遅いという事はない。
それを忘れないで。