歌姫と宝石の姫と共に頂点を目指す者!(調整中)   作:シュリーダ

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番外編を投稿致します。本編の方も出来るだけ早く投稿出来るように頑張ります。
それでは少々長くなってしまいましたがどうぞお楽しみください。


なお、少々‥設定が可笑しい部分も有りますがそれが許せる方だけご覧頂けるようお願い致します。それと少々乱暴な言葉使いの描写も有りますがご容赦ください。


シロガネ山での出会い…!双子の小さな竜‥。

これは‥シュンとメロエッタ達がシロガネ山で修行を始めたばかりの頃の話しである。

 

リザードやビブラーバがシロガネ山で特訓を始めて数日でリザードンとフライゴンへと進化を果たし、ゼニガメと出会う前の事である‥‥。シュンはシロガネ山の森の奥‥森と岩場が隣接した場所‥川も近くに流れているこの場所にベースキャンプを作り、そこを拠点にポケモン達の特訓を開始した。

その日、シュン達はシロガネ山で手持ちのポケモン達と技の特訓をしていた‥‥そしてシュンは現在、シロガネ山の岩場地帯で大岩を相手に見立てて技の特訓をしていた。

 

現在、フライゴンやドレディアはエリカのところに預けている‥(現在、カントー地方ではフライゴンやドレディアは生息していないため下手にオーキド博士のところに預ける訳にも行かずポケモンセンターから電話でタマムシジムジムリーダー”エリカ"にお願いし預かってもらっている。)

 

シュン「リザードン!“かえんほうしゃ”!フーディン!“サイコキネシス”!」

 

「ウオゥ~~!!」

「ディン~!!」

 

シュンが指示を出し、リザードンは“かえんほうしゃ”で大岩を粉砕し、フーディンは“サイコキネシス”で大岩を砕いた。

 

「よし、リザードン、フーディン‥2人ともその調子だよ!」

「ウオゥ!」

「ディン!」

 

シュンはリザードンとフーディンが良い調子だと褒める。

 

「次はキミ達だよ!フシギダネは“はっぱカッター”!パルシェンは“とげキャノン”!!」

「ダネ!」

「パル!」

 

フシギダネは“はっぱカッター”で大岩を切り裂き、パルシェンは“とげキャノン”で大岩を粉砕した。

 

「よし!良いよ2人とも‥。最後に‥ニドキング、“にどげり”!ゴローン、“すてみタックル”!」

「ニド!」

「ゴロ~!」

 

ニドキングは“にどげり”で岩を粉砕し、ゴローンは“すてみタックル”で大岩を木っ端微塵に粉砕する。

 

「よし!みんな良い調子だよ。この調子でどんどん技を鍛えていこう」

 

「ウオゥ!」

「ディン!」

「ダネダネ!」

「パル!」

「ニド!」

「ゴロ!」

 

シュンがそう言うとリザードン達は頷く。

 

「マスターとみんなの調子は良いみたいですね」

「そうですね。特訓のおかげで技の威力も少しずつ上がってきていますね」

 

シュンとリザードン達の技の特訓の様子を向こう側で見ていたメロエッタとディアンシー。ディアンシーはシュンとリザードン達の特訓を見て調子が良いと言い、メロエッタも同意しみんなは特訓のおかげで技の威力も少しずつ上がってきていると言った。

 

そして、しばらくシュンはポケモン達と一緒に技の特訓やバトルを想定した訓練を続けていく‥そしてそれから数時間が立つ。

 

「よし!みんなそろそろ休憩しようか。」

 

「ウオゥ!!」

 

シュンが数時間特訓していた事もあり、みんなにそろそろ休憩しようかと言うと、リザードンが代表して応える。

そして、みんなは座って休んだりと様々な方法で休憩を取り始めた。

 

「マスター!リザードン達も順調に技の威力が上がってきていますわね」

 

「えぇ。シロガネ山で特訓を始めてから数日‥みんなのレベルも上がってきていますね」

 

「うん、そうだね。この調子でどんどんみんなを鍛えていこう!」

 

シュンとリザードン達の特訓の様子を見ていたディアンシーがリザードン達の技の威力が順調に上がってきていると言い、メロエッタも同意しシロガネ山で特訓を始めて数日‥みんなのレベルが上がってきている事を確認し、シュンも2人の話しを聞いて‥この調子でどんどんみんなを鍛えていこうと決意を固める。

 

 

「よ~し!休憩終わり。みんな特訓の続きを始めるよ」

 

「ウオゥ!」

「ディン!」

「ダネダネ!」

「パル!」

「ニド!」

「ゴロ!」

 

しばらく休憩していたシュン達はその後、特訓を再開し‥シュン達は日が落ちるまで特訓を続けるのだった。

 

「よし、今日の特訓はここまで!みんな、ゆっくり休んでね」

 

「ウオゥ~‥!」

「ダネ~‥!」

「ニド‥!」

「パッ‥!」

「ディン‥!」

「ゴロ~‥!」

 

日が落ちて辺りが暗くなり始めたため‥シュンはポケモン達の体力や健康も考慮して今日の特訓を終了させ、リザードン達にゆっくり休むように言い‥それを聞いたリザードン達はそれぞれ座ったり、寝そべったり、木に寄っかかったりとそれぞれ違った感じで特訓で消耗した体を休めている。

 

 

「みんな‥お疲れのようですわね。まぁ、あれだけ特訓を頑張っていたんですものね」

 

「そうですね。それではマスター!リザードン達を休ませている間に夕飯の準備をしましょう」

 

リザードン達の休む様子を見たディアンシーは、みんな疲れているのだと言って‥あれだけ特訓を頑張っていたのだから疲れるのも当然だと納得し、メロエッタは同意した後、リザードン達を休憩させている間自分達は夕飯の準備を済ませようとシュンに話す。

 

「うん、そうだね!それじゃまずは近くの川から水を汲んでこようか!2人とも手伝ってくれる?」

 

「えぇ!」

「はい!」

 

シュンは夕飯の準備などに必要な水を汲むためにバケツを持ち川に向かう。メロエッタとディアンシーの2人に手伝ってくれる?とお願いすると、2人とも心良く了承し水筒を手に持ちシュンと一緒に川へと歩いて行く。

 

そして川についたシュン達がバケツや水筒に水を汲んでいると‥‥川の向こう側から‥。

 

「んっ!なんだろう?あれ」

 

「えっ?」

「どうしました?」

 

川の向こう側から何かがこちらに向かって流れてきている事にシュンが気づき‥何だろう?と目を細めて見る。

メロエッタとディアンシーもシュンの様子に気づいてシュンの目線の方に顔を向ける。

 

川から細長い薄紫色の物がプカプカと浮かび流れてくるのをシュンは恐る恐る手を伸ばして拾う。

 

「これって!ポケモン!!」

 

シュンが川から流れて来た物を拾うと、それがポケモンだった事に気づいて驚く。

 

「このポケモンはミニリュウですよマスター!」

 

「ミニリュウ!これが!」

 

メロエッタからこのポケモンがミニリュウというポケモンだと教えられると、シュンは今手に抱いているポケモンがミニリュウだと知り驚いた後‥ポケモン図鑑で調べる。

 

【ミニリュウ‥‥ドラゴンポケモン。脱皮を繰り返してどんどん大きくなる。生命力あふれるポケモン‥‥】

 

ポケモン図鑑からミニリュウについてのデータが表示される。

 

【個体数が極端に少なく、カントー地方では伝説のポケモンとして扱われているが、近年別の地方で目撃例が増え始め‥伝説のポケモンとは呼ばれなくなっている‥‥】

 

ポケモン図鑑にミニリュウの姿とデータが表示されていく。

 

「ミニリュウ‥まさか!カントーでは伝説のポケモンとまで言われているミニリュウに出会えるなんて‥!」

 

「しかもマスター!このミニリュウ‥非常に珍しい色違いのポケモンですよ!」

 

シュンは自分の故郷のカントー地方では伝説のポケモンとまで言われるミニリュウに出会えた事に呆然とし、さらにメロエッタはシュンが抱くミニリュウと図鑑に表示されるミニリュウを見て、このミニリュウが非常に珍しい色違いのポケモンだと気づき、驚く。

 

「ほんとだ‥図鑑に載ってるミニリュウと色が違う‥でも、色が違うポケモンってそんなに珍しいの?」

 

「はい!色違いのポケモンは文字通り通常のポケモンとは体の色が違い、非常に珍しく極希にしか生まれないため滅多に発見出来ません‥そして色違いのポケモンは通常の色のポケモンよりも能力が高いとも言われています」

 

シュンはメロエッタに言われて‥図鑑にあるミニリュウとは色が違う事に気づき、そしてメロエッタに色違いのポケモンがそんなに珍しいのかと訪ねると、メロエッタは色違いのポケモンの希少性についてシュンに説明していく。

 

「大変ですわマスター!このミニリュウ、体中が傷だらけですわ!」

 

「本当だ!すごい怪我だ‥急いで手当てをしないと!」

 

ディアンシーが川から流れて来たミニリュウの体が傷だらけな事に気づき、シュンも言われて気づき、凄い怪我をしているため急いで手当てをしないととミニリュウを抱き抱える。

 

「急いでリュックの置いてあるキャンプに戻らないと‥メロエッタ、悪いけどバケツを持ってくれるかい」

 

「もちろんです。急いで戻りましょう」

 

シュンは急いでリュックの置いてあるベースキャンプに戻ろうとミニリュウを抱き抱え、メロエッタに悪いけどバケツを持ってくれるようにお願いすると、メロエッタは勿論ですと同意し、“サイコキネシス”でバケツを持ち上げ急いで戻ろうとシュンと一緒にベースキャンプの所へと急ぐ‥ディアンシーもメロエッタの分の水筒を持ってあげる。

 

ベースキャンプまで走り、ベースキャンプに着いたシュン達はミニリュウをマットにそっと下ろすとリュックからいいキズぐすりを取り出して‥ミニリュウの体に吹きかけミニリュウの体に包帯を巻いていく。

 

「これでとりあえず大丈夫かな?」

 

「えぇ、大丈夫でしょう!後はミニリュウが目を覚ますのを待ちましょう」

 

ミニリュウの手当てを終えたシュンはメロエッタ達と一緒にミニリュウが目を覚ますのを待つ。

その間にシュンは自分やリザードン達の夕飯の準備を済ませ、シュンはリザードン達と一緒に夕飯を食べてミニリュウが目覚めるのをジッと待つ。リザードン達には先に休むように言い、シュンは只ジッと静かに眠るミニリュウを見守っていると‥‥辺りがすっかり暗くなり焚き火の炎がキャンプの周りを明るく照らす。

メロエッタやディアンシーはシュンの左右に座りシュンに寄りかかりながら眠り、シュンはそんな2人に微笑み毛布をかける‥そしてシュンは眠らずミニリュウが目覚めるのを待っていると‥‥。

 

「リュウ‥」

 

毛布をかけられ眠っていたミニリュウが目を開ける‥。

 

「あっ!ミニリュウが目を覚ました」

 

「んっ!」

「あっ!」

 

シュンはミニリュウが目を覚ました事に気づき、メロエッタとディアンシーもその声で目を覚ます。

 

「リュウ‥リュ!」

 

ミニリュウは起きると恐る恐る辺りを見回し、シュンの姿が目に入ると警戒した様子でシュンを睨みつける。

 

「良かったミニリュウ‥。目が覚めたんだね」

 

「リュウ~!」

 

シュンはミニリュウが目を覚ました事に安心し、ミニリュウに近づこうとするとミニリュウはシュンに警戒し威嚇した様子で唸る。

 

「そんなに警戒しなくても大丈夫だよミニリュウ!ぼくはキミが川からキズだらけで流れてきたのを見つけて手当てをしたんだよ」

 

「リュウ~~‥」

 

警戒するミニリュウにシュンは優しい声で大丈夫だよと安心するように言い、川から傷だらけで流れてきたミニリュウを見つけて手当てしたのだと説明し、ミニリュウはまだ少し警戒しながらシュンの話しをジッと聞く。

 

「ぼくはシュンって言うんだ。よろしくねミニリュウ」

 

「わたしはメロエッタです!よろしく」

「わたくしはディアンシーですわ!よろしくお願いしますね」

 

シュン達はミニリュウに自己紹介をする。

 

「リュウ~‥‥」

 

ミニリュウはまだシュン達を警戒しているのか唸って睨みつける。

 

「大丈夫だよ、ミニリュウ。ぼく達はキミの敵なんかじゃないよ、安心して!」

 

「リュウ~?」

 

「本当ですわ!あなたが大怪我してたのをマスターが手当てをしてくれたのですわ!」

 

「そうです。そのおかげであなたの体の怪我も良くなったんですよ」

 

まだ警戒している様子のミニリュウにシュンは優しく自分達は敵じゃないと安心するように言う‥するとミニリュウはシュンの優しい声と表情に少しばかり警戒心を解いてシュン達を見つめ‥ディアンシーとメロエッタもミニリュウに警戒心を無くすように丁寧に説明し説得する。

 

「あとはこの体力の回復する木の実を食べれば大丈夫だよ。さぁ、ミニリュウ食べて!」

 

シュンはミニリュウに体力の回復する木の実を差し出し、ミニリュウに食べるように言う。

 

「リュウ~‥‥」

 

ミニリュウは警戒しながらも恐る恐る木の実の持つ手に近づいて、口を近づけ木の実をパクっと食べる。

 

「リュウ!リュリュウ!!」

 

ミニリュウは木の実を食べると、美味しかったのか一気に木の実を食べてしまった。

 

「ふふ!美味しかったかい。ミニリュウ」

 

「リュウ!!」

 

シュンはミニリュウの食べっぷりに嬉しくて微笑み、ミニリュウはシュンに対しての警戒が薄れたのか笑顔で頷く。

 

「どうやらマスターに対しての警戒心が薄れたようですね。それであなたはどうして傷だらけで川から流れてきたのですか?」

 

「リュウ?リュウリュウ!!」

 

メロエッタはシュンへの警戒心が薄れたのを見て、ミニリュウに傷だらけで川から流れてきた訳を訪ねるとミニリュウはキョトンとした後にゆっくりと説明し始める。

 

「ふむふむ‥なるほど‥そういうことでしたか‥」

「どういうことメロエッタ?ミニリュウは何て言ってるの?」

 

メロエッタはミニリュウの話しを聞いてなるほどと納得し、シュンはメロエッタにミニリュウは何て言ってるの?かと訪ねる。

 

「それはですね‥どうやらこのミニリュウ‥この川の上流にある湖の岩場の割れ目に隠れた洞窟に住んでいるらしいのですが‥‥どうやらこのミニリュウ‥興味本意で洞窟から出てしまったところを人間に襲われてしまい‥何とか逃げれたようですが‥ダメージも負い体力も限界になり‥そのまま川に流されて来たそうです」

 

このミニリュウは川の上流にある湖‥‥そこにある岩場の割れ目に隠れた洞窟に住んでいたらしいのだが‥ミニリュウは興味本位で外に出てしまい、そこを人間に見つかって襲われてしまい‥何とかダメージを負いながら逃げれたのだが体力が限界になり、そのまま川を流されてきたのだとメロエッタがシュンに通訳する。

 

「そうだったのか‥‥ただでさえミニリュウは希少‥それにこのコは色違いだからな‥トレーナーに狙われても無理はないけど‥‥けど‥」

 

メロエッタからミニリュウの傷だらけの理由を聞いたシュンはミニリュウは只でさえ希少でしかもこのミニリュウは色違いなため‥トレーナーに見つかったら狙われても無理はないと思う‥しかし、シュンは拳をギュッと強く握りしめ心の中にある感情で支配されていた。

 

「ここまでミニリュウを痛めつけることは無かったじゃないか!!!」

 

その感情は怒りである‥‥シュンは怒っていた‥トレーナーがポケモンをゲットするためにある程度ポケモンを弱らせる必要が有るのは理解している‥‥しかし、このミニリュウはそのダメージの限度を超えて‥後少し手当てが遅れていたら危なかったほどのダメージと大怪我を負っていたため‥シュンはゲット出来る段階以上にミニリュウを痛めつけた人間に対して怒りを露わにするのだった。

 

「えぇ‥マスターの言う通りですわ!酷すぎます!」

 

ディアンシーも話しを聞いていてその人間に対して怒りを露わにする。

 

「ごめんねミニリュウ‥キミをそんなに傷つけて‥」

「リュウ‥‥リュウ~~!!」

 

シュンは申し訳なさそうにミニリュウの頭を優しく撫でながら謝り、ミニリュウはそんなシュンの純粋な気持ちが伝わったのかミニリュウは気持ち良さそうにシュンの手にすり寄る。

 

「そんな!マスターがミニリュウを傷つけた訳では‥!」

「いえ‥マスターは自分と同じ人間がミニリュウに酷い事をした事に対して謝っているんです‥」

 

「マスター‥‥何て誠実で立派な方なのでしょう‥!」

「えぇ‥そうですね。さすがわたし達のマスターです‥(しかし‥ミニリュウを傷つけたのは本当にトレーナーなのでしょうか?それにしては‥傷の後がどのポケモンの技とも一致してないような‥もしかしたら‥‥)」

 

シュンがミニリュウに謝るとディアンシーがシュンが傷つけた訳ではないと言うが、メロエッタがシュンは自分と同じ人間がミニリュウに酷い事をした事を謝罪しているのだと説明し、それを聞いたディアンシーはシュンを誠実で立派だとキラキラとした笑顔で褒め、メロエッタもさすが自分達のマスターだと褒めつつ‥内心でミニリュウを傷つけたのは本当にトレーナーなのか?と疑問に想い‥ミニリュウの傷後を見てどのポケモンの技の後とも一致しないようなと思い‥もしかしたら!とメロエッタの頭の中にある予想が浮かぶ。

 

「ミニリュウ。明日になったらキミの住んでる洞窟に連れて行ってあげるからね」

「リュウリュウ~!!」

 

シュンがそう言うと、ミニリュウは笑顔になり喜ぶ。

 

「そうですね。それでは夕ご飯の片付けをしたら今日はもう休みましょう!」

 

「うん、そうだね。」

 

その後シュンはミニリュウをディアンシーに任せる‥この時ミニリュウが中々シュンの側を離れようとせずに苦労する‥どうやら手当てしてくれた事とシュンの純粋な優しい気持ちを感じシュンに懐いたようだ。

そして何とかメロエッタとリザードン達と一緒に夕飯の片付けを終わらせると就寝の準備に入り、ボールに入りたい者はボールへ‥外で寝たい者へと別れる‥そしてシュンは寝袋へと入る‥メロエッタとディアンシーは隣同士で布団に入り眠り‥ミニリュウにも優しく毛布を被せる。

 

「おやすみメロエッタ!ディアンシー!みんな!」

 

「おやすみなさいマスター!」

「おやすみですわ!マスター!」

 

「ウオゥ!」

「ディン!」

「ダネ!」

 

「おやすみミニリュウ」

「リュウ‥?」

 

そして寝袋の中に入ると横になり‥メロエッタやディアンシー達におやすみと言い、メロエッタ達もおやすみと返事し‥横になり眠りに入る‥ミニリュウにもおやすみと言ってみんなは眠りに入った。

 

そしてシュン達が就寝してから‥しばらく時間が立ちみんなが眠ったころ‥‥。

 

ゴソゴソ‥‥。

 

「んっ?」

 

シュンの寝袋の中がゴソゴソと音がなり、その音にシュンが目を覚ますと‥そこには。

 

「リュウ~~!」

「ミニリュウ‥」

 

いつの間にかミニリュウがシュンの寝袋の中へと入り、シュンの胸にスリスリと体をすりあわせていた。

 

「どうしたのミニリュウ?眠れないのかい?」

「リュウリュウ~~!」

 

シュンがそう言って頭を撫でるとミニリュウは気持ち良さそうにシュンの手にすり寄る‥それを見たシュンは微笑む。

 

「ははっ!それじゃおやすみ!ミニリュウ」

「リュウ~~!!」

 

そうしてシュンとミニリュウも眠りに入るのだった。

 

 

そして翌朝‥シュン達は目を覚ますと準備を済ませベースキャンプを荒らされないようにニドキングとゴローンを残し‥ミニリュウと一緒に川を進み、ミニリュウの住む上流の湖にある岩場の洞窟へと向かっていた。

 

「リュウ~リュウ~!!」

「ミニリュウ~そんなすり寄ったら歩きにくいよ!」

 

「あらあら!ミニリュウったらすっかりマスターに懐いてしまいましたね」

「えぇ‥そうですね、見ていて微笑ましいですわ!」

 

シュンがミニリュウを抱いて歩いていると、ミニリュウがシュンの顔にすり寄り‥それを見たメロエッタとディアンシーは微笑ましくなった。

そして、そんなやり取りを続けながら川を登って進んでいると‥やがて‥‥。

 

「見えて来ましたわマスター!湖ですわ!」

 

川を沿っていた森をぬけるとそこには一面太陽の光が反射してキラキラと輝く青々とした綺麗な湖が広がっているのだった。

 

「綺麗な湖ですねマスター!」

「そうだね‥シロガネ山の中にこんな広い湖があったなんて‥今までシロガネ山で修行をしていたけど知らなかったな‥‥」

 

メロエッタが綺麗な湖だと言うとシュンも頷き、シロガネ山の中にこんな湖があるなんて知らなかったな‥と思いつつ広い湖を静かに見つめている‥‥。

 

「さぁてミニリュウ。キミの住んでる洞窟のある岩場はあそこかな?」

「リュウ~‥」

 

シュンは湖を見回すと、湖の奥の方にシロガネ山の谷と隣接する岩場があるのを見つける。

 

「さて‥それじゃぁ、あの岩場まで行こうか!ミニリュウ!2人とも!」

「リュウ!」

 

「えぇ!」

「はい!」

 

シュン達が岩場の所に向かおうとしたその時!!

 

「マスター!危ない!」

 

「なっ!」

「リュウ!」

 

突如、湖から黄緑色の炎がシュンへと放たれる‥シュンは間一髪メロエッタのおかげで交わす事が出来た。

 

「今のって、もしかして“りゅうのいぶき”‥どうして?」

 

シュンが放たれた技の正体を考えていると‥‥。

 

「リュウ~~!!!」

 

湖の中からミニリュウが顔つきを鋭くさせて唸り声を上げて出てきた。

 

「あれはミニリュウ!このコと違って通常のミニリュウみたいだけど‥‥」

 

シュンは今、自分が抱いているミニリュウと同じミニリュウが湖から現れた事に驚き、今自分が抱いている色違いのミニリュウとは違い通常の体色のミニリュウみたいだけどと思っていると‥‥。

 

「マスター!もしかしたらこのミニリュウはその子の仲間ではないでしょうか」

 

「そうか!この子を探して洞窟から出てきたんだね‥それで‥」

 

「この子を抱いているマスターを見つけて、マスターをこの子を拐った敵だと思っているという事ですか‥」

 

ディアンシーがシュンにこのミニリュウはシュンが今抱いている色違いのミニリュウの仲間ではないかと言い、それを聞いたシュンはそれでこの子を探して洞窟から出てきたのだと納得し、そしてメロエッタはそれでこの色違いのミニリュウを抱いているシュンを見つけて、シュンを拐った敵だと思って威嚇しているのだと確信する。

 

「そんな!誤解ですわ!マスターはこの子を送り届けようとしただけですのに!」

 

「良いんだよディアンシー!きちんと伝えれば分かってくれるよ!ねぇミニリュウ!安心して。ぼく達は怪我をしていたこの子を見つけて手当てして送り届けようとしただけなんだ‥だからぼく達はキミの敵じゃないよ」

 

シュンを色違いのミニリュウを拐った敵だと思い警戒するミニリュウにディアンシーが反論するが、シュンは良いんだよとディアンシーを抑え、自分を敵視するミニリュウに自分達は敵じゃない事を丁寧に説明しながら近づく。

 

しかし‥‥‥。

 

「リュウ~~!!!」

 

ミニリュウは警戒を解かずに、近づいて来るシュンに“りゅうのいぶき”を放つ。

 

「マスター!」

「危ないですわ!」

 

シュンに放たれた“りゅうのいぶき”が迫ろうとしたその時!!!

 

「リュウ~~!!」

 

シュンが抱えている色違いのミニリュウが同じく“りゅうのいぶき”を放ち、迫り来る“りゅうのいぶき”を防ぎシュンを守る。

 

「リュウ!!」

 

シュンに“りゅうのいぶき”を放ったミニリュウは仲間の色違いのミニリュウがシュンを守った事に驚く。

 

「ミニリュウ‥ぼくを守ってくれたの?」

「リュウ!」

 

「ありがとうミニリュウ!」

「リュウ!リュ!!」

 

シュンは自分を守ってくれた色違いのミニリュウにお礼を言うと、ミニリュウは笑顔で頷いた後にシュンの腕から降りて湖に浮かぶミニリュウへと近づき、何やらミニリュウと話し始める。

 

「リュウ!リュウリュウ~~!」

「リュリュウ!リュ~~!」

 

通常の色のミニリュウが色違いのミニリュウに対して何か文句を言う風に言うと、色違いのミニリュウは何やら説得するように通常のミニリュウと会話をしている。

 

「どうやらこの子はこのミニリュウにわたし達が敵ではないと説得してくれているようですね」

 

二2の通常と色違いのミニリュウの会話を聞いていたメロエッタが、色違いのミニリュウが通常のミニリュウをシュン達が敵では無いことを説得してくれているとシュンに教える‥その最中も色違いのミニリュウは通常のミニリュウを説得する‥‥昨日シュンが人間に襲われて怪我をして倒れた自分を見つけて手当てしてくれた事を‥そして自分が住んでいるこの湖まで連れて来てくれた事を話す。

 

「リュウ~~リュリュ!!」

「リュウ~‥リュウ!」

 

そしてしばらくそうしていた後、色違いのミニリュウの説得が通じたのか通常のミニリュウがシュンへと近づいて申し訳なさそうにしながら頭を下げる。

 

「どうやらこの子は分かってくれたようですね‥今はマスターを攻撃した事を謝っています」

 

「そうなんだ!良いんだよ。ミニリュウ!分かってくれればね」

 

メロエッタがシュンにミニリュウ達の会話を通訳すると、それを聞いたシュンは分かってくれれば良いんだよと通常のミニリュウの頭を撫でる。

 

「リュウ~~!!」

 

通常のミニリュウもシュンの撫でる手が気持ち良いのかシュンの手にすり寄る。

 

「それじゃぁ仲間が迎えに来たみたいだし‥ここまで送れば大丈夫かな?そろそろお別れしようか!」

 

「いえ、マスター‥念のため岩場の割れ目にある洞窟のところまで2人を送った方が良いでしょう!」

 

シュンは仲間のミニリュウが迎えに来たため、後はここまで送れば大丈夫かなと思いそろそろお別れしようかと言うと、メロエッタはシュンに念のため岩場の割れ目の洞窟の所まで送ろうと提案する。

 

「そうだね‥その方がいいか!出てきてパルシェン!」

「パッ!」

 

シュンはメロエッタの提案に同意し、ボールからパルシェンを出す。

 

「‥パルシェン!ぼく達を乗せてあの岩場の所まで泳いでくれるかな?」

「パル!」

 

シュンはパルシェンにお願いすると、パルシェンは快く頷く。

そうしてシュンはパルシェンに器用に乗ると、パルシェンは岩場を目指して泳ぎ始める。ミニリュウはまだ完全に治っていないため、シュンが抱き抱えメロエッタはシュンの肩に座りディアンシーはシュンの背中に乗り、通常のミニリュウがついていける速度で岩場まで泳いで行く。

 

そしてしばらく岩場に向かって泳いで行くと‥‥。

 

「あっ!岩場が見えて来ましたわマスター!」

 

「本当だ!もうすぐ仲間のところに帰れるよミニリュウ‥きっとキミの仲間もキミの事を心配してるだろうからね」

「リュウ!」

「リュウリュウ!!」

 

ディアンシーが岩場が見えて来たと言うと、シュンも気づきミニリュウにもうすぐ仲間のところに帰れると言い、ミニリュウの仲間も心配してるだろうからと言うと色違いのミニリュウは喜び、通常のミニリュウはその通りだと頷く。

 

「リュウ!!リュウ!」

「リュウ~‥‥」

 

そして通常のミニリュウが怒った感じで色違いのミニリュウに何かを言い、色違いのミニリュウは何かしょんぼりとしている。

 

「なんて言ってるの?ミニリュウ達」

 

「どうやらこのミニリュウ達は双子の兄妹らしいです‥通常の方が兄で色違いの方が妹らしいですね。この子達が住む洞窟からは出ては行けないらしく、勝手に外に出た事を怒っているみたいですね」

 

シュンがメロエッタにミニリュウ達が何て言っているの訪ねると、メロエッタが通訳する‥このミニリュウ達は双子の兄妹で通常のミニリュウが兄で色違いのミニリュウが妹だと言う。

どうやらミニリュウ達の住む洞窟からは勝手に出ては行けないらしく‥勝手に外に出て行った事を兄のミニリュウは怒っているのだと言う。

 

「そうだったのか、この子達仲間ってだけじゃなく兄妹だったのか‥そうかこの子は外への好奇心で飛び出しちゃったんだったね‥‥」

 

メロエッタから聞いたシュンはそう納得した後に色違いのミニリュウが洞窟の外への好奇心から外に飛び出してそこを人間に襲われた事を思い出す。

 

「‥リュウ~~‥‥」

「そんなしょんぼりしないでミニリュウ‥外の世界が気になってつい外に出ちゃったんだよね」

 

しょんぼりしている色違いのミニリュウの頭をシュンは優しく撫でて励ます。

 

「でも‥勝手に出て行ったらキミの仲間達も心配するから次からは洞窟を抜け出しちゃ行けないよ‥いいね!」

「リュウ!!」

 

そしてシュンは、ミニリュウに次からはみんな心配するから勝手に洞窟を抜け出しちゃ行けないよと注意しながら頭を撫で、ミニリュウは笑顔で頷く。

 

そうしてシュンはミニリュウ達と楽しく会話しながら湖をパルシェンに乗って岩場の割れ目にある洞窟まで後少しの所まで来たその時!!

 

ブクブクブク!!!

 

「パルシェン!止まって!」

「パッ!」

 

突如、シュン達の前方の湖から激しく気泡が上がりだし、それに気づいたシュンがパルシェンに止まるように言うとパルシェンは止まり、隣を泳いでいた通常のミニリュウも止まる。

 

「いったい何でしょうか?」

 

メロエッタが目の前で上がる気泡を見て、いったい何だろうと思っていると‥‥。

 

ドパァァァ~~~ン

 

突如として巨大な水しぶきが天高く上がり‥その水しぶきがシュン達の方に降りかかろうとするが、メロエッタが“サイコキネシス”で水しぶきを防ぐ。

 

「ありがとうメロエッタ!」

「いえ、これくらいどうって事ないですわマスター」

「それにしてもいったい何が起こったのでしょう?」

 

シュンがメロエッタにお礼を言い、メロエッタはこれくらいどうって事ないと返事し、ディアンシーはいったい何が起こったのだと思い水しぶきが上がった前方を見る。

そして水しぶきが収まると‥そこには‥巨大で黒くクレーン車みたいな形の2本のアームがついた機械が出てくる。

 

「これってロボット?いったい何だ?」

 

シュンが突然湖からロボットが出てきた事に驚き、いったい何だろうと思っていると‥。

 

「やっと見つけたぜ!昨日の色違いのミニリュウ!!」

「あいつを見つけたこの湖で見張ってたかいあったぜ!」

「待てば海路の日和ありですね親分!兄貴!」

 

すると、ロボットの中から3人組が上がって来て、姿を現す。

 

「あなた達はいったい‥」

 

シュンは目を丸くしながら突然、湖の中から出てきたロボットに乗る3人組にいったい何者なのかと訪ねる。

 

「俺様は盗賊団リーダー”頭脳明晰”ガイ!!」

「俺は”武闘家サブリーダー”トクハ!!」

「俺は”歩く国語辞典”隊員のグルー!」

 

そうして出てきた3人はそれぞれあだ名を言いながら名乗る‥そして‥。

 

「「「俺達は泣く子も黙る!ポケモン盗賊団だ!!」」」

 

そうして最後に全員でポケモン盗賊団と名乗った‥しかし‥。

 

「って!おいグルー!その名乗りはダサいから変えろって言っただろう!!」

「イテッ!!だけど親分‥!俺この名乗り気に入ってんすよぉ~~」

 

そうして最後に全員でそう言った後にリーダーのガイがグルーの名乗りをダサいから変えろと言ったろと言って殴り、グルーは殴られたが自分はこの名乗りを気に入ってるとやんわりと言う。

 

「ポケモン盗賊団!もしかして密猟者!!」

「どうやらそのようですね‥」

 

シュン達がポケモン盗賊団と名乗る人達が密猟者だと気づき、メロエッタも同意する。

 

「‥‥リュウ~~」

「ミニリュウ大丈夫?」

 

その3人組を見た色違いのミニリュウは怯えてシュンにスリより、シュンはミニリュウを安心させるように頭を撫でる。

 

「ったく!おいガキ!その色違いのミニリュウをよこしな!そいつは俺達の獲物だ!!」

「このシロガネ山の湖にミニリュウが居る噂を聞いて捕まえに来たら、ミニリュウだけでも珍しいのにまさか色違いのミニリュウを見つけられるとはな!それに通常のミニリュウも居るし、超ラッキーだぜ!」

「まさに一石二鳥ですね!親分!兄貴!」

 

「なっ!まさかミニリュウが昨日傷だらけで川から流れてきたのは‥」

 

「あぁ‥!湖で泳いでるミニリュウを見つけて捕まえようとしたが、昨日は逃げられちまってな!まっ!見つけられたから良かったぜ!!そいつを捕まえて高く売って大儲けだ!」

 

盗賊団3人の言葉を聞いたシュンは色違いのミニリュウが昨日川から傷だらけで流れて来た理由に気づき、それを聞いたガイは馬鹿丁寧に昨日の出来事を説明し‥そして色違いのミニリュウを捕まえ高く売って大儲けだと顔をニヤけさせながら言う。

 

「やはりそうでしたか‥ミニリュウの傷跡がわたしの知るどのポケモンとも一致していないからもしかしたら人間の手によって傷つけられたと思ってましたが‥その通りでしたか!」

 

「ひどいですわ!ただ売ってお金を得るためだけにミニリュウにあんなにひどい傷を負わせて捕まえようとするなんて‥‥」

 

メロエッタは話しを聞いて、ミニリュウの傷跡がメロエッタの知るどのポケモンの技とも一致しない事を疑問に思っており、もしかして人間によって傷つけられたのではないかと考えていたがやはりその通りだったと確信し、それを聞いたディアンシーは悲しげな様子でただ色違いのミニリュウを売って大儲けするためだけにミニリュウを傷つけ捕まえようとした事に静かに呟く。

 

「おっ!お前よく見れば見たことのないポケモン達を連れてるな!そいつらも頂くか!」

「さぁ、そいつらとミニリュウ達をよこしなガキ!!」

「そいつらを全部売って!俺達一攫千金ですね。親分!兄貴!」

 

トクハがシュンの横に並ぶメロエッタとディアンシーを見つけ、見たこともないポケモン達を連れてる事に気づいて2体も頂くかと言い、ガイがメロエッタ達とミニリュウ達を寄越すようにシュンに言う。そして最後にグルーが四字熟語で占める。

 

「‥‥だまれ‥‥!!」

 

盗賊団の自分勝手で酷い言葉を聞いていたシュンは顔を俯かせて‥怒り心頭な様子で静かに呟く。

 

「あっ(怒)!!テメェ!今何つった!!」

 

ガイはその呟きが聞こえたのかキレる。

 

「だまれって言ったんだ!!ポケモンをただの金儲けのためだけに捕まえて売りさばく!お前達の身勝手な欲望でどれだけのポケモンを傷つけて来たんだ!!!」

 

シュンは怒りを露わにして、ポケモンをただの金儲けの為だけに捕まえ売りさばく盗賊団の身勝手さと、そのためだけにどれだけのポケモンを傷つけてきたんだと普段は出さないほどの大声で激情する。

 

「「‥マスター‥」」

 

メロエッタとディアンシーはあまり怒る事のないシュンがここまで怒りを露わにしている様子を見て呆然としている。

 

「ハン!馬鹿が‥!ポケモンは所詮‥金儲けの道具なんだよ!分かったらくだらねぇ事言ってねぇで、そいつらとミニリュウ達を寄越しやがれ!!」

 

 

「だれが渡すもんか!!ミニリュウ達もメロエッタ達も絶対にお前達には渡さない!!」

 

ポケモンを所詮金儲けの道具だと言い、ミニリュウ達を寄越すように言う盗賊団にシュンは絶対にミニリュウ達とメロエッタ達も絶対に渡さないと言う。

 

「はっ!だったら無理矢理奪い取ってやるぜ!トクハ!グルー!」

「よし!」

「了解です。」

 

そう言って、盗賊団達はロボットの中に入り操縦し、ロボットのアームを伸ばしてメロエッタ達とミニリュウ達を奪おうとする。

 

「金儲けのためだけにミニリュウを傷つけたお前達を絶対に許さない!!出てきてリザードン!!」

「ウオゥ!!」

 

シュン達に迫り来るアームにシュンは冷静にそして色違いのミニリュウを金儲けのためだけに命の危険に関わる程の重傷を負わせた事に激怒し‥絶対にミニリュウ達やメロエッタ達を渡さないと迫り来るアームを迎撃するためにボールからリザードンを出す。

 

「リザードン!“かえんほうしゃ”!!」

「グオゥ~~!!」

 

リザードンの“かえんほうしゃ”が迫り来るアームの1つを破壊する。

 

「ちぃ!なにしてやがる!!あんなガキに良いようにやられてんじゃねぇぞ!」

「はっ!はい!」

 

リーダー“ガイ”はシュンのリザードンにアームを破壊された事を怒り、トクハに命令しもう1本のアームの方で捕らえようとする。

 

「リザードン!“かみなりパンチ”!!」

「グオゥ!グオゥ~~!!」

 

シュンはまたも冷静にリザードンに指示し、リザードンは素早くアームの前に移動し“かみなりパンチ”でアームを粉砕する。

 

「このクソガキがぁ~~!!俺様に逆らうとどうなるか思い知らせてやるぜ!!おい電撃発射だぁ!!」

「了解です親分!ポチット!」

 

ガイは二度も邪魔された事に怒り、グルーに電撃を発射するように命令すると、グルーはボタンを押すと‥ロボットのハッチが開いてそこから電撃が発射される。

 

「グオゥ~~!」

「リザードン!!」

 

電撃はリザードンへと命中する。

 

「リザードン!大丈夫かい!」

「グオゥ~~!」

 

シュンはリザードンに大丈夫かと聞くが、かなり強い電撃だったのかリザードンは苦悶の表情を浮かべる。

 

「どうだ!対ポケモン用強力電撃の威力は!今度はそこの生意気なクソガキにお見舞いしてやれ!」

「ラジャー!!」

 

ガイが今度はシュン達を狙って電撃を撃つように指示し、電撃はシュンへと放たれる。

 

「くっ!」

「リュウ~!」

 

リザードンはダメージと痺れで直ぐに動けず、電撃がシュン達へと迫り、シュンは自分の盾にするようにミニリュウを包み守る。

 

「マスターを傷つけさせはしません!ハァ~~!!」

「マスターはわたし達がお守りしますわ!!」

 

すると、メロエッタは“サイコキネシス”で、ディアンシーは宝石を竜巻状に飛ばして電撃を防御する。

 

「ありがとう!メロエッタ、ディアンシー!」

 

シュンは電撃を防いでくれたメロエッタとディアンシーにお礼を言う。

 

「ちくしょう!!撃って撃って!撃ちまくれぇ~!!」

「はい!!」

 

またもや防がれた事に怒ったガイは電撃を撃ちまくるよう指示する。

 

「リザードンは“かえんほうしゃ”!!」

「パルシェンは“とげキャノン”!!」

 

シュンはリザードンとパルシェンに技を指示して‥電撃を防いでいく。

 

「リュウ~~‥」

 

色違いのミニリュウは電撃を見て、昨日盗賊団に傷つけられた恐怖を思い出したのかシュンにすり寄って震える。

 

「大丈夫だよミニリュウ‥キミをあんなヤツらには絶対に渡さない!」

「リュウ~~‥?」

 

シュンは震えるミニリュウを強く抱き締めて大丈夫だと言って、盗賊団には絶対に渡しはしないと言うと‥ミニリュウは不思議そうにシュンの顔を見上げる。

 

「キミは絶対に僕達が守ってみせる!!」

「リュウ~~!!」

 

そしてシュンは優しい表情から決意の表情になってミニリュウの事を絶対に守ってみせると宣言する‥それを聞いたミニリュウは嬉しさからか涙目になりシュンを見つめる。

 

「リュウ‥‥」

 

色違いのミニリュウの兄である通常のミニリュウが自分の妹を守ってくれているシュンを見つめ、そして先ほどからシュンとシュンのポケモン達の強さを見て一種の憧れを抱いていた。

 

「くっそ~~!何であんなガキ1人からポケモンを奪えねぇ!!テメェら!電撃を全快にしろ!!」

「「了解!!」」

 

ガイがいつまでも、シュンからポケモンを奪えない事にイラつきが限度に達し、電撃の威力を最大にするように言う。

 

「リザードン!パルシェン!来るよ!頑張って!!」

「グオゥ~~!!」

「パァ~~!!」

 

シュンはそれを聞いてリザードンとパルシェンに頑張るように言うと、リザードンは“かえんほうしゃ”を、パルシェンは“とげキャノン”の威力を上げて電撃を防いで行く。

 

そして2体の技と電撃の威力が拮抗し、撃ち合いが続く。

 

「リュウ‥‥」

「リュウ‥‥」

 

そして色違いのミニリュウと通常のミニリュウはシュン達のポケモンと盗賊団の技と電撃の撃ち合いをジッと見つめており‥そして‥目つきが変わり色違いのミニリュウは通常のミニリュウの方を向き、通常のミニリュウも色違いのミニリュウを見つめお互いに頷く‥そして‥。

 

「リュウ~~!!」

「リュウ~~!!」

 

2匹のミニリュウがロボットの電撃の発射口に向かって“りゅうのいぶき”を放つ。

 

ドカアァァ~~ン!!!

 

「なに!!」

「発射口が!!」

 

ロボットの電撃の発射口がミニリュウ達の“りゅうのいぶき”によって破壊され電撃が止まる。

 

「ミニリュウ達!すごいよ!良くやったね!!」

 

「リュウ~!」

「リュウ!」

 

シュンはミニリュウ達が“りゅうのいぶき”でロボットの電撃の発射口を破壊した事に驚いた後に、2匹を良くやったと誉める。

 

「このやろう!!ふざけやがって!!おいテメェら!あれを使え!!」

「あれですか?あれってまさか‥あれの事ですか!!しかし、あれは威力が有りすぎてミニリュウ達もただではすみません!!」

 

「知った事か!!もうあんなポケモン達どうでもいい!!この俺に逆らったあの生意気なガキをぶっ飛ばさなければ気がすまねぇ!!!いいからやりやがれ!!!」

 

「「ッツ‥了解!!」」

 

ガイが電撃の発射口を壊された事で怒りが頂点に達し、トクハにあれを使うように命令し、それを聞いたトクハは一瞬あれと言われて理解出来ずにいたが‥あれの正体が頭に浮かびまさか!と確認し、あれは威力が有りすぎてミニリュウ達も只ではすまない‥と言うが、ガイがもうどうでもいいと言い‥自分をコケにしたシュン達をぶっ飛ばさなければ気がすまないと言って、やるように言うと2人も言ってももう無駄だと感じたのか‥あれの作動の準備に入る。

 

盗賊団が何やら操作するとロボットの真ん中の部分が開いて行き‥そこから‥!!

 

「なっ!あれってまさか!!」

「ミサイルですか!!」

 

そこにあったのは木ぐらいの太さと長さのミサイルが装填されていた‥それを見たシュンとメロエッタが驚く。

 

「そうだ!!対ジュンサー・警察・大型ポケモン用の大型戦闘ミサイルZだ!!その威力は戦車の装甲にすら風穴を開けるぜ!テメェらはここでくたばりやがれ!!やれぇ!」

「了解!ミサイルZ‥発射!!」

 

そうしてシュン達に向かってミサイルが放たれて向かって行く。盗賊団達はミサイルが発射されるシュン達から距離を取る。

 

 

「くっ!リザードン“かえんほうしゃ”!パルシェン!“とげキャノン”!!」

「ウオゥ~!」

「パァ~!」

 

シュンは迫り来るミサイルをリザードンとパルシェンの技で迎撃しようとするが‥勢いは止まらずにシュン達へと迫り来る。

 

「リュウ~~‥‥」

「リュウ‥」

 

2体のミニリュウはすっかり怯えてしまっている。

 

「‥大丈夫だよ‥ミニリュウ達。キミ達は絶対にぼくが守るから!!」

 

シュンはミニリュウ達に大丈夫だよと言い、色違いのミニリュウを撫でて絶対に守ると言って安心させる。

 

「ハァ!!」

 

メロエッタが迫り来るミサイルを“サイコキネシス”で止める。

 

「なぁ!馬鹿な!!」

 

 

「よし!いいよメロエッタ!そのままミサイルを空高く上げて!」

「はい!」

 

ガイはミサイルを止められた事を驚き、シュンはメロエッタにミサイルを空高く上げるように指示し、メロエッタは“サイコキネシス”でミサイルを天高く上げていく。

 

 

「なめんじゃねぇぞ!このミサイルはな!こういう場合も考えて遠隔操作で爆発させられるんだよ!やれぇ!」

「はっ!了解!」

 

ガイがそう言い命令すると、トクハはボタンを押してミサイルを爆発させようとする‥‥すると、ミサイルが赤く輝く。

 

「なっ!まずいメロエッタ!早く!」

「はっ!はい!」

 

ミサイルが爆発しそうになり、シュンは急いでミサイルを天高く上げるようにメロエッタに指示し、メロエッタは急いで“サイコキネシス”で上げようとするが、ミサイルの輝きは強くなっていく。

 

「だめです!もう間に合いません!!」

「「リュウ~~!!」」

 

ディアンシーが焦った様子でそう言い‥ミニリュウ達もパニックになる‥そして‥。

 

ドカアァァ~~~ンンン!!!!!!

 

間に合わずにミサイルが爆発しシュン達は爆発に巻き込まれる。

 

「だぁ~はっははは!!ザまぁみやがれ!!クソガキ!このガイ様に逆らった報いだ!だぁ~はっははは!!」

 

ガイは爆発にシュン達が巻き込まれたのを見ると、愉快そうに笑い‥シュンを馬鹿にしあざ笑う。

 

「しかしリーダー‥あの色違いのミニリュウとあの珍しいポケモン達も一緒に吹っ飛んでしまいましたぜ。」

「なぁ~に‥。あのミニリュウを見つけたのはこの湖だし‥さすがに色違いのミニリュウはもういねぇかもしれねぇが、探せば普通のミニリュウはいるかもしれねぇ!そいつらを売って大儲けだ!もう邪魔者も居ねぇしな」

「さっすが親分!損して得とれ!ですね」

 

トクハが色違いミニリュウとメロエッタ達が吹っ飛んだ事に残念がっていると‥ガイはあの色違いのミニリュウを見つけたこの湖で他のミニリュウを探し売って大儲けすればいいと言い、それを聞いた部下グルーは流石ですとことわざを言って尊敬する。

 

「さぁ行くぞ!」

 

盗賊団達が機械を操作して他のミニリュウ達を探しに行こうとすると‥。

 

「うん?リーダー前方の様子が‥‥」

「んっ!どうした?」

 

トクハがミサイルが爆発して黒煙がまっている前方の様子が可笑しい事に気づいてガイに報告すると‥それを聞いたガイがどうした?と言われた方向を見るとそこには‥‥。

 

 

「「「リュウ~!!!」」」

 

数匹のハクリューがシュン達の前に現れていた。

 

「なんだと~~!」

 

ガイはシュン達が無事な事に驚愕の声を上げる。

 

「んっ?ぼく達は助かったのか?」

 

「えぇそのようですマスター!どうやらこのミニリュウ達の仲間のハクリュー達が助けてくれたようです!」

 

シュンは恐る恐る目を開けて‥助かったのかと思っていると‥メロエッタがシュンにハクリュー達が助けてくれた事を教える。

 

「ハクリュー達が!!」

 

シュンはハクリュー達が助けてくれた事に驚いた後にポケモン図鑑をハクリューに向ける。

 

【ハクリュー‥‥ドラゴンポケモン。水晶の様な玉には天候を操る力が秘められている‥全身から溢れるエネルギーを使い‥翼が無くても空中に浮く事が出来る‥‥】

 

ポケモン図鑑からハクリューのデータが流れる。

 

「これが‥ハクリュー!こんなにたくさん‥そうかキミの事を探しに来たんだね」

「リュウ~!」

 

シュンはハクリューがたくさん居る事に呆然とした後、色違いのミニリュウを探しに来たのだと思い色違いのミニリュウも仲間が来てくれた事に喜ぶ。

 

「どうやらハクリュー達は“しんぴのまもり”で爆発を防いでくれたようです!おかげでわたし達も助かりました!」

 

メロエッタがハクリュー達が“しんぴのまもり”を使い、爆発からシュン達を助けてくれたのだと教える。

 

「そうか!ありがとうハクリュー達!!おかげで助かったよ」

 

「「「「リュウ~!!」」」」

 

シュンはハクリュー達に御礼を言うと、ハクリュー達も笑顔で頷く。

 

「ざけんじゃねぇぞ!クソガキがぁ~!」

「まさか‥あのミサイルを防ぐとは‥‥リーダーどうしますか?」

「あっ!決まってんだろう!あのクソガキを始末してミニリュウやハクリュー達を捕らえるんだ。やれぇ!!」

「了解です!」

 

ガイはまたもや自分の思い通りにならずシュン達が無事だった事に怒りを露わにしており、トクハはミサイルが防がれた事に呆然とした後にどうするかとガイに判断を仰ぎ‥それを聞いたガイは怒り、シュンを始末した後にミニリュウやハクリュー達、メロエッタ達を捕らえるように命令しグルーは従い、ロボットを操作すると‥ロボットから幾つものアームと様々な武器が飛び出す。

 

「いけぇ!」

 

そして盗賊団達はシュン達が無事だった事にしばらく呆然とした後に激怒して、ミニリュウ達とメロエッタ達を捕まえようとシュン達に向かってくる。

 

「もう絶対に許さないぞお前達!!メロエッタは“サイコキネシス”!ディアンシーは“ダイヤストーム”!リザードンは“かえんほうしゃ”!パルシェンは“オーロラビーム”!ミニリュウ達はダブル“りゅうのいぶき”!」

 

「はい!ハァ!」

「分かりましたわ!ハァ!」

「ウオゥ~!!」

「パァ~!!」

「「リュウ~!!!」」

 

「「「「「「リュウ~~!!」」」」

 

盗賊団の最後まで身勝手な態度と言動に等々堪忍袋の御が切れたシュンはメロエッタ達とミニリュウ達に技を指示し、メロエッタ達とリザードンは技を放ち、ミニリュウ達もシュンの指示を聞いて同時に“りゅうのいぶき”を放つ。

ハクリュー達も一斉に“はかいこうせん”を放つ。

 

ダァ~~ン‥ドカアァァ~~~ン!!!

 

「「「ギャァァァ~~~!!!」」」

 

シュンのポケモン達とミニリュウ達、そしてハクリュー達の一斉攻撃がロボットに命中し、大爆発する。

 

「やったねみんな!」

「はい!」

「えぇ!」

「ウオゥ!」

「パル!」

 

「「リュウ~~!!」」

 

シュンは盗賊団のロボットを撃破した事を喜び、メロエッタとディアンシー!リザードンとパルシェンも笑顔で喜び双子のミニリュウ達も笑顔で喜ぶ。

 

ロボットの黒煙が晴れるとそこにはロボットが大破してコックピットが丸見えになっており、盗賊団の3人が黒こげでボロボロになっている姿があった。

 

「げほ‥‥バカ‥な‥」

「‥がは‥」

「‥ぼふ‥」

 

盗賊団達はギリギリ下の部分だけ残ってるロボットに乗り口から煙を吹いて自分達がやられた事を納得出来ずにいると‥‥。

 

グッグッグッ!!ボカァァ~~ン!!!

 

「「「ウギャァァァ~~~!!!」」」

 

最後に乗っていた下の部分のロボットも爆発し、その爆風に巻き込まれてリーダーのガイとトクハの2人が湖の岸の方へと吹っ飛び、隊員グルーは反対側の湖の岸の方まで吹っ飛んで見えなくなった。

 

「ぐっ!くそぉ~~!!」

「ハラホレヒレ‥」

 

岸へと吹っ飛んだガイは拳を強く握り悔しがり、トクハは頭から落ちたのか目を回して気絶している。

 

「いい気味だね。自分達の私利私欲のためだけにミニリュウ達を傷つけた酬いだよ!!」

 

シュンは吹っ飛んだ盗賊団達を追いかけてパルシェンに岸へと向かってもらい、パルシェンから岸に降りて盗賊団の方を向き無表情でそう言い放つ。

 

「‥‥ふざけんな‥!!俺様がテメェみてぇなクソガキに‥‥」

 

シュンの言葉を聞いたガイは怒りで体を振るわせながら静かに立ち上がり呟く‥そして‥。

 

「この盗賊団リーダー“ガイ”様がテメェみてぇなクソガキに負けるはずあるかぁ~~!!」

 

そう言ってガイは激怒して自分をこんな目に逢わせたシュンへと向かって殴りかかる。

 

「マスターが危ないですわ!」

「大丈夫ですディアンシー!わたし達のマスターがあんなクズにやられるはずないです」

 

その光景を見たディアンシーはシュンの安否を心配するがメロエッタは大丈夫と言い、自分達のマスターであるシュンがあんなポケモンを金儲けの道具にしか思っていない最低野郎にやられるはずないと言う。

 

そして‥今にも殴りかかる寸前まで迫ったガイにシュンはあくまで冷静に対応‥。

 

「ふっ!」

「なっ!」

 

シュンはガイの拳を身を低くして交わし、ガイは交わされた事に驚き、シュンはその隙に!!

 

「ハァ~~!!」

「がはぁ~~!」

 

そしてシュンは飛び上がるとガイの顔面に跳び蹴りを放ち、ガイをぶっ飛ばす。

 

シュンは幼い頃に両親に捨てられた事もあり‥マサラタウン近くの森を毎日探検してたため体力も充分着いており、そして今までの冒険の間にもシュンはポケモン達に頼れないもしもの場合に合わせてメロエッタに自衛のための体術や武術をならっており‥達人クラスとまではいかないが‥簡単な体術なら出来るようになっていた。

 

(ちなみにメロエッタはディアンシーと一緒にいろんな地方を回っていた時に様々な人間の武術や体術を見ているため大体の事は教える事が出来るのである)

 

「ぐわぁぁぁ~~!!」

 

そしてシュンの跳び蹴りがガイの顔面に決まると‥ガイは吹っ飛び地面へと背中から倒れる。

 

「‥ば‥か‥な‥ガクっ‥」

 

盗賊団リーダー“ガイ”は最後まで自分がやられた事を認められないまま気を失うのだった。

 

「今までお前達に傷つけられたポケモン達の痛み‥少しは思い知ればいいさ‥!!」

 

シュンは気絶した盗賊団リーダー“ガイ”にそう掃き捨て振り返り、メロエッタ達の方に歩いていった。

 

「さすがですわマスター!見事な蹴りでしたわ!」

「お見事ですわ!!」

 

「それほどでもないよ。それよりあいつらどうしようか?」

 

「そうですね。縄で縛って警察のところにテレポートさせましょう!ポケモン盗賊団と名乗っていたくらいですから指名手配されているはずですし‥そうした方が良いかと‥」

 

「まぁ!それは良い考えですわ!あら?そういえばもう1人居たような‥?」

 

盗賊団のガイを蹴り倒したシュンをお見事ですとメロエッタとディアンシーは褒め、シュンはそれほどでもないと応え、そして盗賊団達をどうしようかとメロエッタ達に相談すると‥メロエッタは縄で縛って警察のところにテレポートさせようと提案し、ディアンシーは良い考えだと褒めた後、盗賊団が2人しか居ない事に気づき、もう1人居たようなと頭を傾ける。

 

「どうやら‥最後にロボットが爆発した時に別の方に吹っ飛んだみたいだね。しょうがないから残った2人を縛って警察のところに送ろう!メロエッタ頼むよ」

「分かりましたわ!マスター!」

 

シュンは最後の爆発で別の所に飛ばされた1人を気にしつつもしょうがないと思い、残った2人を縛って警察に送るようにメロエッタに頼むとメロエッタは了解し、シュンはロープを取り出しメロエッタが“サイコキネシス”で盗賊団を縛ると盗賊団達をシロガネ山近くにある警察所に2人を“テレポート”させた。

 

「これでよし‥それじゃあハクリュー達も待ってるしそろそろ行こうか。みんな!」

 

「はい!」

「そうですね」

「リュウ~!」

 

盗賊団達を警察の所に“テレポート”させると、シュン達は湖で待っているハクリュー達の所に向かう‥‥どうやらシュン達が盗賊団達を“テレポート”で送っている間に通常のミニリュウが説明してくれたのか、ハクリュー達はシュンを警戒する事なくスムーズにハクリューやミニリュウ達の住む岩場の割れ目の洞窟の所へと向かう。

シュン達はハクリューに乗せてもらった。

 

そしてシュン達は洞窟に通じる岩場の割れ目の前まで来ると、心配してたくさんのハクリューやミニリュウ達が出て来て、迷子の色違いのミニリュウと通常のミニリュウを出迎えていた。

 

すると出迎えている数匹のハクリュー達の中から2匹のハクリューが出てきて、シュンが抱く色違いのミニリュウとその隣で泳ぐ通常のミニリュウが目に入ると、驚いた後に喜んでミニリュウ達の所に泳いで来る。

 

「「リュウ~!!」」

 

「「リュウ!!」」

 

2匹のハクリューがミニリュウへとすり寄りミニリュウ達も喜んですり寄る。

 

「あのハクリュー、よく見るとミニリュウと同じ色違いだね」

「えぇそうですね。どうやらあの2匹はあの子達の親のようですね」

 

シュンは片方のハクリューがミニリュウと同じ色違いである事に気づき、メロエッタはあの2匹が外に出た兄妹のミニリュウの両親である事に気づく。

ハクリュー達はすり寄った後に勝手に洞窟を抜け出したミニリュウ達を怒り、怒られたミニリュウ達はしょんぼりとしており、そして怒った後にハクリューは無事で良かったと言うようにすり寄りミニリュウ達も甘えている。

 

するとハクリュー達の後ろから数匹のミニリュウ達が出てきて兄妹のミニリュウ達にすり寄る。

 

「あのミニリュウ達はあの双子の兄妹の兄や姉、弟と妹のようですね‥後は他のハクリューの子供達のようです‥みんな心配していたと言っていますね」

 

メロエッタがミニリュウ達の言っている事をシュンに通訳する。

 

「リュリュウ!!」

「リュウ~~!」

 

すると、先ほどまで我が子である双子のミニリュウにすり寄っていたハクリュー達がすり寄るのを止めてシュン達の方を向いて頭を下げて何やら言っている。

 

「マスター。どうやらハクリュー達はミニリュウ達を助けてくれたマスターにお礼を言っているようです」

 

「そんな!お礼なんて言わなくていいよ。あんな最低な人達にミニリュウ達を渡したくなかったしね‥」

 

メロエッタがハクリュー達がミニリュウ達を助けてくれたシュンにお礼を言っていると言うと、シュンはお礼を言わなくていいと謙遜し、あんな最低な人達にミニリュウ達を渡したくなかったからだと応える。

 

「じゃぁミニリュウ達!ハクリュー!ぼく達はそろそろ行くよ!それじゃぁね。出てきてリザードン!」

「ウオゥ!!」

 

シュンはそろそろ行くよと言い、ミニリュウ達やハクリュー達に別れを告げると‥リザードンを出してハクリューから降りてリザードンに乗る。

 

「それじゃあミニリュウ達!またどこかで会おうね!」

「それじゃぁまたどこかで!」

「またお会いしましょうね♪」

 

そうしてシュン達がリザードンに乗ってシロガネ山のベースキャンプに戻ろうとしていると‥‥。

 

「リュウ~~(涙)‥‥リュウ!!」

 

「おっと!ミニリュウ?」

 

色違いのミニリュウはシュンが行ってしまうと分かると涙目になった後にジャンプしてリザードンに乗るシュンの元へと飛びつく。

 

「どうしたのミニリュウ?ほら仲間達の所に戻らないと‥」

 

「リュウ~リュウ~」

 

シュンが色違いのミニリュウにどうしたの?と聞いた後に仲間のところに戻るように言うが、ミニリュウは目をウルウルとさせてイヤイヤと首を振る。

 

「マスター!どうやらその子は自分を助けてくれたマスターのことを気に入ったようですわ!」

 

メロエッタが色違いのミニリュウの様子を見て、色違いのミニリュウは自分を助けてくれたシュンの事を気に入った事を教える。

 

「えっ!そうなのミニリュウ?」

「リュウ~~!!」

 

シュンが色違いのミニリュウに確認すると、ミニリュウはシュンの体にすり寄って笑顔で頷く。

シュンと色違いのミニリュウがそうしていると‥兄の通常のミニリュウが何か決心した様子で頷いた後にシュンの近くへと泳いで来る。

 

「リュリュリュウ!リュウ~!!」

 

「えっ!きみまでどうしたの?」

 

色違いのミニリュウの兄である通常のミニリュウもシュンの近くに寄って来た事にどうしたの?と訪ねる。

 

「マスター!どうやらこのコもマスターと一緒に行きたいようですわ!マスターとポケモンの強さに憧れたみたいでマスターの元で強くなりたいようです!」

 

ディアンシーが通常のミニリュウの言葉を通訳し、ミニリュウはシュンとポケモン達の強さに憧れてシュンの元で強くなりたいから一緒に行きたいと言ってるらしい。

 

「そうなんだ。2体ともぼくと一緒に行きたいなんて‥嬉しいけどきみ達の家族や仲間が‥寂しがるんじゃないかな?」

 

シュンはミニリュウの兄妹が自分と一緒に行きたいと言ってくれた事に嬉しいと思いつつも、兄妹の家族のハクリューやミニリュウ‥仲間達が寂しがるのではないかと気遣う。

すると、兄妹のミニリュウ達は家族と仲間に自分達がシュンと一緒に行く事を認めてもらうように説得している。

 

「リュウ!リュウリュウ!!」

「リュウ~~!」

 

「「リュウ~‥‥」」

 

兄妹のミニリュウはそれぞれ理由は違うが‥色違いのミニリュウは助けてくれたシュンを大好きになったから!兄の通常のミニリュウはシュンとポケモンの強さに憧れて自分もシュンの元で強くなりたいと思い、シュンと一緒に行く事を認めてもらうように両親のハクリューと仲間に頼み、我が子のミニリュウの話しを聞いたハクリュー達は一瞬思案した後に笑顔で頷く。

 

「「リュウ!!」」

 

「「リュウ~!!」」

 

兄妹のミニリュウは笑顔で喜び、ハクリュー達も喜んでいる我が子達を見て微笑む。

 

「それでどうなったんだろう?」

 

「どうやらあの子達の両親もマスターと一緒に行く事を認めてくれたようですね。ミニリュウ達を守ってくれたマスターになら安心だと言っていますね」

 

シュンがどうなったのかと気になっていると‥メロエッタがミニリュウ達とハクリュー達の会話を通訳し、ハクリュー達がミニリュウがシュンと一緒に行く事を認めてくれたのだと言う。

 

「そうか、よし!2人とも!ぼくと一緒に来るかい?」

「リュウ~~!」

「リュウ!」

 

メロエッタの通訳を聞いたシュンは2人のミニリュウに自分と一緒に来るかと訪ねると色違いのミニリュウはシュンにすり寄り、通常のミニリュウは強い眼差しで頷く。

 

「それじゃいくよ2人とも!モンスターボール!!」

 

2人のミニリュウが頷いたのを見て、シュンはポケットから2つのボールを取り出してミニリュウ達に当てる。

 

「「リュウ!!」」

 

ミニリュウ達は自分からボールへと当たり、ボールの中へと入り数回揺れた後にカチっとゲット成功を知らせる。

 

「よし、ミニリュウ達ゲットだ!」

 

シュンはミニリュウ達を無事にゲット出来た事を喜ぶ。

そうして、シュンは現在ポケモンを6体持っているためトレーナーのシュンは6体しか持てずに2体のボールが送られようとしたその時!!

 

「はっ!」

 

メロエッタが特殊な力で送られようとしたミニリュウ達のボールのエネルギーを打ち破り、ミニリュウ達のボールは送られずにこの場に留まる。

 

「えっ!どうして‥確か手持ちが六体以上になったらゲットしたポケモンはオーキド博士の所に送られるんじゃ?」

「えぇ、そうです。普通はそうですが‥ミニリュウはカントーでは伝説のポケモン扱いされているので‥このまま送ってしまえば色々と研究されたりとしてしまいます。最悪、研究目的で連れて行かれる可能性も考えられます‥」

 

「確かに!その可能性はあるね。メロエッタの言う通り送らない方がいいね」

 

メロエッタがミニリュウ達に起こりえる可能性を話すとシュンはその通りかもしれないと思い、その方が良いと頷きミニリュウ達の入ったボール持つ。

 

「よし、出てきて!!ミニリュウ達!!」

 

「リュウ~!」

「リュウ!」

 

シュンはミニリュウ達をボールから出す。

 

「それじゃぁ2人とも!家族や仲間達にお別れを言って!!」

 

「「リュウ!リュウ~~!!」」

 

「「「「「「リュウ~~~!!!」」」」

 

「ミニリュウ達の事はぼくに任せてね。ハクリュー達!」

 

「「リュウ!!」」

 

ミニリュウ達は家族や仲間にお別れを言い、ハクリュー達もお別れを言う。

 

シュンはミニリュウ達の両親のハクリュー達にミニリュウ達の事を任せて!と言いハクリュー達もお願いしますと言うように頭を下げる。

 

「それじゃぁみんな!!またね」

「それでは!!」

「お元気で!!」

「「リュウ~!!」」

 

「「「「「「リュウ~~~!!!」」」」」」

 

シュン達はハクリューやミニリュウ達に別れを告げるとベースキャンプへと戻るのだった。

 

シロガネ山での修行中に傷ついた色違いのミニリュウを助けたシュンは仲間の元に送る途中でその兄のミニリュウと出会いそのまま‥湖にあるミニリュウやハクリュー達の住処である岩場の割れ目の洞窟に向かう途中にミニリュウを傷つけたポケモン盗賊団が襲いかかり、シュン達は何とかミニリュウ達を守り抜き仲間の元へと送り届けると、自分を守ってくれたシュンを色違いのミニリュウは大好きになり、通常のミニリュウはシュンの強さに憧れてシュン達と一緒に行く事を決める‥こうしてシロガネ山での修行中に新たな仲間をゲットしシュン達はさらなる修行に勤しむのだった。

 

 

おまけ

 

突然、警察署の門の前にテレポートされて来たポケモン盗賊団のリーダー“ガイ”とトクハの2人‥‥不思議に思いつつも‥ジュンサー達は指名手配されている2人を逮捕する。

そうして数ヶ月に判決が決定し2人は有罪‥ポケモン保護区での密猟に販売禁止のポケモンの密売‥ポケモンへの虐待‥公共施設への不法侵入に様々な犯罪によってここ数十年は監獄から出て来れそうにないが自業自得で有る事は言うまでもない‥。

 

そうして‥もう1人‥隊員のグルーは何とか逃げて数年後に自分がリーダーとなり、新たな隊員2人を加えてポケモンハンターを結成する事となる。

 

そして数年後‥‥ここ同じシロガネ山でバンギラスと卵のヨーギラスを狙うが、ピカチュウを連れた熱く元気な少年達に阻止されて捕まる事になるとは‥この時の彼は知る事はずもなかった。




如何でしたでしょうか!それではまた出来るだけ投稿出来るように頑張ります。

それではまた。




ミニコーナー

ネタバレになるので最後にご覧ください。

二匹のミニリュウの内、一体はハクリューのま、までもう一体はカイリューになります。




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