歌姫と宝石の姫と共に頂点を目指す者!(調整中)   作:シュリーダ

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ポケモン図鑑の説明のところは【 】で表示したいと思います。
そして今回、新たに仲間になるポケモンは自分の好きなポケモン達です。

2020年──小説の文章の可笑しな部分を直し、内容を変更しました。


第二話 決意する夢!初めてのゲットと挑戦!

オーキド博士からポケモン図鑑と初めてのポケモンであるヒトカゲを貰ったシュン達は……マサラタウンを出発し、先ずは町から少し離れた森を目指し、ヒトカゲに自分達の事を紹介し、仲良くなるために…互いに自己紹介するために今、森の中にいる。

 

「よし…この辺りで良いかな?ここなら誰も来ないだろうし…」

 

「良いのではないでしょうか。ここなら人も来ないと思います」

「わたくし、新しいお仲間さんに会えるのが楽しみですわ♪」

 

シュンは…マサラタウンから少し離れた森の中に入ると、人が立ち入ら無さそうな森の奥の方に来て、ヒトカゲをボールから出すために手にボールを持つ。

メロエッタもこの場所なら他の人も来ないと思い、ディアンシーは新しく仲間になったヒトカゲに会えるのを楽しみにしていた。

今は周りにシュンしかいないのでメロエッタもディアンシーも姿を消していない。

 

「よし!それじゃあ出てきて、ヒトカゲ!」

 

「カゲ~~!」

 

シュンがモンスターボールを投げるとボールからヒトカゲが元気よく飛び出してくる。

 

「カゲ?」

 

出てきたヒトカゲはボールから出て見知らぬ場所が目に入り、ここはどこだと思い 辺りを見回している。

 

「これがヒトカゲ……よし、ポケモン図鑑を使ってみよう!」

 

シュンは出てきたヒトカゲを見て、オーキド博士から貰ったポケモン図鑑を使ってみようと思い、ヒトカゲに向かってポケモン図鑑を向けると…ヒトカゲのデータが表示される。

 

【ヒトカゲ──とかげポケモン。生まれた時から尻尾の先に炎が灯っていて、その炎が消えると死ぬと言われている──】

 

ポケモン図鑑からヒトカゲについての説明が流れる。

 

「なるほど……ポケモンの方に向けると自動でそのポケモンのデータが表示されるのか」

 

シュンはポケモン図鑑の使い方について学んでいると──。

 

「カゲ~……」

 

ヒトカゲが自分をボールから出したと思われる人間…シュンの方に顔を向けて、どうすれば良いのか分からないので…対応してほしいといった様子で待っている。

 

「あっ!ごめんねヒトカゲ…。キミのことほっといて、ぼくの名前はシュン。今日からキミのトレーナーになったんだ。よろしくね!」

 

シュンはヒトカゲを放置していた事を謝り、今日から自分がヒトカゲのトレーナーになったのだと教えて自己紹介する。

 

「カゲ?カゲカゲ~~♪」

 

ヒトカゲは一瞬言われたことがわからなかったが…言われた意味を理解したのか、ヒトカゲは喜ぶ。実はこのヒトカゲはまだオーキド研究所にいる時に自分達じゃない…ヒトカゲ、ゼニガメ、フシギダネが新米トレーナー達に貰われて行くのを奥で見ていて…そのポケモンと 新米トレーナーの様子を見つめて、ヒトカゲはいつか自分もそんなトレーナーと一緒に旅に出ることを夢見ていたのだ。

そして今日、モンスターボールから出てきて自分のトレーナーだと紹介されたシュンを見て、今日やっと自分の夢が叶うことを大喜びではしゃいでいる。

シュンを見て、優しそうなトレーナーだと思い安心していた。

 

「ヒトカゲ……ぼくがトレーナーで良いかい?」

「カゲ!」

 

シュンはヒトカゲに自分がトレーナーで良いかと確認し、ヒトカゲも笑顔でシュンに頷く。

 

「うん、ありがとうヒトカゲ。それじゃ後二人、ぼくの家族を紹介するね。こっちがメロエッタ!それにディアンシーだよ!」

 

シュンはヒトカゲが自分をトレーナーと認めてくれた事が嬉しくて笑顔になり、お礼を言う、そして後ろにいるメロエッタとディアンシーをヒトカゲに紹介する。

 

「はじめまして!わたくしはディアンシー。これからよろしくお願いしますね♪」

「わたしはメロエッタ。あなたも一緒にマスターのために頑張りましょう。よろしくお願いします」

 

ディアンシーとメロエッタはヒトカゲに自己紹介をして、これからよろしくと挨拶し、ヒトカゲは見覚えのない存在で綺麗な二人に呆然としてしまう。

 

「カゲ……カゲ!カゲコ~~♪」

 

ヒトカゲは少し呆然としていたが……仲良くしてくれる二人に嬉しくなり、自分も二人に自己紹介をする。

 

「さてと……これでお互いの自己紹介も終わったね。そうだ!せっかくだし、二人のこともポケモン図鑑で見てみよう!」

 

シュンはみんなが自己紹介を済ませたのを見て、せっかくだからメロエッタとディアンシーのこともポケモン図鑑で調べてみようとポケモン図鑑をメロエッタに向ける。

 

【データ無し──。この世界にはまだ知られざるポケモンが多い──】

 

メロエッタにポケモン図鑑を向けても該当データが見つからずデータ無しと表示される。

 

「あれ?データ無し…それじゃあディアンシーは?」

 

シュンは…メロエッタをポケモン図鑑で調べようとしたが…該当データが見つからず、データ無しと表示されたので不思議に思い、今度はディアンシーにポケモン図鑑を向けてみる。

 

【データ無し──。この世界にはまだ知られざるポケモンが多い──】

 

しかし、結果は同じでディアンシーも該当データが見つからずに…ポケモン図鑑はデータは無しと表示される。

 

「メロエッタもディアンシーもデータが無いって出たよ。どういうことかな?」

 

シュンはポケモン図鑑に二人のデータが表示されないことを不思議に思い、どういうことなのかと?マークが浮かぶ。

 

「さぁ?わたし達がまだ見つかっていないということではないのでしょうか?」

 

メロエッタもはっきりとは分からず…曖昧な返事をする。

 

「そうなの?まぁいいか。それでヒトカゲへの挨拶も終わったけど…これからどうしようかな?」

 

シュンはヒトカゲへの自己紹介や挨拶も終わり、これからどうしようかと考えている。

 

「それでしたらマスター。ポケモントレーナーとして、何を目指すにしても先ずは 自分のポケモンを育てて強くすること。そしてポケモンをゲットして手持ちのポケモンを増やすこと が重要だとこのトレーナービジュアルガイドブックに書いてあります」

 

メロエッタがこれからどうしようと考えているシュンに…トレーナーの心得などが書いてあるビジュアルガイドブックを見せる…その本はシュンが旅に役立たせるために持ってきた本の一冊で、そこにトレーナーとして、何を目指すにしても…ポケモンを育てる事とポケモンをゲットして手持ちを増やすことが重要だと説明する。

 

「なるほど……そうしたらとりあえず、この辺りのポケモンをゲットしようかな? 行こうみんな!」

 

シュンはメロエッタが説明してくれたトレーナーとしての大切な事について納得し、先ずは手持ちを増やそうとこの辺りのポケモンをゲットするために、移動を開始する。

 

「はい」

「わかりましたわ」

「カゲ!」

 

メロエッタ達も頷いて…メロエッタはシュンの肩に乗り、ディアンシーは大きな手提げ袋に入り、入ったのを確認してシュンが手提げ袋を肩にかける。

ヒトカゲはシュンの隣を歩き、シュン達がポケモンをゲットしようと探していると──。

 

…ボコッ……。

 

「ん?」

 

シュンが歩いている地面の先が盛り上がり……何かが地面から這い出て来る。

 

「ナック……」

 

そこには小さい薄茶色の体をした四足のポケモンがシュン達の前に姿を現した……しかし、心なしか元気がないように見える。

 

「このポケモンは?」

 

「このポケモンはナックラーですね。しかしおかしいですね?ナックラーはこの地方には生息していないはずですが……」

 

シュンは突然出てきたポケモンを不思議そうに見つめて、メロエッタはそのポケモンの名前を教えてくれる、ポケモンの名前はナックラー、だがナックラーはカントー地方には生息していないはずだと疑問に思う。

 

「このポケモンはナックラーって言うんだ。通りで図鑑にも表示されないわけだね…」

 

シュンはナックラーをポケモン図鑑で調べてみたが……【データ無し──。別地方のポケモンの可能性あり──】と表示された。オーキド博士から貰ったこのポケモン図鑑はカントーのポケモンしか認識しないようだ。

 

「でも、この地方には生息してないナックラーがどうしてここにいるの?」

 

シュンはナックラーが別の地方のポケモンだと分かると、どうしてカントー地方に生息していないはずのナックラーがここにいるのかと不思議に思う。

 

「聞いてみましょうか。もしもし、どうしてあなたはこんなところにいるのですか?」

 

メロエッタはゆっくり飛んでナックラーに近づいて、どうしてここにいるのかを訪ねる。

 

「ナック……ナックナック~~…」

 

ナックラーはメロエッタに聞かれて、弱々しい鳴き声で話し出す。

 

「ふむふむ……なるほどなるほど…そう言うことでしたか…」

 

メロエッタはナックラーから一通りの話しを聞いて、ナックラーがここにいる原因が分かり納得する。

 

「それで…いったいどういうことでしたの?」

「カゲカゲ?」

 

ディアンシーとヒトカゲはナックラーがどうしてカントー地方にいるのか…その理由をナックラーから聞いたメロエッタに尋ねると…メロエッタはみんなに説明する。

 

「つまりですね……このナックラーはホウエン地方の町から近い砂漠地帯に住んでいたらしいのですが……たまたま休憩か何かで止まっていたトラックから食べ物の匂いがしたので、食べ物目当てで中に入ってしまい、そのまま荷物と一緒に港まで運ばれて、荷台ごと一緒にカントー行きの船に運ばれて来たらしいのです。カントーの港について慌てて逃げ出したらしいですが……ここがどこかも分からず迷ってしまい…空腹になりながらもなんとかここまで来たらしいです……」

 

メロエッタはナックラーから聞いたカントー地方にいる原因をそのままシュン達に説明する。

 

「なるほど……食べ物目当てで乗り込んで、出れなくなっちゃって…荷物と一緒に船でカントーまで来ちゃったのか」

 

「…ナック~……」

 

ナックラーはお腹が空きすぎて限界なのか…力なくふにゃりと地面にお腹をつける。

 

「お腹が空いてるんだ。ポケモンフーズならあるけど食べる?」

 

シュンはナックラーがお腹が空きすぎて動けない事に気づいて、ナックラーの前にポケモンフーズを持って近づく。

 

「ナク……ナック!ナック~~♪」

 

ナックラーは匂いを嗅いでポケモンフーズに気づいて、空腹に我慢の限界だったのか勢いよく食べ始める…そして美味しかったのか笑顔を浮かべる

 

「ナックナックゥ~~!!」

 

「もっとほしいの?はい、どうぞ!」

 

ナックラーはあっという間に食べ終わり、もっと欲しいと言うようにシュンの方に顔を向けて、シュンはポケモンフーズを出してまたナックラーの前に置く。

 

「ナックナックゥ~~♪」

 

ナックラーは大喜びで再びポケモンフーズにかじりつく。

 

「そんなにお腹が空いてたんだね……美味しいかいナックラー」

 

「ナック~~♪」

 

シュンはナックラーの良い食べっぷりに驚き、余程お腹が空いていたんだなと思い ナックラーに美味しい?と聞くと ナックラーは笑顔で頷く。

 

「そっか、良かった♪」

 

ナックラーが大喜びで美味しそうにポケモンフーズを食べているナックラーを見て笑顔になるシュン。

 

「でも…どうしますのマスター?この地方に他にナックラーいませんし、ほっておくわけにはいきませんわ」

 

ディアンシーはカントー地方に他にナックラーはいないため……このナックラーが一匹で生きていけるか分からず…ほっておくわけにはいかないとシュンに言う。

 

「そうだね……ほっておくわけにはいかないよね…」

 

シュンはディアンシーの言う通り、このままではナックラーがカントー地方で生きていける保証もなく危険なので…ほっておく訳にはいかないと…ナックラーの前にしゃがみこむ。

 

「ねぇナックラー。カントーにはキミ以外のナックラーは一匹もいないんだ。ここではキミは一匹では生きていくのは難しいかもしれない……」

 

「……ナックゥ~……」

 

シュンがナックラーの前に屈んで、カントーではナックラーは生息しておらず……ナックラーは一匹で生きていくのは難しいだろうと言うと…ナックラーはこれからの自分を思い浮かべて不安な想いが募り、しょんぼりとした様子で下を向く。

 

「だからナックラー…。もし良かったら…ぼく達と一緒に来ない?」

 

シュンはナックラーがこのままでカントーで生きていけないかもしれないという危機感と、ナックラーを助けたいという思い、良かったら一緒に来ないと誘う。

 

「ナック!?…ナックゥ…ナックゥ~~」

 

ナックラーは親切に助けてもらったシュンに自分と一緒に来ないかと誘われて、自分を助けたいという強い気持ちも感じて嬉しくなり、ナックラーは涙目になってシュンに抱き着く。

 

「ありがとうナックラー。これからよろしくね」

「ナック!」

 

シュンはナックラーが自分と一緒に来てくれる事を受け入れてくれた事に喜び、ナックラーにこれからよろしくね!と言ってボールを出すと…ナックラーは自らモンスターボールにタッチしてボールへと入る。

 

「よし!ナックラーゲットだね」

 

「初めてのポケモンのゲットおめでとうございます!マスター♪」

「良かったですね。マスター」

「カゲカゲ♪」

 

シュンがナックラーをゲットし、仲間にしたのを見て、メロエッタ達も一緒に喜んでくれる。

 

「うん ありがとうみんな。それじゃあ出てきてナックラー!」

「ナック~!」

 

シュンがモンスターボールを投げると、ナックラーが元気よく飛び出してくる。

 

「これからよろしくねナックラー!」

「ナック!」

 

シュンはナックラーにこれからよろしくねと言うと、ナックラーも笑顔で頷く。

 

「みんなもナックラーと仲良くしてあげてね」

 

シュンはメロエッタ達にのナックラーと仲良くしてあげるようにお願いする。

 

「もちろん、よろしくお願いしますね」

「仲良くしましょうね♪」

「カゲカゲ!」

 

メロエッタはもちろんと頷いて、ディアンシーは笑顔で仲良くしましょうねと微笑み、ヒトカゲはよろしくと挨拶する。

 

「ナック~~!」

 

ナックラーもメロエッタ達に自分のことを紹介し、これからのよろしくと挨拶する。

 

シュンは……新たにナックラーを仲間にした日から数日。

シュンは旅をしながらも……トレーナーとして何を目指すのかを考えていた──。

自分は何を目指すのか……ポケモン達と何をしたいのかを考える……幼馴染みのサトシやシゲルと同じで…ジム巡りをしてバッジを集めて、ポケモンリーグに挑戦しようかどうしようかなと考えながら歩き、特にトラブルに会うことなくトキワシティに到着した。

 

そこでポケモンセンターに向かおうとした時に、交番にいたジュンサーさんに呼び止められる。最近、この辺りでポケモン泥棒が横行しており警戒中のため…身分証明書を見せてほしいのだとお願いされる。シュンは一通りポケモン図鑑の操作方法の説明を聞いており、図鑑のボタンを押して、音声が流れる。

【この図鑑がシュンの物である証明と、シュンがマサラタウン出身のトレーナーである】事を証明してくれる音声が流れて、特に問題もない事が分かったので町に入る事を許可される……最近、この町でポケモン泥棒が出没しているので注意するようにだけ言われて、ジュンサーさんに送り出された。

 

そしてポケモンセンターに到着したシュンは、先ずポケモンの回復をジョーイさんにお願いする…ヒトカゲとナックラーをジョーイさんとラッキーに預ける。ナックラーを預けた時にジョーイさんに珍しいわねと言われた。

ナックラーはカントーに生息していないので珍しいが…他の地方のポケモンがポケモンセンターに預けられて治療をお願いされること事態は珍しくない。特に問題もなく預かってもらい治療をお願いした。

 

その間にシュンは…電話をかける……何回かのコール音の後にガチャと相手に通じる。

 

「もしもし、どなたかね?」

 

「オーキド博士、こんばんわ!」

 

電話の相手先はオーキド博士、既に日も沈んで暗くなり初めていた…。シュンはオーキド博士にヒトカゲを貰って、順調に進んでその日にトキワシティに到着出来た事を知らせる。

 

「おお、シュンくんか!そこはトキワシティかの?ポケモンを貰ったその日にトキワシティに到着するとはのう…今日 マサラタウンを旅立った四人のトレーナーの中ではダントツで一番じゃぞ!」

 

「そうなんですか?」

 

電話がシュンからである事に気づくとオーキド博士は、電話がトキワシティから掛かっている事が分かり、初めてのポケモンをもらったその日にトキワシティに到着した事に感心する。今日、マサラタウンを旅立った四人のトレーナーの中ではダントツで一番らしい。

 

「うむ、マサラタウンから一人でも優秀なトレーナーが旅に出るのは良いことじゃ!ワシも応援しておるぞ!」

 

「ありがとうございます!」

 

「じゃが伝言だけで、みんなに挨拶もせずに旅立ったのは感心せんぞ!」

 

「……すいません…湿っぽい空気になるのが苦手なので…シゲルにお願いして…」

 

「キミが昔からそういう事が苦手なのは知っておるが…サトシのママさんや、皆さんも何も言わずに行ってしまったキミの事を心配しておったぞ。落ち着いたら連絡するのじゃぞ」

 

「…はい、わかりました…」

 

「うむ、分かればよろしい!それでどうじゃ?ポケモンは何体捕まえたのかな?」

 

「まだ…一匹しか捕まえていません…」

 

「な、なんじゃと!」

 

「オーキド博士にもらったヒトカゲと仲良くなったりしてたので…」

 

「なるほどのう…自分のポケモンと仲良くなろうとするのは良いことじゃが……ポケモンのゲットのことも考えてほしいのう。シゲルは既に数匹ポケモンをゲットしておるぞ」

 

「シゲルも頑張ってるな…ぼくも頑張らなくちゃ!」

 

「うむ、シゲル同様にキミには期待しておる。頑張るんじゃぞ!」

 

「はい!」

 

「それじゃまたの連絡を待っておるぞ。ではの!」

 

そう言ってオーキド博士が電話を切ると画面が消える。

 

「あっ!サトシが間に合ったのか…聞くのを忘れたな…」

 

シュンがオーキド博士に聞こうと思っていた事を忘れた事に気づいていると──。

 

『テンテンテテテ~~ン』

 

そしてオーキド博士との通話が終わった丁度良いタイミングでポケモンの回復が終わった事を知らせる音が鳴る。

 

「お待たせしました。あなたのポケモンは元気になりましたよ」

「ラッキィー」

 

「ありがとうございます」

 

シュンは受付でジョーイさんからヒトカゲとナックラーの入ったモンスターボールを受け取る。

 

そしてシュンはポケモンの回復を済ませると…ポケモンセンターを出て次の町に向かう。

ポケモンセンターに止まることも考えたが…なんとなく先を急ぎたくなったのだ……それは人が多いところが苦手なためか──、それともシゲルやサトシのように明確な目標がないことへの焦りゆえか──。シュンはジョーイさんのもう遅いので泊まってった方が良いという気遣いに感謝しながらもやんわりと断ってポケモンセンターを後にした。

トキワシティにも一応ジムがあるが…そのジムは閉まっており、しかもトキワジムのジムリーダーはカントー最強のジムリーダーなので今のシュンでは勝負にならないと思い、やっていたとして挑戦をしようとは思わなかった。

 

そしてトキワシティを出て次の町──ニビシティを目指して歩いているとその途中に広がる森…通称『トキワの森』の入口に差し掛かった。

もう辺りはすっかり暗いので森に入るのは危険なのでその日は森から少し離れた場所で寝袋に入って朝まで就寝するのだった。

 

そして夜が明けて明るくなるとシュンは起きて、寝袋を片付けてトキワの森に入る。トキワシティに生息する野生のポケモン達とヒトカゲで戦いながらレベルを上げて進んでいると、甲冑を着た侍の格好の少年に声を掛けられた。

どうやらポケモンバトルの挑戦らしく…シュンは初めてのトレーナーとのバトルに緊張しながらも挑戦を受ける。使用ポケモンは一対一の勝負でポケモンバトルが始まる。

 

シュンのポケモンはヒトカゲ、侍少年のポケモンはカイロス、むしタイプのポケモンの中でも強力なパワーのあるポケモンだ。ほのおタイプのヒトカゲとは相性が良いが油断は禁物。

 

そしてバトルが始まる……早速、カイロスは頭の角で挟もうと迫ってくる。シュンはヒトカゲに距離を取るように指示する。

ポケモン図鑑で見たヒトカゲの使える技は──ひっかく、なきごえ、ひのこ、きりさく──であり、この技を上手く活用しバトルをしなければならない。

侍少年はカイロスに たいあたりを指示、シュンはヒトカゲに交わして ひっかくを指示し、ヒトカゲはカイロスの たいあたりを交差するように交わして、ひっかくで攻撃する。

カイロスはダメージで顔を歪ませ侍少年は焦る……シュンはヒトカゲに ひのこを指示し、ヒトカゲはカイロスに ひのこを放ち、効果抜群の ほのお技が直撃し、戦闘不能になる。

初めてのポケモンバトルはシュンの勝利で終わり、シュンは自分達の勝利を喜び頑張ってくれたヒトカゲを誉める、侍少年はカイロスをボールに戻し自身の敗北を認め、拙者の完敗だと言ってシュンの勝利を称えてくれる。シュンも侍少年とのバトルを良いバトルだったと言ってお互いに握手を交じわし、またバトルする事を約束して別れた。

その後は別段 苦労することなくトキワの森を抜けた。

 

そしてニビシティに到着したシュン……ポケモントレーナーとして何を目指すのかまだ決まっていなかった。──取り合えずジムに挑戦することも考えたがニビジムは いわタイプのジムなのでヒトカゲとは相性が悪い──。しかしシュンの手持ちには いわタイプに有利な じめんタイプを持つナックラーがいる。

 

しかしナックラーでバトルするのは初めてなので少し調整をしてからの方が良いというメロエッタのアドバイスを受けてニビシティから少し離れた川の見える場所で修行をする。

 

そして一通り、ヒトカゲとナックラーの体の動き、技と威力、タイミングを確認しそれらを向上させる特訓をしてニビジムに挑む。

ニビシティに戻り、ニビジムに向かうとそこは全体的に岩で出来た建物で何かチャレンジャーを圧巻させるそこはかとない迫力を感じていた。

 

シュンはジム戦に挑戦するために扉を潜りニビジムへと入る──。

するとそこにはシュンよりも4、5くらい年の離れた青年がいた……青年の名前はタケシ、ニビジムのジムリーダーであり、いわタイプのエキスパートである。

シュンとタケシは互いに自己紹介して、タケシからニビジムのルールが説明される──使用ポケモンは一体か二体、どちらかを選べるという。

普通なら一体の方を選ぶ……しかしその場合、必ずジムリーダーの一番強いポケモンが出てくる……そのポケモンにこちらも一体だけで立ち向かわなければならないという罠が隠されている。

二体ならば倒さなくてはならないポケモンが増えるが……上手くジムリーダーの一体目を倒せれば二体目に出てくるであろうジムリーダーの一番強いポケモンを倒せる確率はずっと高くなる。しかし一体目を倒せなければこちらが追い込まれてしまうが…その時は育てが足りなかったと受け入れるしかない…。

 

シュンは一体の方を選択して試合が始まる……タケシのポケモンは"いわへびポケモンのイワーク、その大きさに圧倒される。しかし気を持ち直してシュンはナックラーを出す。

シュンがナックラーをボールから出すと…驚くタケシ。タケシもナックラーというポケモンは知っていたが…ホウエン地方に生息しているナックラーを直接見たのは始めてで、他の地方のポケモンでジム戦を挑んでくるトレーナーも珍しいが…少なからずいるためこちらも気を取り直してジム戦を開始する。

どうやら審判はいないようだ……普通こういうジムにはジムに勤めている者や公式の審判がいるものだと思うもジム戦に集中する。そして試合が始まった。

 

先行はシュン、シュンはナックラーに"かみつく攻撃を指示、タケシはイワークに"たいあたりを指示し迫るイワークを素早い動きで交わし、尾に噛みついてダメージを与える。

そしてすかさず地面に"あなをほるで潜り、下から攻撃し"じめんタイプの効果抜群のダメージ+イワークの巨体を浮き上がらせるパワーにイワークはその一撃で戦闘不能になってしまった。

相性もあったが……始めてのジム戦は呆気なく…シュンの勝利で終わった。シュンは頑張ってくれたナックラーを誉めて撫でる……タケシは自分のイワークがこんな短い攻防でやられた事に少し呆然としていたが…倒れたイワークをボールに戻し、頑張ったイワークを労う。そしてシュンへと近づき、ニビジムを勝ち抜いた証のグレーバッジを差し出す。

シュンはグレーバッジを受け取り、タケシに挨拶しニビジムを後にした。

 

そして何となくジム戦を受けて勝利したシュンはニビシティでやる事はないのでポケモンセンターでナックラーの回復を済ませてニビシティを後にした。

オツキミ山を通り掛かり、そこに岩場が崩れていて地層が剥き出しになっているところがあり二つの化石が埋まっているのを見つけた。しかしシュンが見つけたと同時に偶然そこにいた化石マニアの男もその場にいて、色々と相談した結果……二つの化石をそれぞれ分ける事になった。シュンは『こうらの化石』をもらった。

オツキミ山を通過する途中にピッピと出会い、お腹が空いていたようで途中の森で採ったオレンの実をあげたら喜び、お礼にオツキミ山にある事で有名な"つきのいしを貰った。

オツキミ山を抜けたところで、辺りはすっかり暗くなり、そこで野宿し一夜を明かした。

 

シュンがマサラタウンを旅立ってから五日間──ニビシティから一番近い隣町のハナダシティへと辿り着いた。

 

ハナダシティはカントー地方北部に位置する街で通称『花と水の都』。

カントーガイドブックによると──カントーにあるジムの一つハナダジムがあり、みずタイプのジムがある。

早速シュンはポケモンセンターで回復を済ませるとガイドブックに載っている地図を頼りにハナダジムへと向かう。曲がり角を曲がるとそこにはドーム型のピンクと黄色の屋根に大きなジュゴンの飾りの建物があった。ぱっと見ジムには見えないが看板にはハナダジム確かにあるので、こういうジムもあるのかな?と思いジムの中に入る。

すると受付には誰もおらず──ジムの奥から歓声が聞こえてきたので入ると、そこでは三人にの美人の女性達が大きなプールでシンクロショーを行っており、アナウンスによるとハナダジムのジムリーダー、美人三姉妹によるシンクロ水中ショーであり、最初は三姉妹だけのシンクロショーだったが……次第にジムのみずタイプのポケモンも参加するショーに変わり、一通りの演目が終わると観客からの大歓声が木霊した。

 

シュンも確かに素晴らしいショーだったと思うが…シュンの目的はジム戦、客席にいたジムのスタッフらしき人にジム戦がしたいのだと話すとショーが終わるまで待っていてもらうようにお願いされた…仕方なくシュンはショーが終わるまで待ち、一時間後……素晴らしい水中ショーに大喜びの観客達の拍手が三姉妹に送られ美人三姉妹達は拍手に笑顔で手を振って答えながらショーは終了した。

今日のショーは終了ということで早速ジムのスタッフに案内されて下の大型プールの方まで行くと、そこでは既に話しが伝わっているのか…ハナダジムのジムリーダーの三姉妹が待っていた。

 

金髪に赤い水着のお姉さんが長女のサクラ、青髪に緑の水着のお姉さんが次女のアヤメ、桃色の髪に黄色の水着のお姉さんが三女のボタン、ハナダジムの美人三姉妹と有名らしい。

 

ジムリーダーなのになぜシンクロをしているのか尋ねると…趣味と言われて美女がビジョビジョなどと自分でギャグを言って笑い…シュンは思わずポカーンとしてしまう。

シュンが自分達のギャグで言葉を失っている事に気づいた三姉妹は嫌な汗を流しジムスタッフの冷ややかな視線に気づいて、気を取り直すように咳払いをすると早速、ジム戦の準備をする。今回のフィールドは大型プールの上に幾つかの陸地のブロックが浮かんでいるフィールドであり、ニビジムのフィールドとはやっぱり違うんだなと思うシュン。

ジムによってジムリーダーの使うタイプが違うように…フィールドもそのポケモンに合わせたフィールドになっている。

 

そしてジム戦が始まる……シュンはプールの前までいく…反対側には今回のジム戦の相手は長女のサクラさんだ。

 

審判はジムスタッフ…使用ポケモンは一体……全てのポケモンが戦闘不能になったら試合終了という一般的な公式ルールでジム戦が始まる。

サクラのポケモンは"きんぎょポケモンアズマオウ、シュンはヒトカゲで挑む。みずタイプのジムに"ほのおタイプのヒトカゲで挑む事を呆れられたりしたがシュンは気にせずに試合が始まる。

 

アズマオウはプールを縦横無尽に泳ぎ回りながら陸地にいるヒトカゲへと迫る…角を光らせて"つのでつくでの攻撃をヒトカゲは交わす。

アズマオウの水に潜っては別方向から繰り出す攻撃をヒトカゲは余裕を持って交わす…ここまで来る間にしたメロエッタとの特訓で 身体能力も動体視力も鍛えられており、余裕な動きで交わしていく。

 

その動きを見て、あのヒトカゲの身体能力が高く ただ無謀に"ほのおタイプのヒトカゲを出したのではない事にサクラや客席で試合を見ていたアヤメやボタンも気づく。

しかしフィールドを見るとサクラは可笑しな事に気づいた。避けられているとはいえ……攻撃をしていたはずのアズマオウが逆に傷ついているのだ。

ヒトカゲがアズマオウの攻撃を交差する時に"ひっかくで攻撃しているのだ。そのためダメージが少しずつ蓄積していきアズマオウは傷ついていきサクラが気づいた時には体が傷だらけでアズマオウはダメージで息を荒げていた。

アズマオウが追い込まれている事に焦ったサクラは一気に勝負を決めようとヒトカゲに効果抜群の"みずタイプの技、たきのぼりを指示し、アズマオウはフィールドの水を利用しその勢いのままヒトカゲに向かっていく。

ヒトカゲはシュンを信じており合図を待っている……そしてアズマオウが迫る瞬間に──シュンが『今だ!』と叫ぶとヒトカゲはアズマオウの"たきのぼりをギリギリまで引き付けて交わし、そこに切り札の"かみなりパンチを指示、ヒトカゲはかみなりパンチでアッパーをアズマオウに喰らわせる。

ここまでに来る途中のメロエッタとの特訓で"みずタイプへの切り札として"でんきタイプの技"かみなりパンチを覚えさせていたのだ。効果抜群の技がクリーンヒットしその一撃でアズマオウは戦闘不能になりシュンの勝利が宣言された。

三姉妹はこの結果を予想外だと言うように驚いていたが…審判をしていたジムスタッフはこの結果に納得していた。何故ならハナダジムのジムリーダーであるはずの三姉妹は最近、水中ショーの経営や練習に集中しており、ジムの事を疎かにしていたからだ。

ジムリーダーとして自身のポケモンのバトルのトレーニングを怠ったりしていたからである。普通にジムリーダーなら自分のエキスパートのタイプの苦手なタイプの対策や、例え苦手なタイプの技を受けたとしても……簡単には戦闘不能にならないくらいに鍛えているのが普通であり、この結果はジムリーダーとしての責務を怠った三姉妹の責任である。

 

シュンは苦手な水の上でも怖がらずに頑張ってくれたヒトカゲを優しく誉めるとヒトカゲも喜んで尻尾を振ってシュンにじゃれつく。

サクラは戦闘不能になったアズマオウを労いボールに戻すと二人の妹を引き連れてシュンの元へと行き、ハナダジムを勝ち抜いた証、ブルーバッジをシュンに進呈する。

シュンは礼を言ってブルーバッジを受け取り、サクラと握手を交わした後に別れの挨拶をしてハナダジムを後にした。

 

 

こうしてオーキド博士から初めてのポケモンを貰い、ポケモントレーナーになったシュンはトレーナーとして何を目指し、何を目標とするのか定まらないまま……取り合えず幼馴染み達が目指すポケモンリーグ出場のために必要なジムリーダーへ挑戦する事にして、マサラタウンを旅だってから五日間と短い日数にニビジム、ハナダジムのジムバッジを手に入れた。

元々シュンの持つポケモントレーナーとしての天性の才能と、メロエッタによる特訓のおかげでヒトカゲやナックラーも急成長し、カントーのジムの中でも比較的難易度の低いと云われるニビ、ハナダジムをこの短い日数で突破することが出来たのである。

 

そしてニビジムに続いてハナダジムを勝ち抜きバッジを手に入れたシュンはハナダシティを後にして…次の町を目指しながら考えていた。

夢もなくポケモントレーナーとして何を目標とし、何を目指すのか…トレーナーとしての夢や目標を探すか…ポケモン達と他の道を探すか…ポケモンを育てるブリーダー、それに近い育て屋さん、主にホウエンやシンオウ地方で開催されている、ポケモンや技の美しさやかっこよさを競い自身のポケモンの魅力を引き出す大会『ポケモンコンテスト』に参加するコーディネーターなど、ポケモンと深く関われる物はあるし、それ以外でも目指せる物はある。

シュンはハナダジムを後にした日からもメロエッタのアドバイスを受けて…ヒトカゲとナックラーを順調に育てレベルアップさせながら考えていた。

 

そしてシュンがマサラタウンを旅だってから十日間が経過したある日……シュンはメロエッタとディアンシーに旅だった日からずっと考えていたこと、その答えを告げる。

シュン達はハナダシティを出発し、次の町を目指す途中で夜となり その森でみんなで野宿する。テントを立てて、焚き火を燃やし野宿の準備をして、みんなと晩御飯を食べている。

 

「美味しいですわマスター♪」

「そうですね!」

「カゲ!」

「ナック!」

 

みんなもシュンが作ったシチューやポケモンフーズを美味しそうに食べてくれている、シュンは両親に捨てられてから自分の事は自分でするために料理を幼馴染みの母親から教わっており、そんなに難しい調理でなければ大抵の料理は出来るようになっていた。自分が作ったシチューを美味しそうに食べてくれるみんなを微笑ましく見つめて…シュンもシチューを食べながらマサラタウンを出発してからずっと悩んでいたことをみんなに話し始める。

 

「みんな……ちょっと聞いてほしいことがあるんだ…」

 

シュンは食事中のメロエッタ達に…悪いと思うも……自分の話しを聞いてほしいと言う。

 

「なんですの?」

「どうしたのですかマスター?」

「カゲカゲ?」

「ナック?」

 

メロエッタ達は話しがあると言われたので、シュンの方を向いて話しを聞く体勢になる。

 

「…うん……みんなには話したかな?ぼくは昔、両親に捨てられて…きみたちと出会うまで一人で暮らしていたんだ……」

 

シュンは未だに自分が二度捨てられたことを知らない。シュンを育ててくれた両親が本当の両親だと思っている。

シュンを拾ってくれた両親はシュンが大きくなり心がきっちりと成長したら自分達は本当の両親ではなく…拾われたことを打ち明けるつもりだったがその前にシュンの前から消えてしまった。事情を知るマサラタウンの人達も二人に拾われ幸せだったシュンに捨てられていたことは内緒にしていた。そしてシュンが一度ならず、二度も捨てられた今、そのことを伝えることは計り知れないショックを受ける事は分かっているため言えないでいた。

 

「はい…聞きましたわ。その事が原因でマスター、あなたは悲しみ、心に深い傷を負ってしまい…あまり感情を表に出せなくなってしまったのでしたわね」

「幼いマスターを身勝手に捨てたこと…本当に許せません!」

 

ディアンシーとメロエッタは最初 シュンからその話しを聞いた時はシュンの両親の身勝手さに怒りを露にして、両親に捨てられた事で心に深い傷を負ったシュンを哀れんでいる。

 

「…二人の言う通り……捨てられたことは本当に悲しかった……なんでぼくは捨てられたのか……愛されていたと思ってたんだけどな……」

 

シュンは両親に捨てられたことは本当に悲しくて心が深く傷ついてしまった──心から感情という色が抜け落ちてしまう程に──。

なぜ自分は両親(儀)に捨てられてしまったのか……今でも目を閉じればあの時の楽しく幸せだった両親との思い出が浮かぶ……愛されていたと思っていた……それなのに……。

 

「それから……辛く悲しい日々を過ごした……けどあの日、メロエッタとディアンシーに会えたから…今のぼくがいるんだ。二人に会えて本当に良かった…」

 

両親に捨てられてからシュンは感情という色が抜け落ちてしまい、世界が全て無色に変わってしまった程に辛く悲しく絶望し…無機質に日々を過ごしていたが……ある日、メロエッタとディアンシーに会えたから…少しずつ心の傷が癒えてきて…完全に立ち直ったわけではないが……少しずつ前に進むことを決意した。

 

「…今はまだ…両親に会いたいのか…どうか分からない……」

 

シュンは自覚はないが…自分を捨てた両親のことを心のどこかで恨んでいるのかもしれないという感情が奥底に潜み、現在は両親に会いたいのか…どうかは分からないでいた。

 

「でも…どうしてぼくを捨てたのか知りたい……どこにいるか見当もつかないけど……ぼくが有名になったら…両親はぼくに会いにきてくれるかもしれない……」

 

愛していた両親に捨てられて今は両親に会いたいのかそうでないのか悩むシュンだが……どうして自分を捨てたのかは知りたいと思い、両親の行方は見当もつかないが──有名になれば自分に会いにきてくれるかもしれないと一部の望みを賭ける。

 

「ぼくがトレーナーとして有名になれたら……チャンピオンかトップコーディネーターになれたらもしかして……まだ目指すと決めたわけじゃないけど…」

 

シュンがポケモントレーナーとして有名になれば……チャンピオンやトップコーディネーターになれたら両親が自分に会いにきてくれるかもしれないと思った……まだ完全に目指すと決めたわけではないが……静かにシュンの話しを聞いていたメロエッタ達は……。

 

「なるほど……どちらもトレーナーとして最高の称号ですし、もしマスターがどちらかになれたら思惑はどうあれ…マスターの両親が会いにくる可能性はありますね…」

 

メロエッタもシュンの考えに同意し、どちらもポケモントレーナーとして最高の称号と言えるので…もしもシュンがどちらかになれたなら……両親の思惑はどうあれ……会いにくる可能性はある──。

 

「しかしどちらも簡単になれる物ではありませんよ。チャンピオンになるには…ポケモンリーグで優勝し、チャンピオンリーグで、四人の実力者『四天王』を倒し、その上に君臨するチャンピオンを倒さないといけません……」

 

ポケモントレーナーの頂点──『チャンピオン』──各地方にあるリーグ公認のジムリーダー達に挑戦し8つのジムバッジを集めてポケモンリーグに挑戦し優勝して、四天王やチャンピオンに挑める『チャンピオンリーグ』に出場し、四天王とチャンピオンを倒すという超難関な関門に挑まなければならず……並大抵の努力では絶対に叶わない夢である。

 

「そしてトップコーディネーターになるには…様々な町で再開されるコンテストで優勝し五つのリボンを集めてグランドフェスティバルに出場し優勝する事でトップコーディネーターと呼ばれるようになります…」

 

ポケモンコンテストに参加するコーディネーターが目指す──『トップコーディネーター』──各地のコンテスト会場で大会に参加して優勝して五つのリボンを集めたコーディネーターだけが参加できる夢の祭典『グランドフェスティバル』で優勝という栄光に輝いた者だけがコーディネーターの頂点という称号を得る。

 

「と…この冒険ガイドブックに書いてあります…」

 

ポケモンリーグ公式『ポケモントレーナー冒険ガイドブック』…トレーナーが目指す物のページに書かれている事をメロエッタがシュンに説明してくれた。

 

「うん…どっちも果てしなく厳しく困難なのは分かってる……まだどっちになるかは決まってないけど……それでもトレーナーとして有名になるには…どちらかしかないと思う…」

 

チャンピオン、トップコーディネーター……どちらも果てしなく遠く厳しく困難な道であり、なるには生半可な努力と覚悟では到底目指せず、途中で諦めてしまう者が大半である。

シュンもそんな事は分かっており、まだどちらになるかは決めてないが……それでもトレーナーとして有名になるには…そのどちらかしかない。

 

「…どっちを目指すにしても…果てしなく困難で、これまで以上に厳しい鍛練をして強くならないといけない…ぼくもポケモンについてもっと勉強したり、バトルの腕も磨かなくちゃいけない……」

 

どちらを目指すにしても……果てしなく困難でありこれまで以上に厳しい鍛練をして体を鍛え技を磨き強くならないといけない、ポケモンだけでなくシュンも…ポケモンについてもっと知識をつけ、自分のポケモンを生かせるバトルをするためにバトルの腕も磨かなくてはならない……、戦況を見抜く力、作戦や戦術を瞬時に立てる思考力、自分のポケモンの状態や相手のポケモンの技や状態、行動を読み取るための観察力と判断力、バトルに勝つために時に自分のポケモンに辛く残酷な戦術を取らないといけない時もある……その時のために覚悟しておくために強い心力も必要である。他にもまだまだシュンに足りない物はたくさんある……もちろんポケモンと信頼と絆を結ぶ事も大切である。

 

「でも…信頼するみんなと一緒なら…どんな困難でも乗り越えていけると思うんだ……とても厳しい道になると思う……けど…みんなぼくについて来てくれるかな…?」

 

だけどそんな困難な道でも…メロエッタやディアンシー、シュンの始めてのポケモンのヒトカゲ、シュンが始めてゲットしたポケモン"ナックラー……信頼するみんなと一緒なら…どんな困難でも乗り越えていけると思い、少し不安そうにしながら…みんなについて来てくれるかなと尋ねる。

 

「わたくしはどんなことがあろうとマスターに着いて行きますわ♪」

「わたしもです。確かにどちらを目指すにしても困難なのは間違いありません……ですがマスターと一緒ならどんな困難も乗り越えていけるはずです、わたしも一緒にがんばります」

「カゲカゲ♪」

「ナック♪」

 

シュンは自分の目的のために目指す物について来てほしいとお願いすると…ディアンシーは微笑み、どんな事があろうとシュンに着いて来てくれると言ってくれた──メロエッタもどちらを目指すにしても困難だが…シュンと一緒ならどんな困難でも乗り越えていけると信じており、自分も一緒に頑張ると言ってくれた。

もちろんヒトカゲとナックラーも笑みを浮かべて頷いてくれた。

 

「ありがとうみんな!……これから一緒に頑張ろうね」

 

シュンは自分の目指す物について来てくれるメロエッタ達に嬉しくて笑顔でみんなに…これから一緒に頑張る事を誓う。

 

「ですが…どちらを目指すにしても手持ちのポケモンを増やさないといけません。わたしとディアンシーはわたしの力でボールの機能を封じているので手持ちには含まれません。なのでトレーナーの最大限持てる6体のポケモンを保持出来ますよ!」

 

メロエッタは自分の力で自身とディアンシーを除いて…ポケモントレーナーが持つ事の出来るポケモンの上限…6体まで保持出来ることを説明する。

 

「少し待っていてくださいねマスター」

 

「えっ!どこに行くのメロエッタ?」

 

メロエッタが突然どこかに飛んで行こうとしているのでどこに行くのかと尋ねる。

 

「すぐ戻りますので…待っていて下さいねマスター」

 

メロエッタはシュンに直ぐに戻ることだけ伝えて空高く上がって姿を消した。

 

「消えた…!メロエッタはどこに行ったの?」

 

「テレポートですわマスター。心配ありませんわ メロエッタならすぐに戻ります」

 

ディアンシーはシュンにメロエッタはすぐに戻って来るから心配ないと言う。

 

シュン達はメロエッタがどこかに行ってから数十分……夕御飯を食べ終わり、食器などの後片付けをしていると……メロエッタが戻ってきた…-手には何かを抱いている。

 

「マスター!ただいま戻りました…」

「チュチュ……チュリネ!」

 

メロエッタは戻ったことを伝えてシュン達のところに下りてくる……メロエッタが抱いているのは……黄緑色の頭に葉っぱの生えた小さいポケモンだった。

 

「おかえりメロエッタ!それで…どこに行ってたんだい?それにそのポケモンは?」

 

シュンは帰ってきたメロエッタにどこに行っていたのかを聞き、メロエッタが抱いているポケモンは何なのか尋ねる。

 

「えぇ…わたしはマスターの目指す物のために手持ちを増やしておいた方が良いと思い、マスターに相応しいポケモンをと探しに行っていました。わたしのオススメのくさタイプで可愛いポケモンです。しかしそのポケモンはカントーにはいないので…その地方までテレポートで行って探し、その中から特に強く可愛い者に着いて来てもらったわけです♪」

 

メロエッタはシュンにどこに行っていたのかとその目的を説明する──シュンの手持ちを増やすためにメロエッタがオススメのくさタイプの可愛いポケモンを連れてきたのだと言う。

するとメロエッタの腕からシュンに向かってそのポケモンが飛び着いて来る。

 

「チュチュ~~♪」

 

「おっと!このポケモンって確か……チュリネ…だよね?」

 

シュンは前に他地方のポケモンの事が載っている本でイッシュの項目でそのポケモンを見たことがあり……チュリネの事は知っていた。

しかし全部のポケモンを覚えているわけではなく…ナックラーの事は分からなかった。

 

「えぇ、マスターの言う通りそのポケモンはチュリネ──。主にイッシュ地方に生息しているポケモンです。しかもその子は珍しい色違いですよ!」

 

メロエッタはシュンにチュリネについて説明してくれる──。

 

「うん…前に本で見たのと色が違うのは分かるけど……どうして初めて会ったばかりのぼくにここまでなついてるの?

「チュリチュリ~~♪」

 

シュンは前に本で見たチュリネと色が違うのは分かっていた──目は青く体の色も明るい黄緑色と通常種とは違う──それよりもシュンが気になったのは……初めて出会ったばかりのチュリネがどうしてここまで自分になついているのか気になっていた。

 

「それはここに連れてくる時にマスターの素晴らしさをすり込んでおいたんです♪さぁ、マスター チュリネをゲットしてください!

 

メロエッタはチュリネが初めて出会うシュンに物凄くなついている理由をシュンに説明する。

 

「すり込んだって……まぁいいや。チュリネ ぼくと一緒に来てくれるかい?」

 

シュンはメロエッタの言葉に呆れながらも…サイドバックからモンスターボールを取り出してチュリネに一緒に来てくれるかいと聞く。

 

「!!チュチュ~~!チュリ~♪」

 

シュンがチュリネを仲間に誘うとチュリネは喜び笑顔で頷いて、シュンの持つモンスターボールのスイッチに触れて…そのまま揺れることなくボールの中へと吸い込まれてポンッ!と音がなりチュリネをゲットしたことを知らせる。

 

「よし!チュリネ ゲット。そして出て来て チュリネ!」

 

「チュチュー!」

 

シュンはチュリネをゲット出来たことを喜び、チュリネをモンスターボールから出す。

 

「ということで──新しく仲間になったチュリネだよ!みんなも仲良くしてね」

 

シュンは新しく仲間になったチュリネをみんなに紹介し 仲良くするようにお願いする。

 

「改めて──よろしくお願いしますね」

「よろしくですわ。仲良くしましょうね♪」

「カゲカゲ!」

「ナック!」

 

メロエッタは改めてよろしくと挨拶し、ディアンシーも仲良くしましょうねと微笑み、ヒトカゲとナックラーもよろしくと挨拶をする。

 

「チュチュ~♪ チュリ~♪」

 

チュリネも嬉しそうに笑顔でみんなに挨拶する。

 

「よし、新しい仲間も増えたし──明日からみんなで強くなるための特訓開始だ!」

 

「「おぉ(ですわ)!!」」

 

「カゲカゲ!」

「ナックゥ!」

「チュリ!」

 

新しい仲間も増えて心機一転!!明日からみんなで強くなるための特訓開始だ!と気合いを入れるとみんなも気合いを充分に頷いてくれた。

 

「それじゃ今日はもう寝ようか」

 

シュンは明日からの特訓のために鋭気を養うために今日はもう休もうとみんなと一緒に寝ようとテントの中に入る。

 

「おやすみ──みんな……」

 

「おやすみなさい──マスター……」

「おやすみなさいですわ──マスター……」

「カゲ……」

「ナック……」

「チュチュ……」

 

シュンはテントの中で横になり毛布を被る……メロエッタとディアンシーはシュンの左右で寄り添うように眠る……ヒトカゲは尻尾を抱えてテントに寄りかかり眠り、ナックラーはシュンの足元で丸くなって眠る……チュリネはシュンの胸の上で眠る。

明日から強くなるための特訓をするために…今日はみんなでゆっくり眠るのだった。

 

 

 




──ミニコーナー──

主人公と手持ちポケモン&旅の記録

シュン(10)

10歳になり、オーキド博士からヒトカゲをもらいマサラタウンを旅だった。
その途中でホウエン地方のポケモン──ナックラーと出会い仲間になる。
マサラタウンを旅だった四人のトレーナーの中で一番早くトキワシティに到着、そのままトキワの森で甲冑のトレーナーとヒトカゲで戦い初めてのバトルで勝利。
メロエッタとの特訓で強くなり、ナックラーでニビジムのタケシに勝利してグレーバッジを獲得、続いてヒトカゲの頑張りでハナダジムの美人三姉妹"長女のサクラに勝利してブルーバッジを手に入れた。
マサラタウンを旅だってからメロエッタとの特訓のおかげもあり、この短い日数で二つのバッジを手に入れる事が出来た。
そしてシュンはメロエッタの連れてきたチュリネを新たに仲間にして自分の目的のためにトレーナーとして有名になる事を決意し、強くなることを誓うのだった。

メロエッタ(♀)
ディアンシー(♀)

この小説ではメロエッタ達は♀という設定にします。

手持ち

ヒトカゲ(♂)

1、ひっかく
2、ひのこ
3、きりさく
4、かみなりパンチ

ナックラー(♂)

1、かみつく
2、だましうち
3、あなをほる
4、すなじごく

チュリネ(♀)

1、すいとる
2、ねむりごな
3、マジカルリーフ
4、しびれごな

現在シュンが獲得しているバッジ

1、グレーバッジ
2、ブルーバッジ

少しずつ話しを進めていって好きなポケモンをどんどん出していきたいと思います。

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