見て来ましたレジェンドファイナル!よく出来たストーリーとレジェンドライダーの登場に胸が躍りました!
そしてアンクの復活シーンでアンクゥゥゥウ!と、思わず叫びたい気持ちをグっと堪えたのは自分だけでないと確信できます。
悠達が突如現れたイマジン達に苦戦を強いられている頃、夜の国・戦王領域を襲撃し大体的な損害を与えたBABELのメンバーは、当初の目的を果たしたものの相手が相手なだけに自分達の損害も軽いモノではいかなかった。
ソーサラーこと大臣と呼ばれる男は今書斎にて何かの作業をしている最中であった。今の彼の姿は膝元まであるナイトウェア纏い、何時ものキッチリとした紳士風の格好では無い。その理由は隙間から見える包帯が今の大臣の体の様子を物語る様に巻かれているのが見える。
包帯の巻かれ具合から相当深手の重傷を負ったと見える。そんな状態にも関わらず彼は一心不乱にペンの手を休めず書き留めている。
そんな彼が手を止めたのは、後ろで扉の開く音が聞こえた時だった。
「ラヴァーですか、まだ安静にしないと傷が開きますよ。」
「この程度の怪我で一々寝てられないわよ。これなら地獄の闇稽古の方がよっぽど酷かったわ。」
「なんですかその闇稽古と言うのは…?」
「聞きたい? 今でもゾッとする程の畜生のやる扱きの詳細。」
「……遠慮しときます。」
書斎に入って来たラヴァーも相当の深手の傷を負ってる様で体中に包帯が巻かれ左腕にギプスを嵌めた状態であった。大臣はラヴァーの言っていた闇稽古と言うワードが気になって質問したが、あまりの内容に今手掛けている図面の細かな方式を消えないよう聞く事をやんわりと断った。
「ていうか、そういうアナタこそ絶対安静でしょう。 なのにそうやってココに籠ってはただ一心にヘンテコな絵を描いて…。」
「このヘンテコな絵の出来次第で我々の苦労が報われるのですよ。
私は全治三か月と魔力の殆どを消費。アナタは全治に四か月。ジャッジに至ってはドクターの居ないこの現状下で、ストックの体8割は失い大人しくしてる始末…。
流石に一国と真祖相手に三人で良くやれたと今でも思いますよ。」
「そうねぇ……ホントに血が滾る最高の戦いだったわ。あれでこの傷なら、対等なモノね。」
「………私には到底分かりませんねえ。武道を歩む人の気持ちは…。」
真祖との戦闘思い出してか、高揚に浸ってるラヴァーを大臣は遠目で眺める。自分とは正反対と思える位、武に真っ直ぐな彼であるが少なくともあの戦闘時、僅かであるが連携して真祖を追い詰めた三人の絆は最初と比べれば深くなっている。
あの傲慢な態度のオーディンも自分の考えた策に素直に応じてくれた。仲間を二人失い戦力と戦意が大きく欠けてしまったと懸念していた時期があったが、あの時の戦闘で窮地に覆いながらも確かな手応えを感じた。
その結果得たのが国に居た吸血鬼達の魔力と真祖の持つ質の良い魔力だ。デビル達にコツコツと集めさせていた今までの魔力と含め計画に必要な魔力は十二分に揃った。これで計画の第一段階は達成された。
そしてその次の段階は今大臣が手掛けている紙に描かれた如何様な文字と絵が描かれた文面が計画の鍵を握ると言っても良い重要な作業なのだ。
だが傷を負ってる今の自分ではまだ城の石垣程度の構築しか出来ない。魔力も先の戦闘で無い今奪った魔力で補うという手もあるが折角苦労して手に入れた戦利品を出来れば計画の遂行を確実にするためになるべく減らすマネだけはしたくない。
ならば思いつくのは時間の経過で魔力を回復させるしかない。
ラヴァーやオーディンの回復も時間が掛かる。自身の魔法で万全の状態に治す為にも今は大人しくしている。それが大臣の決めた今後の行動だった。
(暫く会う事は無いでしょうが、勘が鈍られても困るので定期的に残ったロイミュードとファントムを街に放ちますか…。
まだ先の話しですが、来る時が来た際に、面白いゲームが出来る事を我々は心より待ち望んでいますよ。仮面ライダーの諸君…。)
「グァッ!!」
「ガッハッ!!」
『フン…。』
一方、街で起こってる騒動の原因である正体不明のデスイマジンと配下であるモールイマジンの軍勢を相手していた武神鎧武とビーストは未だイマジン達に攻撃が通らない謎を抱えたまま苦戦を強いられている。
手に持つ鎌を振るって武神鎧武、ビーストを諸共薙ぎ払い倒れ込む二人の前に悠々とした態度で佇むデスイマジン。
後ろに控えてるモールイマジンはデスイマジンが二人をあしらう光景を眺めているだけでおり、手を出す必要性など無いと言わんばかりの静観を決め込んでる。
「イツツ…マジで、どうなってんだよ? イマジンと言い、コッチの攻撃は全ッ然ッ、効いてないし!」
「BABELの奴等が造った怪人か………あるいはヤツか…。
どっちにしろこのままじゃいい様にやられる始末だ。」
「どうすんのさ? こんな奴等相手にどうやって戦うの?」
「………一か八か、デカいのかますぞ。」
<< カチドキ! >>
武神鎧武が取り出したカチドキロックシードを見てビーストは察した。
通常の攻撃が通じないならばそれを越す威力を持つ技をぶつける。ビーストのキックストライクがモールイマジンに通じないのを考えて同時攻撃での必殺技だ。
ビーストはハイパーリングを嵌めながら武神鎧武へと話し掛ける。
「もしこれでも通じなかったら?」
「俺がエターナルになって、奴等を凍らせて動きを止める。それでダメなら超重加速だ。お前はこの戦闘のデータをクリムに見せて弱点を見つけろ。」
「また損な役割を…。」
「お前じゃそんな芸当出来ねえだろうが…いいか、タイミング勝負だぞ。」
「言われずとも任せろっての!」
<< カチドキアームズ! いざ・出陣! エイ・エイ・オー! >>
<< HyHy-Hy-HYPRE! >>
二人は強化形態、カチドキアームズとビーストハイパーへ変わるやすぐにそれぞれの武器を取り出してロックシードとリングを嵌め込む。
<< LOCK・ON! >>
<< HYPER! MAGUNM STRIKE! >>
『…無駄な事を。』
「無駄かどうか…!」
「これでも味わってから言え!」
二つの銃口に高エネルギーが集まりつつもデスイマジンはその余裕を崩さない。
一切の動きが無くただ像然と立ち尽くす姿を前に、二人は目も声も合わせずに引き金を引いた。
<< カチドキチャージ! >>
「ッ!」
「喰らぇえッ!!」
放たれたエネルギー砲撃と獅子の魔力弾が同時にデスイマジンへ着弾される。
寸分の狂いも無く同時に放つ事が出来たのは長い戦いで得た二人の連携の技術によるものだ。そんな二人が放った必殺技はデスイマジンに直撃した。幾ら上級の怪人でも進化形態のライダー二つの技を喰らえばノーダメージなどまず無い。
立ち昇る爆炎が次第に晴れて行き。その結果が明らかになる。
二人は警戒を怠らず銃口を下げずむしろもう一発叩き込む勢いである。
だからこそ奇襲気味に来た攻撃に反応して跳んで回避した。
「チィ!」
「マジか!!あれでもダメなのかよ!?」
二人が忌々しげに見た先には健在のデスイマジンが爆炎の中から姿を現わした。
後から続いて来るモール達も列を強いて炎をバックに進んで来る光景は、正に地獄の軍団とも言える。二人にとって非常に良くない状況である。
「秋。手筈通りだ、お前は撤退しろ。俺はコイツ等の動きを止める。」
「でもよぉ。こんだけの数一人で…。」
「いいから行け!!見ろよ、団体さんコッチの都合お構い無しで来てんぞ。」
撤退を進める武神鎧武に難色を見せるビーストだが、武神鎧武の言ってる通りデスイマジン達の進行は止まらない。
だが、不意にデスイマジン達は立ち止まりその行動に二人は首を傾げる。
『…こんな奴等に構ってるヒマは無い。
お前達!早くこの街を破壊し尽くせ!!そうすればオレは、完全なる存在として生まれ変わるのだ!!』
デスイマジンが高々とモールイマジン達に指示を出すと、モール達は散らばり街の建物や公共物等のモノを次々と壊していく。
自分達の事など最早敵として見る価値の無い存在と見られる事に怒りを抱くよりも、二人はデスイマジン達の不可解な行動に疑問を抱いていた。
「悠兄さん…アレってもしかして契約果たそうとしてる?」
「…そう見えるが、所々気になるワード出て来たぞ。完全な存在とか…。」
「それがストレスの増大要因か。なら…。」
<< STAGE SELECT! >>
「ッ!? これは…!?」
「え?…え? えぇ!?」
『なんだ?』
突然の出来事にその場に居た二人とデスイマジン達は驚きを隠せずにいた。
自分達の立っていた場所が瓦礫に囲まれた街の中から、広大な森林の中に自分達は立っていたのだ。
足に伝わる土の感触やら鼻に着く木々の匂いに幻術や瞬間移動でもしたのか疑ったが、此方に近寄る足音がその考えを打ち切らせた。
悠達の通う学園の制服姿で此方に歩み寄って来る男。ハルナのクラスに転校生として現れた彩守 蓮司がポケットに手を入れた状態で二人とデスイマジンの間に入って来たのだった。
『何だ貴様は…貴様もそこの二人と同じくオレの邪魔する気か?』
「違うな。 オレはお前を、斬りに来た。」
『ハッ! 血迷った戯言を!』
「オイ!」
銃口は未だデスイマジンを向いているが、武神鎧武は突然現れた蓮司に対し警戒を向けていた。
「コレ、おたくの仕業? 何だこりゃ?一体何処に飛ばした?」
「黙れ。失せろ。」
「……あ゛?」
武神鎧武の質問に一切答える気の無い蓮司。振り返って刃物のような鋭い視線を二人に向けて放った。
「貴様等は邪魔だ。 もう一度言う。失せろ。」
「テメェ…。」
「ッ! ゆ、悠兄さん!!アレ!アイツの腰に巻かれてるの!!!」
「ッ!!」
ビーストが振り返った蓮司の腰に巻かれているモノに気付き指を指す。指された先にあったのは二人の知識には無い造形のドライバー。黄緑色が主体のピンクのレバーが閉じた状態で取り付けられたそれには、少なからず記憶があった。
「そのベルト…まさかお前が黒い仮面ライダー…?」
(? 黒?………あぁ。ゲンムの事か…。)
武神鎧武はこれまで二度襲撃を受けた黒い仮面ライダー、ゲンムの着けているドライバーと同じモノを見て蓮司がゲンムかと疑っているが、当の蓮司は武神鎧武の勘違いにコレといった反応を出さず再度デスイマジンと相対した。
「邪魔が入ったが…バグスター。貴様を斬らせて貰う。」
「バグスター…?」
蓮司が続けて放ったワードに首を傾げる武神鎧武達を差し置いて、蓮司は懐に手を入れる。
取り出して来たのはゲンムが使っていたゲームカセット型のアイテム、ライダーガシャット。だが以前見た時の黒一色では無く、鮮やかなシアンの色が施されたそれを蓮司は起動させた。
<< TADDLE QUEST >>
ガシャットの起動と同時に蓮司の背後に現れたスクリーンから宝箱が次々と辺りに散らばり出されると、蓮司はガシャットを顔の近くまで持っていき下向きにする。
「──変身!」
<< ガッシャット! >>
<< Let`s GAME! Mettya GAME! Muttya GAME! Whats your NAME?──>>
蓮司の周りを浮遊する様々なキャラクターのアイコンが現れ、蓮司はその中から西洋騎士を思わせるキャラクターのアイコンに手を触れる。
するとアイコンは蓮司の前に留まり、光が蓮司を包み込んでいき…。
「「……は?」」
<< I,m a KAMEN RIDER! >>
蓮司の変身した姿を見て思わず呆けた声が漏れてしまった二人。
アイコンと同じ騎士を思わせるデザインの頭部と左手に持つ盾はまだ分かる。が、問題はその体系だ。
とても変身前の体躯とは180°変わり果てた二頭身のずんぐりむっくりとした体形。明らかに戦闘が出来そうにない姿に二人は未だ開いた口が塞がらない始末だった。
「……え? 今、仮面ライダーって言わなかった?ねェ…?アレが?」
「あぁ……でもベルトもカセットも黒い仮面ライダーと同じだ。だとしたら多分あの姿は…。」
蓮司の変身した騎士は、手を翳すと変身時と同じアイコンが出現し、それを手にすると両刃の短い西洋剣となりデスイマジンを前に腰を落とし構えを取る。
「──ハァッ!!」
『ッ!!』
騎士はデスイマジン目掛けその体躯からは想像出来ない程の跳躍力で間合いを詰めて行き懐に入る。
完全に見た目に騙されたデスイマジンは騎士を懐に入れるのを許してしまい、すぐに振り払おうと鎌を握り締めるが、騎士の剣の方が早かった。
「セァアッ!!」
──”HIT!”──
『グァ──!!』
「ッ!攻撃が効いた!?」
騎士の振るった剣の一撃は武神鎧武達とは違い、HIT!と言う文字が現れデスイマジンにダメージが通った。
始めて通るダメージに隙が出てしまったデスイマジンに追撃を仕掛ける騎士は剣を振るう。
剣がデスイマジンを斬りつけるたびに出て来るHIT!の文字。その剣裁きは巨体な体躯からとは思えない程鋭く磨かれた業は相当の腕前と見える。
騎士の攻撃がデスイマジンを翻弄してくるにつれてデスイマジンの様子が可笑しくなり始めた。
体からノイズの様なモノが体を奔り、苦しそうに蹲り出すデスイマジン。その変化に騎士はいち早く動き出す。
「スゥゥ───ハァアッ!!」
『グゥ!?──ガ、ガァアァアッーーーー!!!』
瞬発力を活かしデスイマジンを通り掛けに一閃。鮮やかに斬られた個所は胴に横一文字にクッキリと残されるとそこから血の様にオレンジの粒子が噴き出してくる。
そしてデスイマジンから噴き上がる粒子の中から驚く事に人が出て来た。出ていた男性は警察官のようで制服を着た男性は気を失った状態で地面に倒れる。この光景に二人は驚きを隠せずにいた。
「人が!? もしかして、イマジンが憑依していた契約者!?」
「…いや、アレはもうイマジンじゃねえ。むしろあの粒子…。」
ビーストは出て来た警察官かの方に注目していたが、武神鎧武はデスイマジンから出て来たオレンジの粒子に注目していた。
記憶が間違って無ければあの粒子はゲンムが自分等に振り掛けていったのと同じ粒子。
(あの粒子…アレの塊があのイマジン達の正体だって言うのか…?)
傷口を抑え、粒子の流出を防ぐデスイマジンの前に壁となる様に立ち塞がり出すモールイマジン達。
多勢の敵を前に騎士は動じた様子を見せずに立っていた。
「感染者との切り離しは済んだ。これで問題無くお前等を斬れる…。」
手にしていた西洋剣を手放し、ベルトに付いてるレバーに手を掛けた。
「──段位・二段」
<< ガッチャーン!──LEVEL UP! >>
<< 辿る・巡る・タドル・メグル──TADDLE QUEST! >>
レバーを開くと、中央パネルから騎士の画が描かれたゲートを潜るとその姿を大きく変えていく。
二頭身だった体躯が四頭身のスマートな人型に、持っていた盾[リヴァ―サルシールド]は左腕に装着され、シアンをメインにしたボディスーツに纏われたアーマー。
剣と魔法の世界で冒険する勇者の物語”タドルクエスト”を題材としたRPGの戦士。
仮面ライダーブレイブ クエストゲーマーレベル2
姿を変えた騎士。仮面ライダーブレイブはベルトに手を翳すと、先程の西洋剣と同じくアイコンが現れ武器となって出現する。
先程の無骨な剣と違い、持ち手の部分にAとBのボタンが付いており刀身は燃え盛る炎の様な形をした剣だった。
<< ガシャコンソード! >>
「いざ、参る!」
手にした剣、ガシャコンウェポン・[ガシャコンソード]を手にしたブレイブはモールイマジン目掛け駆けだして行く。
迎え撃つモールイマジン達は、数の優勢を活かしながらブレイブへと攻撃を仕掛けるが。
「セェァアアッ!!!」
ブレイブの剣戟はモールイマジン達の数の有利を容易く払い除けていく。
鋭い一閃と共に奔る炎が次々とモールイマジンを切り裂き数を減らしていく。
その一連の光景を二人は…。
「悠兄さん…あれってもしかして……?」
「気付いたか…なぁ秋。お前生きてる頃見ていたライダーって、どこまでだ?」
「ドライブ。丁度マッハが出ていた所まで。」
「俺はその少し前だ……きっとアレは、俺達の知らないドライブ以降のライダーだ。
あのイマジンも、もしかしたら魔化魍みたいに特定の攻撃以外じゃ効かないタイプのヤツかもしれない…。」
「じゃあ今オレ達が出来る事は…?」
「……攻撃が通じない以上、無い。」
「マジかよ……じゃあオレ達黙って見てる事しか出来ねえってのかよ!?」
「…あのライダーシステムしか通用出来ないというのならそういう事になる。」
「チックショゥッ!…相手が魔化魍だったら納得するけど、イマジンだってのは分かってるのに…!」
「此方の攻撃が効かない以上どう喚いたって……いや、待て……イマジン…。」
「悠兄さん?」
「…アレが新種の怪人と言うのなら何故前の、イマジンの姿を…?
新種……怪人……コピー?……特性………………電王……もしかしたら…!」
「え!?ちょっと、悠兄さん!?」
武神鎧武は深く考える素振り見せた後、ロックシードを外して変身を解除した。
そして新たにライダーパスを取り出し、ガオウベルトを装着すると変身待機音が流れる。
「変身」
<< GAOH FORM >>
突如武神鎧武からガオウへと変えた悠の行動に未だ理解できないビーストは首を傾げるのを無視し、ガオウはガッシャーをソードモードへ組み立てモールイマジン達の元へ駆けて行った。
「ちょッ、悠兄さん!! オレ達の攻撃は効かないって今さっき言ったばっか…!」
「ドラァッ!!」
──”HIT!”──
「え?…えェッ!?」
「やはりか…!」
ガオウの振るったガッシャーの攻撃は後ろを向いていたモールイマジンを斬り、ダメージを与える事が出来た。
傷ついたモールイマジンを皮切りに、ブレイブにしかいかなかった目がガオウにも向けられて行く。
「え?え!? 何がどういう事!? 何で悠兄さんの攻撃が効くようになったの!?えェ!?………あ、もしかして…電王と同じ力の!?」
「そういう事! コイツがイマジンの姿をしてるからもしかしたらって、根拠もクソもねえ賭けだったけど!!」
──”HIT!”────”HIT!”────”HIT!”──
ガッシャーをガンモードにし、向かって来るモールイマジン達の急所を的確に撃ち抜く。
「電王と同じオーラエネルギーで動いてるコイツの攻撃なら通る。
コイツ等は姿、能力だけじゃなくて、倒された時の記録もコピーする実体の無い新種の怪人だって事だ!!」
「…何が何だかがその辺良く理解できないけど………取り敢えず、さっすが悠兄さん!!
倒す手が見つかりゃもう怖いもん無しだ!! よっしゃオレも…て、待てよ。
オレ、電王のライダーになれないから…。」
「お前の出番は、無い!!」
<< FULL CHARGE >>
「そんなぁ~~~ッ!?」
アックスモードへと組み替えたガッシャーにエネルギーを溜め、周囲を取り囲んだモールイマジン達を一掃すべく薙ぎ払ったガオウ。
自分に向かって来たモールイマジン達を全て撃破したガオウは、ブレイブの方へ目をやる。
ブレイブはガシャコンソードのBボタンを連打すると、刀身に炎を宿し集団で向かって来るモールイマジン達を纏めて斬り伏せてく。
右薙ぎ、切り返しの左を喰らわせモールイマジン達は爆散。残すのはデスイマジンただ一人になった。
デスイマジンは先程ブレイブにやられたダメージが回復したのか、堂々とし忌々しげな視線を向ける。
『貴様等ッ、 余計な邪魔をしてくれるな!』
「生憎とそうはいかねえんだよ、そんじゃさっきのお返し…”ジャキッ!”…あ゛?」
ソードモードのガッシャーを肩に担ぎながらデスイマジンへ向かうガオウの足を、ガシャコンソードを突きつけたブレイブが止めた。
「…何の真似だ?」
「手出し無用だ。 貴様は黙ってそこに居ろ。」
<< コ・チーンッ! >>
「ッ!」
「フッ!」
ガシャコンソードのAボタンを押すと刀身が炎の造形から裏返って氷の造形の様な刀身になる。
思わず下がったガオウだが、ブレイブはソードを地面に突き立てると地面がガオウ方へ向かいながら凍っていき、地面に足を着けた瞬間つま先からガオウの足が凍っていき、腰元まで氷に覆われたガオウの身動きは取れなくなってしまった。
「ッ! テメエ…!」
「大人しくそこで見ているんだな。」
ガオウの動きを封じたブレイブは単身でデスイマジンへ向かって行く。
順手に持っていたソードを逆手に持ち替えて斬撃を繰り出す。順手より剣を振るうスピードが上がる戦法で反撃する間を与えない。
鎌を前に防いでるデスイマジン、持ち前の技術でブレイブの剣戟を易々受けきっているが、二十の剣戟を受けたとこから自身の持ってる鎌に異変が生じてる事に気付く。
鎌の真ん中部分から凍り付いておりしかも次第に凍る面積が広がっていく。
やがてそれが自分が手に持っている所まで凍り付いていくと思わず手放してしまう。落とした鎌は地面に触れると、パキィィンと音を立てて砕け散っていった。
「ハァアッ!!」
『グウゥゥッ!!』
Bボタンを二回ほど押し刀身に冷気が宿ったソードで逆袈裟斬りを繰り出すブレイブ。
斬られたデスイマジンは、大ダメージと共に切り口から凍結しだしそれを見たブレイブはAボタンを押した。
<< カ・チーンッ! >>
「コレで終わりだ、バグスター。」
『グヌゥ…! 調子に、乗るナァァアァアア!!!』
「ッ!?」
怒りに触れたのかデスイマジンは雄叫びを上げると凍り付いていた体が次第に元の状態に戻り無手の状態でブレイブに向かって行く。
向かって来るデスイマジンにソードを振り降ろすブレイブ。だがデスイマジンは頭上に上げた腕で受け止め、残った腕の方でブレイブの胸部にストレートをかます。
思わず声を漏らし下がるブレイブに追撃を仕掛けるデスイマジン。ブレイブは繰り出される拳をソードの腹で
受け止めているが、パワーは向こうが上なのか押され出す。
攻撃する手を止めないデスイマジンは冷静が欠けたのか、高温の熱を有するソードの刀身を強引に掴みブレイブの動きを止めた。
仮面の下で目を見開くブレイブ。デスイマジンの手から煙と焼ける匂いが発せられるなか掴み取られたソードを奪われまいとするブレイブの隙を突いてデスイマジンは顔面を目掛け殴りかかって来る。
「ッ、クゥゥッ!」
咄嗟に片手を離し左腕に装着されてるリヴァ―サルシールドで拳を受けるが、相当の力が籠められており左腕にかなりの衝撃が走り後ろへと吹き飛ばされてしまう。
シールドにクッキリと殴られた跡が残り、胸に描かれてるゲージが三分の一ほど無くなっている。ブレイブは今一度改めて敵の力が最上級の力を有した敵である事を認識した。
「一筋縄ではいかないか…ならば。」
ブレイブはベルトのサイドに取り付けられてるホルダーから一本のガシャットを取り出す。
「この前の戦利品、使わせて貰おう。」
<< KING OF POKER BLADE >>
ブレイブがガシャットを起動させると、背後には歴代の仮面ライダーである青い剣士、ブレイドが描かれたアイコンの背景が浮かび上がった。
<< ガッチョーン──ガッシューン >>
<< ガッシャット! >>
「変身」
<< ガッチャーン!──LEVEL UP! >>
<< キング・キング!・キング!! KING OF POKER BLADE! >>
ベルトに挿さってるガシャットを取り換えレバーを開くと、ブレイブの変身時と同様にゲートを潜るとその姿を変える。
シアンのボディスーツは濃い青に変わり、胸のライフゲージはそのままだが、頭部の造形は元の騎士から変わりブレイドの赤い複眼と頭部の一本角が付いたモノとなったブレイブ・ブレイドゲーマーレベル2へと変わった。
ブレイブは左にガシャコンソード、右には新たにブレイドの固有武器である醒剣・ブレイラウザーの二刀流。
『そんな姿に変わった所でェ!!』
「セァアアッ!!!」
ブレイブは迫るデスイマジンの特攻を二本の剣で受け、流し、カウンターの要領でデスイマジンへ二刀の剣裁きを見舞わす。
そして二本の剣による突きを見舞わせ下がった所に、ブレイブはトドメを刺しに勝負を仕掛ける為、二本の剣を地面に突き刺す。
ホルダーから取り出したタドルクエストのガシャットをガシャコンソードの挿し込み口へ挿し、ブレイラウザーのカードホルダーを開くと、二枚のカードを取り出しラウザーに読み込ませた。
<< ガッシャット!──キメワザ! >>
<< スラッシュ──サンダー >>
再び手にした剣には猛々しく燃える炎と雷が奔りブレイブは走る。
<< TADDLE CRITICAL FINSH! >>
<< ライトニングスラッシュ >>
「ハァアアアッ!!」
『ッ!!』
炎と雷を宿した二刀の剣戟はデスイマジンの咄嗟のガードも容易く崩し、その体を容赦なく斬り付けていく。
デスイマジンの体に大きく炎と雷の宿った斬られた跡が刻まれ、オレンジの粒子が警官が出て来た時より夥しく吹き出ている。やがて粒子が収まるとデスイマジンはぐったりと肩を落とし、ゆっくりと後ろに倒れ、爆散していった。
<< 会心の一発! >>
<< GAME CLEAR! >>
デスイマジンが爆散していった跡から、空中に大きくゲームクリアーという文字のエフェクトが大きく出た後に現れたのは一本のガシャット。ブレイブは落ちて来たそれをキャッチすると、そこには”ZIKUU TOKYUU DEN-OU”
と書かれたガシャットを握り締める。
<< ガッシューン >>
ブレイブは変身を解除し、蓮司の姿へ。ふと後ろを振り返るとそこには同じく変身を解いた悠と秋の姿がそこに居た。
悠は蓮司の手にあるライダーガシャットに目をやり、蓮司にガシャットについて聞き出そうとする。
「…色々と。お前が誰なのか、さっきはよくも凍らせてくれたとか文句を言いたいがまず知りたいのは…。
ソレ、一体何だ?しかも見間違いじゃなきゃさっきイマジンの体から出て来たよなソレ?」
「………。」
「…チッ、何か言ったらどうだ? それとも直接顔合わせるのが怖いってか?あぁ?」
「悠兄さん悠兄さん、それもう完全にチンピラの聞き方だよ。」
悠の質問に答える様子の見えない蓮司に対し悠は感情を隠さず問い詰めるも一切効果ナシ。もはや強硬手段で聞きだそうとした時だった。
「そんなに知りたいなら、ボクが教えてあげよう♪」
「ッ!!」
「ッ! アイツ…!」
「へ?誰?」
声のした方へ三人が振り向くと、詰み上がった瓦礫の上に立っている黒ローブ、アベルが呑気に手を振りながらヤッホーと叫んでいる。
アベルの存在を知らない秋を除き身構える悠と蓮司。そんな剣幕な二人に対し、アベルは気にもしない様子で語り出す。
「さて、まずキミの知りたいソレについてだが、それはライダーガシャット。
ゲームの力を引き出して変身するのに使う、アイテムさ。」
「ガシャット?…ならやっぱり…。」
「そう! キミ達の知ってるライダーより後に生まれた仮面ライダーの力さ!そしてさっきのイマジンも…。
アレはキミの推察通り、デスイマジンと言うラスボスの記録を形にした怪人・バグスターだ!」
「バグスター…?」
「バグスターは新種のコンピューターウイルス。そのガシャットにプログラムされているゲームのキャラクターを実体化させる他に、人間に感染し、ストレス与え続けると、バグスターウイルスは増強し感染した人間の体を奪い取って完全体へとなれる存在なのさ!!」
「「ッ!?」」
「お? ビックリしてるねェ~? でもでも♪、本当にビックリするのはここから♪
今バグスターウイルスはゲームのキャラクターを実体させると言ったね? ではここでクエスチョン!
今彼が手にしているソレ!! それから導き出される衝撃の真実とは!?」
大袈裟な振りで問を出してくるアベルの態度に若干苛立ちを感じながらも蓮司の手にするガシャットに目をやる悠。
先程のデスイマジンから出て来た一本のガシャット。それには遠目だが、電王の姿が描かれている。そして蓮司が先の戦闘で使ったガシャットにはブレイド。アベルの言ったバグスターの特性とガシャットの存在を合わせると…。
「ッ!!……歴代のライダーを基にしたゲーム…そのストーリーに出て来るラスボス…!」
「正ッ解! そうまさに!さっきのデスイマジンは電王の物語に出て来たラスボス!!
ボクが振り撒いたバグスターウイルスは、歴代の仮面ライダー達が苦しめられたラスボス達のウイルスさ!!」
アベルの放った言葉に悠と秋は衝撃を隠せない。この世界にロイミュード、ファントムだけでなく彼等の知っているドライブまでの怪人、しかもその最上級たる各上の怪人の未曾有の脅威が知らない間に迫ってる事に。
一方で蓮司も予め知っているのか大した表情の変化は見られないが、元凶と言えるアベルにその怒りを向けていた。
「しかもしかも♪今回振り撒いたウイルスはボクの特別製でね、ちょっとしたルールを付け加えたんだ♪
バグスターの攻略に必要なのは、ガシャットの力とそのゲームの題材となったライダーの力。あ、でもキミの持ってるレジェンドライダーのロックシードは無効にしといたから、その辺は気を付けてね♪」
「ッ!? 何だとテメエ!!!
さっきから聞いてりゃ勝手に迷惑なモンばら撒きやがって!! 何が目的だ!?お前もBABELの一員か!?」
「アッハッハァ!! 目的ィ? そんなのは至って簡単♪実にシンプルな答えだよ!それは…。
ボクが、この舞台の総監督だからさ!」
「ハァ!?」
「これから起こる、喜劇と悲劇。それらのバランスを上手い事自然に作り出し、最高のスペクタクルを生み出す!一種の芸術家さ!!
それにはバグスターウイルスが最も都合が良かったからねェ。」
「ふっざけんな!!」
「そんな訳分かんないモンの為に、ここまでの被害を出しやがって…!お前ぜってぇ許さねぇ!!」
「ハハハ♪ 精々頑張って残り16体♪頑張って攻略してね♪ キミ達は舞台に重要な役者だからね…そんじゃ説明おーしまい!じゃあね♪」
「ッ!待てコラ!!オイッ!!」
アベルは黒いモヤに包まれその場から姿を消した。
後に残ったのは三人と瓦礫の積もった荒れ果てた街の光景。怒りと焦りの色が見えている悠と秋を除き蓮司はその場から何も言わず立ち去ろうとした。
「………オイ、待てよ。」
「………何だ。」
「ガシャットやバグスターについては、あのクソ野郎から聞いたお蔭で分かった。が、お前が何なのかって言う問題はあるんだが?」
「………彩守 蓮司。」
「あ゛?」
「お前の知りたがってたオレの名前だ。そしてよく覚えておけ、オレは……お前に変わって外道に堕ちた転生者達を斬る者だ。」
「あ゛ぁ゛? テメエ、何言ってやがる?」
「理解できないならそのままでいい…だがこれだけは言っておく…。」
振り向いた蓮司の目には刃物を思わせ様に鋭い眼光、敵意が籠められた視線を悠に向けていた。
「オレはお前を……この手で斬る為にこの世界に来た、と言う事をな。」
「ッ。」
「ハァ!? オイオイオイ!お前何言ってんだよ!?「それまで精々バグスターから隠れている事だな。」ってオイコラ待てや!!」
蓮司の放った言葉に反応した秋が喰ってかかるが、蓮司は相手にするまでも無いと体現するかのように去って行った。
残された秋は蓮司に初めて感じた憤りに、悠は先程の蓮司の言った事に僅かな違和感を感じていた。
(アイツ……何処かで……?)
「アーーーッ!もう!!なんだよアイツ!?
悠兄さんを斬るだぁ!?ふざけた事言いやがって!!」
「……アイツの事も気になるが、それよりも今はバグスターの問題だ。」
二人は戻って早々ラボの階段を下りていた。
秋は先程の蓮司の態度に相当怒りを抱いてるのに対し、悠は颯爽とバグスターに対する対処法を考えるが…。
「っとそうれもそうだ……でも、考えれば考える程絶望的なんですけどぉ…。」
「……今回ばかりは俺も同意だ。 相手が悪すぎる。」
新たに出現した怪人、バグスター。悠達がその存在に頭を抱えさせられている要因は最上級の怪人だけでは無い。
攻撃が通用するのはガシャットを用いて変身するライダーと、ゲームの題材となったライダーの、或いは同型の力でなければダメージが一切通らない。
現状一番変身するライダーの種類が多いのは悠だが、全てのライダーとなると全く無意味だ。現状どうやっても勝てない怪人は少なくとも6体だ。
今の所対処できるのはガシャットを持っている蓮司だけ、二人はプライドの問題か、蓮司だけにやらせて指を咥えるというのは許し難しであった。
だが一向に打開策の思いつかない重い空気の中、階段を下りてくる足音が聞こえだした。
「あぁ、やっぱり帰ってましたか。 どうしたんですそんな重い空気出しちゃって?」
「王女、ちょっと今深刻な問題が出来たんだ少し放って置いて…。」
「こ、ここが仮面ライダーの拠点ですか…まさかガレージの下にあったなんて…。」
「すっげえ…なんかまさに、秘密基地ってカンジのとこだな…。」
「………んん?」
ラ・フォリア以外に聞き覚えのある声が聞こえたので目を向けたら、呆然と辺りを見回している雪菜と驚きながらも若干目が輝いている古城が階段から降りてラボに入って来た。
「……オイ。王女。説明。」
「それがですねぇ、雪菜がどうしても悠に伝えておかなきゃいけない事があったらしくて、それで待って居るなか中々コッチに来なかったから此処にいるモノだと思って…。」
「だからって入れるなよ、ここ一応重要施設だぞ!?」
「あら?私此処で金剛達とお茶会したり、暁達とかくれんぼで遊んでますけど?」
「…後でやる事がまた増えた…で?一体何を伝えたいって、オォイイッ!!」
「ヒャ!!」
悠に伝える事があるという事で雪菜へと話し掛ける悠だが、雪菜の手に調整の為置いておいたロックシードが。
雪菜は悠の大声に驚いたのかその拍子でロックシードの開錠ボタンを押してしまい、背後にクラックが。
「な、なんですかコレ!?は、灰原先輩!?」
「ヌォォオオオッ!?」
なんとかインベスが出る前にダッシュで雪菜の手からロックシードを奪い取り閉じる悠。丁度クラックから出ようとして来たライオン型のインベスが手を伸ばしていたが、ギリギリセーフで間に合った。
「ハァ、ハァ、ハァ…なぁああにやってんだぁお前はぁ!?」
「ヒッ…あの、その…き、気になる錠前が目に入ったので、つい…。」
「つい、でインベス呼び出すか!!やたらめったら興味が在るからって弄るな!!ココ危険なモノ一杯あん”ゴォォオオオッ!!”だ、から…。」
「おおぉぉおおおッ!?!?!? は、灰原ッ!こ、コレ!!どうやって止めんだ!?」
「お前も何やってんだァァアアア!?」
後ろを振り返ると何故かライドブースターに乗っている古城がエンジンを起動させたのか動かしていた。だが当の古城はパニック状態で、ラボ内をライドブースターがしっちゃかめっちゃか飛び回っている。
悠は飛び回ってるライドブースターを止める為、デスクを足場に跳ぶ。上手い事ライドブースターに跳び移った悠は古城からハンドル奪い取って制御し、どうにか暴走を止めた。
「ハァ~~~停まったぁ~~~…悪い灰原。助か、…った…?」
「オォ~~~マァ~~~~エェ~~~~~~ラァ~~~~。」
古城はすぐ隣で青筋を立てている悠を見て悟った。”コイツ、完全にキレている”。
「何で、コイツ、動かした?…エェ?」
「あ、いや、その…が、ガキの頃、凪沙と一緒に乗ったゴーカートを思い出してよ、そしたらなにか当たったなぁ~と思ったら、宙に…。」
「…ガキの頃の、思い出で…こんなとこで事故起こされるこっちの身にも、なれやアァアァアアア!!!!」
「すいません!!!本当にすいません!!!もう二度としません!!乗りません!!!」
「あの~悠? これなんですけど…。」
「だぁからあちこち弄るなって…!!」
「いえそうじゃなくて、なんか見知らぬモノが置いてありますよ?」
「…………なに?」
完全に怒り狂ってた悠の気を静めたのはラ・フォリアのほんの些細な疑問だった。
彼女の手には確かに見慣れぬ黒のアタッシュケースが。しかも大きく、それが足元にもう一つ。
「…確かに知らないな。何処にあった?」
「丁度そこですね。今日掃除に来た時にはなかったので…。」
「…貸してみろ。」
悠はラ・フォリアから受け取ったケースを近くのデスクに置いて調べてみる。
鍵は付いて無い。爆発物の反応も無い事を確認して恐る恐るロックを解いてゆっくり開けて見る。
そしてその中身に今日何度目か知らない驚愕の表情を露わにする。
「ッ!!…これは…!」
「え!コレって…まさか、コッチも!?」
ケースの中身を見て秋はもう一つのケースを手にし中身を確認する。すると本人の想像通りか秋もケースの中身に大層驚いた表情を表した。
「悠兄さん…コレ…。」
「あぁ…少なくとも一つの懸念材料は減ったな…。」
デスクに置かれたケースの中身を二人は再度見つめる。
中にあったのは蓮司と今日使用したのと同じドライバー[ゲーマドライバー]と変身に必要なガシャットが一つのケースに二つ。計四本が収められていた。
そして自宅へ帰宅していた蓮司も、居間にて送られて来たガシャットを手に見つめていた。
「完成したのか、Lv3のガシャット…これからの戦い、そう簡単にはいかないという事か…。」
プレミアムオーズドライバー。買おうかどうするかスッゴク悩んでます。