その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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アマゾンズの映画予告がテレビに出た!
大丈夫なのか本当に?見たかった仮面ライダーって言ってるけど、本当に子供に見せられるのか?予告の時点で血塗れなんですけど…。


混乱

 

 

 

灰原家・リビング。

 

 

蓮司との一戦を終え自宅へと戻った悠と秋。

 

戻って悠はハルナに殴られた個所をアイスノンで冷やしながらソファーに寝転がり、先に帰って来た夕立がふて寝している悠に突っついているのを吹雪と睦月が抑えてる。

 

秋は事情を知らないラ・フォリアに今日の放課後に起こった出来事を茶飲み話として話していた。

 

「そうですか。まさかハルナがそんな事をするとは、驚きですね。」

 

「でしょ?あの姉ちゃんがだぜ?もう驚きすぎて開いた口塞がんなかったもん。

多分悠兄さんも驚いちゃったからあんなザマになったんだろうし。」

 

「それでも律儀に買い物はしてきてくれたですねぇ…。」

 

ラ・フォリアは寝転びながら夕立の頬をグニュグニュと引っ張る悠を見る。帰って来て買い物袋を突き出しながら額の大きな痣を見せ付けてくれたあの光景が今になってツボに入ったのか、笑いをこらえていた。

 

「いやねWW、起き上がった時大分フラフラだったから肩貸そうとしたら、”要らねえ”って強がっちゃって、スーパーでも足取りが酔っ払いみたいだったからメッチャ店員に見られるわでWWW!」

 

「アラアラ…「た、ただいまー…。」あら、噂をすれば。」

 

玄関からリビングに繋がる通路から遠慮しがちに顔を覗き出したハルナは、ソファーで夕立の頭を腹部に乗せながら撫でで懐柔している悠に気まずそうな視線を投げ掛けている。

 

「…オイ桜井。」

 

「ひゃい!」

 

突然低い声で呼ばれた為声が裏返ってしまう。

今日の行動について深く追及させられるのか、または怒号が出るのか思い覚悟を決めるが…。

 

「…お前、アイツから何か聞いたのか?」

 

「…え?」

 

「違うの?てっきりそうかと思ってあんな行動に出たかと思ったが。」

 

「……。」

 

 

ー『──仲間を……師匠を…祖父を!…アイツの所為で皆死んだんだ!!』-

 

 

 

(……今此処で言うのは下手に混乱させちゃうわよね。)

 

 

「桜井?」

 

 

「……ううん。私が動いた理由はあの時言った事全てよ。」

 

「……そうか。」

 

ハルナは蓮司から聞いた真実を正直に話すべきか迷ったが、今この場に居る秋やラ・フォリアに聞かせるのはどうかと思い、この場は何とか誤魔化す事にした。

ハルナの言った答えに暫く間を空けて納得した悠はハルナから視線を外した。

 

「でもだからって俺を殴り飛ばした事については見逃す訳にはいかないな、うん?」

 

「う…それは……ごめんなさい。」

 

「まぁ躱せるやつを躱せなかった俺も俺だから、今回だけ、不問にする。だが次にこんなマネをしたら…。」

 

「………したら?」

 

体を起こし、額の痛みで顔が少し歪んでる悠は、真っ直ぐとハルナに目をやる。その眼には冗談では無いと言う眼差しであった。

 

「地獄の猛特訓の一つ、【戦艦ガチタイマン勝負】か、駆逐艦総出の【デストロイヤーズ鬼ごっこ】のどちらかを受けて貰う。」

 

「あ、次はハルナにやれば良いっぽい?夕立頑張るっぽい!!」

 

「あれですかぁ…今じゃあ秋さんの時より駆逐艦の子が増えたから、もっと広い場所を探しておいた方が良いかな?」

 

「そうだねぇ。この前は数の有利で陽炎型が優勝してご褒美貰ったから、次は盛り上がるだろうな~!」

 

「なっ!?…あ、あの、武蔵姉さんや霧島のアネゴ相手にひたっすらサンドバックやらされるのと、ペイント弾撃ちながらご褒美狙いに純粋に追い掛けて来る狼の群れからひたすら走って逃げるあのデッドヒートを姉ちゃんに!?

…悠兄さん、マジ鬼畜!!」

 

 

「………。」

 

「…二度目は無いからな?」

 

「以後気を付けます!!」

 

 

秋からの詳しい解説と自分を抱き抱える程の怯えた姿にハルナはどれだけヤバいシゴキなのか理解した為に即決で誓った。

 

 

 

 

 

 

 

「うん……イイねコレ♪」

 

日が暮れる時間帯のビル屋上。何時もの定位置と言って過言では無いこの場所でアベルは自身の服装について満足気に頷く。

 

何時もの黒いローブ姿で無く黒シャツの上に白いジャケット、チェーン等の装飾品が着いた黒のレザーパンツにネックレスや腕輪などのアクセサリーを身に付けた彼は、この前と大分一変した姿になった。

 

<なんだいその格好は?まさかこの期に及んで気分転換とか言わないよね?>

 

「ざ~んねん、ところがどっこい気分転換なんだなぁ、コレが。

チラッと街で見掛けたらイイなぁっと思ってさ…似合う?」

 

<そうだねぇ、ま、似合う方じゃないか?ボクはそう言った感性が無いので詳しい評価は言えないが。>

 

「なんだ、つまんないの…。

そういえばゲーム病もそこそこイイ感じに進んでってるけど、何かもう一つパンチが欲しい所だなぁ…。

ね!何か面白くなるようなアイデアとか無い?」

 

<さてね。ボクは今捕らわれの身で、尚且つキミに課せられた仕事をしている身なのでね。キミの趣向に付き合わされるのはゴメンだね。>

 

「ちぇ、つまんなーいの。」

 

<…あぁでも、気が合うかどうかは知らないがキミと似たようなヤツの事は知っているよ。>

 

「お?誰々?」

 

<あぁ、ソイツは…。>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二日後・学園屋上。

 

 

 

「なーなー悠兄さん。」

 

「…んだよ。今寝ているのが分かんねぇのか?オラ。」

 

昼休み、悠と秋は屋上にて昼食を取った後授業の時間まで仮眠を取ろうとした所、本を日除け替わりに寝そべる悠に秋は話し掛けた。

 

「今更過ぎんだけどよ、結局アベルって何モンなんだ? バグスターウイルスなんてもんばら撒く時点でコッチの味方じゃないってのは判ってるんだけどさ。」

 

「十中八九転生者絡みだろうどう考えたって。それ以外はとっ捕まえて喋りたくなるまでボコすしか知る方法はなかろうよ。」

 

「言うと思った…てか気のせいかな。悠兄さん、段々余裕が無くなってる気がするのは?」

 

「気の所為でもねえよ、BABELの連中が刻一刻と動いてるってのに、バグスターとか訳分かんねえのも出てきやがって…。

後、個人的に一番気になってるのが…。」

 

「アイツでしょ?あの黒い仮面ライダーの事。」

 

「……何でそうも的確に心読んでくんだよ、気持ち悪いんだけど。」

 

「もう!一体どんだけ一緒に戦って来た仲だと思ってんのさ!! そんな事くらい心読まなくても分かるっての!!

…って、なんで遠ざかってんの?地味に傷つくんですけど。」

 

寝転びながら距離を取って背中を向ける悠に地味に傷心中の秋を余所に話しを続ける。

 

「あの黒い仮面ライダー、ゲンムって名前らしいぜ。」

 

「へ?…何で知ってんの?」

 

「野郎が言ってたんだよ…あの剣バカ。」

 

「剣バカって…なんともまぁ分かりやすいあだ名で事で…。ん、てことは何?アイツはその、ゲンムの事を知ってるって事?」

 

「あの時の反応見る限りはな、ドライバー奪った後聞き出そうとしたがあんな事になって有耶無耶になっちまったが。」

 

「じゃあ今聞きに行こうぜ!!こっちは野郎の所為で酷い目に遭ったんだしよ!!」

 

「昨日行ったよ。 問い詰めたら”話す事は無い”の一点張り。学校内じゃ下手に動けねえの良い事に逃げられる始末だったよ。

それに今行ったら貴重な睡眠時間減るだろうが。」

 

「それが本音かよ…。まぁ確かにいい天気だよねえ、こうしてゆっくり青空見る時間って思い返せばあんま無かったなぁ……こういう平和が長く続けばいいのに…。」

 

「バカ野郎。それを実現する為に俺達が身も骨も削ってるんだろうが…願い事口にする間があったら叶える為に行動しろ。」

 

「おー、こりゃまたキツイお言葉で。」

 

「とにかくこの話は終わり。いい加減寝かせろ、今日の五限の英語は自習だから久々にゆっくり…。」

 

 

 

 

 

ードォォォォオオオンッ!!!!ー

 

 

 

「「………。」」

 

 

授業開始のチャイムでは無く、学園のグランドから生じた爆発音が悠の仮眠の時間を終わらせた。

 

 

場の空気からイタズラの類では無く破壊を目的としたモノと感じ取った二人。日除けの本を退けて顕わになった悠の表情は秋が思わず声を上げてしまう程、誰がどう見ても怒っていた。

 

 

「貴重な睡眠時間を………ぶっ殺す。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先程の爆発が起こった場所は部活棟の更衣室だった。更衣室は原形も留めない位に破壊され今も激しい炎によって包まれている。

 

その炎を眺めている人影が二つ。そのどちらも人間とはかけ離れた異形の怪人だった。

 

 

左腕に折りたたまれた巨大な弓、[ギルガメッシュ]を持ち背中に炎の様な装飾。胴体にいて座のサインがあり、頭部には12個の宝石が散りばめられた12星座、射手座の怪人。

 

ホロスコープス・サジタリウスゾディアーツ。

 

 

左肩から腰の当たりまで裂けた悍ましき巨大な口を持っており、赤と白のオットアイのソレは数々の神話や伝承にその名を記さているポピュラーな怪物の名を持つ怪人。

 

ファントム・オーガ。

 

 

ファントム・オーガは、燃え盛る更衣室の残骸を目に高らかに笑い声を挙げるなか、サジタリウスゾディアーツは表情こそ窺えないが下を向き溜息を吐く姿は不満気な様子に見られた。

 

 

『ハーッハッハァ! また景気良くぶち壊したじゃねえか!え?旦那よォ!』

 

『これでも抑えた方だがね。 だがこの程度の建物の破壊など、キミにとっては容易な事だろうに、何故私が…。』

 

『まァまァいいじゃねぇか細けぇ事はよォ! お互い一緒に動いた方が都合良く完全な体を手に入れられんだからよォ、それまで仲良くやろうぜ、な?』

 

『…まぁよかろう。確かにその方が目的を達成しやすい。

それで?ココを壊したは良かったが、それでもまだ我々は完全な存在に至ってないぞ?この後はどうするつもりだね?』

 

『ああ心配すんな。オレ様がここに居る女を適当に食い破って色気も感じねえ肉の塊にしちまえば、中のコイツはイヤでもストレスが溜まるだろうよ。

旦那は後ろで邪魔が来ないよう見張ってくれればいい。そうすりゃアンタも完全な体を手に入られるぜ。』

 

『ふむ……よかろう。手段は好まないが、完全な存在となるには止むを得まいか。』

 

『よし!なら早速行こうぜ!!さっきので野次馬も来てる筈だから、手始めにソイツ等をやっちまおうぜ!』

 

『うむ…だがその前に先程から隠れているアレをどうにかすべきだな。』

 

(き、気付かれた!?)

 

 

サジタリウスが視線を向けた先。偶々更衣室を通り掛かったロスヴァイセは二体の怪人が更衣室を破壊した後即座に人払いの結界を掛け、茂みに隠れ様子を探っていたがサジタリウスに隠れているのがバレた事に気付くと仕事用のスーツ姿から戦闘用の鎧姿となった。

 

『ああ?なんだ、ネズミでも隠れてんのか?』

 

『そのようだ。しかも中々手際の良い、知らぬ間にここ周辺に人払いの結界が張られているようだ。先程から一向に野次馬が来ないから違和感を感じていたよ。』

 

『なんだと!?ならとっととソイツをぶっ殺さなきゃいけぇじゃねえかよオイ!!』

 

『慌てるな、ネズミ如き…。』

 

サジタリウスの左腕に着いている折りたたまれたギルガメシュが開かれ弓となると、右手からコズミックエナジーで出来た矢[アポストロス]が構えられ、ロスヴァイセが隠れてる茂みに向けられた。

 

『キツネを狩るほど難しくないさ。』

 

(ッ!!)

 

 

放たれたアポストロスが茂みに隠れたロスヴァイセを射抜く為に放たれる。

ロスヴァイセは咄嗟に防御魔法をかけるが、放たれたアポストロスの矢は分裂し尚も高威力の攻撃はロスヴァイセの防御魔法をいとも容易く貫き、ロスヴァイセの鎧を尽く貫いてった。

 

 

「ァアアァアーーーーーッ!!!」

 

 

『お?見りゃイイ感じの女じゃねえか!!』

 

 

痛みで悶え倒れるロスヴァイセに、オーガは近づいて髪を掴み上げて顔を確認し無理矢理立たせた。

 

「うッ、な、何を…。」

 

『なぁーに、そんな痛ぶる趣味はねえよ。頭バックリとかぶりつきゃあ、一瞬であの世行きだぜ?』

 

「ッ、ひ…ッ!」

 

 

オーガの左肩の口が開きそこから見える妖しげに光る無数の歯と不気味に蠢く巨大な舌が自分を呑み込もうと待ち構えている光景を前に思わず声を上げてしまう。

 

『そんじゃあ記念すべき一人目、いただきま~す!』

 

「放ッ、しなさ、いッ!このッ!」

 

必死の抵抗にゼロ距離からの魔力弾を放つが当たっても”MISS”の表記が出るだけで一向に口に運ぶ手が止まる事は無かった。

 

 

だがその危機を小さな影が覆す。

 

 

『あ゛ぁ゛?なんだこのちっこいの!!邪魔だっての!!』

 

「ッ!、クッ!!」

 

 

オーガに体当たりを仕掛け妨害を施すソレに気を取られてる隙を狙って、ロスヴァイセはオーガの手から逃れた。

 

命を危機を脱した事に腰が抜ける彼女の前に三人の影が現れた。

 

 

「貴方達・・・!」

 

 

「ギッリギリセーフ! にしてもまさかここに来るなんてね…。」

 

「関係あるか…とにかく殺す。ぶっ殺す。」

 

「ねぇちょっと、何で灰原君あんな殺気立ってんのよ?」

 

「安眠妨害、て言えばわかる?」

 

「あー…納得。」

 

 

ロスヴァイセの前に現れた悠、秋、ハルナの三人が現場へと到着し、秋の元に使い魔であるグリーングリフォンが肩に乗って来る。先程オーガを妨害した影の正体である。

 

 

「貴方達どうして此処に?人払いの結界を貼った筈なのに…。」

 

「まぁそれについてはコイツで一っ跳び……。」

 

「?悠兄さんどうし…ぶッ!?」

 

「秋!?あんた何鼻血なんか…って先生!!前、前!!」

 

「前?…ッ!?!?キャアァアァァァーーーーッ!!」

 

 

先程の受けたサジタリウスの矢で壊れたのは鎧だけで無く、その下に纏っていたアンダースーツすらも破けその素肌が曝され、一言で言って半裸状態。首からへその下辺りまで素肌が露わになってた。

 

 

ガイアメモリを手にしながら硬直する悠と鼻血を噴き出して蹲る秋を余所に、ハルナは秋の制服のシャツを強奪してロスヴァイセにそれを被せた。

 

「うぅ~…私もうお嫁に行けません~~!」

 

「だ、大丈夫ですよ先生!! きっといい出会いがありますから、自分を信じましょうよ!ね!?

ほら男共!!アンタ等はさっさとアイツ等倒しちゃいなさいよ!!」

 

「………ッ! あーいけねぇいけねぇ 固まってた。オイ秋。」

 

「悠兄さん…オレ今なら死んでも後悔無いかも…。」

 

「死ぬならアイツ等殺してから死ね。 さっさと片付けるぞ。」

 

「了解…。」

 

 

落ち込むロスヴァイセをハルナに任せ悠と、やっと鼻血が止まった秋はゲーマドライバーを装着してサジタリウス、オーガの前に出る。

 

 

『なんだテメェ等オイ!! いきなり出て来て邪魔しやがって、ぶっ殺すぞ!!』

 

『あのベルトは……そうか。 キミ等も仮面ライダーと言う事か。私の知っている仮面ライダーとは随分違うベルトのようだがね。』

 

『あ゛ぁ゛!?それって魔法使いの事言ってんかよ!? なら余計ぶっ殺す!!』

 

 

「…悠兄さん、アイツ等ひょっとして…。」

 

「あぁ。バグスターってのは形だけ似せた偽物ってだけじゃねぇ見てぇだな…まぁ、やる事に変わりねぇが。」

 

「だね、んじゃいっちょ、って、悠兄さん!アレ!!」

 

「あ?……チッ!アイツかよ…。」

 

 

秋が指を差した所へ目をやった悠の機嫌はより一層悪くなった。サジタリウスとオーガの後ろからゲーマドライバーを着けた蓮司が歩いて参戦して来たのだ。

 

 

「学園にバグスター、しかも二体か。 態々来てくれるとは探す手間が省ける。」

 

『あ゛!?また増えやがった!!』

 

「要らねえ事して邪魔すんじゃねぇよこの剣バカ野郎!黙ってドライバー置いてさっさと帰れ!」

 

「貴様の指図等聞く価値も無い。」

 

 

知らぬ顔でガシャットを構える蓮司に続き、悠と秋もそれぞれのガシャットを取り出して起動スイッチを押した。

 

 

<< BANG BANG SHOOTING >>

 

<< BAKUSOU BIKE >>

 

<< TADDLE QUEST >>

 

 

起動と共に一瞬で辺りが宝箱、ドラム缶、トロフィーが散らばられるなか、三人のポーズはバラバラではあるがガシャットを装填するタイミングはほぼ同時であった。

 

「「「──変身!」」」

 

 

<< ガッシャット! >>

 

<< Let`s GAME! Mettya GAME! Muttya GAME! Whats your NAME?──>>

<< I`ma KAMEN RIDER! >>

 

それぞれがキャラクターパネルを選び、撃ち抜き、蹴り。光が三人を包みこんでブレイブ、スナイプ、レーザーレベル1へと変身した。

 

 

<< STAGE SELECT >>

 

 

<< ガシャコンソード! >>

 

<< ガシャコンマグナム! >>

 

 

「よっしゃ!速攻で行くぜ!」

 

「さっさと終わらせて寝かせて貰うぜ!」

 

「貴様等はオレが斬る!」

 

 

『ハッ、上等じゃねえかガキ共がぁ!!』

 

『キミ達の実力、見せて貰おうか!!』

 

 

ゲームエリアを学園から海岸へと変えた後スナイプとブレイブはガシャコンウェポンを呼び出しレーザーはアームドユニットを構え、剣を持つオーガ、弓を構えるサジタリウスの元へ向かって行き、激闘の乱戦が火蓋を切った。

 

 

 

『ウリャアッ!!』

 

「ハァッ!!」

 

 

ブレイブの振るうガシャコンソードとオーガの振るう両刃剣が火花を散らす。

我武者羅に振り回してる様に見えて相当の実力が見て取れる洗練された剣技を前に、ブレイブと互角の勝負となっている。

 

 

『シッ!』

 

「っとォ──秋行け!!」

 

「オッケイッ!!」

 

 

スナイプとレーザーは、アポストロスの矢を放って近づけさせないサジタリウスを前に、スナイプがドラム缶を足場にして牽制し、その間にレーザーが近づいて近接戦を持ち掛けるが、近距離戦でもサジタリウスの実力は高く二人掛かりで掛かっても打撃や蹴りが簡単に受け止め、流されてダメージは通らない。

 

 

それどころかオーガとサジタリウスは次第に勢いを増していき、五分五分の戦況からブレイブ、スナイプ、レーザーを押していった。

 

 

「グッ…!」

 

『オラオラオラどうしたァ!?そんなもんかゴラァ!!』

 

 

つば競り合いの力比べで、オーガの腕力に剣が押されてるブレイブ。やがて合わさった剣は弾かれ、オーガの蹴りを喰らいブレイブは下がってしまう。

 

 

 

 

「セェァッ!!」

 

「デェリャ!!」

 

 

『ムンッ!…この程度では、倒されんよッ!!』

 

 

「「ウァッ!!」」

 

スナイプの前蹴りとレーザーの突きを片手で軽々と受け止めて弾いたサジタリウスは回し蹴りをかまし、二人を蹴り飛ばした。

 

 

 

「クッ…今までのより強い…!」

 

 

「イテテ、流石にラスボスは一筋縄じゃ行かないね…。」

 

「今までが上手くいきすぎたんだ、この位の苦戦は想定内だ…。」

 

 

これまで遭遇し倒したラスボス達は通常レベルの怪人に比べれば明らかに強敵のクラスであったが、目の前のサジタリウスとオーガは素の実力の他にも高い能力を有してるのもあって歴代の仮面ライダー達を苦しめて来た上級の上級、この世界に来てBABELのライダーの次に強いのだ。

 

 

スナイプは先日のやり方ではサジタリウス相手に歯が立たないと思いどうすべきか考えてる最中、オーガとサジタリウスが口を開く。

 

 

『なんだよコイツ全然大した事ねぇじゃねえかよ!! これじゃつまらねェから、次はそこの連中と”仲良く”一緒にかかって来いよ!

それならちったぁ楽しめんだろ!』

 

 

「………仲良く?」

 

 

 

『キミ達のコンビネーションは中々だが、それでも足らないな…。

下らぬ意地は張らず、そこに居る水色の彼に”協力”を求めたらどうかね?』

 

 

「………協力?コイツと?」

 

 

 

ブレイブとスナイプがオーガとサジタリウスの言葉に何かが触れたのか、ワナワナと肩を震わせた。

 

 

 

「え、えーっと…悠兄さん?」

 

 

 

「こんな奴に…頭を上げて協力を頼めと…?」

 

 

「こんな奴と…仲良く協同しろだと…?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「「フザケルナァァアアアーーーーッ!!!」」

 

「え?ちょっと悠兄さん!?」

 

 

『ァァア゛ッ!?』

 

『ムゥ!? コレは!?』

 

 

 

突如、爆発したかと思う位の怒号を発しながら単騎で突っ込んで行くスナイプとブレイブ。

 

 

ブレイブは先程のと違って重い一撃を反す間を許さない位連続で振るい続け、スナイプはその体躯から想像出来ない程の俊敏な動きで蹴り続け、時にマグナムを鈍器として殴りつける。

 

 

『な、なんだコイツ…!?』

 

 

『力が、増してるだと…!?』

 

 

サジタリウスとオーガは、スナイプとブレイブの力が徐々に上がってる事に困惑しながら攻撃を防いでいくが、今度は逆に追い詰められていく。

 

 

「あんなのに手を貸して貰わなくとも…!!」

 

「あんなのと協同等しなくとも…!!」

 

 

 

「「オレ/俺 一人で十分 なんだよ/だ !!」」

 

 

『ガアァアッ!!』

 

『ヌァアアッ!!』

 

 

ブレイブの一太刀が、スナイプの一撃がオーガとサジタリウスに直撃し、二体の怪人に今日初めて一撃を入れた。

 

両者が下がる一方、ブレイブは自身の体から炎を発し、全身に炎を纏わせる。スナイプは体を高速で回転させると、自身を一発の弾丸と化した。

 

 

「ハァァアアアッ!!!」

 

「ウラァアアアッ!!!」

 

 

そして両者同時にオーガ、サジタリウスに特攻の体当たりを仕掛け、ブレイブは炎を纏いながら何度もオーガへと当たりに行き、スナイプも空中を変幻自在の動きでサジタリウスに何度も当たり行った。

 

 

 

「「ハァアアッ!!」」

 

 

『『グァァアアッ!!』』

 

 

二人の特攻を前にサジタリウスとオーガは感染者と切り離されてしまう。

ブレイブとスナイプは切り離された感染者を掴むと、それをハルナとロスヴァイセの元まで運んだ。

 

ロスヴァイセは切り離された感染者。学園の制服を纏った坊主頭とメガネの男子生徒の顔を見ると驚き表情を見せた。

 

「松田君に元浜君!? な、なんで二人があの怪物の中から…!?」

 

「それについてはさっき説明した通りよ先生。この二人があのバグスターの感染者、つまり被害者よ。

…でも。」

 

 

ハルナは気を失い苦しそうに魘される松田、元浜を見ながら先程破壊された更衣室の廃墟を思い出し、二人を冷めた目で見下げる。

 

「……女としてちょっといい気味、って思うのはちょっと不謹慎かしらね。」

 

「さぁ? ある意味いい薬になるんじゃない?」

 

ハルナの呟いた胸中にスナイプが返すと、一先ず二人をハルナに任せスナイプとブレイブは再度サジタリウスとオーガの元へ。

 

感染者を切り離された事で少し苦しんでる二体を前に、ここからが本番だと気を敷き締める。

 

 

『テメェ、よくもやってくれたなぁ!! グールゥ!!!』

 

『どうやら認識を改める必要があるようだなッ!!』

 

サジタリウスとオーガは下級怪人であるグールと忍び装束を纏った黒服の怪人、星屑忍者ダスダードの軍勢を生み出す。グール達は槍を突きつけ、ダスダード達は忍者刀を構えながらスナイプ達へと一斉に向かわせた。

 

三人は向かって来る軍政を前に、ゲーマドライバーに手を掛ける。

 

 

「第弐戦術──」

 

「段位・二段──」

 

「二速!──」

 

 

 

<< ガッチャーン!──LEVEL UP! >>

 

 

<< BaBaBANG! BANG!BaBANG! Yeah!──BANGBANG SHOOTING! >>

 

 

<< 辿る・巡る・タドル・メグル──TADDLE QUEST! >>

 

 

<< 爆走!独走!激走!暴走!──BAKUSOU BIKE! >>

 

 

「っしゃあ!飛ばしてくぜ悠兄さん!!」

 

「飛ばすのは俺だろうが!!」

 

 

「参る!──ハァッ!」

 

それぞれがレベル2へとレベルアップし、スナイプはバイクとなったレーザーへ跨りダスダードの軍勢目掛けアクセルを回し、ブレイブは単騎でグールの軍勢相手に突っ込んで行った。

 

 

 

「ヒャッハーー!、オラオラ退いた退いたァ!!轢かれたくなかったら道開けろォ!!」

 

「マジで黙れ!!」

 

バイクとなったレーザーを操るスナイプは、ウィリーやターンを駆使した走行でダスダードを引きながら片手でマグナムを手に撃ちながら次々と数を減らしていく。

ダスダードは離れた所で、何体かが手裏剣を模したエネルギー体を投げつける。

スナイプは迫り来る手裏剣をアクセルを回し猛スピードで駆ける。通り過ぎた場所から手裏剣による爆風を受けながらレーザーと共にダスダードを倒して行く。

 

 

「ザコ共を一掃すんぞ!」

 

<< ガッシューン! >>

 

「おう!…ってどうやって?」

 

「こうやってだよ!!」

 

<< ガッシャット!──キメワザ! >>

 

 

スナイプはレーザーのドライバーから爆走バイクのガシャットを抜き、それをガシャコンマグナムへと装填。アクセルをフルスロットルにしレーザーをコマの様に高速回転しながらダスダードの軍勢に突っ込む。

 

「オオォォ~~~~~ッ!?!?!? 回る回る!!目が回るってェ~~~~!!!」

 

「オラ行くぞォ!!」

 

 

<< BAKUSOU CRITICAL FINISH! >>

 

 

高速回転をしながらチャージされたマグナムを連射して放つ。

放たれた光弾は高速回転してる事により、周囲360°を暴風雨の如く放たれ、ダスダードはみるみると逃げ場の無い広範囲攻撃に撃ち抜かれていく。正に嵐と言うモノを実現させかのような攻撃だった。

 

<< 会心の一発! >>

 

「おェッ、また酔った…。」

 

「酔ってる場合か、このまま本命も潰すぞ。」

 

「了解…バイク使い荒いぜェ…。」

 

 

ダスダードの軍勢を一掃したスナイプとレーザーは、標的をサジタリウスに見据えアクセルを回し特攻する。

 

対するサジタリウスもスナイプ達の戦いを見てか、認識を改めた証拠に体に刻まれた射手座の紋章が輝きだした。

 

『よかろう、来るがいい若き仮面ライダーよ! 全力を以って相手しよう!!』

 

 

 

 

 

 

 

「──セァアッ!!」

 

一方のブレイブは、一人でグールの軍勢を相手取り、三体のグールを炎剣振るって薙ぎ倒していくも未だその数はおりブレイブを中心に取り囲んでいる。

 

ブレイブは一向に減らぬグールを前に、下手な動揺を見せず落ち着いた様子でホルダーへ手を伸ばす。

 

 

<< ZIKUU TOKYUU DEN-OU >>

<< ガッシャット!──キメワザ! >>

 

 

「纏めて…斬る!」

 

もう一つのレジェンドライダーのガシャット、電王のガシャットをソードに挿し込むと、ソードの刀身が柄から離れ、赤い稲妻に繋がれて宙を舞った。

 

<< ZIKUU TOKYUU CRITICAL FINISH! >>

 

 

「セァアアアッ!!!」

 

 

刀身が炎と稲妻を纏いながら取り囲んでいるグール達を薙ぎ払う様に振るわれる。

近くに居たグールから徐々にその範囲を広げながら振るわれた刀身は、全てのグールを斬り捨て、爆散させ散らせた。

 

<< 会心の一発! >>

 

 

「フゥ…次はお前だ。」

 

『ガキが…イイぜ、お前にはこのオーガ様の真の力ってのを、見せてやろうじゃねえか!!』

 

「参る!!」

 

ソードを突きつけたオーガ目掛け駆けるブレイブ。対するオーガは手に持ってる剣を構えず両手を堂々と広げ振り降ろされるソードを待ち構えていた。

 

 

『──”ガーゴイル”──。』

 

 

ーガギィィンッ!!ー

 

 

「ッ!?」

 

 

 

振り降ろされたソードはオーガの体に触れ、甲高い金属音を鳴らせながら止められる。オーガの体は突如として石となっており、ソードはその石の固さで刃が通らず止められていた。

 

『──”バハムート”──オラァ!!』

 

「グッ…!」

 

石化を解いたオーガはソードの刃を掴み上げてブレイブの胸部に強烈な拳を叩き込んだ。

 

『──”シルフィード”──吹っ飛べェ!!』

 

「ウワァァッ!!」

 

手を翳すと風が意志を持つように集まり、巨大なつむじ風となりブレイブに放つ。

つむじ風に飲み込まれ吹き飛ばされ、きりもまれながら宙を舞って地面と激突する。

 

「ッ、これは一体…!」

 

『これがオレ様、オーガの能力さ!オレは喰ったファントムの能力を使える!!つまりだ…。

お前は、オレが今まで喰って来た数十体のファントムと一人で殺り合ってる事になるんだよォ!!』

 

「…成程。石になるのも、風を操るのも別の個体の能力だったからか…。」

 

『あァ、これでお前がオレ様に勝つ可能性は…ゼロだ!』

 

「…確かに今のままでは分が悪いな…ならば。」

 

ブレイブはオーガの能力を知り、今のレベルのままでは勝つ事は出来ないと思いホルダーに収められた蛍光イエローのガシャットを手に取った。

 

『あ゛?なんだぁそりゃ?』

 

「可能性を上げる、切り札だ。」

 

 

<< DOREMIFA BEAT >>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場面は変わり全身から発した光で球体の光を生み出したサジタリウスに特攻をするスナイプとレーザー。

サジタリウスの行動の意味に気付いたスナイプはマグナムを取り出し標準をサジタリウスへ向ける。

 

「野郎、させるか!!」

 

『もう遅い!───超新星ッ!』

 

「ッ!!」

 

「あれは!?」

 

 

光がサジタリウスの体内に取り込まれると、サジタリウスの装甲が弾け飛び、その真の姿を現わした。

 

全身が赤く染められ左腕のギルガメッシュすらも外した十二星座のホロスコープスだけに許されたゾディアーツの進化形態。サジタリウス・ノヴァとなった。

 

サジタリウスは放たれるマグナムの光弾を腕で弾き飛ばしながら向かって来るスナイプ達目掛け超高速で駆ける。

 

通り過ぎ様に、スナイプにラリアットをかまし、レーザーから降ろされ地面に転がると、倒れ込んだスナイプへ追撃と言わんばかりの強烈な蹴りを叩き入れた。

 

「ガッ…ハ…ッ!」

 

「悠兄さんッ! んの野郎ッ!!」

 

乗り手を失ったレーザーは反転し、サジタリウスへ突っ込む。前輪を上げたウィリー走行で攻撃を仕掛けるも、サジタリウスは難無くそれを片手で掴み、レーザーをスナイプの元まで軽々と投げ飛ばした。

 

「イツツ…んにゃろう…!!」

 

<< ガッチョーン >>

 

レーザーはバイク形態のレベル2から人型のレベル1へと戻る。超新星と化したサジタリウスを前に手足の無いバイクの姿では不利だと察したからだ。

 

 

『どうした? さぁ掛かって来るがいい。』

 

「…悠兄さん。相手が変身したのならコッチも…。」

 

「あぁ。」

 

ホルダーに手を掛けるレーザーの意を察し、スナイプは全てを聞く前に自身のホルダーに手を掛けた。

そして取り出したのは、スナイプがオレンジでレーザーが黒のガシャット。

 

「ようやくお披露目ってヤツだ。」

 

「バッチリその眼に焼き付けておけよ?」

 

 

<< JET COMBAT >>

 

<< GIRIGIRI CHANBARA >>

 

 

スナイプ、レーザー、ブレイブがガシャットを起動させると、背後に出現したスタート画面から小型の人型ロボット、[ゲーマー]が召喚され、起動させたライダー達の周りを飛び回ってる。

 

スナイプの周りを両腕がガトリングのオレンジの戦闘機と人型ロボットが合わさった様な[コンバットゲーマ]が、レーザーは黒を基調とした鎧の[チャンバラゲーマー]、ブレイブは蛍光イエローのDJ型の[ビートゲーマー]が召喚された。

 

 

<< ガッチョーン──ガッシャット! >>

 

 

「──第参戦術」

 

「──三速!」

 

「──段位・三段」

 

 

<< ガッチャーン!──LEVEL UP! >>

 

 

<< BaBaBANG! BANG!BaBANG! Yeah!──BANGBANG SHOOTING!──アガッチャ! >>

 

 

<< 辿る・巡る・タドル・メグル──TADDLE QUEST!──アガッチャ! >>

 

 

<< 爆走!独走!激走!暴走!──BAKUSOU BIKE!──アガッチャ! >>

 

 

三人のライダーがガシャットを挿し込みもう一度レバーを開閉させると、それぞれのゲーマー達が主人の元へと向かい、その身を鎧と化して新たな力を付与させる。

 

 

<< Jet! Jet! IN THE SKY! Jet!Jet!──JET COMBAT! >>

 

スナイプと合体したコンバットゲーマーによって、胸部は戦闘機のような形になり口には呼吸器のマスクが。頭部の前髪のようなパーツは上に回転し右目も見えるようになり、腰にはコンバットゲーマの両腕であったガトリング砲[ガトリングコンバット]を装備した飛行戦に特化した姿。

 

スナイプ コンバットシューティングゲーマー レベル3

 

 

 

 

<< ド♪ド♪ ドレミファ♪ ソラシド♪ OK!──DO・RE・MI・FA BEAT♪ >>

 

陽気なリズムと共にビートゲーマーと合体したブレイブは左肩にサウンド攻撃装置[ワッツアップサウンダー]と右腕にターンテーブル型の攻撃装置[ドレミファターンテーブル]を装備し、頭部にDJ風のキャップとヘッドセットを付けた音を武器にし戦う姿。

 

ブレイブ ビートクエストゲーマー レベル3

 

 

 

 

<< ギリ・ギリ──GIRI GIRI CHANBARA!>>

 

バイク形態となったレーザーにチャンバラゲーマーの手足がレーザーの手足となり、モヒカンが特徴的だったレーザーの頭部に鎧武者の如き面が取り付けられ、バイクから侍と化したレーザーの姿。

 

レーザー チャンバラバイクゲーマー レベル3

 

 

「へぇ…コレがレベル3か…。」

 

「おっほォ! 手足ある~!しかも侍だぜコレ! カッコイイじゃん!!」

 

(…何故オレのガシャットがアレでは無いのだ…。)

 

 

レベル3の実感を見るスナイプにバイクから人型へと変わった事に跳びはねて喜ぶレーザーを遠目で自身の姿と見比べて眺めるブレイブ。

 

そのレーザーはレベル3となって呼び出す事が出来るガシャコンウェポンを召喚し、それを手にした。

 

 

<< ガシャコンスパロー! >>

 

<< ス・パーン! >>

 

 

掴み取った弓型のガシャコンウェポン、[ガシャコンスパロー]のAボタンを押すと真ん中から二つに割れ、二本の鎌となった。

 

「よっしゃ行くぜ……って、何で鎌?侍なら普通刀じゃねえの?」

 

「俺に聞いても分かる訳無いだろ、製作者の考えなんざ。」

 

(…こっちで良かったかもしれんな。)

 

「ん~、まいいや! 気を取り直して、マッハでノッてくぜ!!」

 

「ったくお気楽なヤツだ…っし、俺も…削除開始だ。」

 

「いざ、参る。」

 

 

スパローを手にしたレーザーはサジタリウス目掛け駆け走り、スナイプは両腕にコンバットガトリングを手にし飛翔する。ブレイブはゆっくりとした歩調でオーガへ向かって行く。

 

 

 

「そうりゃ!!」

 

『フンッ!!』

 

次々と振り降ろされるスパローの斬撃をサジタリウスは両腕を上げてガードし防いでいく。レーザーはレベル1程では無いが鈍重そうな体で軽々しく動き回り、サジタリウスを翻弄しながら巧みにスパローを操る。

 

『フム。まだまだ若いが、底知れぬ成長の見込みがある。キミみたいな相手は実に厄介だ!』

 

「そりゃ、どーもッ!!」

 

組み合った状態から、レーザーはサジタリウスを押し出し連続の回し蹴りを見回す。

蹴りを腕を交差して防ぐサジタリウスだが、レーザーはスパローのBボタンを押して刃にエネルギーをチャージし、回し蹴りの勢いを利用して回転しながら二本の鎌で斬り付けた。

 

「っしゃ!!」

 

『ヌゥッ!!』

 

斬撃はサジタリウスのガードを崩し、レーザーは初めてダメージを与える。

 

そんな一瞬の隙を狙い、下がっていくサジタリウスに空から無数の弾丸が襲い掛かっていた。

 

『グウウゥゥウッ!!!』

 

「バカばっかり目に掛けて、俺の事忘れてんじゃねえよ!!」

 

 

上空から両腕に持つコンバットガトリングを放ちながらサジタリウスへ容赦の無い徹底射撃を放つスナイプ。

 

その威力は一発につきガシャコンマグナム40発分の威力を最大毎分5400発分の発射速度を有すガトリング砲撃をサジタリウスの周囲を飛び回りながら放つスナイプ。

流石のサジタリウスは防ぐ手段が無く、体中に”HIT!”の文字が埋め尽くされ程撃たれ、正にハチの巣状態であった。

 

「ハッ!こりゃいいストレス発散だぜ!!オラオラまだこんなもんじゃねえぞォ!!」

 

『グゥゥゥウウゥゥウッ!!!』

 

「うわ、えげつねェ…でも悠兄さんばっかにやらせっか!」

 

 

 

サジタリウスに血も涙も無いガトリングの銃撃を浴びせるスナイプに若干引き気味のレーザーだが、後れを取る訳にいかずと思いながらスパローを弓モードへと合わせ、Bボタンを連打して二つの矢先にエネルギーをチャージした。

 

<< ズ・ドーン! >>

 

「ウラァ!!」

 

『ヌアァッ!?!?』

 

 

放たれた矢はピンク色の光を発しながら空気を裂くような速さでサジタリウスへと放たれた。矢はサジタリウスへと直撃し、サジタリウスは大きく吹っ飛ぶ。

 

 

「うし!悠兄さん、トドメ決めさせてもらうぜ!!」

 

「勝手にしろ、ミスったら今度はお前撃つから。」

 

「そりゃ勘弁!」

 

<< ガッシャット──キメワザ! >>

 

スパローへギリギリチャンバラのガシャットを挿し込むと、矢先に矢尻で出来たマーカーらしき表示が現れレーザーはサジタリウスへ狙いを定めた。

 

「行っくぜぇ!──」

 

 

<< GIRIGIRI CRITICAL FINISH! >>

 

「ソラァ!!」

 

放たれた無数の矢は真っ直ぐサジタリウスへと向かうが、サジタリウスはそれをガードして防ぐ。

だが、ガードした矢と別の矢がレーザーの周りに浮かび、宙に浮かぶ矢先が全てサジタリウスへ向けられると、レーザーが回し蹴りしたと同時に一斉に矢がサジタリウスへと向かって命中していった。

 

『グッ、グァァアアアッ!!!』

 

 

<< 会心の一発! >>

 

 

『ガッ…これも、星が定めた、運命…。』

 

サジタリウスが最後に呟いた言葉と共に爆散して散っていき、燃え上がる炎の中から空へ上がるガシャットが、サジタリウス撃破の合図を流す。

 

ー GAME CLEAR! ー

 

「おっと!…よっしゃ!ガシャットとったどー!」

 

レーザーの手元に落ちて来たガシャット、フォーゼの画が描かれたソレを掲げ高らかに叫ぶレーザーを上で眺めながら仕方なしと言わんばかりの溜息を吐くスナイプ。

 

「やれやれ…時にあのいけ好かねえ剣バカ野郎はっと…ほぉ?」

 

少し離れた所でオーガと戦ってるブレイブを目にしたスナイプはその戦況を目にした途端、仮面の下でほくそ笑む様な声を漏らした。

 

 

 

 

時間は少し遡り、ブレイブのレベル3の姿を遠くから見ていたハルナはブレイブが使っているゲームのジャンルについて目を付けていた。

 

「アレは…もしかして音ゲー?」

 

「音ゲー?何なんですか、ソレは?」

 

「音ゲーって言うのは、簡単に言えばリズムゲームですよ。音楽に合わせてタイミング良くボタンを押して得点を叩き出すって言う。

でも…。」

 

ハルナはロスヴァイセにゲームジャンルについて説明しながらブレイブの他スナイプ、レーザーを見る。

 

スナイプの使ってるレベル3のガシャットのゲームジャンルは戦闘機を操って敵を撃つフライトシュミレーションゲーム。レーザーは格好と使っている武器(鎌と弓だが)からしてチャンバラゲームである事が見て分かる。

 

どれも戦いに対して有効に使えるジャンルであるが、ブレイブの使っているゲームジャンルは戦闘に対して果たして有効的なガシャットなのだろうか?

 

そんな疑念を抱いている間にもブレイブはゆっくりとオーガへ歩み寄っていっている。

 

『そんな可笑しな格好でオレに敵うとでも思ってんのかよ?』

 

「ならばその身で受けてみるがいい…。」

 

ブレイブは右腕に装着されたターンテーブルに手を掛けスクラッチすると、左肩のスピーカーから軽快な音楽が流れだした。

 

「やっぱり音ゲーだ! でもこの曲に合わせて戦うのって…。」

 

ブレイブが使っているのがリズムゲームなら、その能力は音楽に合わせて攻撃するというルールが敷かれた戦いになる。剣術が主体のブレイブにとって、空を飛んだり鎌を持って戦うよりもかなり限定的なやり方だ。

 

『なんだぁ?この喧しい音は…!?』

 

「──ハァ!」

 

ーHIT!ー

 

『グゥッ!?、なんだ、コイツは…!?』

 

「ハァアアアッ!!!」

 

ーHIT!-HIT!ーHIT!-HIT!ー

 

「え…?」

 

ハルナは唖然した。ブレイブの放っている掌底はスピーカーから流れている音楽と寸分違わずにタイミング良くオーガに当たっている。

 

ドレミファビートはリズムに合わせて放たれる攻撃は音楽のリズムに合わせて攻撃し続けると攻撃の威力が徐々に高められ、最大時は通常攻撃の4倍となる。リズムが狂えば使い勝手の悪い戦法であるが、流れを掴めば戦況が大きく自分に傾く。

 

今確実に、音を味方に流れを掴んでいるのはブレイブだった。

 

「セァアッ!!」

 

ーPERFECT!ー

 

『グァァアアッ!!』

 

最後のフィニッシュを表す様に放たれた掌底から出たPERFECT!という文字から一度のミスもせずにフルコンボを叩き出したブレイブの攻撃は、オーガの体に大きなダメージを与えた。

 

「凄い。タイミングばっちり…でもどうしてこんな…?」

 

普段の蓮司を見て、音楽とは何の関係性も無さそうな振る舞いをして居た為にハルナは勝手に思っていたが、それは大きくハルナの予想を裏切っていた。

 

そんな事をブレイブは露知らずに、ドレミファビートのガシャットを手にしたソードに装填した。

 

<< ガッシャット!──キメワザ! >>

 

『野郎…!オレが、このオレ様が、テメエみてぇなガキにィィィイ!!』

 

業を煮やしたオーガは剣を手に剣を構えたブレイブへと突っ込んで行く。

ブレイブの剣にはガシャットから送られてくる音のエネルギーが集まり、刀身にト音記号の形となっていた。

 

<< DOREMIFA CRITICAL FINISH! >>

 

「──ハァッ!!」

 

『ガハァアッ!?!?』

 

音のエネルギーを纏った刀身で繰り出す連撃は、華麗な斬撃音を響かせながらオーガを斬っていった。

 

タイミングも手応えも完璧に入った必殺技。ブレイブは構えを解いてオーガの様子を窺ったが。

 

『グァァアアァアッ!!!』

 

「ッ!? クッ!!」

 

完璧に入った筈の必殺技を受けたオーガは爆散する事無く、半狂乱になりながら最後の抵抗と言わんばかりにブレイブに切り掛かっていた。

 

オーガの無茶苦茶な剣戟を捌くブレイブ。そんな状況を上空から眺めるのが一人、サジタリウスを撃破し終えたスナイプだった。

 

 

「ハッ、ダッサ。仕留め切れてねぇでやんの……しょうがねえなぁ。」

 

<< ガッシューン! >>

 

スナイプはオーガの猛攻を防ぐブレイブを鼻で笑った後、ジェットコンバットのガシャットをドライバーから抜き取り、キメワザホルダーへと装填した。

 

<< ガッシャット!──キメワザ! >>

 

「ここは先輩がいっちょフォローしてやりますかねぇ…。

安全は保障しねえが。」

 

<< JET CRITICAL STRIKE! >>

 

ホルダーのスイッチを押すとガトリングの銃口にエネルギーが集まり、更に背中のウイングが僅かに展開されると、そこから小型のミサイルが顔を出していた。

 

「──BAN」

 

短く呟いた後、ガトリングのトリガーを引く。

 

限界にまでチャージされたガトリングの弾丸と背中から発射された無数の小型ミサイルが一斉にオーガ目掛け放たれた。

 

「ッ!!──」

 

ブレイブは迫り来る弾幕の雨から逃れる為、すぐさまオーガから距離を取る。

オーガが何事かと思い顔を向けるが時は既に遅く、ガトリングの弾丸とミサイルが目前にまで迫っていた。

 

 

『ッ───!!!』

 

襲い掛かる弾幕に上げる悲鳴も無く、只々弾幕の雨にその身を削られていくオーガ。

 

ミサイルの上げた爆発に紛れ、オーガが爆散していった炎は誰にも気づかれる事無く呑み込まれていった。

 

 

「フゥ…削除完了、っと。」

 

ー GAME CLEAR! ー

 

爆発によって上空に上がっていく、オーガから出て来たライダーガシャット。

 

それに気付いたブレイブ、スナイプはガシャットを取る為即座に動いた。

 

位置的に見て一番近いのはブレイブだが、空を飛んでいるスナイプの速さもあってどちらが手にするかは分からない場面であった。

 

ブレイブが跳んだ先に手を伸ばす。スナイプが飛んでいく先に手を伸ばす。

 

 

 

そんな緊迫の場面に、第三者の影が二人の間を通り過ぎた。

 

 

「「ッ!?」」

 

「よっしゃ捕ったどーー!!」

 

 

二人の間を抜けてガシャットを手に取ったのは異形の怪人、ファントム・グレムリンことフリードだった。

 

グレムリンからフリードの姿に戻ると、狂気に染まった笑みをスナイプ達へ向けて声を掛ける。

 

「ハッロォ~~♪お久しぶりでやんすねぇお兄さん方。いんや暫く見ない内におニューの姿になってるわ、数が増えてるみたいですけど変わらず殺し甲斐がありそうでホッとちゃったよォ!」

 

「グレムリン…そのガシャットをどうする気だ! お前が持ってたって何の意味も無いぞ!」

 

「ところがどっこい、こ~んな風に使っちゃうんですがな!」

 

 

<< MAGIC THE WIZARD >>

 

 

「培養! ンァーーッ!!」

 

フリードはガシャットを起動させるやそれを自分の体に押し当て体内に取り込んでいった。あまりの行動に言葉が出ないスナイプ達を余所にフリードの体からオレンジの粒子が噴き出しフリードに纏いつくとその姿はフリードでもスナイプ達の知るグレムリンの姿でも無かった。

 

「ァァア~~~~…。」

 

変化した姿は頭部が禍々しく角が生え、両肩に凶暴なドラゴンを思わせるような意匠が加わっていた。

 

「ん~~~、馴染む!!実に馴染んでテンションがハイになってきますがな!!ヒャハハハッ!!」

 

「進化体…賢者の石じゃ無くてガシャットでなるとかアリかよ!」

 

「アイツ…もう人間止め過ぎでしょ!!」

 

ハルナがグレムリンに向かって叫ぶ胸の想いは、本来の原作よりもバケモノ染みて来ているフリードの異常さについてである。

突然の乱入に加え怪人にですらその恩恵を与えるガシャットの力を目の当たりにされたスナイプ達。だが、これはまだ混乱の序章に過ぎなかった。

 

 

 

「お~♪、イイ感じに盛り上がってるねぇ♪ボクも混ぜてよ。」

 

「ッ!?……まさか、いやアレは…!?」

 

「アイツは…!!」

 

「?…誰だアイツ?」

 

この場に似つかわしくない陽気な声で混ざって来たのは黒のローブを脱ぎ捨てたアベルだった。

スナイプは始めて見るアベルの素顔を前にその顔が上司の神と瓜二つである事に驚くも髪の色の違いに気付き別人だと察するも冷静も保てなかった。

ブレイブもスナイプと似たような反応を見せるなか、レーザーとハルナ達は突然現れた青年を前に首を傾げるもこの場に現れたという事は普通の人間では無いと感じ取り、構えを解かずにいた。

 

「オウ!アベルの兄ちゃん!! 見て頂戴よ!アンタの埋め込んでくれたウイルスのお蔭でボクちん見事にパワーアップよ!」

 

「そりゃよかった♪……まぁ本当だったらウイルス流してもこんな早く順応はしないんだけどなぁ…その異常さは素直に認めるよ。」

 

「アッヒャヒャ!!そりゃ光栄でござんす!!」

 

「お前……アベルか?」

 

「そだよー。こうして顔を合わすのは初めてだね?どう?ビックリしたかな?何処かの誰かを思わせるような顔で♪」

 

「ッ!」

 

「フフフ♪ 驚いてる驚いてる♪イイねぇ、予想以上に盛り上がって楽しくなっちゃったよ……だ・か・ら。」

 

仮面で隠れているがその下では驚愕の事実を受け止めきれないスナイプに満足してるのかアベルは懐からあるモノを取り出して来た。

 

「ッ!ソイツは…!」

 

「一緒に遊ぼうよ♪ ここに居る全員で♪」

 

取り出したのはスナイプ達の使っているのとは少し形が違うガシャット。ライダーガシャットと比べ分厚く、下の方に付いている円形のダイヤルをアベルは左に回した。

 

 

<< PERFECT PUZZLE >>

 

<< What's the next Stage?──What's the next stage? >>

 

アベルの背後に現れたスタート画面からエナジーアイテムが散らばっていく。アベルは待機音声を鳴らすガシャット、[ガシャットギアデュアル]を眼前にまで持っていくと起動スイッチに指を掛ける。

 

「──変身♪」

 

<< DUAL UP! >>

 

<< Get the glory in the chain!──PERFECT PUZZLE! >>

 

 

ガシャットギアデュアルから出て来たゲートがアベルの前を通過すると、ゲートはパズルのピースの様に散っていき残ったのは姿が変わったアベルであった。

 

青を主体とし胸部にはライダーゲージが無くパズルのピースが描かれており、肩にはショルダーアーマの[マテリアライズショルダー]。イエローの釣り目をしたソレは、手にしていたガシャットギアデュアルを腰のギアホルダーへ入れ、皆の視線を集め名乗り上げた。

 

「改めて自己紹介しよっか。

ボクはアベル、この物語の製作者にしてまたの名を──仮面ライダーパラドクス」

 

矛盾の名を司る戦士が更なる混乱を呼び寄せた。

 

 

 

 

 

 

※残りのラスボスバグスター/レジェンドライダーガシャット = 14体

 

 

・ブレイブ = 2

 

・スナイプ = 1

 

・レーザー = 1

 

 

 






ラビットタンクハザード、目以外が真っ黒なのにカッコいいとかマジ不思議。
あと久しぶりのナイトローグ。呆気なくやられちゃったけど、こっからどう出て来るかそっちも見物ですね。
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