「前回のあらすじ!
タイムなんたらのウェイドによって歴史改変が起こり俺が消えたりバグスターが復活するわで超ピンチ!
そんな時秋と剣バカが連れて来たビルドとジオウの助けもあって、ウェイドを倒し歴史も元に戻ったとさ!」
「大分はしょったあらすじ紹介ね。」
「つーか何だよタイムなんたら、って。タイムジャッカーね、はぐれの。」
「だって俺最初と最後以外蚊帳の外扱いだったから全部が全部知ってる訳じゃねぇーんだよ、中盤出て来たのは過去の俺だし。」
「知りたい?中盤何があったか聞きたい?
私ね、嫌々ラスボスと手を組んで戦ったんだよ?秋君達が帰って来るまで、頑張ってボロボロになるまで戦ったんだよ?
なのにキミ達はぁ!私の苦労など知ったこっちゃないと言わんばかりに合体してぇ!!私もぉ!てんこ盛りでワイワイやりたかったぁ!!」
「本気で泣く程いいモノでは無かったぞ、アレは…。」
「えー?そんな事無いよ!アタシまた合体したい!!」
「「「「絶対しない!!」」」」
「私はしたい!」
とある日、ガレージの地下ラボにて朝の時間帯にチームライダーズの面々は上司である神太郎の招集を受けて集まっていた。
「諸君。今回も急な呼び出しに応じてくれて申し訳ない。だが、事は重大だ。これから待ち受けている事態は、今も刻一刻と迫ってきている。」
深刻めいた表情で語りだす神太郎。チームライダーズの面々を前に刻一刻と迫る重大な事態を告げた。
「もうすぐだ。もうすぐ、アレがやってくる……
そう、聖なる夜──クリスマスの時期だ!!
という訳でやるぞォ!ドーンと派手なクリスマスパーティー…を……。」
神太郎が振り返った先には…。
「ん~。やっぱ今月もギリギリ赤字、先月もコレだものなぁ…秋の食費少しカットさせれば少しは…。」
「98、99、100!…フゥ。次は腹筋100回だ。」
「あ、切れ味が!ウラナ!前出て前!刀研がなきゃ!」
「え~?アタシガンナーなのにぃ。」
「すいませ~ん。また私以外誰も聞く耳持ってませんよ。」
「…だから何故だァァァァァアアッ!!」
言わずもがな、全員がこの場に呼び出しを受けた時点でこのような展開になると踏んでいた故の結果である。
「もうなんなのキミ達!?どうしてそう楽しいイベントを無関心で貫けるのかな!?もっとこう若者らしくはっちゃけ用とか思わないワケ!?」
「だって家計簿がヤバいもの。真っ赤だもの。こんな調子でサンタ見たら殺っちゃいそうだもの。」
「遠回しにパーティーするお金が無いって言いたいんだよね!?」
「くだらん。そんな事より体を鍛えた方が有益だ。
それにオレは、仏教派だ。キリストなど眼中にない。」
「イエス・キリストの誕生日を祝いたく無いって言いたいの!?」
「オレは速吸ちゃんと二人っきりでクリスマスデートするつもりだからさ~、やっぱ付き合って初めてのクリスマスはちゃんとしないと……よっし!討伐完了!」
「やった!欲しかった素材出た!あと少しで新しい装備が…!」
「クッ…!リア充になった所為か秋君がビックに見える…!
それとウラナ君!ゲームは一日1時間だって決めてるでしょう!」
「私はパーティーとかしなくてもチキンとケーキ食べれればいいかなー、って……正直言ってめんどいですし。」
「やだドライ!…で・す・が!私もそんなバカじゃありません~!こうなる事は簡単に予想してました~!
だからもう手は打ってあります!!」
「「「「は?」」」」
ゲームに熱中しているウラナを除き、四人が冷めた目で神太郎に視線をとばす。
「もうキミたち以外の人にパーティーします!って言っちゃいましたー!
日時は明後日、クリスマス当日の18時!場所はこの下の鍛練場!費用は全て私のポケットマネーから!プレゼント交換もあるから各自一つ用意しとくように!いいね!?」
「キミ達以外って…誰に声掛けたんだよ?」
「えーっと、ラ・フォリアちゃん達に、古城君達、キンジ君でしょ?あとゼノヴィアちゃんと一子ちゃん。南宮先生達にも声掛けたね。燕ちゃんも一応誘ったんだけど、クリスマスは外せない用事があるからって断られちゃった。」
「知ってるヤツ全員かよ…。」
「ちなみに拒否権は?」
「無い!キミ達一人でも欠席するならパーティー自体即中止だよ!
まぁどうしてやりたくなかったらやらなくていいよー?他のみんなは買い出しやら装飾作りやら料理のメニュー考案とかノリノリで準備してるしぃー?KYになりたきゃお好きにどうぞぉー?」
「あー、コレ完全にやるパターンじゃん…ハァ、折角のデートプランがパーかよ…。」
「安心したまえ、速吸君もパーティーに出るから。そこで思いっきりイチャイチャしなさいよ。」
「いやいや出来ねぇって、悠兄さんじゃねぇんだし。」
「オイ。」
「ハイ!という事で連絡会お終い!そういう事だから、当日はプレゼント忘れずに用意してくるんだよ!
ハー忙し忙し!私はパーティーの他にもやる事一杯だよ!」
ソレだけ言い残し神太郎は小走りでラボから出ていった。
最初から自分のペースで話を進めていった神太郎に対し四人はどうも納得がいかない様子。少なくとも今はアベルとの戦争を前に吞気にパーティーなどしてる暇はない筈、神太郎も分かっていると思っていた矢先にこれである。下手すれば不信感を抱いても不思議ではない。
何を考えてるかは知らないが、せめて此方を落胆させないで欲しいと切実に願うのだった。
ちなみにウラナは神太郎の話など最初から聞かず夢中でゲームをしていたので、改めてハルナから聞かされた時は大いに喜んだとか。
「♪~♪~~」
灯りが一切ついてない暗い空間の中、鼻歌を歌いながら陽気にステップを刻むのは全ての元凶であるアベル。
口ずさむメロディはクリスマスソングだろうか、薄暗い部屋、否、地下の中でご機嫌なアベルが見上げた先には巨大な建築物が佇んでいた。
「♪~、そろそろお披露目の頃かな?世間は楽しいクリスマス、クリスマスツリーの変わりには打ってつけだ…そう思うだろ?」
アベルが振り返った先には、アベルの手によって自我を奪われ操り人形と化してるソーサラーとコーカサス。
投げられたアベルの質問に対し、二人は言葉を発するどころか首も動かさない。コレに対してアベルは何も思わない。何故なら、質問を投げたのはソーサラーとコーカサスではなく、その後ろにいる人物に対して問うたのだから。
再びロイミュードのボディを手に入れたドクター、番堂ことゴルドドライブに対して。
『さぁ?その辺の美的センスに関しては、口を出せる程自身が無いものでね。』
「なぁんだつまんないの…それにしても、折角自由の身にしてあげたのにまたこきに使われる扱いに戻りたいなんて…キミってもしかしてM?」
『笑えない冗談は止めて欲しいね。
自由の身になったとしても、キミがこの世界を終わらせてしまうのなら意味がない。どの道こうしなければボクが生き残れないと判断したまでさ。』
「フフフ♪キミのそういう利己的な性格、嫌いじゃないよ~?
じゃあ!これからも頑張ってボクの為に働いてもらいますか!」
『………。』
「さぁ~てまずは♪…彼等を少しだけ大人しくさせる必要があるな~?」
クリスマスムード一色の街並み。煌びやかに飾られ何処からか流れてるクリスマスソングを耳にしながら、悠は一人珍しくバイクに乗らず徒歩で街中を歩いていた。
何故こうしてるかの理由は勿論、神太郎から告げられたパーティーの準備の為。プレゼント交換用の品をあまり気乗りしないまま探している真っ最中であった。
(あー、メンドくさい…あのボケなんでたってこんな事やらせるのだか…もう”時間が無い”っていうのに…。)
内心神太郎に対して悪態を吐きながら適当な雑貨店に入って見て回る悠。なんだかんだ文句を吐きながらも、訪れた店はこれで5件目である。
(つーかこういうのってマジで何買っとけば正解だ?殆どが女子だし、万が一ヤロウに当たっても問題なさそうなモノ………ダメだ、食いモンしか思い浮かばん。)
一度考え込むと、沼に嵌ったかのように悩みだしてしまう。
そんな時だ、それなら前世の記憶を引っ張り出して参考にすればと思い付き、早速掘り返してみる。
前世は貧困な施設暮らし。それでも下の子供達にせめてプレゼントだけでも買ってやろうと、費用集めに寝る間も惜しんでバイトに明け暮れる日々。
資金調達後は、力尽きた悠の変わりに肝心のプレゼント選びを当時の彼女と世話役のシスターに任せていた為にどのようなプレゼント買っていたのか悠は知らない。
結局、前世は血と汗を流した苦労の記憶しかない為すぐに断念。
よくよく思い返してみたが、懐事情が豊かになった二度目の人生でも、仕事一心で過ごしてきた為にクリスマスなど知った事か!と言わんばかりに仕事(殺し)をこなす日々。この男、悲しいまでにクリスマスのいい思い出が無かった。
(………うん、ダメだな。こうなったら倉庫にしまってるガジェットでも出すか?)
交換用のプレゼントは今は使って無いメモリガジェットかカンドロイド辺りにしようかと本気で思っていた時だ、着ていたコートの袖を誰かが掴んでいた為振り返る。
「?…あ。」
「やっぱりゆーくんだった!夏音ちゃーん!やっぱりゆーくんだったよ!それにしてもゆーくんがこんな所に一人で居るって事は…もしかしてプレゼント買いに来たの?ゆーくんはどんなの買うの!?あ、でもこういうのは言わない方が良いよね!知ったらお楽しみが無くなっちゃうからね!それはそうと、ンッ!?」
「いや久しぶり〜凪沙ちゃん、俺も会えて嬉しいよ。でも少しペースダウンして話してくれると俺的にもっと嬉しいかな〜…やぁ夏音、二人で楽しくお買い物中?」
「はい、でした…あのお兄さん、凪沙ちゃんが…。」
「おっといけない…?おーい。」
何時もの如く出会い頭早々マシンガントークをかます凪沙を静かにさせるべく、彼女の唇に指を当てて半ば強引に黙らせた悠。
指を離すと呆然としてた凪沙の頬が一瞬で赤く染まり、自分の唇を抑えてしおらしくなっている。まだピュアと言える彼女には、刺激が強かったようだ。
「………ハッ!な、ななな何!?何か言ったかな!?ゴメンね少しボーっとしちゃって!」
「…いや、何も。」
凪沙に対してのスキンシップは自重した方が良いなと思いながら、なんやかんやで一緒に行動する事に。
どういったプレゼント買うべきか二人に相談しながら、三人は街を歩いた。
「う~ん、そんなに難しく考えなくてもいいんじゃない?変にお金かけたモノとか、ネタに走ったモノより普段使える日常品とかだったら凪沙は喜ぶかな?」
「日常品、か…夏音はどう思うよ?貰ったら嬉しいモノ。」
「私は特にこれと言って…今がとても楽しいですから。」
「クリスマスプレゼントくらい欲張ればいいのに…何かないの?欲しいモノ?」
「えーっと………一生懸命選んでくれたのなら何でも嬉しい、でした。」
「それはまた、難しい注文だ事で…。」
「えぇ!?」
「アハハハ、さっきも言ったけどそんな難しく考える必要無いって!見ててコレいいな!って思ったのを買っちゃえばいいんだよ!」
「フム……まぁ交換用のだしな。直感で行くのもアリっちゃアリ、か…ありがとう。なんとなく見えてきた気がしてきた。」
「いやいや!それ程でも無いよ!………と、ところで、さ。」
「ん?」
「ゆーくんはそのぉ……こ、交換用のとは別に…プレゼント贈る予定、ってある、のかな…?」
「居るけど。」
「居るの!?」
「うん。それはもう用意してあるし。」
「それは簡単に決められたんですね…。」
「そ、それってやっぱり、ラ・フォリアさん?…そう、だよね、凪沙から見てゆーくんとラ・フォリアさんお似合いだし……はぁ、やっぱり凪沙じゃラ・フォリアさんには勝てなかったよ…。」
「な、凪沙ちゃん…!お兄さん…。」
「あー…う~んコレは、言った方が…いやでも、ココで言うのも、なぁ?」
目の前で落ち込む凪沙に対し声を掛けるべきか悩む悠。誰に何を贈るか、この場で言ってしまっていいのかどうか躊躇うなか、不意に足下が揺れるのを感じた。
「ん?───ッ!?地震!?」
「キャッ!」
「うわわわ!?結構大きいよ!!」
楽し気なクリスマスムードから一転、突然の大地震に周りが騒然と騒ぎ出す。
最早まともに立てない位の大きな揺れに、悠はとっさに凪沙と夏音を抱き寄せ二人に覆い被る。
上から降って来るガラスなどに気を付けながら揺れが納まるのを待つが、揺れは収まる所か段々と強くなっている。流石に可笑しいと感じ始めた時だ、ソレが地面を割って地中から姿を現した。
「ッ!──なんだありゃあ!?」
まるで童話に出て来る豆の木の様に地中から出て来た石造りの建造物は、悠が居る場所から大分離れた位置でも分かる位高く大きな円柱型の塔が街のど真ん中に建っていた。
そしてその塔の中では、アベルが地面に大きく描かれた魔方陣の中心に妖しく光る魔法石を置くと、石と共に魔方陣が光り出した。
「さて、後は彼等が上手く時間を稼いで貰えれば♪──この塔は完成だ!」
一方外の方では、ようやく揺れが収まったかと思いきや、地中から現れた塔の外壁に妖しい光が纏われ点滅していく光景を悠は遠くから見ていた。
「悪趣味極まりない、目が腐りそう…で、コイツ等もあのクソ野郎から、ってか?」
塔から自身の周囲を取り囲む異形の集団、グール達が凪沙と夏音を背に庇う悠に槍を向ける。
「ゆ、ゆーくん…。」
「お兄さん…。」
「ゴメン、なんやかんやで巻き込んじゃったみたい…二人共俺から離れんなよ。」
グールに取り囲まれて怯える凪沙と夏音の前でゲーマドライバーを装着する悠。
取り出したガシャットは普段使うバンバンシューティンではなく、BABELとの決戦時に使う筈だった新ガシャット。事前に神太郎から聞かされた新ガシャットの機能は、二人を守りながら戦うのに丁度良いからだ。
「こんな場面で使う予定は無かったが、四の五の言ってる場合じゃない、か。」
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「変身──ッ!」
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新ガシャット、ハリケーンニンジャガシャットを使う事で変身したスナイプとは別の仮面ライダー、白髪を靡かせ背に二本の忍者刀を背負う軽装は正しく忍者。
「ゆ、ゆーくんが、忍者になっちゃった…。」
「仮面ライダー風魔、見参。ってなぁ──ッ!」
新たなライダー、風魔が片手で印を組むと、風魔達の周りに何処からか現れた風魔と同じ装備をした単眼の忍者達。
コレがハリケーンニンジャガシャットによって生み出された風魔が使役する戦闘員、忍者プレイヤー。
風魔達を守るように武器である小太刀、ゲニンウェポンを手にグール達と相対する。
「殺れ。」
風魔が忍者プレイヤー達に指示を送ると同時に一斉にグールへと襲い掛かっていく。
忍者プレイヤー達が俊敏な動きと剣捌きでグールを次々と倒していく中、風魔は腕を組んで一歩も動く気配も無く傍観していた。
「ニ、ニンジャさん、凄い、ですね…。」
「あぁ、下手な下級怪人も倒せる位のスペックがあるらしいよアイツ等。
……さて、何の連絡も増援も来てないとなると、恐らくアイツ等の方も…。」
一方、別の場所でも風魔と同じようにチームライダーズの面々は襲撃を受けていた。
「セェェアッ!!───全く、プレゼントを買った矢先に!」
蓮司が変身するサソードに襲い掛かる、サナギ体のワーム達。
サソードはプレゼント交換用に買った圧力鍋を置く暇も無いまま、向かって来るワーム達をサソードヤイバーで斬り捨てていく。
「フッ!───この調子だと、他の奴等にも──ハァッ!」
サソードもこの状況が自分だけでないと察しながら、鍋を抱えてワーム達を一掃していく。
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「喰らえッ!──」
一方、マッハへと変身している秋。襲い掛かるロイミュードにゼンリンシューターからなる必殺技を喰らわして一掃していくも、また新たにロイミュードの集団がマッハへと襲い掛かっていき、マッハはそれをゼンリンシューターで冷静に捌いていくも、向かって来るロイミュード達の数に思わず悪態を吐いてしまう。
「クッソなんなんだよコイツ等!初めて彼女に贈るプレゼントくらい、ゆっくり選ばせろってんだ!──オラッ!」
そしてハルナとウラナも、三人と同じように襲撃を受けている最中だった。
だが、襲撃してきたのはグールやロイミュードではなく、上級の怪人達であった。
「うわぁッ!」
「ウラナッ!──大丈夫?」
「うん…んもー!あったま来た!」
ダブルアクションゲーマーとなってるエグゼイド達の前には、嘗て倒したら筈のバグスター。電王のラスボス、デスイマジンと、キバのラスボス、バットファンガイア。
アベル、ゲムデウスの力で復活させたであろう上級怪人二体をあてがわれたエグゼイド達。他の三人も自分達同じような状況にあってるのかと危惧しながらも、まずは目の前の相手に意識を集中させた。
場面は地下ラボに移る。
神太郎も地中から出現した塔の存在をラボのモニターから認知していた。悠達が襲撃を受けていることも知っていたが、彼はラボから動く気配が無かった。
険しい顔付きで、幾つものキーボードとモニターに向ける目が彼の必死さを表している。
「アベル…遂に動き出したか!
急がねば!……このガシャットを早く完成させねば…!!」
場面は風魔の元へ戻る。忍者プレイヤー達によってグール達を全て倒し終えると、風魔の目は点滅する塔の方へ向けられる。
「ゆーくん、あのおっきな塔って…。」
「多分凪沙ちゃんが思ってるので正解だろうよ、さっきのグールなんかがタイミング的にそうだと言ってるモンだし…そうとなれば、乗り込んでみるか。」
「乗り込むって…ゆーくん一人で行くの!?
危ないよ!だって敵のアジトみたいなモノなんでしょ!?」
「凪沙ちゃんの言う通りです!せめて秋さん達と一緒に…!」
「そんな悠長に待ってるヒマは無いね、向こうが何かする前に…。」
<< EXPLOSION NOW! >>
「動…ッ!───危ねッ!!」
「うわッ!?」
「きゃッ!」
咄嗟に二人を脇に抱え、その場から跳び退く風魔。
その直後に、先程まで立っていた場所から魔方陣が浮かぶと大きな爆発が起きた。風魔は着地後に二人を降ろすと攻撃を仕掛けた下手人を見つけ出す。
「グールじゃ足りないからだろうから、って?ホントイラつかせてくれるよ…。」
仮面の下で睨む先には、アベルの操り人形と化したソーサラーが風魔の前に姿を見せた。
「──成程、どうやらオレ達を塔に近づけさせたく無いようだな。」
ワームを全て倒し終えたサソードの前に、ソーサラーと同じく操られているコーカサスが姿を現すと、サソードは抱えていた鍋を地面に置いて、両手でサソードヤイバーの柄を持つ。
「──テメェ!?…悠兄さんに倒されたんじゃなかったのかよ!?」
『やぁ久しぶりだねぇ。積もる話はあるだろうけど…今は此処でボクの相手をして貰うよ?』
マッハの方でも、因縁の相手と言うべきゴルドドライブの出現に困惑するマッハだが、向かって来るゴルドドライブを前に今は戦うしか無かった。
場面は風魔の元へ戻る。
ソーサラーを前に風魔は、先程のグールも、今目の前にいるソーサラーも時間稼ぎの為に送られた刺客だと気付いた。
恐らく先程から点滅している塔の光、アレが万全の状態になるまで時間が掛かるものだとしたら、何としても今破壊すべきだと判断する。
風魔は忍者プレイヤーへ指示を送る。六体の忍者プレイヤーの内、二体がそれぞれ凪沙と夏音を抱きかかえた。
「ふぁッ!?」
「え?ちょ、ゆーくん!?」
「良し、行け。」
風魔の指示に頷くと、抱えられてる二人の声を無視してその場から颯爽と立ち去っていく忍者プレイヤー達。
向こうの狙いが自身の足止めだと分かった今、彼女たちをここに居させる理由は無い。もし二人を人質に取ろうにも、忍者プレイヤー達がラボまで二人を守り通してくれるので懸念すべき材料はもう無くなった。
風魔はソーサラーの背後にそびえ立つ塔へ意識を向ける。ここからソーサラーの相手をしながら塔へ近づき、破壊する。
「何企んでるが知らないが、もうすぐクリスマスなんだ。」
<< LIFLE MODE──FUNKY! >>
ライフルモードのネビュラスチームガンと背中から抜いた忍者刀、風魔双斬刀の一本を手にソーサラーへ銃口を向ける。
「景観を損なう悪趣味なオブジェは、即解体しなきゃな。」
引き金が引かれ、銃弾が放たれた。
新年あけましておめでとうございます!
新年明けて一発目の話がクリスマス回だけど、これからもよろしくお願いします!