その男が進む道は・・。   作:卯月七日

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噂によると仮面ライダーチェイサーの外伝が出るらしい。

詳しくはネットで。


死神

 

 

 

「いただきまーす。」

 

学園内の食堂にて悠は一人蕎麦を啜っていた。

大抵学園での食事に関しては一人で食べるかゼノヴィアに誘われて食べるかの二択なので本日の昼食は一人の方だ。

 

「オーイ灰原。そこの席空いてたら座らせてくんねえ?」

 

「ん?あぁ君達か。別にいいけど。」

 

「サンキュー、オーイ二人共。ここイイってさ。」

 

クラスメイトである矢瀬が悠に相席を頼んでそれを了承した悠の元に古城と浅葱がプレートを持って来る。

 

「ふー、やっと座れた。ありがとね灰原。」

 

「いえいえ、お構いなく。」

 

「そういえば今日は一人なんだなお前。

愛しのゼノヴィアちゃんとは一緒じゃないのかよ?」

 

「今日は川神さんとこで食うって。

それと俺と彼女はそういった関係じゃないよ。」

 

向かい側にニヤニヤと笑う矢瀬の言う事をあっさり一蹴する悠に矢瀬の隣に座ってる浅葱が口を開く。

 

「アンタはそう言ってるけど端から見ればそう言われても可笑しくないくらい一緒に居るわよアンタ達。

で?実際の所アンタ達ってどんな関係なのよ?」

 

「どんなって…只のクラスメート?」

 

「お前、その答えは・・。」

 

「んな事言ったって、決闘だのなんだのしてからは話すか飯食うかぐらいの付き合いしか無いし。

暁と姫柊さんとは違って学校だけしか関わる接点が無いよ。」

 

「な!、灰原お前・・。」

 

隣の古城が悠の発言に口を出そうとするが既に放たれた言葉はどうにもならなかった。

 

「あー、そう言われちゃあなぁ。」

 

「確かにいつも一緒だもんね古城と姫柊さん。」

 

「ホントホント。」

 

「お前らなぁ。」

 

「おやおや~?恋バナかな~君達。

お姉さんも混ぜてほしいよん♪」

 

うまく話を逸らすことが出来た悠にヒョイと顔を除くように現れに来たのは燕であり。

古城達三人が突然の燕の登場に驚くなか悠は彼女の出現に少し嫌な顔をした。

 

「あれ?君はお昼蕎麦だけ?駄目だよん。

男の子はしっかり食べなきゃ。」

 

「良いじゃないですか。俺が何食おうと。」

 

「…なぁ灰原。お前松永先輩と仲が良いって噂、あれマジの話だったのか?」

 

「コレの何処が仲が良い風に見える?

と言うか暁から聞いてない?俺がこの人にどんだけ振り回されたか。」

 

「え~!酷いなあキミは。私は只君の好き嫌い治してあげようと思っての行為なのに。」

 

「それが大きなお世話って話ですよ。」

 

「もう~御堅いねぇ。

そういえば知ってる?納豆って意外に蕎麦にも合うって事を、ねッ!」

 

「させるか!」

 

「あーー!!?俺のカレーが!!」

 

燕が悠の手元にある蕎麦に納豆を入れようとしたのを察知した悠は近くにあった矢瀬のカレーを盾に回避した。

 

「全く、人の嫌がる事をするのは人間のルールに反するのではないのですかねぇ。」

 

「それなら人のカレーを盾にするのもルール違反だろ!

あれか!?さっきの仕返しか!?おちょくった仕返しか!?」

 

「おぉ、やるね君。あの一瞬で燕さんの納豆から逃れるとは。」

 

「伊達に鍛えてないので。」

 

「聞けよ!」

 

矢瀬の被害者の叫びを余所に悠は蕎麦を啜るペースを速めて一気に器を空にする。

 

「あれ?もう行っちゃうの?」

 

「えぇ、もう食い終わったんで。それじゃあ。」

 

悠は器の乗ったプレートを持って足早と席を立つ。

席を立った悠の後姿を古城達は只見ていた。

 

「なんか灰原の意外な一面見たの初めてかも。

アイツにも苦手なタイプって有ったのねえ。」

 

「いや、話を聞く限り結構居るらしいぞ?

ホラ、武神って言われてる川神先輩。

この前それについて話してた。」

 

「へぇ~。…ねぇねぇ。その時燕さんの事も何か言ってた?」

 

「え?

あぁ、確か松永先輩は…。」

 

「うんうん。」

 

「…納豆娘?」

 

「…えと、それだけ?」

 

「え~と確かそれ以外には…”めっちゃ納豆押し付けて来る”とか言ってたような。」

 

「アハハハ。私って彼からしたらそんな風に見られてんだ。」

 

「まぁ嫌いなモノ押し付けられちゃそれは苦手意識持たれるとは思いますけど、少なくとも川神先輩よりかマシだと思いますよ?

アイツ、川神先輩の名前が出ると口調変わってますから。」

 

「ふーん、それならまだ仲良くなる機会があるって事かな?

…っと!長々とゴメンね?それじゃ!」

 

燕は顎に手を当てて考える仕草をしばらくしてから古城達の前から去って行った。

去って行った燕を見た古城は向かい側に居る浅葱のジト目の視線に気付く。

 

「何だよ。そんな目して。」

 

「…別に、何でも無いわよ。」

 

「?そうか。にしても灰原も大変だな女子関係で色々と。」

 

「アンタがそれを言うか・・。(ボソッ)」

 

「ん?何か言ったか?」

 

「いいえ、なにも。」

 

浅葱は聞いてくる古城を余所に一人前以上はある定食に手を付け、古城も自分が頼んだ定食を口に運んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?意外に合うな。納豆カレー。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「にゃ~~。」

 

「・・・ココが俺の癒しの場か。」

 

「お兄さん?」

 

放課後、悠は夏音と共に廃教会で猫の世話をしていた。

 

これは悠の個人的な行いであるが、ラ・フォリアから偶に会って彼女の様子を見て来てほしいと言われたのも有って特に用事が無い時は廃教会にて時間を過ごし、主に自分に突っかかって来る自称武神の上級生から来るストレスを解消している。

 

「あぁいやね。最近憩いの場が欲しいと思う程の厄介事が多くてね。」

 

「厄介事ですか?」

 

「まぁね。早く済ませたいんだけどこれが中々。」

 

これに関しては例の転生者であるソーサラーとマルス、そして奴等が生んだファントムとロイミュードに関してであるが上司がブラックボックスの情報を解かない限り此方は攻めるにも攻められないのが現状である。

 

「大変そうですね。私に何か出来る事が有ればいいんですけど・・。」

 

「そんな深刻な奴じゃあ無いよ。

それに、こうして猫と戯れるのは良い気分転換だし。」

 

「そうですか、それは良かったです。

・・・あれ?」

 

「?、どうしたの?」

 

「いえ、あそこに見慣れない黒猫が。」

 

夏音の指した方へ顔を向けると、ココでは見かけない黒猫が行儀よく座って此方を見ており暫くすると黒猫は此方に近ずいて来た。

 

「にゃ~。」

 

「人懐っこいですね、ココに迷い込んできたのでしょうか?」

 

「う~ん、野良にしては毛並みが整ってるな。飼い猫か?」

 

夏音が抱き上げた猫を見て飼い猫が迷い込んで来たのかと思考するが、当の黒猫に聞いても答えてくれる訳も無く、ただ時間が過ぎて行き空は一気に暗くなった。

 

「おっと、もうこんな時間か。

取りあえずその黒猫の件はまた後日にしよう。少なくともエサあげちゃえば居なくなってもまたココに来るだろうし。」

 

「そうですね。飼い主さんも捜してる筈ですし、もしかしたら張り紙が貼ってあるかも。」

 

夏音は抱いてた黒猫を下ろして頭を撫でたあと悠と共に廃教会を後にする。

 

教会から去って行く二人の背中を、特に悠の姿を黒猫はジッと見つめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……フフッ♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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(う~~ん、此処までは大体このくらいかなぁ?)

 

燕は帰り道、今現在の情報を歩きながらまとめていた。

 

目的の人物である川神 百代と彼女の弟分である直江 大和に接触し倒すために必要な情報を少しづつ得て、自分の切り札でもある秘密兵器の準備も着々と整えていき今の所順調と言ってもよかった。

それなのだが。

 

(にしてもあの子、ホント謎なんだよな~。)

 

燕が今一つ掴めていない存在である灰原 悠。

あの気の抜けた性格なのかそれとも別の何かがあってか彼の行動や胸の内が全く読めず、悠の噂など聞いても悠の実態を掴む有力なモノはなかった。

 

しかしこれは燕の個人的な興味であって自分の依頼にそこまでの影響はないのだが、もう一つの依頼では全くの進展はなかった。

 

(大和君からは聞いたけどホントに居たんだね、仮面ライダーは。)

 

依頼主から渡されたもう一つの依頼。

今噂になってる仮面ライダーの正体を明かすこと。

 

依頼主は何故仮面ライダーの正体を捜せと言って来た理由は燕は知らないが、報酬は武神の打倒と比べれば倍の額であった為、依頼主に何も言わず引き受けたのだ。

その仮面ライダーの情報もこの前大和から聞いた黒い仮面ライダーの特徴を聞く事が出来たが、それだけでは正体を突き止めることは到底叶わない。

 

(それでもやらなきゃね、モモちゃん倒すのも仮面ライダー捜しも・・。)

 

道のりは険しいが、それでも自分にはこれをやり遂げなきゃいけない理由がある。

燕はまず、百代の打倒に専念してそれから仮面ライダーの捜索に力を入れようと気合を入れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな燕を二つの異形が襲い掛かる。

 

「!」

 

燕は咄嗟に反応し、振り下ろされる腕を避け距離を取る。

燕を襲ったのは、これも大和から聞いたスパイダーとバットの下級ロイミュード。

 

「う~ん、これはちょっと燕さんピンチかな?」

 

いつもの軽い口調で話すがその顔には焦りの色が見えていた。

目の前のロイミュードは体の動きが遅くなる重加速を持って燕が倒そうとしている百代も重加速の前では無力になったので遭遇したら絶対逃げる様に大和に言われたが、二体いるこの状況では逃げる事が困難だった。

 

そんな燕の事をお構いなしにスパイダーロイミュードは燕に跳びかかり、燕はこれを避けるが避けた地点にバットロイミュードが待ち構えており、燕を掴みかかって膝蹴りを腹に叩き込み顔に裏拳を喰らう。

 

「ガハッ!」

 

強烈な一撃を喰らい、倒れ込む燕。

先程の膝蹴りもそうだが、顔に喰らった一撃は何とか顔を逸らして軽減出来たが口を切った所為で血が流れ、軽い脳震盪でうまく体が動かせない状況だった。

 

(あ、あれ?体、動かない?・・これ、本当にヤバい?)

 

頭では必死に体へ動く様に呼びかけるも全く動じてくれずただ膝が笑うばかり、ただ二体のロイミュードがじりじり此方に近ずいてくる光景に自身の死が迫ってる現実を押し付けられる。

 

(私、死ぬの?こんな所で…何一つやり遂げないままで!)

 

バットロイミュードの手が此方に伸びてきて、声を上げようにも恐怖の所為か何も出て来ず何時の間にか目に涙が溜まっていた。

 

(オトン・・オカン!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

<< DRIVE type SPEED! >>

 

「ハァッ!」

 

燕が目を閉じたその瞬間に謎の電子音と共に頭上を飛び越して、燕に手を伸ばしてたバットロイミュードに跳び蹴りを喰らわし、その近くに居たスパイダーロイミュードを殴って後退させる。

 

場の状況が変わった事に燕が目を開けると目の前にはロイミュードでは無く、黒いボディに身を包んだ戦士が此方に顔を振り向いて安否を確かめる様に見ていた。

 

「仮面…ライダー?」

 

燕が目の前の戦士が仮面ライダーで有る事に気付くと同時に燕を助けた戦士、プロトドライブは二体のロイミュードに向かって駆けだした。

 

此方に来るスパイダーロイミュードの右ストレートを受け止めた後関節技で身動きを止め、後から来たバットロイミュードに前蹴りを繰り出した後動きを止めたスパイダーロイミュードの腕を上げて脇辺りに右の肘鉄を叩き込んで怯んだところを正拳突きを二発浴びせ、膝を着かせる。

 

膝を着くスパイダーロイミュードを余所に後ろから再度此方に突っ込んで来るバットロイミュードの攻撃を後ろに受け流した後、イグニッションキーを捻りシフトブレスを三回倒してシフトアップする。

 

<< SP,SP,SPEED! >>

 

シフトアップで加速した状態でバットロイミュードの懐に入り、高速のラッシュを叩き込んで顎に渾身のアッパーを入れてモロに喰らったバットロイミュードは空へ打ち上げられる。

 

プロトドライブは立ち上がったスパイダーロイミュードに向かって駆けながらイグニッションキーを捻ってシフトブレスのスイッチを押す。

 

<< ヒッサーツ! >>

 

「ハッ!」

 

プロトドライブはスパイダーロイミュードを踏み台に空へ跳び上がりそれと同時にシフトブレスを倒す、跳んだ先は先程打ち上げたバットロイミュード目掛けて足を突き出す。

 

<< FULL THROTTLE! SPEED! >>

 

「ハァッ!」

 

強化したキックをバットロイミュードに浴びせそのままバットロイミュードを撃破し、蹴った反動を活かして空中で姿勢を正し今度は地にいるスパイダーロイミュードに目掛けて落下の勢いを利用し跳び蹴りを喰らわして撃破した。

 

二体のロイミュードを倒したプロトドライブは立ち上がって此方を呆然と見ている燕と目を合わしこの場から立ち去ろうとするプロトドライブ。

燕は咄嗟に呼び止めようとしたが、プロトドライブの死角から襲い掛かろうとする影を見つけ思わず声を上げる。

 

「危ない!」

 

「!」

 

プロトドライブが燕の掛け声で死角を突いて来る敵に気付くも遅くプロトドライブのボディに火花が散る。

後退するプロトドライブが奇襲をした相手を見ると先程倒したロイミュードだがその姿は異なり、頭部を檻のような兜付きの肩元まであるケープを着け一体は右手に鉤爪をもう一体は右手に銃器を着けた通称・死神部隊が現れた。

 

プロトドライブは仮面の下で舌打ちする。

目の前のロイミュードは進化体じゃないにしろ下級と比べたら先程倒した二体の倍は行くほどの戦闘力を有しており、データ収集用のプロトドライブじゃ二体を相手にするのは厳しい。

 

そんな事お構いなしにプロトドライブに向かって行く死神部隊。

鉤爪が突き出す鋭い爪を受け止めるも直ぐに銃器を着けた死神が鈍器の様に腕の銃をプロトドライブに振り片腕でガードしようにも余りの力強さに腕が弾かれ抑えられていた鉤爪が緩んだ所を振り払い、爪でプロトドライブを斬り付けていく。

それを皮切りに二体の死神の猛攻がプロトドライブに襲い掛かり、プロトドライブは辛うじていなしていくが力強い一撃一撃に段々と崩れていき鉤爪が攻めて行くなか銃器の方は後方からプロトドライブに標準を合わせ発砲し、寸での所で離れた鉤爪を余所に被弾して吹き飛ばされる。

 

「!、キャッ!」

 

プロトドライブが吹き飛ばされた所は燕のすぐ近くで、突然の事に燕は思わず声を上げたがプロトドライブは銃器が此方に銃口を向けているのを見て咄嗟に燕の方へ顔を向けると同時に二発目を撃ってきたのでプロトドライブは即座に燕の前に庇うように立ち、銃弾をその身に喰らってしまう。

 

「ガハッ!」

 

立て続けに二発もモロに喰らって膝を着いてしまうプロトドライブ。

自分を庇った事に燕は駆け寄って声を掛けるがプロトドライブは此方に近ずいてくる死神部隊を何とか燕から離れさせようと立ち上がる。

突然立ち上がった事に燕は驚くがそれを余所にイグニッションキーを回してシフトアップさせる。

 

<< SP,SP,SPEED! >>

 

シフトアップで加速した状態で死神部隊へ駆け出し、二体の死神をそれぞれ片腕で掴んだ状態で今居る場所から猛スピードで離れて行く。

燕は走り去って行くプロトドライブの背中をしばらく見ながらハッ!と我を取り戻したかのように自分の両手を頬に叩き込んで若干震えながらも立つ事の出来る足に力を入れてプロトドライブが走り去って行った方角へ向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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シフトアップが切れた所と同時に鉤爪が爪を振り下ろしてプロトドライブの動きを止めさせ二体の死神が拘束から逃れる。

 

銃器の死神がプロトドライブ目掛けて発砲したがプロトドライブは横に跳んで回避し、此方に向かって爪を振り下ろす鉤爪の死神を受け止めてそのまま合気の要領で投げ飛ばす。

 

追撃に銃器の死神が再び弾丸を放とうとしたが死神に標準を合わせられない様に妨害する三つの小さな影が。

銃器の方をマックスフレア、ファンキースパイク、ランブルダンプが抑え、鉤爪をスピンミキサー、ローリングラビティ、ミッドナイトシャドーが抑える。

 

プロトドライブはこの隙に変身を解除して懐からブレイクガンナーを取り出す。

 

これから自身もその身を死神に変える為に。

 

<< BREAK UP >>

 

紫の発光と共にジャンクパーツが鎧と化した死神、魔進チェイサー

 

チェイサーの出現と共にシフトカー達は引き、挟み撃ちの形で鉤爪は特攻を銃器は標準を合わせに来たがチェイサーの行動は冷静沈着だった。

 

<< GUN >>

 

鉤爪の特攻を後ろに受け流しながらブレイクガンナーで銃器の死神に銃撃を浴びせる。

 

<< BREAK >>

 

鉤爪の死神に接近してブレイクガンナーの打撃を頭部目掛けて叩き込み銃器の死神の方まで吹っ飛ばす。

 

吹っ飛ばされた鉤爪を余所に銃器はチェイサーに向けて発砲するがこれは難なく躱され、チェイサーは銃器の死神の銃を封じるべく一台のシフトカーを呼びブレイクガンナーに装填する。

 

<< TUNE・SPIN MIXER >>

 

スピンミキサーからなるコンクリート弾がブレイクガンナーから銃器の死神の銃口に向けて放たれ、着弾したコンクリート弾は固まり銃弾を封じる。

 

相手の一手を封じたチェイサーは追撃に新たなシフトカーを装填して二体の死神に駆けて行く。

 

<< TUNE・FUNKY SPIKE >>

 

ブレイクガンナーの打撃に棘が追加され殺傷力が上がった攻撃を繰り出し。

鉤爪の爪がチェイサーに振り下ろされようとしたが、それと同時にブレイクガンナーを突出し鉤爪の攻撃を弾いてガラ空きになった胴体にブレイクガンナーを叩き込み、銃器の死神は最早殴るしか使えなくなった銃器で殴りかかったがブレイクガンナーから放たれた棘が死神の体に突き刺さり怯んだ所をブレイクガンナーのジャブで追い打ちを掛け最後にストレートを綺麗に叩き込ませた。

 

先程のプロトドライブとは違い機械的に且つ冷酷に相手の手を悉く打ち負かし追いつめる戦り方は、正に死神。

 

<< TUNE・CHASER・SPIDER >>

 

右腕にファングスパイディーを装着し鉤爪の死神に近寄るチェイサー。

詰め寄られる鉤爪の死神は爪を突き出していくが、チェイサーは難無くこれを掴みファングスパイディーで右腕の肘から先を叩き折る様に斬り落とす。

斬られた腕を抑えながら後ろに下がる死神に先程斬り落とした鉤爪の腕を死神の頭部目掛けて檻の兜ごと突き刺し死神の腕が力無くぶら下がると、止めにファングスパイディーを体に突き刺して上半身と下半身を二つに分けさせ爆散していった。

 

爆散した鉤爪の死神を後に銃器の死神に目を向けると、先程撃った棘が体に突き刺さった状態で立ち上がりそれでも尚此方に敵意を出して向かう姿を見てチェイサーは新たなバイラルコアを手に持つ。

 

<< TUNE・CHASER・COBRA >>

 

ファングスパイディーからテイルウィッパーに変え中距離からの鞭の連撃を死神に浴びせ確実にダメージを負わせていくチェイサー。

テイルウィッパーを死神に巻きつけて勢いよく引き上げ、そのままチェイサーの後方に向けて高く投げ飛ばす。

 

投げ飛ばされた死神にチェイサーは止めを刺す準備をする。

 

<< TUNE・CHASER・BAT >>

 

ウィングスナイパーを紫の矢が死神に向けられ、チェイサーは何の躊躇も無く矢を放ち放たれた矢はそのまま死神の体を貫いて、死神はゆっくりと後ろへ倒れ爆散していった。

 

 

 

 

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「ふーむ。初の性能テストに来てみればまさかこうなるとは……。」

 

チェイサーの近くに建ってるビルの屋上から見ているのは後ろにバットとコブラの下級ロイミュードを従わせてる白衣の男、ドクター。

口ぶりからするに先程チェイサー戦った死神部隊を放った張本人であることが分かり、ドクターはチェイサーを見ながら顎に手を当てて考えた後、後ろのロイミュードへ体を向ける。

 

「本当は死神部隊をある程度この目で直接見てそのまま帰るつもりだったが、…まあ折角彼が居る事だしサプライズでも用意してあげるか。」

 

そう言って懐から取り出したのはロイミュードの体を構成する上で必要なバットバイラルコア。

ドクターは三つのバイラルコアを目の前のバットロイミュードに取り込ませるとバットロイミュードは苦しむ仕草を見せながらその姿を変えていき、その姿は巨大なバットバイラルコアに翼と足を付け足した巨大ロイミュードへと姿を変えた。

 

巨大なバットロイミュードはそのまま空へ飛び立ち、甲高い鳴き声を夜空に向かって鳴き出した。

 

 

 

 

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ーKyeeeeeee!ー

 

「!」

 

突如聞こえた鳴き声のようなモノに目を向けると、夜の空に羽ばたいて飛んでいる巨大な影、バットの巨大ロイミュードに気付く。

 

巨大ロイミュードはそのまま当てもなく飛んでいった方角を見るチェイサーだが後ろから聞こえるエンジン音に気付いて振り向くと、自動操縦で此方に走って来るライドチェイサーがチェイサーの元に止まる。

ライドチェイサーに跨って巨大ロイミュードを追いかけるチェイサーのオレンジの複眼が光り出し、それはまるで何かを呼びかける様に点滅していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぃ~、いや~食った食った。」

 

所変わって、腹を擦りながらチェーン店”梅屋”から出て来た天龍。

偶々自分が抱えてる仕事が他の誰よりも早く終わり気分転換にと悠のバイクを無断で拝借して、街にある適当な店で食事でもと思い今に至る訳である。

 

梅屋の前に立っている天龍の近くでは店の傍らに停めている悠のガレージから拝借したライドマッハーが独りでにエンジンが掛かる。

 

「いやーこの店結構良かったなぁ、今度龍田でもつ・(ブオォォォォン!)・れて………。」

 

満足そうな顔の天龍の前を無人で走り去るライドマッハー。

独りで勝手に走って行ったライドマッハーを目を点にして呆然と見ていたが、電源が入ったかのように意識を取り戻し今の状況について自然と思考が働く。

 

「まっ、待ってぇぇぇぇぇっ!!!オレのバイクゥゥゥゥゥッ!!!」

 

叫びながら追いかける天龍だが、この時誰も”お前のじゃねえだろ!”と言える者は居なかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーKyeeeeeeee!ー

 

 

鳴きながら空を飛ぶ巨大ロイミュードは下の街に向かって口から光弾を放とうとした瞬間に自身の体に小さいながらも攻撃を受けてる感触を感じて下へ目を向けると、ライドチェイサーに乗って走りながらブレイクガンナーで射撃しているチェイサーの姿が。

 

巨大ロイミュードは光弾の狙いをチェイサーへ放ち、爆炎が上がるなかライドチェイサーを操って回避しながら走行する。

そんなチェイサーの前方にクラクションを鳴らしながら無人で走るマシン、ライドマッハーを見たチェイサーは十字路を右に曲がり、ライドマッハーも釣られて左に曲がってライドチェイサーと並行して走行する。

 

二台のマシンにチェイサーはシグナルを発してライドチェイサーから跳び上がり、ライドチェイサーとライドマッハーが連結しライドマッハーのリアに搭載されてる[クロッシングアーマー]が中心に移り、チェイサーが飛び乗ると同時に閉められキャノピーとなり急回転して前後が反転し、二台のマシンが合体した四輪車両[ライドクロッサー]へと姿を変える。

 

「フッ!」

 

チェイサーが操縦桿を操り、バック走行で走りながらフロント部のガトリング砲とリアタイヤ付近の機関砲を巨大ロイミュードへ向けて撃ちまくる。

巨大ロイミュードも光弾を放ちながらライドクロッサーを追いかけ、ライドクロッサーはバック走行で光弾を回避しながら砲撃を繰り出しながら両者引けを取らなかった。

 

前方に高層ビルが左右に建って居る事に気付いたチェイサーは、前後を反転させて並び建つビルにアンカーを打ち込む。

車体をジャンプさせ、アンカーを巻き上げる事で宙を舞うライドクロッサー。

空中ブランコの様に半回転した所でアンカーを切り離し完全に宙に浮いた状態のライドクロッサーの下には無防備な背中を此方に向けてる巨大ロイミュード。

 

後ろに回ることに成功したチェイサーは再度ライドクロッサーのアンカーを今度は巨大ロイミュードの背中に打ち込む。

鳴き声を上げる巨大ロイミュードを余所にアンカーを巻き上げながらライドマッハー側の車体後部にあるビーム砲も加えての一斉砲撃を浴びせる。

砲撃を喰らわせながら巻き上げていくアンカーによって段々と近ずいていき、遂には重力の力も加わった体当たりを喰らいライドクロッサーの車体の重量と砲撃のダメージで地に落ちて行く巨大ロイミュード。

 

落とされた巨大ロイミュードをクッションに衝撃を和らぎ、最早翼がボロボロの状態で飛べない巨大ロイミュードから離れ、全砲門のエネルギーを最大の状態にして砲撃の雨を巨大ロイミュードに全て浴びせる。

全ての砲撃を喰らった巨大ロイミュードは最早耐えきることが出来ず悲痛な鳴き声を上げながら爆散していった。

 

「…ふぅ~。(ガアァンッ!)ウアッ!」

 

ライドクロッサーの中で一息吐いたチェイサーだが突如後ろで何かに掴まれた衝撃を受ける。

 

衝撃の正体はライドクロッサーの後方部をコブラ型の巨大ロイミュードが口に咥えその車体を持ち上げていた。

 

「もう一体いたのかッ!」

 

チェイサーがコブラ型の巨大ロイミュードに気付くも巨大ロイミュードは振り回しながら強靭な顎によって捕まってる所為で砲撃は意味を無くし、アンカーを打ち込もうにも狙いが定まらず放つことが出来ない。

 

段々と中から押しつぶされるような音がチェイサーの耳に聞こえ、こうなれば分離させようと考えたその時だった。

 

 

”Dadadadadadada!”

 

ーKsyaaaaaaa!!!ー

 

「何だ!?」

 

コブラ型の巨大ロイミュードに突如振りかかるニードル状の光弾によって解放されたライドクロッサー。

光弾の放った先は夜の空を飛んでいる二台の赤と青のレーシングカート。

 

「ライドブースター!?何故!?

…!、まさかアイツ等……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガレージ地下ラボにて

 

「あ、明石さぁん。ついに、遂にやりましたね…。」

 

「えぇ、や、やり遂げたわ。流石に黙って四徹したのは…キツかったけど……。」

 

「でも出来上がったと同時に何か飛んでっちゃいましたけど、あれ大丈夫なんですかねぇ?」

 

「大丈夫じゃない?、それよりも完成した達成感で眠気が…Zzzzz。」

 

「あぁ、言われれば私も…Zzzzz。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「稼働テストが実戦テストに為るとはなッ!」

 

ライドクロッサーを操作して砲撃しながらライドブースターの近くまで操作しシグナルを発するチェイサー。

 

するとシグナルを探知して二台のライドブースターがライドクロッサーの両側に連結し空中戦闘を可能にした[ブースターライドクロッサー]になり、空へと飛び上がる。

 

「ハッ!」

 

巨大ロイミュードの周りを不規則な高度で旋回しながらライドクロッサーの全砲門と両側のライドブースターの砲撃で着実にダメージを与えていく。

高火力の砲撃の雨を休む間もなく浴びせられ、最初の力強い印象が無くなるほどダメージが蓄積されてる様子が見られチェイサーは勝負を決めに行く。

 

キャノピーが開き、そこから高く跳び上がるチェイサーの元に一台のシフトカー、ランブルダンプをブレイクガンナーに装填する。

 

<< TUNE・RUMBLE DUMP >>

 

<< EXECUTION >>

 

<< FULL BREAK・DUMP >>

 

「ハァッ!」

 

チェイサーの右足にドリル状のエネルギーが纏われ、高速回転のドリルが巨大ロイミュードの頭部目掛けて放たれる。

高速回転のドリルで貫通力を上げたキックで巨大ロイミュードの頭部を貫き、チェイサーが地に降り立った時にはコブラ型の巨大ロイミュードの頭にくっきりと穴が開いた状態になって爆散していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もしもし龍田!?大変なんだ!!

オレのバイクが独りで走ってどっかに……

いや!嘘じゃねえって!本当なんだって!!!」

 

近くの公衆電話で若干泣きながら電話を掛ける天龍を、龍田の頼みで悠が迎えに行ったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(……あれは夢じゃ、無いんだよね。)

 

燕は先程の騒動から無事自宅へと帰り、同居してる父から帰りが遅い事を追及されたがうまく誤魔化し、自室にて私服へ着替え先程の出来事を足を抱えながら思い返す。

 

最初に思い出すのはロイミュードによって味合わされた死の恐怖。

燕はあの場面を思い出すと顔から冷や汗が止まらず呼吸も若干上がっているのが自分でも分かった。

 

そしてあの後自分を助けに現れた黒い仮面ライダー。

恐らくあれが大和達が見たと言う仮面ライダーであろうと思い返しながら頭を一回空にして、それからこの目で見た事実について頭を働かせる。

 

あの時仮面ライダーがロイミュードを連れて離れた後、燕はその後を追った。

自身の足の速さには自信があり、そして幸いに仮面ライダーが離れた場所はそう遠くない距離だったので自分でも追いつくことが出来た。

 

あの時何故追いかけて追いついたかは、少しでも自分の中の恐怖心を無くす為に与えられた依頼と言う名目を使って自分を保ちたかったかは今ではもう分からないが、その後が燕にとっての衝撃を与えたのだ。

 

二体の怪人が小さいミニカーのような物で動けない時に仮面ライダーが一瞬だけ変身を解いた時だった。

あの時は後姿で顔を見えなかったがその時来ていた服が、自身も通ってる学園の制服を着ていた。

 

この事から噂の仮面ライダーは学園に通ってる生徒と言う事が分かり、燕は大きな手掛かりを掴んだのだ。

 

そして、仮面ライダーがもしかしたら自分の身近にいる人間というワードに無意識に浮かび上がった人物が一人。

 

いつもボーっとした顔で自分に苦手意識を抱いてる、掴み所が分からない一人の男の顔を。

 

(…まさか…ね。)

 






次回お楽しみに。
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