気になるあの子は魔導書が読める!?   作:久遠/kuon

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すいません、ものすごい遅くなったわりに今回かなり短いです!
今後の展開やらなにやらを考えてると書けなくなってしまって……。
それについてなんですけど、第1章と第2章を丸々書き換えってマナーとしてどうなんでしょうか?
ハーメルンというか、携帯小説系は一度も読んだことが無くて……。
もしも、助言してくださる心優しい方がいらっしゃったら一言でも良いので「おれは構わないよ」とか「あんまりそういうのは好きじゃない」とかお願いします!


第二十二話 合流

「なんっか視線が気になるよな」

「そう? なんで?」

店から追い出されたあと、行くあても用も無く、当然打つ手もあるはず無く、ただダラダラと歩いていた。そろそろ昼を回ろうかという時間帯だ。

「原因ははっきりしてるんだけどさぁ」

「??」

怪訝そうな顔をする英玲奈。

「その魔女のコスプレだよ! ハロウィンでも無いんだからさ!」

「えー? だってこれ大事なものだし。ていうか慣れたし」

スカートを軽くつまんで後ろとかを見ながら英玲奈は言う。

「なんで着てるんだ? 召喚の儀式に必要とか?」

召喚といえば儀式が付き物というイメージからそういう質問をしてしまう。

大事というからにはもっともらしい理由がありそうだ。

「そりゃあ、可愛いから」

「可愛いからっ!?」

予想外すぎるっ!

「魔女服って可愛いと思わないか? どこぞの誰かには扇情的に映ったようだが」

「そ、それは……だって」

言い訳をしようとしていると、前から見知った声が聞こえた。

「お? 晃司じゃないか。ここで何してるんだ?」

剛毅だった。遅めの昼飯でも買ったのかコンビニの袋を手に提げている。

「ああ、ちょっと頼まれごとをな。ーーこいつは剛毅。うちの仲間……?」

「……」

剛毅のことを紹介しようとして、英玲奈の方を見ると、何故かわなわなと震えてまるで聞いていなかった。

「て」

「て?」

「敵性反応ッ! 殲滅する!!」

と、急に叫び、例のバインダーから紙を引き破った。……もしかするとバインダー風のメモ帳かも。どうでも良いことだけど。

「顕現せよっ!」

「な、なんだ急に!?」

剛毅がわけも分からず慌てふためく。

ダンッ!! と真下に落とした紙を地面に縫い付けるように思い切り踏みつける。

すると、先ほどと同様に召喚のプロセスが完了し、同じくニーズヘッグが召喚された。

ただ、大きさだけはコモドドラゴンくらいに膨れ上がっていた。

「お、おい!? こりゃあーー」

「ジオード家の危機とあらばァッ!」

ニーズヘッグが気合いを入れるように叫びその場で回転するようにして尻尾を思い切り振り抜く。

距離が空きすぎていて当然届かない。

だが尻尾が剛毅の前を通過した時、何かが剛毅に向けて飛来した。

ーー焼き鳥の串だ。アレ。

「おい、待て英玲奈!」

慌てて叫ぶもやはり聞こえていないようだった。

そして焼き鳥の串が次々に剛毅に向けて飛ぶ。

心臓、胃、両手足の根元、目、そしてまた心臓。あまりにも速すぎて剛毅は反応する暇が無かった。なす術もなく撃ち抜かれる。

……一滴の出血も無く。

カカカカカッ! と連続して物が弾かれる音が聞こえ、剛毅の背後に停車していた無人運転のトラックの荷台部分に弾かれる串が見えた。

「剛毅、無事かっ!? それとこいつらーー魔女もドラゴンも仲間だ! 今ちょっと混乱してるだけ!」

するとひらひらと手のひらを振って剛毅が答える。

「あー、よく分からんが了解した。……それと、晃司。ごめん。先に謝っておく」

「え?」

一体何に対して? と思う間もなく理由が分かった。

死角目の前へと、瞳から赤光でも放っていそうな、凄絶な笑みを浮かべた剛鬼が飛び出してくる。

慌てて体をひねって迫り来る拳をかわそうとする。

が。

ほんの少し遅れた服に引っかかり、それだけでその場から弾き飛ばされる。

体が半回転するほどの威力……。

(どんな出力してんだよ!?)

そしてそのまま地面に叩きつけられるーーーことはなく、横に立っていた英玲奈に覆いかぶさるようにして倒れこんでしまった。

「……」

このままずっと倒れていたい気分だがそうもいかない。

幸い今は人がほとんどいないが、フラッと人が来ればコスプレした年上の女性に覆いかぶさる男子高校生という、ネットニュースになりそうな図になってしまう。

なので、飛び起きようとして手にぐっと力を込めーーーってこれダメなやつ!

「……どさくさに紛れて押し倒した上に揉むとか……こんのクソエロガキッッッ!!」

「すいませんッッッ!」

英玲奈が叫び、おれが殴られる。

うん、今までで一番痛い。

ゴロゴロとアスファルトを転がり、ニーズヘッグの横でようやく止まった。

そしてムスッとした様子のニーズヘッグにベシッと、いや、ドフッと尻尾を落とされる。

硬いウロコの尻尾と固いアスファルトに挟まって完全に立てなくなってしまった。

この尻尾、見た目通りにすごく重ぐふっ。

どうやら一度だけでは不満だったらしい火龍様に何度もどつかれる。

ニーズヘッグにしてみればイライラするから地団駄を踏むくらいの軽い気持ちなのだろう。

「おい、コカミ。説明して貰おうか」

ザッ、と英玲奈が目の前に仁王立ちする。

これがスカートだった場合さらに危ない状況になるところだった。あぶねぇ。

「そいっ、つはっ、おれらのっ、味方……痛い!……でっ……」

「そっちじゃない。コカミが味方だと言うならそれを信じる。問題はバッタよろしく私に向かって飛び込んできたことだ」

この短時間にものすごく信頼されてしまったようだ。

「そのっ、そいつのっ痛いって! まほっ魔法の……とりあえずやめさせて!」

ベシッベシッとどんどん速度の上がる地団駄がさすがに辛くなってきた。

「……もう良い。もう良いってば!」

英玲奈が言うとニーズヘッグは不満そうにブフッと火を吐き、その場からかき消えた。

「説明を」

英玲奈が続きを促す。

「えーと、だからそこの剛毅の魔法で、あっ、魔法ってのは要するに、その、英玲奈の使う秘術より科学的で、いや科学的でもないか。うーん……どう説明すれば……」

ウンウンと唸っていると剛毅が助け舟を出してくれた。

「要するに晃司は殴られて吹っ飛んだってわけ」

「なるほど理解した」

「それで良いのかっ!?」

「なんだ、説明したがりか? 聞いてやっても良いぞ」

なぜかドヤ顔でふんぞり返る英玲奈。

「いや。良いです」

全力でご遠慮だ。ややこしいこと、この上無い。

「とりあえず、貴君らの拠点へ連れて行け。フォローユー」

そしてイギリスの紳士のような雰囲気を出しつつ意味の分からない英語を使う。

「英玲奈、たぶんフォローユーという英語は無い」

「鎖国系日本人が何を言う」

「お前も純正日本人だろうがっ!」

「ほう、英玲奈は日本人なのか」

ガヤガヤと剛毅も加わり三人でクレイドルへと向かう。

たぶんみんな怒ってるだろうなぁ……。特に朝から仕込みとやらをしていた阿古や……千草が。




次回更新は今後の展開が決まり次第になります!
今月中には更新したい……
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