気になるあの子は魔導書が読める!?   作:久遠/kuon

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新章スタート!前回微妙な区切りになったのはこの新章に関する説明がこのタイミングだったからなのです…。お許しを…。
ちなみに今回の切り方も文字数の都合上微妙かもですw心してくださいw


二章『ヴォルヴァの兼言』
第五頁 副菜に情報を並べよう


20:30、買ったばかりの時計の時間を大急ぎで合わせ、買った物を引っ越しの荷物の入った段ボールの上に置き、ダイニングへ向かう。ダイニングには剛毅と静佳がすでに居た。

「よっ、来たな!ちょっと早めに来てもらったのは当番を決めるからだ。晃司、家事で出来ないことは?」

「一応長いこと寮で一人暮らしだからね、大抵出来るよ」

「飯も作れるか?」

「ああ、人並みには」

「ほう、そりゃ楽しみにしてるぜ!じゃ、当番は変更無しだから…」シュッシュッとカレンダーに名前を書き込んでいく。

「こんなとこだな、しっかり頼むぜ!分からんことは誰にでも聴くと良い」

「おう、分かった」

ん?カレンダーの横に特育都市の地図…?いや…なんか妙な色分けがされてる?

「なあ、剛毅、これなんだ?」

「ん?ああ、それは担当地図だな。俺ら『ケイオス・クワイエット』の支部ごとの区割りだ」

「そっか…5人で14区全部賄えるわけないもんな。」

「俺らは第7支部だ、ここ生活区第7を担当地区としてる。廃区、実験区、生産区、建築中の地区、理事区については各支部の自己判断で動く。ちなみにこの拠点の名は『クレイドル』。覚えとくと良い」

「この支部の横に付いてる一言メモ的なのは?」

「そりゃアレだ、特徴とかをパパッとまとめたもんだ」

「へぇー、他支部ってどんななんだろう?いつか一緒に戦うこどとかあるのかな?」

「あんまり期待しない方が良い。さ!定例会議の時間だぜ!」

「お、おう?」

なんで期待しちゃダメなんだろ?っと疑問符を浮かべながらテーブルに着く。剛毅と話してる間に悠大と千草も来ていた。

「じゃ!日曜恒例定例会議を始めるぞ!今日は報告が2つある。まずは晃司が仲間になった!これから共に戦う仲間だ、みんな仲良くな!」

パチパチパチと思い思いに拍手する。

「2つ目だが、千草を囮にして晃司と一緒に釣れたアイツについてだ」

あのスーツの青年のことだろう。

「静佳が捕まえた後、精神干渉系に特化した第4に依頼して情報を引き出してもらった」第4は確か…『内情査察』と書かれていたはずだ。

「よほど精神訓練を積んだのか、情報ロックの魔法でもかけられてるのか、得られた情報は少ない」

「ただ一つだけ『最後はヴォルヴァの思うままになる』と呟いたそうだ」

ヴォルヴァ…?人の名前だろうか?

「この呟きの意味は分かってないが裏に何かがあるのは間違いない、組織的な襲撃だ。相手の出方が分からない以上待機だ。基本的に迎撃する形になる。何か質問は?」

「ウルズとの関係は?」静佳が不本意そうな顔をして質問する。

「現状では判断は付かないが…俺の勘では関係アリだ」

「その…ウルズってのは?」

「世界トップの一大魔術機関ウルズだ。多くの魔術師と魔法師を抱えている。ボスに『シリアル・キラー』ってのが居るが見たやつは居ない。本拠地はヨーロッパの辺りらしいが正確には分からない。魔術の断絶以前からあるとされてる古い組織だ。積極的に魔導書を狙ってきてることからマーク対象になってる。ウルズってのは北欧神話の過去神の名前だ。まあ流石にウルズ本人を囲ってることは無いと思うが…」

「なるほど…要するに悪の組織、敵ってわけだ…!」

「相手は一枚岩じゃない、十分注意しろ」

他に質問は?っと剛毅が聞いて誰も質問しないことを確認して定例会議を畳んだ。

 

剛毅は定例会議の後、湯に浸かっていた。(ウルズ…次は何を狙ってる…千草を狙ってきた時も遠距離砲撃の静佳が居たから仕留めれたが…アレは明らかに襲撃に成功したら僥倖、って動きだった。他に一体なんの狙いが…?最近まで目立った動きは見せなかったってのに…ヴォルヴァってのも今回初めて聞いた…余程心の支えになってる様子だった。この短時間にここまで浸透するとは、一体何なんだ?)

これ以上は考えても仕方ない、と結論付け、ザバァッと水を割って風呂を出た。

 

4月22日月曜日。学生に限らず社会人でさえ起きることが嫌になる呪いの日(グラッジ・マンデー)。そんな日を晃司は普段の月曜日とは違う気持ちで朝を迎えた。

(なんていうか…この二日間、あまりにも現実離れし過ぎた日を送ったせいか…ふわふわした感じなんだよな…みんなと普段通り接することが出来るかな…)ダイニングのすぐ横にあるキッチンに立ち、ボーッとした頭で朝食を作り始める。昨日の今日でもう晃司の当番だった。

(死ぬとか戦場とか…状況は理解したけど…)とりあえず卵を割ってボウルに投入する。

(イマイチ実感出来ないんだよな…)ほとんど意識することなくかき混ぜて、温めておいたフライパンに流し込む。

(確実にこれは現実だ…)と自分の手のひらを広げ一昨日の鍛錬で出来たマメを見る。

(いざ、戦闘になると自分の学校とかみんなを守るために戦わないといけないかもしれない。今を割り切れ、晃司。動かなきゃいけない時に動けるよ___)

「晃司。卵が、焦げてる。」

「え…うわっ!?」フライパンからおぞましい黒煙がモクモク出ていた。火災報知器も反応しそうな勢いだ。慌てて火を止め、フライパンをコンロから離す。

「晃司も、実は料理下手?」

「ち、違う!断じて違うぞ!今のは事故だ!」

「みんな、そう言う…。」口元は笑っていなかったが明らかに目が笑っていた。

(くそーっ!今に見てろーっ!…ん?『晃司も』?おれ以外にも下手なやつが?悠大と剛毅が料理してるとこまだ見てないな…)

新しく卵を取り出してきて今から作り直しても十分間に合うスクランブルエッグを作ることにした。

朝食を済ませ、なんだか長いこと着ていなかったような気のする制服に腕を通し玄関で靴を履く。

(千草は…もう出たのか)

「いってらしゃい、晃司くん」

静佳がリビングから声をかけてくれた。

「いってきます!」

「おう、いってらしゃい晃司!」

「いってらしゃいだよ晃司君!」

「お前…まだ行ってなかったのか!早く準備しろ!」

「いやいやいや!登校時間までまだある……ってうおぉ!?」

「あはは、悠大も早く行けよ〜」

剛毅が悠大を追い立てる声を聞き玄関を出た。

 




なんか短くなってきた…。次はかなり開くと思いますがそれなりのボリュームを用意しておきますー。もし読んでくれてる方がいれば楽しみにしておいてくださいね!w

ちなみに新章のタイトル…読みと意味分かる人居ますかね…w
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