気になるあの子は魔導書が読める!?   作:久遠/kuon

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そろそろ今明かされてる魔法やら魔力やら魔術やらややこしいやつのまとめ的なの作ろうかなー
というわけで一気に話が進んできた前回!引き続きドバーッと進めて行っちゃいましょう!

オナカスイタ…
(◜◟◞¯)<ゥドン…タベタィ…


第八頁 魔法の弊害

「さあ、予定調和の未来を確認しに行こう。定められたレールに乗って望む物を望む通りの形で得よう」

勝利宣言とともに膠着状態は崩壊した。

 

 

茂みから現れた男は

潜行型の機械の上に佇む男は

岩の陰から出てきた男は

そしてその周りに居た男達は

全く同じ声、タイミング、大きさ…あらゆる行為を揃えて。ただし目を見るのでは無く体の中枢を見通すような目で言った。

 

 

「おめでとう。”僕たち”はハズレだ」

 

 

「…おれがハズレ、つまり他のやつは当たりだから『おめでとう』…なんて人情溢れる心情の上のセリフ…では無さそうだな」

 

「あら、あなた達に祝われる義理は無いわ」

 

「あはは、ハズレってことはここは僕1人でやらなきゃなんだね」

 

 

 

じゃり…とビルから剥がれ落ちたのであろうコンクリート片を踏みつけながら悠長に歩く人影があった。最近の流行りの曲を口ずさむほどの余裕を見せていたこの男が、ふと立ち止まり一点を見つめながら立ち止まる。

「うん?招かれざる客…かな?なんとも奇妙だね。《ヴォルヴァの兼言》が外れてしまったよ。まったく、《ヴォルヴァ》がここに居なくて良かった」

「お前は…影か、それとも本物なのか」

晃司が血の滲むような声で言った。

「……。あっははは!これは…とんだ素人だ!こんなのは誤差でしかないよ!さっきのは撤回するよ、《ヴォルヴァの兼言》は外れていなかった!僕が影か本物かだって?そんなの簡単だろう?君の目はとても綺麗だね。今までよほど幸せだったんだろう」

「本物か…!」

「それが分かったところでどうする?君は1人じゃないか!魔力の扱いもほとんど知らないように見えるけど?」

「お前が本物だと分かればそれで良い。おれはおれの出来る精一杯の努力をする!」

「ふぅん…ま、好きにすれば?悪いけど僕は先へ行くよ。急いではいないけど遊ぶ義理もないしね」

自分の言葉を裏付けるように何の躊躇いも無く晃司から視線を外すと、先ほどと同じように歩き出す。

そして晃司の横を通り過ぎ速度を変えることなく歩いて行った。

「…顕現」

呟いた声に反応するように晃司の手元に逆巻く炎が現れ、その中から一振りの大剣を掴む。ここまでのことをしても男は一切振り向かない。ただのパフォーマンスだと思っているのだろうか。そもそも気を向けていないのかもしれない。

ギリッ…と柄を握り締め一気に駆け寄り背中を真横に切り裂くように中段切りを放つ。

 

ギィィィンッ!

 

男が後ろに回した右手の手元で剣が動きを止めた。

「さすがに甘いんじゃないの?実力が及ばないならもうちょっと努力をしようよ」

後ろに回した右腕をクイッとひねりを加えながら拳を振り上げるように掲げた。手元に握り込まれたサバイバルナイフが大剣の刃に食い込むように連動し晃司の腕ごと強制的に跳ね上げられる。

「胴がガラ空きだぜ?」

掲げた右腕の下をかいくぐるように左手で胴に向けて拳を突き放つ。

「ぁ…ぐっ…!」

ザザザッ…と衝撃を受けて後ろへ引き下がる。

「お前がおれを倒そうなんて無理な話だぜ?そこ、退けよ」

殴った拳を起点にくるりと回るようにしてこちらに相対する。

まだ…今は耐えるしか無い…!生き延びて…場を繋げる!

再び剣を構え突撃の態勢を取った時、《スケープゴート》の男が、ふと何かを納得した顔で笑った。

「ははぁん、なるほどな!お前は自分の日常が侵されたことが嫌なわけか、だから自分を犠牲に日常を守り抜こうとしてる。だけどそれじゃ無理だ、僕には勝てない」

くるくるとサバイバルナイフを手の中で弄ぶ。

「自分の日常を守りたいからこそお前は強くなれない。…生活環境が変わるから、とかそんな簡単なものじゃないぞ、そういう世界のシステムなんだ」

 

 

 

 

ガガガガガガッ!!

複数のサバイバルナイフによる全周囲からの猛攻を真正面から受けながら涼しい顔で剛毅は分析を始める。男を視認した段階ですでに魔法を行使していた。剛鬼の弾き飛ばしたサバイバルナイフを拾い上げるとそれを真ん中から2つに叩き折った。すると2つになったナイフは原型をほんの少しだけ留めた土塊へと変化した。

(なるほど…本物のサバイバルナイフ以外はただの土塊ってわけか…)

ちらっと横目でサバイバルナイフの元持ち主を見ると剛鬼が接触するより早く自壊した。以前報告にあった自爆行動よりもかなり小規模の、殺傷能力なんてほとんど無いものだった。

(本体叩くよりナイフ叩いた方が案外早そうだな)

剛鬼の照準設定を強引に切り替える。いち早くこの場を制圧し、仲間の元へ駆けつけるために。

 

 

 

 

「魔力と魂が密接な関係にあることは知っているだろう?」

炎の大剣を右へ左へ振り抜き突き込み、あらゆる猛攻でもって男を制圧しようとするがナイフ1本で簡単に切り抜けられてしまう。

「魔力を使い続けているとな。魂が歪むんだ。そして性格が捻れる。現れ方は実に様々。普段から捻れるやつもいれば魔力を使った時だけのやつ。見た目には分からないやつだっている」

カカカッ!ギャリッ!

ついに大剣をナイフで絡め、押さえ込まれた。

「でも、間違いなく歪む。そして自分すらそれに気付けない」

すっ…と男の顔が間近に近づき目を覗き込まれる。

「お前が守りたい日常はお前が守ろうとして強くなればなるほど崩れて行く。さあ、どうする?お前の守りたい日常が崩壊するのは遅いか早いかの違いしかない。僕を倒し自らの手で歪めるか、僕を見逃し他人の手で歪められるか。僕は待たないぞ、やることがあるのでね」

スッ…と離れ背を向けて歩き出す。その背を追う気力すら残っていなかった。

 

「前と同じさ、君は間に合わない」

 




(◜◟◞¯)<ゥドン…タベタ…
更新してる間にうどん食べましたwみなさんもご飯はよく食べて夏バテしないようにw
ちょっと短めですけど、まあ演出上仕方ないということで!(決してサボりではありませぬ!_(:3 」∠)_ )
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