ハイスクールD×D もう一人の紅髪   作:多騎雄大

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どうも、なろうでsoraというユーザー名で活動していた多騎雄大です。

このたびはハイスクールD×Dの二次創作をやらせて頂きます。

ただし、更新はかなり不定期的になると思うので、永い目でお願いします。

なお、意見指摘はなるべきオブラートにお願いします。


第一章
物語の始まり


 駒王学園。つい最近女子校から共学になった高校で、俺こと兵藤夏蓮はその学校の三年生だ。

 

「しかし、朝はやはり眠い。低血圧なせいかね」

 

 学園への通学路を歩きながら、俺は一人呟いた。

 

 俺はどうも昔から早起きと言うのがあんまり出来ず、いつも義弟よりも遅く学校に行ってる。義弟が同じ学園に入学した時は初めの方こそ一緒に行っていたが、直ぐに俺が朝起きれなくなってしまい、結局、義弟の方が早く行くようになっていた。

 

 しかし、何故俺は朝起きれないのかね? 毎日ちゃんと寝ているし、夜更かししているわけでもないしな。うーん、謎だ。

 

「ん?」

 

 其処まで考えて、俺はふと近くのコンビニに目を向けた。

 

 コンビニの窓側の雑誌の紹介コーナーに、俺の愛読の漫画雑誌の最新号が有るではないか――!

 

「やばいな、コレは読まない手はない」

 

 幸い、まだ時間はある。なるべく早く読むようにするべきではあるだろうが。

 

 そう思って、俺の足はコンビニの方に向かっていた。

 

******

 

「おはようっ!」

 

 朝、クラスに行って挨拶するとみんなから「おはよう」と返ってきた。うん、良いね、こうやって挨拶が返ってくるのは。

 

 結局、新しい漫画雑誌以外の雑誌も読んでしまい、はっと我に返って慌てて時間を確認スルト、走ってもギリギリな時間になっていた。

 

 だがまあ、普段から鍛えている俺。全力ダッシュで何とかセーフ。いやあ、やっぱり朝に読んだりするのは止めようかね。毎日こんな事していたら、駄目だな。

 

「夏蓮君、おはよう」

 

 と、自分の席に座った俺に挨拶する声。隣を見ると、紅色の髪をした美少女が。

 

「ああ、おはようリアス嬢」

 

 リアス・グレモリー。北欧からの留学生らしく、俺のクラスメイトで親友。

 

 成績優秀で、スポーツの方もかなりの上手さだ。これでいて、運動系の部活に入っていないんだから、よくわからない者だ。。

 

 さて、そんなリアス嬢だが俺の挨拶に対して苦笑いを浮かべてた。

 

「もう、“嬢“って付けるの止めてよ。普通にリアスで良いわよ。にしても、またこんなに遅く来たの? こんな風にしていたらいつか遅刻しちゃうよ?」

 

「はっはっ、安心しろリアス嬢。俺には鍛えた足があるんでな。余程の事が無い限り大丈夫だ。後、お前さんを名前でちゃんと呼んだら学園中の男子にどういう目で見られるか……」

 

 容姿端麗なリアス嬢だが、当然ファンも多い。

 

 この学園に於いてもう一人の美少女と共に『二大お姉さま』と呼ばれるほどだ。もしリアス嬢を名前でちゃんと呼んだ瞬間、俺のこの学園生活に於ける男子との友情は半分終わるだろう。

 

「……そんな事無いと思うけどな」

 

「リアス嬢は自分の人気っぷりを分かっているだろう。そういうことだよ」

 

 まあ、あんまり仲が良い男友達もいないのだか……。あれ、よくよく考えて見れば、俺、同学年の友人居なくね?

 

 

「いやいや、居るはずだ。……のはず」

 

 

 何だろう、すごく泣きそう。てか、よくよく考えて見れば俺って男友達居なくね? 遊ぶときも殆ど下級生や、女子とだし。

 

「ど、どうしたの夏蓮君?」

 

「いや、ちょっと自分の友人関係について若干思い返していて……」

 

 

「?」

 

 リアス嬢は首を傾げているが、「何でも無い」と言って、俺は最初の授業の準備を始める。

 

「ん?」

 

 そこで俺は、鞄の中に弁当箱が二つあるのに気がついた。

 

 って、これ一誠の弁当か。

 

 今日は一誠の奴が慌てて家を出てしまい(時計が止まっているのに気づかず)、弁当を忘れてしまったのだ。

 

 それで俺が義母さんに頼まれて一誠の分も届けることになったのだが、まずったな。俺もコンビニで雑誌を少し立ち読みしてから学校に行ったから、もうあんまり時間が無いな。

 

 仕方ない。昼休みになったら届けるか。

 

「あら、お弁当が二つも有るけど、そんなに食べるの?」

 

 横から覗き込んだリアス嬢がそう言った。

 

「いや、片方は俺の愚弟の方だよ。今朝、早く家を出ちまって、弁当を忘れたんだよ」

 

「愚弟って、ああ……」

 

 リアス嬢は苦笑いを浮かべる。

 

 我が義弟、兵藤一誠はある意味でこの学園に於いてもの凄く人気である。まあ、その理由は今は置いておこう。

 

 さて、今は一時間目の準備を……。

 

「…………」

 

「どうしたの、夏蓮君、鞄の中身をみて固まって……」

 

「一時間目に使う英語の教科書忘れた……」

 

 何やってんだ俺……。ああもう、どうしよう。今からじゃ他のクラスの奴から借りれないし。

 

「もう、しょうがないわね。……私が見せてあげるわ」

 

「えっ……?」

 

 今、リアス嬢は見せてあげると言ったのか?

 

「マジで?」

 

「席が隣なんだし、別に構わないわ」

 

 よしっ! ラッキー。

 

「ありがとうリアス嬢。いやー持つべき者は友だ」

 

「べっ、別にこのぐらいいつでも構わないわよ……」

 

 俺が笑顔でお礼を言うと、リアス嬢は顔を真っ赤にしてそっぽを向いた。って――!

 

「っ!」

 

 殺気にも近い気配を感じ、俺は周りを見渡す。すると、

 

『……ちっ』

 

 俺の事を横目で睨む男子生徒の姿が――!

 

 や、やばい。こ、コレは……!

 

「? どうしたの、夏蓮君」

 

 リアス嬢は気づいていないのか!? この殺気に!?

 

「さ、もう授業始まるわよ。机くっつけて」

 

「って、あ」

 

 俺がこの殺気をどうするか考えている内にリアス嬢が机をくっつけてしまった。

 

「……もげろ」

 

 ぞわっ!

 

 どうする、もうリアス嬢は机をくっつけて、教科書を出している! そして周りの男子どもは視線で射殺せそうな雰囲気を出している! どうする俺――――!!

 

 結局、一時間目は男子どもの視線を延々と受けながら授業を受けましたとさ

 

******

 

「うう……何で俺が……こんな目に……」

 

 昼休みに入って、俺はぐったりとしながら机に突っ伏した。

 

 あの後、二時間目になっても、何故かリアス嬢があまり机を離さなかったから、結局俺は昼休みになるまで男子ども途方も無い視線を受けるハメに。

 

「? どうかしたの、夏蓮君」

 

 当の本人はキョトンとしながら俺を見ていた。

 

「いや、何でも無いよ」

 

「そう……それよりもお昼一緒に食べない?」

 

 っ! またか……! ええい、こうなれば!

 

「(ぎろっ!)」

 

『ひっ!』

 

 俺が周りに睨みをきかせると、周りの男子どもは直ぐにそっぽを向いた。

 

 初めからこうすれば良かったんだな……。その為に俺はまた男子の友を失うハメになったが……。

 

「夏蓮君?」

 

「え、ああ、お昼ね。構わないけど、少し待ってもらえるか。愚弟に弁当を届けてくるからさ」

 

「ああ、そう言えば言っていたわね。分かったわ」

 

「じゃ、行ってくるよ」

 

「ええ」

 

 弁当を持って教室を出る俺に、リアス嬢はヒラヒラと手を振っていた。

 

******

 

 自分の教室を出た後、俺は一誠の教室に向かっていた。

 

「ふむ、一誠の奴、購買でパンとか買っていないと良いんだが……」

 

 そう言いつつ、俺は一誠の教室のドアを開けた。すると、

 

「みろ一誠っ! 最近新しく手に入れた秘蔵の一品だっ!!」

 

「おおっ! すげえ!! お前よく手に入れられたな!?」

 

「全くだぜ!!」

 

 ……俺は思わず無言で扉を閉めた。

 

 落ち着け俺。アレはそう、疲れがたまって変なものを見ただけなんだ。そうだ、きっとそうに違いない。

 

 そう自分に言い聞かせて、俺は再びドアを開けた。

 

「よーし、帰りに俺の家に寄れよ! 一緒に見ようぜ!!」

 

『おうよっ!!」

 

 …………あんの、くそバカ愚弟が……!

 

「…………」

 

 ずかずかと教室に入る俺。途中で俺に気がついて声を挙げようとする生徒がいたが、俺の気迫に押されたのか、直ぐに黙った。

 

 話に熱中しているのか、俺が後ろにいても気がついていない三人。

 

 ふっふっ、だが、嫌でもこちらに向いて貰う。

 

「――おい」

 

 

 俺が声を掛けた瞬間、三人は同時に喋るのを止め、肩を振るわせ始めた。そして、恐る恐る俺の方を向いた。

 

「あ、兄貴……」

 

「か、夏蓮先輩……」

 

「きょ、今日はどうされたので?」

 

 三人が挙動不審に成りながら質問してきた。

 

「いや何。一誠に用があってな、来た訳なんだが……」

 

「そ、そうですかっ! じゃあ、俺たちは邪魔だからあっち行ってようぜ!」

 

「そ、そうだな!!」

 

「あ、お前等!!」

 

 変態二人が一誠を置いて、逃げようとするが、

 

「おいおい、逃げるなよ……」

 

 そんな事許さん。

 

 最早逃げる事が出来ないと悟ったのか、三人とも絶望的な顔になっていた。

 

「さて――このバカもんどもがっ――――!!!!」

 

『ぎゃあーーーーーー!?」

 

 

******

 

「全く、別にこういう事に興味を持つのは分かる。だがな、こんな大勢の人、しかも女子がいるなかでこう言うの見るのはどうかと思うぞ」

 

『はい、おっしゃる通りで』

 

「前にも言ったろ、こういうのは家とかでやれと。それを何だ、こんな教室のど真ん中で。少しはマナーというものを考えろ」

 

『全くでございます』

 

 椅子に足を組んで座っている俺の目の前で正座している変態三人組を見下ろしながら、俺は説教を続けていた。

 

「全く、ああ、そうだ。忘れてた、一誠、ほれ」

 

「へ? って弁当?」

 

「朝忘れてただろ? 届けに来たんだよ」

 

 そう言って、俺は一誠に弁当を差し出す。

 

「あ、サンキュー兄貴」

 

「はあ……っと、そろそろ説教は止めにしておいてやる。俺もいい加減昼飯食べたいしな」

 

「あれ、兄貴まだ食べていないのか?」

 

「ああ。お前に弁当を届けにいったらこうなったからな」

 

「う、すみません……」

 

 一誠は肩が小さくなりながら、応えた。

 

「はあ……」

 

 何故こんな変態に育ったのだろうか、俺の愚弟は……。




この後第二話を投稿します
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