大学が始まって、新しい生活に馴染むのに時間がかかってしまいました。
ノートパソコンを手に入れたり、ガラケーをスマホに変えたりと、いろいろやっていました。
さて、以前、感想欄でいただいたご意見を参考にして、今まで返せていなかった感想のご返事をいまここでさせていただきます。
受験勉強で返せなかった感想を含め、続きを楽しみに感想本当にありがとうございました
今後ともよりよい作品を作っていく努力をしていきたいと思います。
今回は修行編です。散々待たせておいて、また原作寄りです。すみません、頑張りたいと思います!
レッスン1。祐斗との剣術訓練
俺と祐斗は互いに木刀を持って向き合っていた。
「…………」
「…………」
お互い、ジッと相手を見つめ、隙を伺う。
――よく鍛えられているな――
そう思えるほど、祐斗の構えは自然で、隙が見当たらない。良く鍛えられている。
だが、
「はっ!」
「っ!」
小さいかけ声と共に、一歩踏み込む俺。当然、祐斗は反応して防御の構えを取る。
けれど、そこで普通に踏み込むはずがない。
俺は踏み込むと見せかけて、一歩前に出る前に止まった。
「っ!」
踏み込まないことに驚いたのか、一瞬、動きを止めてしまう祐斗。
その一瞬があればいい。
俺は、今度は本当に踏み込み、祐斗に向けて突きを繰り出す。
コレにはさすがに反応出来ないらしい。俺は祐斗の首の目の前でピタッと止める。
「……一本かな?」
「……参りました」
木刀を下げる。
祐斗は笑みを浮かべて言う。
「いやあ、驚きました。さっきのフェイント、完全に打ち込んでくると思ったんですが」
「はは、いやあ、前にお師匠様とやって際に何度もやられてな。それで自然と身について」
アレはやばかった。大分剣術というのを知ってきて、少し浮かれていた頃に完全にボコボコにやられてからな。天狗になっていた鼻をへし折られるとはあのことだな。
「お師匠様ですか……先輩は何処で習ったんですか? 結構実践的な剣術ですよね?」
「ん? 何、隣町にある唯の町道場だよ」
「唯の町道場でそんな技術は身につけられるとは……」
困ったような笑みを浮かべる祐斗。
いや、本当に町道場なんだよ。殆ど寂れていて、俺以外に門下生いるのか? ってくらい人気が無かったし。精々、いつもいたのは、あいつらだけで――
「……先輩?」
「いや、何でも無い。さて、今のを見てどう思った一誠?」
俺は近くで俺たちの試合を観戦していた一誠に声を掛ける。
「……いや、正直、何が何だかさっぱり分からん。じっと睨み合っていたら兄貴が動いたと思って、それに反応した木場が防御しようとしたら、兄貴が動かないで。で、次の瞬間、今度は兄貴が動いて……」
「何だ、ちゃんと見ているじゃないか。それくらい見ているなら問題無い。ほら、次はお前だ。こっち来い」
「お、おう」
促されて、こっちに来る一誠。祐斗は端に寄り、今度は俺と一誠が向き合う。
「……えっと兄貴? 俺の木刀は?」
自分の手のひらを握りながら俺に聞く一誠。
「何言ってんだ、有るわけ無いだろう。お前は無しだ」
「え、ええええ!? 何でだよ!」
何で、そりゃあ、な。
「なら聞くけど、お前、剣振るえんのか?」
「いや、全然」
「だろ? そもそも、一週間かそこらで剣が振るえるわけがねえだろ。だから、剣を振るうということは捨てて、剣を避けることだけを考えて貰う」
「成る程……」
一誠は納得したように頷くが、祐斗が口を挟む。
「けれど先輩、やっぱり自分で振るうことで基本を分かっているのと分かっていないとでは結構差が出ると思いますよ? それだったらちゃんとやった方が……」
「う~ん……一誠、お前、剣振るうのと避けるのを習うの同時に出来ると思うか?」
「……無理だな」
「だな。というわけだ祐斗。暇さえあれば一誠に斬り掛かってくれ。最低でもお前が同じ
「……分かりました。そいうことでしたら」
「すまんな。お前にも修行があるのに」
「いえ、気にしないでください。……また手合わせをお願いします。結構勉強になる事も多いんで」
「はいよ……さて、一誠、やるぞ。とにかく避けて避けて避けまくれ」
「お、おう!」
若干緊張しているのか、どもりながらも、構える一誠。
だが、その構えは取り敢えず、といった感じで、ほぼ隙だらけだ。
……後で最低限の構えは教えておくか。
一誠の
その特性上、身体能力の底上げの能力なら、武器を持たせるより、拳や足で戦った方が
……だが、そう簡単にもいかんだろう。
普通、敵が力を増すと分かっていて、放置するヤツが居るだろうか? 答えはノーだ。俺だったら、強くなる前にぶっ飛ばす。
ライザーの野郎もこっちを舐めきっていたから、一誠は切り札としていけたかもしれんが、残念なことに、一誠はライザーの挑発に乗ってしまい、『
ライザーがいくらこっちを舐めきっているからって、最低限の注意ぐらいはするだろう。ヤツがよっぽどのバカではなかったなら、だが。
とにかく、最初は攻撃を避けて避けて、ある程度倍加したら攻撃だな。ヒットアンドアウェイ。今の一誠の戦い方。
「じゃあ、行くぞ!」
「来い!」
「はあ、はあ、はあ……」
「おいおい、もうへばったのか?」
約三十分後、地面に大の字で倒れ込んでいる一誠を見て、俺は溜め息を吐く。
一誠の体には所々、痣があり、見ているだけで痛々しい。
まあ、やったのは俺なんだが。
「だいだい、兄貴、本気で、やってるだろ?」
「そりゃあな。本気でやんないとお前にも失礼だろ?」
俺は基本的に手を抜くことは嫌う。というか、手を抜けない。といった感じか。まあ、あまりにも差がある場合はそうでも無いけど。
「ほら、さっさと立て。次は祐斗とだ。とにかく避けて避けて避けまくれ」
「ひいいいい!」
******
レッスン2。朱乃との魔力修行
俺と一誠、そしてアーシア嬢。悪魔新人の俺たちは現在、朱乃から魔力の扱い方について教わっている。
「良いですか、魔力とは体全体を通して感じる物。自分の中にある魔力を全体に流すようなイメージです」
そう言うと、朱乃はテーブルに置いてある水の入ったペットボトルに手をかざした。
すると、水が泡立ち始め、次の瞬間、氷となってペットボトルを内側から突き破った。
「おお……こんな事も出来るのか」
「ええ。炎や雷、今見せた氷など、色んな自然現象を起こすことが出来ます」
俗に言う魔法というヤツか。ちょっと憧れるぜ。
「では、今から簡単な魔力でボールを作ってみましょう」
そう言って朱乃は、手のひらにソフトボールぐらいの大きさの魔力の固まりを出した。
えーと、まず、体全体で感じて……
「ふん、ぬううう……」
意識を集中して……
「ぐぬぬぬぬ……」
手のひらに出すような……
「ぐおおおお……」
………………。
「うるせえ」
「ぐへ!」
隣でうーんうーん唸っている
「ってえな! 何すんだよ兄貴!」
「お前が唸っている所為でこっちが集中できねえんだよ! もっと静かにやれ」
「横暴だなおい!」
何が横暴か。当然だ。
ぎゃーぎゃー俺たちが言い合っていると、
「出来ました!」
…………。
「「何いいいっ!?」」
アーシア嬢の発言に驚き、同時にアーシア嬢の方を向く俺たち。
見れば、アーシア嬢の両手の間に先程の朱乃のと同じぐらいの大きさの緑色の魔力のボールが出来ていた。
ま、マジか……。てか、アーシア嬢の魔力の色って緑色なのか……。
「あらあら、アーシアちゃんはどうやら魔力の才能があるようですね。……それに比べて、あなた達は……」
呆れを含んだ目でこっちを見る朱乃。
「全く、くだらない事で喧嘩して……少しはアーシアちゃんを見習いなさい」
うぐ、言い訳出来んから、余計胸に突き刺さる。
ええい、俺もやってやる!
気分を落ち着かせるために一旦、深呼吸する。
魔力は体全体で、流れるように感じる。
…………。
ギュオオオ!
「うおっ!」
出したと思った次の瞬間、俺の上半身ぐらいの大きさのある紅黒い魔力の固まりが出て、て、ちょっと!
「うわ!」
「きゃ!」
慌てて霧散させるも、突然のことに驚いた一誠とアーシア嬢は、それぞれ尻餅をついてしまっていた。
つうか、今の一体……。
「三人とも、大丈夫ですか?」
俺が困惑していると、いつものニコニコと笑みを絶やさない朱乃が、珍しく真剣な表情でこちらに寄ってくる。
「俺は大丈夫っす。アーシアは?」
「わ、私も平気です……夏蓮さんは?」
アーシア嬢が俺に聞いてくる。
「ああ、大丈夫だ。二人ともすまないな。驚かせてしまって」
下手したら、二人にけがを負わせるところだったな……。
「夏蓮、ちょっといいですか?」
「ああ……」
朱乃は、手元に魔方陣を出すと、俺に近づけた。
そして目を閉じ、魔方陣を光らせると、直ぐに目を開けた。
「やっぱり……少し変ですわ」
「変って……何がさ」
「夏蓮の魔力の出方が、です。何と言ったら良いか……ある一定までは普通なんですが、その一定を超えると、極端に振れ幅が大きくなると言いますか?」
「え、どういう事だよ」
「つまり、一定以上の魔力を出すと、本人の意思関係無く上がったり下がったりしてしまうんです。夏蓮の魔力はリアスに匹敵か、それ以上ですから、結構影響力は大きいですわね」
なんだと……。
「おいおい……なんでまた、そんな事に」
「私にも詳しくは……ただ、なんかこう枷みたいなものがあると言ったら良いのかしら? 詳しくはちゃんと調べたほうが良いんでしょうが、生憎今は時間がありませんし……兎に角、魔力修行は慎重にやった良いですわね」
俺は自分の右手の手のひらを見ながら思う。
確かに何か魔力を出すときに違和感を感じることはあった。
と言っても、普段の魔力操作の修行の時は全然使っていなかったから特に感じなかったのだが、少しづづ魔力を上げて行くと、急に魔力が出なくなったり、またいきなり魔力が跳ね上がったりすることがあったのだ。
……こんなのを戦闘でやっていたら、とんでもないな。戦闘中に急に魔力が使えなくなったら、相当痛手なのは間違いないし、敵にそこを突かれたら非常に不味い。
……魔力運用を主体として修行したほうが良さそうだな。
レッスン3小猫ちゃんとの格闘戦
「せいっ!」
「…………」
俺のパンチを両腕をクロスして受け止める小猫ちゃん。
俺は後ろにステップして下がる。
「…………」
「…………」
互いに構えてにらみ合う。
つーか、強いなあ小猫ちゃん。|戦車〈ルーク〉としての特性もあるけど、ぶっちゃけ、俺より格闘は強いんじゃね?
俺の場合、あくまで格闘は剣術をサポートするためのやつだから、基礎的な部分しかやっていないし……。
「……えい」
「うおっ!」
考え事をしていると、小猫ちゃんが距離を詰めてきて、右から蹴りを繰り出してきた。
一瞬、反応に遅れるが、何とかガードする俺。
「っ! 痛いなおい……」
「……油断している先輩が悪いんです」
ご尤もですね。
思わず納得する俺だが、ここで終わらせるのもしゃくなので、小猫ちゃんの足を掴み、そのまま投げ飛ばそうとする。
「…………」
しかし、小猫ちゃんは体を捻って、俺の手から離れて距離を取った。
「……夏蓮先輩、体術も出来るんですね」
「齧った程度だよ。小猫ちゃんほどじゃないよ」
「……それでも、基本がしっかりしていて、かなり練習しているのがわかります」
謙遜するも、小猫ちゃんは褒めてくる。
なんかむずかゆいな。格闘ではお師匠様たちに一度も勝ったことが無いから、一回も褒められたことないし、自分でも才能があるとは思っていないし。
「……もう1セットお願いします」
「オーケー。いつでも来い!」
これを期に俺も格闘の部分を少しでも伸ばすか!
因みに一誠は小猫ちゃんに吹き飛ばされて現在ダウン中だ。
レッスン4身体能力アップ
「ほらほら、頑張りなさい」
「ぐぬぬぬ……」
現在俺は馬鹿でかい岩を背負いながら、坂道ダッシュをしていた。
さらに上にはリアスが乗っており、余計、重みが……
「何か失礼なこと考えていない夏蓮?」
「いえ、何も」
やばい、一瞬背筋がひんやりした。くわばらくわばら。
「ぐおおおおおおお!」
隣で同じく岩を背負った一誠が必死に坂道を上っている。
つうか、マジでよく頑張っているなあ一誠のヤツ。ほんと根性はめちゃくちゃあるしな。
「ほらほら、イッセーがあんなに頑張っているのに兄としてどうなの?」
「へいへい、行きますよ」
態勢を整えて、再び坂道を上ろうとすると、リアスが上から声を掛けてきた。
「あ、そうそう。今までは見逃してきたけど、今後の修行中は魔力による身体能力強化は禁止ね?」
「な……」
リアスの言葉に思わず上を見上げる俺。
岩に乗っているリアスは変わらず微笑んでいる。
「あら、気づいていないと思っていたの? 貴方が魔力で身体強化しているのは知っているわよ」
「そうかい……」
そう、一誠に言っていたちょっとした裏技とは、魔力による身体強化だ
悪魔になって色々な訓練し始めて、ふと思ったことがあったのだ。
――あれ、これって漫画みたいに魔力で身体強化できるんじゃね? と。
実際に試してみたら、あら不思議。見事に成功したのだ。
ただ、始めた当初は加減は分からず、必要以上に魔力を放出してばてそうになったりと、色々苦労した。
魔力をちゃんと出せる上限は決まってるから、必要以上の強化は出来ないが、それでも日々の特訓の成果は順調に行けた。
「しかし、よくこの方法が思いついたわね。通常、悪魔となった者は魔力は火とか氷とか超常のモノを先に覚えるものなのよ? それよりも先に身体強化を思いつくなんて……」
リアスが呆れたような、感心したような風に言ってくるが、別になんてことは無い。
「別に……漫画とかゲームとかでよくあることを真似して実践しただけだよ。大したことじゃない」
「ふーん……」
リアスが納得してなさそうだったが、俺は取り敢えず、一誠を追うために坂を上り始めたのだった。
身体強化を禁じられたおかげで、相当負担になったのはここだけの話だ。
いかがでしょうか? 感想など意見待ってます。