寿司屋『星屑』   作:冴え渡る

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ジョセフ・ジョースター
その男、休日を過ごす為に街を行く。


大将の楽しみ

月に5日しかない大切な休み

彼はその日を盛大に楽しむ為に使う。

 

「それでは行ってくる!」

 

「お気をつけてくださいジョースターさん、今日は私が店番を」

 

「俺も手伝うぜ〜?せっかくの休日だ、楽しんでこいよ!」

 

「ふふ、承太郎も成長しています。あとは僕たちに任せて下さい」

 

「………」(俺も休みたいぜ……)

 

 

いつもの板前スタイルではなく、私服の渋いブラウンのコートを着て街を歩く。

 

(ふっふーん♪、今日はわし5万も持ってきちゃったもんねー!何に使おっかなー!酒?馬?そんなもん後でもいいわい!)

 

スキップで辿り着いたところそこは

 

『映画館 ブルティー』

 

(わしの1番の楽しみの一つ!それは映画鑑賞!)

 

ジョセフは昔から映画を見るのが好きだった。

アクションからホラー、ミステリーから恋愛ものまでありとあらゆるジャンルのものを見てきたのだった。

 

「いらっしゃーい」

 

「ごほん!すまんが、ポップコーンとコーラを頼む」

 

「はいよ、で?映画は何にするの?」

 

「うーん………特に見たいものがあったわけじゃないからのー………君、何かオススメはないか?」

 

「オススメは二つあるよ。一つは『幸せ者』って映画だね、これは真面目な青年が弁当を浮浪者にせびられるんだけど、そこですぐに弁当をあげたらとんでもない幸運になったって話さ」

 

「ほぉう?それでもう一つは?」

 

「『怪盗ピラーマン』って話でレオタードに身を包んだ3人の」

 

「ほう!」

 

「マッチョな男が」

 

「『幸せ者』を一枚頼む」

 

「はいよ」

 

ジョセフは代金を払い、チケットと買った物を受け取ってシアタールームへ向かう。

 

そしてチケットに書いてある自分の席へと向かい映画を見る支度をする。

 

(これこれ!これなんじゃよ!おおきなシアターで大好きなコーラを飲みながら映画を見る!家で見るのとは大違いじゃわい!)

 

すでに70近い年齢のジョセフだが、その遊び心はまだまだ20代と変わらないほど若々しい。

楽しみで仕方ないときはスキップで歩くし、嬉しくて仕方ない時は涙を流して大声で喜ぶ。

偶にアブドゥルや承太郎にも悪戯をするし、女遊びもごく稀にする。

 

ここだけ聞くとただの遊び人のジジイに聞こえるが、ジョセフはただの遊び人ではない。

 

大型宝石専門店の『エイジャ』のメンバーである『カーズ』『ワムウ』『エシディシ』『サンタナ』に対して個人的な話し合いで融資を決めさせ、妻に寿司屋を開く条件として出された課題、『ドイツとイギリスの戦争を止めさせる』というものも直接ドイツ軍へ乗り込み、当時の前線責任者である『ルドルフォン・シュトロハイム』と直接交渉をして戦争を止めたのだ。

 

そしてなんだかんだで波紋まで習得しているスーパーおじいちゃんなのである。

 

 

映画終了後

 

「はー、まさか最後に娘に悪霊が乗り移って父親がその悪霊にポップコーンを投げつけて退治するとはのう………」

 

「お、お客さん、お気に召したかい?」

 

「はっきり言って物足りないのう」

 

「ちょっと向こうにムフフなものもやってるんだけどね?」

 

「ほう?………おぬし、なかなかいいことを言うじゃないか」

 

「そりゃどうも」

 

「それでその映画の名前は?」

 

「その映画の名前?あぁ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「『ムカデ人間』って言うんだけどね?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

OH,myGOD!!!!!?

 

 

ジョセフはその映画館には二度と立ち寄らないと決めました。

 




ジョセフ・ジョースター
その男、映画館の店員に対して怒りの波紋を最大の力を込めて流し込む。
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