機動戦士ガンダムSEED 外伝   作:オールドタイプ

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約一年ぶりの投稿......




WAR9 邂逅の刻

『お久しぶりです。ここのところ仕事が忙しく、連絡が出来ずに申し訳ありませんでした』

 

 私物のノートパソコンを開くと一通のメールが届いていた。差出人は、ハンドルネームは『C』とだけで、相手の容姿や名前、年齢はわからない。入隊前にネットで知り合った人物。

 

 この人物とは入隊後も定期的に連絡を取り合っていた。ごく普通な世間話がメイン。ごく希にこの戦争のことについてもお互いにやり取りをしたこともある。

 そんなCという人物と出会ったのはこの戦争が切っ掛けといっても過言ではない。

 ネット上ではありとあらゆる戦争に関する情報や現状が投稿されており、その中で戦争による被害を受けた人達の集まる掲示板があり、そこで俺達は知り合った。

 向こうも俺と同様にこの戦争で家族を皆失っていた。向こうの方が失った時期が早く、失った直後の俺に色々と優しく語りかけてくれていた。立ち直れたのもこの人物が深く関わっている。

 

 ただ、ここ数ヶ月戦況が熾烈化するに連れて、連絡が取れていなかった。それがこうして今日久々に連絡が来た。心の片隅で、戦火に巻き込まれてしまったのではないのかと不安だったが無事でなによりだ。

 

 

「『お互いに大変ですね。僕も仕事が更に忙しくなってきて、中々落ち着けないです』と」

 

 キーボードにメッセージを打ち込み、相手に送信する。

 

 相手は俺が地球軍の軍人であることは伝えていない。いや、正確には伝える機会が見つからなかっただけだ。お互いに戦争を嫌っている。なのに、俺はその戦争に加担している。仕事とはいえ、自分の意思でだ。

 

 なにより、相手に嫌われたくはない。

 

 そんな『彼女』(やり取りから察するに女性であることは初めのほうから分かっていた)から5分もしないうちに返信が届いた。

 

『なにもかも戦争のせいですね。けど今はこうしてお互いに落ち着けています。今はこの一時の間に神様に感謝しています』

 

 神か......。

 

 そんな存在を何度信じ、何度憎んできたことか。

 

 難民時代は神にすがることしか出来なかった。けど今は違う。地球軍に入りMSのパイロットになれた。すがり、耳を塞ぎ、目を閉じることは止めた。

 神が手助けしてくれないのならば、自分の力で切り開いていくしかない。

 

『戦争の早期終結』

 

 それだけを目指して。

 

「『......私は神に感謝することも信じることも止めてしまいました。長いこの戦争の中で私は信じられるのは仲間や友人達しかいないことに気付いてしまいました』」

 

 この戦争を終結させるにはやはりコーディネイタを駆逐するしかないのかもしれない。

 

 関係のない民間人のコーディネータも牙を向いてきた。それが原因でアイツは死んだ。あの一件が俺にZ.A.F.T以外のコーディネータもやはり敵でしかないと思わせる要因となった。

 

 地球にも宇宙にも敵で溢れかえってしまっているこの世界をあるべき正しき姿へと戻すべく俺は戦ってやる。

 

 互いに敵同士......どちらかが滅ぶまで。徹底的にな。

 

『......私は昔も今も変わらずに信じています。いつかきっとこの戦争は終わり平和な時代がくるものだと。神様は私達を見捨てないと』

 

「『......すいません、この後も仕事があるので失礼します』」

 

 さて、綺麗事を語るのはここまでにしよう。

 

 パソコンの電源を落とし、作戦室へと移動するべく部屋から出る。

 

 ロッカールームでジャージからノーマルスーツへと着替える。事前に告知されていた作戦の内容は、前回落としたビクトリア基地、アフリカ周辺のZ.A.F.Tの残党の掃討。

 

 なんでも、今回の作戦にはストライクダガーの追加パーツのテストも兼ねているらしい。

 

 

 

 ◆◆◆

 

 

「戦争の早期終結......」

 

 相手がチャットのルームから退出したのを確認した後に、ルームから退出。

 

 相手は誰だかは分からない。お互いに素性を明かしてないため、相手は私がZ.A.F.TでMSのパイロットであるこを知らない。

 

 そもそも、相手がコーディネイターでなくナチュラルである可能性もある。

 

 ナチュラルが憎い私にしてみればおかしなことだが、何故かあの時期、両親を失った時期は誰でもいいから話を聞いて貰いたかった。

 

 あの悲しさの穴を埋める誰かが欲しかった。

 

 けど、何故か友人や祖母でもなく、ネット上の『彼』だった。

 

 前からネットで何かを物色したりする習慣のためか、あの時も無意識の内にネットを開いていた。そこで見つけたのが彼の投稿だった。

 

 似た境遇を経ていたのからかなのか、私は無意識に彼にメッセージを送っていた。

 

 初めは戦争でのお互いの悲しさのぶつけ合いと励まし合いだったが、次第に普通の話題でのやり取りも増えていった。

 

「また見知らぬ彼とのやり取り?」

 

「悪い?」

 

「悪くはないけど、相手がナチュラルだったらどうするの? 敵でしょナチュラルは」

 

 例え敵であっても変わらないことはある。ネット上の『彼』は私の『友人』であり、心の支えとなった大切な人の一人。

 

「勿論敵なら戦うだけよ」

 

 だけど、彼がもしナチュラルで敵であるならば私は容赦なく銃を向ける。

 

「そ、ならいいけど。変なことを考えているんじゃないか心配するだけ損みたいね。それと隊長から予定より早めに出撃するとさ」

 

「またどうして急に?」

 

「何でもナチュラル共の動きが予定より早くなりそうだとか、残存部隊もそれに合わせて早めにこちらと合流するって」

 

「わかった。直ぐに準備する」

 

 ネットの中での私の願いは変わらない。戦争の早期終結。そのために私は私に出来ることを......ナチュラルを一人でも多く駆逐し、コーディネーターによる安寧の世界を築き上げることに尽力する。

 

 

 ◆◆◆

 

 

「これが話に出ていた追加パーツ? どう見てもディンの羽じゃないか」

 

 MSの格納庫で整備されている自分のストライクダガーを見上げる。

 

「Z.A.F.Tから接収したディンの残骸からストライクダガーのフライトユニットを試験的に制作したんだ」

 

「フライトユニット?」

 

「あぁ、現状MSは単独飛行出来てないからな。それに制空権は未だにZ.A.F.Tのディンが占めている。それを打破するために作られたユニットだ」

 

 連合が巻き返しているとはいえ、まだまだZ.A.F.Tの息掛かっている地域も多い。

 

 ことMSにおいてはZ.A.F.Tの方が技術的に上である。特に空では連合は手も足も出てない。

 

 戦闘機にも劣らない航続距離を持ちながらMSとしての一定の戦闘力を誇るディン。

 

 何度連合が煮え湯を飲まされてきたことか。おかげで空輸するにも大規模の護衛をつけなければならないほどだ。

 

「本当に飛べるのか?」

 

「それを確かめるためのお前らだ」

 

「ほんと、良いように使われるな」

 

 まぁ、そのお陰で前線に送られてはコーディネイター共を狩れるんだけどな。

 

「おいおい、俺のストライクダガーに何でザウートの砲台がついてんだ!?」

 

「俺のなんかはバクゥのキャタピラが付いてるぞ!」

 

 なんだなんだ? 俺以外のストライクダガーにはそれぞれ違うパーツが取り付けられているのか?

 

「ミロク、お前のストライクダガーには砲撃支援も可能に出来るかの確認。イズミ、お前のは地上における運動性の向上のためだ」

 

 俺を含め全員がやはり嫌な顔をしている。モルモット扱いされることにではない。コーディネーター共の作った物を使わなければならないことだ。

 

「初めから自分達で作ればいいのに......」

 

「戦力を宇宙へと終結させている都合上、新たな実験機など早々に作れん」

 

「どうせこのパーツも今回の作戦が終わったら取り上げられるのだろ?」

 

 本当にただのデータ収集に過ぎず、満足に装備すら回して貰えない。常に後回し。ようやく来たかと思えばジャンク寸前のパーツだったりと、よくよく考えてみれば酷い環境だな。

 

「そうぼやくな。お前達の活躍は上にもしっかり届いている。もしかすればお前達も宇宙に上がれるかもな」

 

 宇宙へ優先的に上げられているのは戦果が優れている部隊となっている。

 

 決戦の部隊は宇宙であるため、最終的にはほとんどの戦力が宇宙へと上がるとは思うが、俺達のような実験ネズミは地上でコツコツとデータ収集が積の山だろう。

 

「無駄口を叩いている暇があるのならば、自分の機体の確認ぐらいしておくんだな」

 

 嫌味を吐きながら現れるメルサ。俺達の隊に編入されてからある程度経ったが、お互いに相容れないでいる。

 

 メルサ、アサン、ゴルレアの三人はブルーコスモス御抱えの施設で訓練されたエリートらしい。俺達底辺とは真逆の存在。相容れるわけないか。

 

「はいはい。言われた通りにしますよ少尉殿」

 

 ここで揉めても無駄に疲れるだけだ。俺以外のメンツも早期にそのことに気付き、今では従順そうにして軽く受け流している。

 

「おっ? 隊長のストライクダガーのそれって、ストライカーパックってヤツじゃないですか? しかもそれってかつての連合の最強MAのメビウス・ゼロのガンバレル? とかって名前の兵器だったような......」

 

 コックピット内で機体の状態を確認中の隊長が俺の声に反応してこちらを向く。

 

 そう、隊長のストライクダガーはメルサの乗る105ダガーに装着されるようなストライカーパックがつけられていた。

 

 だが、何故既存のパックではなく、メビウスのガンバレルなんだ?

 

 それにガンバレルって地上では使えないはずじゃ、それに一部の人間にしか適性がなくて使えない代物。

 

「あぁ、そのストライクダガーのストライカーパックは正真正銘メビウス・ゼロのガンバレルだ。ただ、今回のそいつの目的は、装着時における機動性の確認だ。ガンバレル自体はメビウスでのデータがあるが、MSにソイツを付けたときの機動性が未知でな。地上である程度使えれば宇宙なんかでは余裕だろう。そしたら正式に105ダガーへのストライカーパックとして開発されることになっているんだ」

 

「......どうだっていいさ、そんなこと」

 

 メビウスの話になった途端隊長のテンションが沈みだした。一体どうしたんだ?

 

「ま、お前さんには複雑かもしれないが、上からの指示だ」

 

 何か事情があるようだが、そこから先は個人のプライバシーの問題。いくら部隊員といえど、流石にそこまで深く踏み込むわけにはいかない。

 

 聞いたところで隊長は何も話してはくれないだろうがな。かつてはMA乗りだったと聞くがそれ以外何も語ってはくれない。何故MAを降りたのか、隊長が所属した部隊がどうなったのか。何一つとして。

 

『作戦開始10分前』

 

「おいおい、まだ機器の確認も何も終わってねぇのにもう出撃かよ!」

 

「不安しかねぇよ今回の出撃」

 

 聞き慣れたサイレンに即時反応する俺達。文句を言いながらも自分達のストライクダガーに乗り込む。

 

 ディンの......Z.A.F.Tのパーツが付けられていることに違和感を感じられずにはいられないが、各計器やシステムに異常は見られない。そればかりか、通常の5倍以上の推力数値が検出されている。これならば単独飛行もできそうだ。

 

 仮設基地の工場から次々と出てくるストライクダガーとその他のダガーシリーズ。俺達の他のストライクダガーも派遣されるようだ。

 

「『各員へ通達する。今回も敵の殲滅がメインだが、可能であれば敵を拿捕せよ。次いでに敵のMSも奪うぞ』」

 

 また、敵の拿捕か。各地で陥落する敵基地からの敗残兵を捕獲して何をするつもりなのかは分からない。ただ、俺達は敵を捕獲すればいい。そう命じられている。

 憎きコーディネータ共だが、軍属であるため、命令に従わなければならない。それがどんな命令であっても。

 

 軍人である以上、嫌だから従わないは通用しない。

 

 前線基地からは更に大型MS輸送車......Z.A.F.Tのレセップスタイプを模倣して作られた『ダイナモ』が機動。MSを収容していく。一部は下部発進口。残りは甲板上へ。

 

 出撃の為のMSの収容完了後速やかに発進。アフリカ大陸、『タンザニア』内を移動開始。巨大な4つの足が岩や木々といった自然物を凪ぎ払う。

 

「グリーンαにZ.A.F.T残存部隊を確認。数20。タイプ照合。ジン10、シグー2、ディン5、バクゥ3」

 

「イーゲルシュテルン、バリアント機動。コリントス装填。対空対MS戦闘用意。MSダガー隊順次発進」

 

「カイル・ザーランド、ダガー発進する」

 

 フットペダルを踏み込み飛び上がるダガー。早々に雲を突き抜ける。ユニットの作動、ダガーへの飛行能力付与という点では上々の結果だろう。

 

 ただ、空を飛ぶというものの景色は馴れずらい。

 

「敵も流石に気づくか」

 

 移動途中であったのか、敵の展開も早かった。散開する敵のMS。ディン以外のMSは岩場や森林の中へと身を隠していく。あくまでも逃げるのが第一なのだろう。

 

「逃がすつもりは無いけどな」

 

 コックピット内の表示されるカーソルを、隠れるジンに合わせライフルのボタンを押す。

 

「1つ」

 

 発射されたビームは岩場に隠れていたジンを頭部から貫く。気づくのがもう少し早ければ避けられていた。

 

 敵もまさかダガーが空を飛ぶとは思ってもいなかっただろう。

 

「ガンバレルダガー、出る」

 

「105ダガー、行くぞ」

 

「バスターダガー、発進よし」

 

「デュエルダガー出るわよ」

 

 無線越しに隊長達の発進の合図が聞こえる。

 

 一機撃墜されたことで敵も本腰を入れる気になったようだ。ミサイルやレールガンの弾等が飛び交い始める。俺の目の前にもディンが飛び込んでくる。

 

 慌ててペダルと操縦悍を操作することで突撃は避けることができたが、頭部から落下の状態になる。

 

「っ!、ペダルを勢いよく踏みすぎたか。予想以上に体に付加が掛かるな」

 

 地に足が着いていないことが気掛かりだ。機体制御、視覚の情報処理、三次元感覚。戦闘機適正がないと厳しいな。

 

「下か!」

 

 落ちないように元の体勢に戻すが、その隙を狙われた。

 

「やられる......!」

 

 ディンの突撃銃にロックオンされる。回避しようにもストライクダガーの反応が鈍く、動作が追い付かない。

 

「バスター?」

 

 俺を狙っていたディンの腕と頭部が吹き飛び、地上に落下していく。ビームの発射はダイナモ甲板上からであり、そこに佇むバスターダガーの姿があった。

 

「余計だったかな?」

 

「とりあえず礼だけは言っておく」

 

 あいつらには好意的に接してはいなかったのに、よもや援護してくるとは。アサンって言ったな。いつもニコニコしてて何を考えているかわからん。

 

「空中でボヤボヤするな。的になるぞ」

 

 視界の端で爆発するストライクダガー。次第に仲間のストライクダガーも落とされ出している。イズミとミロクはまだ無事なようだ。

 

「ミロク、アサンと一緒に援護を頼む」

 

「ザウートの砲身がダガーには合ってないから期待するなよ」

 

 二人の援護を受けながら飛翔中の残りのディンへと接近する。乗り慣れている向こうの方が動きは良いが、地上からの援護により動きを制限させられている。

 

「やっぱり地に足が着かないのは気に入らない」

 

 ちまちま戦うのは性に合わない。一気に距離を詰める。致命箇所でなければ多少の攻撃ぐらい。

 

 旋回中のディンへと肉薄。敵は散弾銃と突撃銃の二丁で応戦。俺は盾を構えながら臆することなく突っ込む。

 

 肩や脚部の一部に被弾するがどうってことない。

 

 激突するディンとストライクダガー。衝撃によろめくディンの土手っ腹にビームライフル突き付け引き金を引く。

 

 爆発の振動に機体が大きく揺れる。

 

「これで二つ」

 

 心の中で小さくガッツポーズをとる。また1人コーディネイタを葬ることができた。

 

「もっとだ。もっと敵を討たないと」

 

 余韻に浸ることなく次なる獲物を見定める。他部隊のストライクダガーが囲むシグーが目にはいった。そのシグーの真上をとり、サーベルを構える。

 

「三つめだ!」

 

 シグー目掛けて一直線に落下。シグーは此方に気づくことなく、頭部からサーベルで貫かれる。

 

「全員は殺すなよ。ある程度は生け捕りにする」

 

「少しは残しておくさ」

 

 メルサから注意を受けるが、どのみち生け捕りにするためにも敵の戦力は減らしておかなければならない。

 

「新手か?」

 

 センサーが敵影を感知。徐々に近づく。

 

「『敵の増援を確認。オレンジαにジン5』」

 

 敵の増援のジンが肉眼でも捉えれる距離まで近づいてきた。その中の一機だけ、一際目立つジンがいた。

 

「紫色のジン?」

 

 パープル色のジン。今まで見たことのないカラーリングをしている。エース級なのかよっぽどの馬鹿なのか。戦場であんな目立つ色など。

 

 しかし、何故か俺はあのジンに何か得体の知れない力を感じる。息が詰まるような見えない圧力に体が押し潰されるような。何かを。

 

 ◆◆◆

 

「始まっていたか!」

 

 私達が駆けつけた時には、既に仲間が攻撃を受けていた。一足遅かったが、まだ生き残っている仲間達がいるこれ以上はやらせない!

 

「忌々しいナチュラル共め。私達の仲間から奪ったもを使って!」

 

 戦場の何機かのストライクダガーにはディンとザウートとバクゥのパーツが使われていた。

 

 あれは私達Z.A.F.Tのモノ。ナチュラルが触れるなんて汚らわしい!

 

「隊長! 私はあのストライクダガーをやります!」

 

 私はディンの羽を着けたストライクダガーを目標にする。

 

「任せたぞ。各機散開して遊軍の援護に回れ!」

 

 私は飛び上がったストライクダガーを追う。ディンの翼を着けたことで飛行能力を得たようね。でも!

 

 グゥルに乗ることで通常のMSも長距離移動と空中戦が可能となる。その代わりに運動性と機動力は低下してしまう。

 

「そこ!」

 

 しかし所詮はナチュラル。動きが単調なのよ。相手の考えが手に取るようにわかる。

 

 突撃銃の弾がディンの翼に命中した。翼からは黒煙が上がり、ストライクダガーは飛びづらそうになっている。

 

「ナチュラルらしく地に這いつくばっていろ!」

 

 グゥルから一時離脱し、バランスを崩しているストライクダガーに重斬刀で斬りかかる。狙ったのはディンの翼。

 

 真っ二つに分かれるディンの翼とストライクダガー。仲間のモノがナチュラル共に使われるのは見るに耐えなかったため、先にそっちを狙うことにした。

 

 翼を失ったストライクダガーは地上に落下していく。それを追うように私も地上へと落下する。

 

 背中から地上に落ちたストライクダガーに重斬刀を振り下ろす。敵は盾を正面に構えこれを防ぐ。

 

 徐々に盾に亀裂が入っていく。

 

「潰れろ!」

 

 盾が割れる。しかし、ストライクダガーはそこにはいない。盾が決壊する直前にスラスターを吹かせその場から離脱したようだ。

 

 体勢を立て直したストライクダガーはライフルからビームサーベルへと武器を切り替える。

 

 私は相対する敵に妙な感覚を覚える。何かが肌にベタつくような気色悪さを。

 

 他のストライクダガーと変わりはない。しかし、他とは何処か違う気がする。だが、それが何なのかは私には分からない。

 

 




ダガー系統はやっぱりカッコいい。本編キャラは恐らく登場しないです。

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