良ければ読んでください。
あと、今回から原作に入る予定だったんですが、次回からにしようと思います。
では4話です。
キャラ個性設定
名前 阿久津 竜太
個性『竜化』
全身に黒い鱗が生え、手には鉤爪、頭には角、さらに尻尾まで生えることでその姿が竜のようになる個性。
圧倒的なパワーと強固な鱗による高い防御力をほこり、さらに鋭い鉤爪による斬撃、尻尾による中距離攻撃を可能とし、戦闘に特化している。
ただし、連続使用時間に限りがある。それを過ぎるととてつもない睡魔に襲われる。目安は20分程。断続的に使用することでこのリスクをある程度回避できる。
また、完全に竜化するには5秒程かかり、それも欠点と言えるだろう。
ちなみに、竜太のズボンとパンツには後ろにも前と同じような穴が空いており、尻尾を生やす際に破らないようになっている。(普通にしていれば穴は見えないように作られているため、公共のマナーには反していないのでご安心を)
名前 広井 斥亜
個性『斥力バリア』
掌から斥力を発するバリアを発生させる個性。
斥力の強さ、バリアの形は自在に変えられるが、バリアの面積は限られており、さらにバリアをずっと出しっぱなしにしていると頭痛に襲われる。目安は3分程。一度バリアを消してしまえば問題はない。
防御寄りの個性に思えるが、実は相手を弾き飛ばすことで攻撃にも使え、バリアの形を変えられることでかなりの応用力を発揮するため、非常に器用な個性だと言える。
それでは本編です。
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竜太と斥亜がヴィランを退治してから数日後の昼前、竜太はある人物の家の前に来ていた。
まあ大体察しはつくと思うが、その家の表札には『広井』と書かれてある。
もちろん斥亜の家だ。
彼らは今日初めて二人で集まっての勉強会を行うのだ。
(そういや女子の家に入るのは初めてだな。)
そんなことを考えながら、竜太は家のインターホンを押した。
『アイアイ、ちょっと待ってねー』
インターホンから斥亜の声が聞こえ、ドアが開かれ、そこから私服姿の斥亜が出てきた。
さて、では彼女の私服チェックといこう。
彼女はピンクのノースリーブを着ており、その丈はへそが出るように短くなっている。
そして下には黒のホットパンツをはいており、結果としては活発な彼女のイメージ通りの格好とも言えるが、かなり肌の露出度はたかい。
今までお互い制服でしか会ったことがなかったため新鮮だったのだろう。竜太は斥亜の私服姿に見入っていた。
そんな竜太の視線を感じ取ったのか、斥亜ニヤリと笑い、両腕で胸を覆う。
「ちょっと~ジロジロ見ないでよ~、エッチ~。」
「何で胸を隠してんだ?ねえだろお前。」
「あるわ!!ギリッギリBあるわ!!」
今回は斥亜が一本取られたようだ。
しかも自分で胸のサイズを公言してしまった。
「下らないこと言ってないで家に入れてくれ。暑い・・・・・」
今は7月の上旬、ピークではないがそれなりの気温に達しており、外はかなり暑かった。
「それもそうだね。」
そうして、二人はようやく家のなかに入っていった。
「あらいらっしゃい。」
家に入ってすぐ、スタイルのいい白髪の女性が出迎えてきた。
「へぇ、斥亜が気に入ったって言うからどんな子かと思ったけど・・・・・案外地味で特徴のない面白くない子ね。」
「無個性な見た目ですいませんねえ・・・・・」
竜太は少し怒気を含ませてその女性に返した。
「自己紹介まだだったわね。斥亜の母の広井 飛鳥です。」
「ご丁寧にどうも阿久津竜太です。先程の暴言を謝るつもりはないんですね。」
竜太は笑顔を浮かべつつも、その額に青筋を立てていた。
「まあまあ母さん、その辺にしときなよ。」
今にも竜太が飛鳥に殴りかりそうなのを察知し、斥亜が二人の間に入った。
「んじゃ、アタシらは部屋で勉強するからね~。」
そう言い、斥亜は竜太の背中を押して自分の部屋に案内する。
「さあさあ、ここがアタシの部屋だよ。」
(女子の部屋か・・・・ちょっと緊張してきたな。)
竜太は少し落ち着かない様子だったが、斥亜は構わず部屋のドアを開けた。
そして、まず目に飛び込んできたのは等身大のオールマイトのポスターであった。
「・・・・・・・・・」
突然の平和の象徴の登場に、竜太は言葉を失う。
さらに部屋の中には他のヒーローのポスターも貼ってあり、その上ヒーローのフィギュア、ヒーローの雑誌、ヒーローのニュースを録画したDVD、ジャンプ等々・・・・・その部屋はまるでヒーローマニアの部屋だ。
「何固まってんの?」
「部屋開けて即オールマイトだぞ・・・・固まるだろそりゃ。てかこの部屋どんだけ女っ気がゼロなんだよ・・・・」
「気にしない気にしない♪さ、勉強を始めようじゃないか。」
おどけた口調で斥亜は部屋に入っていく。竜太も色々と言いたいことがありげだったが、何も言わず斥亜の部屋に入っていった。
さあ!勉強会スタートだ!
「何・・・・・・だと・・・」
斥亜は目の前で起こった出来事を信じることが出来なかった。勿論、天地が引っくり返っても起こり得ないということではなかった。しかしそれでも、それでも斥亜は信じれなかった。信じたくなかった・・・・・・この目の前に広がる光景を・・・・・80代~90代の数字が赤ペンで書かれた数枚のプリントを・・・・・
「あり得ない・・・・竜ちゃんが頭いいだなんてええええッ!!」
「過去問の点数でどんだけ騒いでんだよ・・・・・てか俺の呼び名はそれで決まったのか?」
斥亜が頭を抱えて悶絶している理由は、竜太にやらせた雄英高校の過去問の結果が想像の数倍良かったことである。
「チクショーッ!!ここは惨敗した竜ちゃんにアタシが解き方を教えることによってアタシの隠れた頭の良さが発覚して、『フ、竜ちゃんもまだまだだね。』てどや顔する場面のはずだったのに~ッ!!」
「計画が細けえ上に器がちっせえ!!」
なおも悔しがっている斥亜に、竜太は溜め息をついた。
「それより、俺はお前が頭いいって方が意外だよ。いつものクレイジーな感じからは想像できねえ。」
「クレイジー!?何!?竜ちゃんアタシのことをそんな風に見てたの!?」
「錯乱ヒーロー『THEクレイジー』・・・・・」
「やだよそんなヒーローネーム!!だったら竜ちゃんは魔王ヒーロー『りゅうお○』だよ!!」
「てめえ!!何で俺が世界の半分やるなんて気前の良いこと言わなきゃならねえんだよ!!しかも何で平仮名のほうだ!!」
二人はしょうもない言い争いを始めた。
しかし、何の生産性もないこんな下らないやり取りを、二人はどこか楽しそうにしていた。
こんな下らない話を本気で言い合える友達、斥亜の見立て通り、二人の相性は良いようだ。
しかし、その言い争いにも終止符が打たれる。
「あら?おかしいわね・・・・・勉強会をしているはずの部屋から大声が聞こえてくるんだけど・・・・・・」
斥亜の部屋の外から、飛鳥の声が聞こえた。
そして、ドアのぶが回り、暗い笑顔を浮かべた飛鳥が部屋に入ってきた瞬間、
「ここの角度が30度だからこっちはThis is a pen になって同位角でここがいとをかしになりける。」
「成る程よくわかった!さっすが斥亜さん!頭の出来が違うな~!」
「どこの国の教科かしらそれは。」
めっさテンパっていた。
どうにか真面目に勉強してましたアピールをしようとした結果がこのカオスな状況だ。
「まあ、勉強していたならいいわ。」
((乗り切れた!?))
竜太と斥亜は思わず目を見合わせた。
「ただ、次からはもう少し静かに勉強なさい。THEクレイジーとりゅうお○さん。」
そう言い、飛鳥は部屋を出ていった。
「・・・・・・・竜ちゃん、勉強しよう。」
「ああ。」
こうして、二人は静かに勉強をしたのだった。
「ん~、今日はこのくらいで終わろうか。もう遅いし。」
「そうだな。」
辺りはもう日が落ち、暗くなり始めていた。
「あら、帰るの?」
二人が玄関まで行くと、飛鳥も見送りに出てきた。
「はい、お邪魔しました。」
「外まで送るわ。斥亜は部屋を片付けなさい。」
「ええ?なんで?」
納得していない斥亜だったが、飛鳥に半ば強引に部屋に押し込まれる。
「ちょ、ちょっと分かったから!竜ちゃん、またね。」
そのまま、斥亜は部屋に入っていった。
そして、飛鳥が竜太に続いて家の外に出る。
「別に態々斥亜を部屋に戻さなくても良かったんじゃ・・・・・」
「貴方に聞きたいことがあってね。あの子がいると話しづらいでしょ?」
家のドアを閉め、飛鳥は竜太の目を見て口をひらく。
「阿久津君。私が貴方に聞きたいのは、貴方が本当に望んで斥亜と一緒に居てくれているのか、ていうことよ。」
「・・・・・」
飛鳥の真剣な眼差しに、竜太も押し黙る。
「親の私が言うのも何だけど、あの子は自分勝手で自由奔放。一度決めたら絶対に折れない。そうやって人を振り回すくせに本当は寂しがり屋っていうめんどくさい性格よ。もしかしたら君もそれに巻き込まれたクチじゃないかって思ったんだけど・・・・・・・」
飛鳥の言葉に、竜太は苦笑いを浮かべた。
正に彼女いう通り、斥亜の身勝手に振り回され、成り行きでここにいるのが竜太である。
そして、飛鳥は何かを決意したような顔をして、口を開いた。
「もしも、斥亜と一緒にいることが君が望んだことじゃない、無理強いされたことなら、もしあの子に気を使っているのなら・・・・・あの子が君の枷になっているのなら、君のためにも、あの子のためにも・・・・・・その縁を切ってくれてもいいわ。」
「・・・・・・・・・・」
飛鳥の言葉に、竜太は沈黙したままだった。
彼自信も考えているのだ。何故自分は斥亜に着いていったのか。彼女は自分にとってどんな存在なのか。
そして、彼は苦笑と共に答えを出す。
「・・・・・・そうですね、確かに俺はこの一週間大変でした。いつも主導権はアイツにある。こっちはアイツに振り回されっぱなしで・・・・正直、迷惑でした。」
竜太の告白に、飛鳥はほんの少しだけ悲しげな顔を浮かべたように見えた。
これでまた、娘が独りぼっちになる。そう思ったのだろう。
「そう・・・・・じゃあこれで「でも・・・・」・・・?」
話を終わらそうとした飛鳥の言葉を、竜太は遮り、話を続ける。
「いざアイツを遠ざけてみると・・・・・とんでもなく世界が退屈に感じました。一週間前まではアイツがいない世界が普通だったはずなのに・・・・・・。
俺にとってアイツは、斥亜は、いなくちゃいけない存在になってた。たった一週間の付き合い、しかもほぼストーカーの、身勝手で、自由で、寂しがり屋な・・・・強くて弱いアイツは・・・・・・・・・・・
俺の、かけがえのない大切なひとになってたんです。」
「・・・・・・・・・・・」
飛鳥は、今度は微かに笑ったように見えた。
「だから、俺は強いアイツと競うライバルに、弱いアイツを支えるパートナーになるって決めたんです。ですから、変な気遣いは要りませんよ。」
竜太の言葉に、飛鳥は今度こそはっきりと笑みを浮かべた。
「そう。なら、あの子のことを、どうかよろしくお願いします。」
飛鳥は竜太に頭を下げた。
「はい!任せてください!」
力強く返事をし、竜太はそのまま帰っていった。
「・・・・・良い男じゃない。今時いないわよ~あんなのは。・・・・・大切にしなさいよ。」
飛鳥は一見独り言のように、ドアの向こうで話を聞いていた娘に向かって声をかけた。
「・・・・・ほんと・・・・・格好つけた言い方して・・・・・・・・」
ドアにもたれた斥亜は、満面の笑顔で笑いながら、その頬に涙を伝わしていた。