東方物部録   作:COM7M

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言葉の意味って時と場合、あるいは人によっても変わる事がありますよね。
最近私の中でエンターテインメントの意味が変わりました。半年以上前は娯楽とか演劇とかの一般の意味でしたが最近エンターテイメント(略してエンタメ)と聞くと制圧・支配と言った意味になっております。


今回はとりあえず一話は絶対に挟んでおきたかった回です。逆に言うと一話入れたらとりあえずいい感じ。


予想図

食事を終えた私は、一息つく間もなく布都に引っ張られて外へと向かった。半ば無理やり、少し痛んで色褪せている着物と菅笠(すげがさ)を着せられ、くれぐれも目立つような行動は控えるようにと言われて。民の飾らない素顔が見る為のことだろうが、何も菅笠まで被せる事はないだろう。そう言うと布都は、私の容姿、特に髪は目立つのだから隠す必要があると返して来た。癖が強過ぎるからこうなってしまうだけで、好きでこの髪型になっている訳ではない。だからといって決して嫌いではなく、個性的という点ではむしろ気に入っているので無理に抑え込もうとはしないが。

ともかく、私自身個性的と自負しているこの髪型は他人から見ればそれ以上に個性的に見えるのだろう。結局私は着慣れない菅笠をいやいや被り、肌触りの悪い着物を羽織って布都の後ろを歩いた。

らしくない愚痴を言って変に気を使わせてしまったかと少々気負いしていたが、この対応を鑑みるに意外と気にしていないのか? やあやあと右へ左へ、道を譲って頭を下げる民達へと手を振る布都の背中を眺めながら彼女の意図を探っていた。

私も自分で町を出歩いた経験は何度もあるが、やはりと言うべきか、私が出歩いた時と今では民の対応が違った。それは私の方が布都より身分が上だからでは無く、民との接し方が私と布都では大きく異なるからだろう。私とは違い、布都は多くの民から話しかけられていた。少数とは言え中には気さくに話しかける者もいたくらいだ。

 

「お身体はもう大丈夫ですか?」

 

「色々と大変でしょうが、頑張って下さい」

 

「わー、布都様だー」

 

「これから私達はどうなるのでしょうか?」

 

「噂では蘇我がこの地を収めると聞いています」

 

「これ以上税が重くなれば俺たち暮らしていけません」

 

彼等の言葉は大きく二つで、布都の体を気遣い応援する者と、これからの自分たちの境遇について聞く者、そして一部例外に純粋無垢な子供たちの声があった。布都はどれに対しても言葉を返した。体の心配をしてくれた者には感謝を、今後の暮らしを心配する者には安心しろと、寄って来た子供たちには屈んで目線を等しくして頭を撫でてあげた。

私もけして、必要以上に頭を下げさせようとする無意味な気位は持っていないが、かと言って彼ないし彼女達と深く接しようとは思わない。だからこそ、私が歩く時と布都が歩く時では道の賑やかさが違うのだろう。

傘をクイッと上げて陰に隠れていた布都の顔を眺める。それはまるで戦や人の死と言った、この世の影を一切知らない朝日の柔らかな光を連想させる笑みだった。普段私へ向けてくれる笑顔とはまた違う表情に、改めて惚れ直しながらもどこかちょっと悔しい面もある。もう十年の付き合いだと言うのに、まだまだ知らない事がたくさんある。

寂寥感を覚えながら民と話している布都の姿を少し遠目に眺めていると、十に満たない小さい女の子が、私の恰好が不思議だったのか傘の中身を覗き込んでいた。一瞬どうしたものか戸惑ったが、布都が優しく民に接している最中冷たくあしらうのもおもはゆい。私は少し気障に口元を上げると、手をポンと少女の頭に置いた。

 

「またね、お嬢さん」

 

「ふぇっ?」

 

これが民との正しい接し方なのかどうかは分からないが、少なくとも悪い対応では無いだろう。私が布都の元へ歩き始めると丁度布都の方も一区切りついたようで、布都は私の少し斜め前に位置取ると町歩きを再開した。

流石布都が深く関わっていた土地だけはあり、街並みの立派さは都に負けるものの活気はこちらの方があり、見慣れない店もちらほらあった。私は街並みを楽しみながら、先程民の一人が言っていた税の話題を出すことにした。

 

「それで布都、実際のところ税はどうするのですか?」

 

「神子様はどう思います?」

 

どう、か。

正直なところ、民は生活が苦しくならない程度であれば出来る限り収めるべきだと思っている。それが彼等の仕事であり義務であり、我が国の発展に繋がるのだ。だがそう言うと布都はまず間違いなく怒るだろう。

 

「…下げるべきだろうな」

 

「はい、我も同意見です」

 

思った通りの返答だが問題はこの先。税収の低下は国力の低下に繋がるのは布都も分かっているはず。今は何かと入用な時期なのだが、それよりも税を少しでも緩和するべきだと布都は言うのだろうか?

さて、どう話を進めて行けば上手く布都の考えを聞き出せるか…。素直に布都の意図が分からないと言えばよいのに、変に見栄を張ってこんなことばかりやっているから布都に勘違いされるんだよなぁ。でも今更なんでと聞くのも恰好が悪い。

とりあえず聞き出すにはまず自分の考えから言うべきだろう。現時点で思い付く税を下げるべき利点は…。

 

「全国的に広まった疫病、それに追い打ちを掛ける大戦。民達はこの二つに強い不満と恐怖を持っている。妖怪からも常日頃脅えている彼等からすれば、いくら仏教の教えを受けようともそれだけでは現状がいいとは思わないだろう」

 

私の答えに対して布都の様子はどうだろうか。内心少し冷や冷やしながら布都の表情を確認していると、ニコリと笑みを浮かべてくれたのでホッと胸をなでおろした。本音と建前半分ずつで構成された言葉は及第点だったようだ。

私はけして人格者ではないが、こうやってできる限り民の立場になって物事を考えられるだけまだ民の事を想っている方だろう。

 

「やはり神子様はお優しい方ですな。我もまあ、無論民の生活について考えてなかった訳ではないのですが、我はあくまで国力の増加の為に税を下げるべきだと考えていたのです」

 

私はけして優しい人間では無いよと、やんわりと否定しようと思ったが、続けて繰り出された言葉にそれどころではなくなった。私は無意識のうちに小さく驚きの声を漏らしていた。すると布都は軽く苦笑し話を続けた。

 

「国力の増加とは必ずしも大王の御力だけではありません。仮に大王の元にこの世のあらゆる財があろうとも、それに従う民がいなければ財は意味をなしません。極端でしたので少し言い換えると、従う民がいても民の健康状態が悪ければ国力が強いとは言えない。そう思いませぬか?」

 

国力の増加の為に税を引き絞るだけ絞って国の元に財が集まろうとも、それにより民が弱ってしまえば元も子もないということか。例えばもう遠い昔のように思える守屋とのあの戦、その時最前線で戦っていたのは当然民達だ。もし仮にあの者達の健康状態が戦の前から悪ければ、それは当然士気にも関わるし実際の戦力にも影響を及ぼすだろう。極端だと呆れた口調で言えば、おそらく布都は乾いた笑いをするだろうが、例とは大げさな方が分かりやすい。

確かに当たり前のことだが、改めて誰かの口から言われると首を頷きたくなる。

 

「これは民を戦力として、あるいは働き手として見た場合のものです」

 

「ん? その口ぶりからするとまだ何か考えがあるのですか?」

 

「はい。むしろ我にとってはこっちが本命と言った方がよいかもしれません。どう説明すればよいものか…」

 

布都は歩いたまま腕を組み、う~むと子供らしく首を傾げる。布都は昔から子供らしからぬ子だったが、時折だが見せる子供らしい仕草は大人になった今でも変わらないな。そこがまた布都の良さで、部下、友人、軍師、物部の頭領、そして想い人としての様々な一面を私に見せてくれる。その一面がある時ころりと変わる瞬間に私は何度もときめかされた。首を傾げるその姿はときめくと言うよりも、ほっこりの方がしっくりくるが。

心中で一人、布都の魅力を語っていると、噂の彼女は突然ポンと手を叩いた。どうやら上手い説明の仕方を思いついたようだ。

 

「無礼な例えになるのですがお許しください。例えば神子様が毎年十の収入を得ているとし、それしか財がないものとします」

 

「ふむふむ」

 

十では桁が足りなくないかと思ったが、こんなことで口を挟むのは野暮なので相槌だけにしておく。

 

「その十の収入の使い道ですが、年に食事に七ほど使う必要があります」

 

「食事に七も使うのですか…。それはそうしないと生きていけないという事ですね?」

 

「はい。必ず、最低でも七は使います。しかしそれでも三は手元に残る事になります。では神子様はその三の財産を何に使おうとしますか?」

 

何に使うかだと? またえらい難問が出たものだ。すぐに思い浮かぶ私が欲しいものは、やはりより多くの土地や強大な権力だがそれは話の方向性が違う。となると他に私が買っている物と言えば書物や骨董品などだが、食事に収入の半分以上を使うのなら書物や骨董品も買えないだろう。布都は遠回しに言ったが、要は私がごく一般的な民の立場ならどうするかと聞いているのだ。そうなると……収入をいったい何に使うのだろう? 一応民の暮らしはそれなりに見回っている方だと自負していたが、ここまで思いつかないとは…。

私はしばらくの間考え込んだが、結局答えが出なかったので両手を上げた。

 

「降参です。答えはなんでしょう?」

 

「正解はですね…我にも分かりません」

 

「はぁ?」

 

問題を出した側が答えを知らないんじゃ問題にならないじゃないか。そんな私の心境を察したのか、布都は手を口の前に置いて面白そうに小さく笑った。

 

「ふふっ、正確には残ったその三は使わないと言った方が正しいですな」

 

この子はいったい何を言っているんだ…。何故せっかく余った収入を全部使おうとしない……そうか。

 

「確かに考えてみればそうだ。いつ何が起こるか分からない彼等は、それを出来るだけ貯めておこうとする」

 

「ええ。もし翌年が凶作だったら、税が突然上がったら、妖怪や動物に農地を荒らされたら。そんな時の為に彼等は米を貯めておく」

 

「ごく普通の事なのに、思い付かなかったな」

 

「決して恥ずべき事ではありません。神子様はまさに国の税を貰う立場にあるのですし、すぐに気づかれただけ流石でございます。ともかく、彼等の多くは今後の為に収入の残りをなるべく貯めておくのですが…」

 

そこで私は口元に人差し指を当てる仕草をした。ここから先は可能な限り自分で考えたかったのだ。布都も分かってくれたのかコクンと頷いて口を閉じる。

話しが長くなって頭から抜けかかっていたが、この話は税を下げた場合の民の利点についての話だった。私は民を戦力的、労働力として考えた場合の話をしたが、布都はそれとは違う意図があると言って先程までの話に繋げた。

当たり前だが民達は余裕がある時に貯蔵を増やしておく。それに気づかなかったのは私が愚かだと言うのもあるが、同時に私には余裕があり過ぎるからというのもあるだろう。明日の食事に悩んだことは生まれてこの方一度も無いのだ。これ等を前提に考えた場合、税を減らせば彼等にどんな影響が出るか……すぐに一つ答えが浮かんだが余りにも簡単すぎる答えに、それが本当に正しいのか不安になってくる。こんなもの、それこそ子供だって分かるものだ。

 

「毎年の生活に、余裕ができるな…」

 

「そうです!」

 

これ以上答えを求められたら大人しく降参しようと半ば諦め感覚で、まるで前置きかのようにサラリと思いついた考えを言ってみることにしたのだが、まさかこれが本当に正解とは思わずに一瞬茫然としてしまった。

 

「そしてもし生活にある一定以上の余裕ができたのなら、彼等が一日に費やす時間にも余裕ができる事にはなりましょう」

 

生活に余裕ができれば時間にも余裕ができる、まさにその通りだ。私達が普段、今日明日の食事を探さず家に居られるのは、余裕があるからに他ならない。だが余裕が生まれたところで彼等が何をするのだろうか? まさか蹴鞠や歌を詠む訳ではなかろう。

 

「時間の費やし方は人それぞれ、それこそ一つにくくる事など到底できませぬが、ですがこう考える者は必ず出てきます。もっと米を、金を稼ぐ方法は無いか、そうすればもっと暮らしが楽になるのに」

 

ここでようやく布都の意図がハッキリと分かった。

 

「そうか! 食の余裕は時間の余裕に繋がり、時間の余裕は様々な意欲に繋がる。そしてその中の、ほんの一部でもより儲けを求める者が」

 

「ええ、その者は何らかの商売をしようと、あるいは何か金になる物を作り出そうとするでしょう。それこそ町の、強いては国の発展に繋がりましょう」

 

ごくごく当たり前で、言われたら誰でも理解できる。私が今この場で他の誰かにこの話をしても、なに当たり前のことを言っているのだと笑われる。私自身何故こんなにも単純な話にここまで驚いているのか正直分からない、分からないが胸にストンと心地よく落ちた。

 

「そしてどの者にも自由な商売ができるように、数日に一度の間隔で誰もが商いをできる場、市を開くのもよいと思っております。定期的な場を開くことでより先を見通した商いを可能にするのです」

 

布都はまるでイタズラを仕掛ける子供のように活き活きと、立てた人差し指をクルクルと回しながら話を続けるが、私は市という言葉が気になった。私の記憶が正しければ市という言葉は、青娥からもらった易経(えききょう)と呼ばれる書物に記されていたが、この国にある易経は私が知る限り青娥がくれた一冊のみだと思うのだが…。勿論私が知らないだけで易経以外の書物に記されていた可能性も十分にある。しかしキスと言った言葉やそれ以外にも布都は時折聞き慣れない言葉を使う。それ事を考慮すると……いや、これ以上考えるのは止めておこう。布都にどんな秘密があるのかは分からないが、布都が私に言わないのならそれだけ隠したい秘密なのだろう。ただ単に忘れているだけかもしれないが…。

 

「なるほど、市か。それなら様々な商いが気軽にできるようになるのですね」

 

だから私は市には深く追求せず、軽く流すことにした。

 

「はい。それからですね!」

 

そこからも布都は楽しそうに、自分が考えている政策について語っていた。

市の話から続き、金貸しの話。ある一定以上の利益を得られる商いをする将来の有望な者には金を貸し、より大きな商いをやる機会を与えるもの。

今度はその金の話から続き、今も一応貨幣は存在するがそれが世に広く使われてはおらず、物々交換が主である。だが物々交換の場合どうしても円滑に取引が行かない場合もあるので、布都は貨幣をより広く進めるために、金と貨幣を交換できる仕組みを作るのもよいと言った。私達天皇家の元にある程度の貨幣を持ってきた場合、それを金と交換できるようにする。そうすることで貨幣に確かな価値を与えるらしい。正直私には何を言っているのかよく分からなかったが、この話をする初めに、これは我等が存命中には不可能でしょうがと言っていたので、あくまで頭の中で思い描いているだけのようだ。それでも貨幣の普及もまた国力の増加に繋がるようである。

 

「あっ、申し訳ありません。我ばかり一人で話して」

 

「構いませんよ。布都の話はとても面白いものですから。他には?」

 

「えっと、安全に隋に渡る事ができるようにする大きな船の開発や、各地の穀物や果物の種を集め、それを各地へ分配することも曖昧にですが考えております。前者は隋への行き来だけでなく、海路を使用した国内の取引、そして漁業の発展にも繋がります。後者は栽培に向いている地を片っ端から当たる事で、一部でしか生産できないものをより多くの場所で生産できるようにさせる為です。可能であれば、隋から取り寄せた食べ物も、食すより先に各地に広めて生産を可能にすることがよいと思います」

 

なるほど。隋に渡る為に質の高い船を作る事は大事だと考えていたが、後者の発想は無かった。我等は立場上、命令を下せば季節のものであれば何でも食する事ができるが、民は遠方の名産品を取り寄せて食べることはできない。もし各地で生産できる食物の種類が豊富になれば、民達の食生活も一段階上がり、それもまた目に見えない利点に繋がるのかもしれない。

 

「それとこれは我が直に、気長にやるつもりですが、勉学の機会を少しずつではありますが民に与えるつもりです。読み書きとまではいかずとも、世がどのように動いているか、どのような職があるのか、どのような政策があるか。そういった、ものを知る機会を与えればそれだけ民の発想も豊かになり、思わぬ発想が生まれるやもしれません。こんなところでしょうか」

 

「学ぶ機会ですか。学ぶ楽しさを知る者として、それは是非手伝いたいです。しかし今布都が言った話を叶える事ができれば、この国はかなり変わりそうね」

 

「はい。ただ、多くの人間は大きな変化を拒みます。安定した日常を求めるのが一般的であり、神子様のように常に高見を目指す者は少数。いくら我等が力を持とうとも、いきなりあれやこれやと変えていけば不満を抱く者が現れるでしょう」

 

「唯でさえ戦が終わったばかり。今すぐ税を減らし民に勉学の機会を与えたところで反感を買うだけ。手近なところから行くなら市や船の開発、それと各地に寺院建てることか。それでもかなり忙しいじゃないか」

 

次から次へと出て来る私達がやるべきこと、その多さと難解さに私は苦笑交じりに言った。

私も布都も口にしなかったが他にも道の整備や港の建設、特にここから博多へと続く道は人が通りやすく妖怪や山賊に襲われることが多く、その辺りについても対策を取らなくてはならない。

 

「大丈夫ですよ」

 

「そうか?」

 

「はい。我と神子様が力を合わせれば、我等一代でこの国を隋より強い国にすることも、けして不可能ではありませぬ」

 

布都はドンと自分の胸を叩き、してやったりといった表情で、夢物語のような言葉を放った。私は隋の事は書物でしか知らないが、それでも途方も無く強大な国というのは重々理解している。だからこそ私の先祖は隋と交易をするために仏教を広めようとしたのだ。そしてようやく隋と交易ができるようになったと思った矢先、この子は隋を超えると言い出した。

やはりこの子は、布都は面白い。

 

「ふふっ、それはまたえらく強大な山ですね」

 

「何事も目標は高く、そうしなければ我等ではアッサリと超えてしまいます」

 

そうかもしれないな。守屋との戦も、様々な障害や予想外の出来事があったが私達はなんとか無事に超える事ができた。あの時のように、また布都と一緒に大きな山を登るのも面白い。

 

「生憎私は布都と違って目の前に山があれば登るのではなく壊しますから、一緒に山登りはできませんね」

 

「むぅ。神子様のイジワル」

 

「フッ、よく言われるよ」

 

 

 

結局私達は日が暮れるまで語り合い、互いの意見を言い合った。布都の告げた言葉の多くは、きっと私達が生きている間に達成することはできないだろう。仮に達成したとしても、それはきっと理解されず、受け入れられることない。それでも私達は、今の世に何が必要なのか、何をすればこの国が大きくなれるのか。私が布都を押し倒すまで、会話が途切れることはなかった。




今回神子様が市について触れました。実際どのくらいから使われたか分かりませんが、市と調べるとその易経という道教の本が出てきたので描写にしてみた感じです。
で、当然ですが作中には市以外にも当時使われていない言葉がたくさんあります。どれほどリアリティを求めるかは人によって自由ですが、私は言葉まで当時の言葉に制限して書いてはおりません。
とりあえず布都ちゃん以外は横文字使わない、決めているのはこれくらいです。それで時々気になった単語を調べて、それが作中で使えそうならちょろちょろっと入れていくスタイルでやっております。



一度でいいので内政ものを書きたかったです。
書きたいにしろそうでないにしろ一話は書くべきだと思っていたので丁度よかったです。
このくらいの時代に印刷技術や紙の大量生産技術持って転生したら下手なチート能力よりチートだと思う。



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