やはり比企谷八幡は捻くれている。   作:秋乃樹涼悟

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お気に入りを消去されると、結構きますね。精神的に。



気をとりなおして、小町の合格祝い編をお送りしたいと思います。
でもその前にちょっとだけいろはと八幡のいちゃいちゃ入れます。
どんどんぱふぱふー。


結局、比企谷八幡は感謝している。

なんとか一色も来たし、なんだかんだで元の一色に戻ったようだし、問題は解決したらしい。

 

そういえば平塚先生も来るとか言ってたな。

平塚先生が来ると時々残念な空気になるんだよなぁ。

早く誰か貰ってあげて!ちょっとおっさんぽいけどいい人だから!

 

我らの天使、戸塚は部活が少しあるらしく、遅れはするが来てくれるそうだ。

と、戸塚ーー‼︎

思わず叫びたくなるあまりの可愛さ。

戸塚まじ天使。

 

 

ふと気付く。

ケーキは雪ノ下が作ってくれたがお菓子や食べ物、飲み物は準備していない気がする。

 

大丈夫。まだ戸塚は来ない。まだ間に合う。

一応念のため、雪ノ下に確認してみよう。

 

「なあ雪ノ下、ケーキ以外にはなにも準備してないよな?」

「ええ、そうだけど」

「だよな…」

 

いつもはカラオケとかだったから食べ物とかの準備し忘れるのも無理ないか。

どうしようか、ケーキだけではなんか味気ないし。

 

「せんぱい、食べ物とか飲み物とか買いに行きましょう。一緒に」

「そうは言ってもな。金がない」

 

こんなことなら親父から金もらっときゃよかった。

うちの親父は小町のことならすぐ金出すからな。ははは。

 

「お金がないなら経費で落とせばいいじゃないですか」

「生徒会長がそんなことしていいのかよ?」

「大丈夫です。バレません」

「さらっと恐ろしい生徒会長さんですね。いろは先輩」

 

俺はとんでもないやつを生徒会長にしてしまったのではないかと後悔した。

未来の総武高校がたまらなく不安です。

 

「まあいいか、とりあえず俺買い物行ってくるわ。金は後で親父からふんだくるから気にしなくていい。ちょっといってくる」

「せんぱい、私も行きます」

「いや、ひとりでいいんだが…」

「いいじゃない。一色さんも居てくれた方が安心だわ」

 

雪ノ下、それはどういう意味なんですかね?

一応俺の方が歳上なんですけど。

 

そういえば一色、誕生日4月だったな。

奉仕部でなんかしてやるか。

 

「ほらほらお兄ちゃん、早くしないと時間なくなっちゃうよ。いろは先輩、お兄ちゃんをよろしくです」

「任せて小町さん。ほらせんぱい、行きますよ」

「わかったからそんなに引っ張るな!」

 

やはり俺の後輩のあざとさはまちがっている。

 

 

 

 

 

やっとせんぱいとふたりになれました。

雪ノ下先輩と小町さんのおかげですね。

小町さんとは仲良くしておいた方がよさそうですね。

後で連絡先交換しておきましょう。フフフッ。

 

 

まあ今はお買い物が先ですね、せんぱいと一緒に。

 

 

「なあ一色、そろそろ離してくれないか。なんか恥ずかしいんだが」

「ああ、ごめんなさい」

 

私ってば、ずっとせんぱいの手握りっぱなしでした。

出来ればずっと握っていたかったですけどね。

ちょっと残念です。

 

 

とりあえず近くのスーパーで済ませましょう。

 

「小町さん可愛いですよね。とてもせんぱいの妹とは思えないほど」

「まあな。小町は可愛過ぎるまであるからな。悪い虫がつかないように注意しないといけないレベル」

「シスコン…」

 

もう小町さんに嫉妬しちゃいます。

小町さんが羨ましいです。

 

 

「一色、その、あの時は悪かったな。その寝ちまって」

 

?…ああ。せんぱいはおそらくデートのときのことを言っているのでしょう。

 

フフフッ。せんぱいが悪いんですよ。ほんとに。

私の前で寝ちゃうんですから。

まあまた寝てもらってもいいですけどね。

 

「そういえば、まだお願い言ってなかったですね」

「そうだったか?あれもう期限切れじゃないか?」

 

相変わらず捻くれてますね。せんぱい。

女の子のお願いに期限なんて存在しませんよ。

 

「せんぱい、また私とデート、してくださいね」

 

上目遣いで切実に。それでいて可愛く。

せんぱいはちょろいですね。

ほら、顔が赤いですよ。

 

「…次は絶対卓球負けねぇ」

「次のお願いはなんにしようかな」

 

私と付き合ってくださいとか言ったら付き合ってくれますかね?

 

「勝つ前提かよ」

「当たりまえです。せんぱいちょろいですからね」

 

ちょろいはずなんですけどね。

やっぱり捻くれてるのが面倒です。

 

まあそんなせんぱいがいいんですけどね。

 

 

 

 

「ただいまで〜す」

「疲れたー」

 

一色、明らかに買い過ぎだろ、これ。

 

「一色さん、比企谷君。おかえりなさい」

「ごみぃちゃん、おかえり」

「ヒッキーおっそい」

 

おかえりなさいってなんかいいな。まあ由比ヶ浜はただの文句だったけどな。

由比ヶ浜にもおかえりなさいって言って欲しかったな。

 

「比企谷、すまんな。私ももう少し気を使えていればよかったんだが」

「平塚先生は自分に気を使った方がいいとは思いますけどね…」

「比企谷。なにか言ったかね」

 

怖い。手に包帯巻き始めた。

 

「八幡、遅れてごめんね」

 

と、とつ、と、と、戸塚ー‼︎

 

「大丈夫だ全然待ってない。むしろちょうどいいまである。戸塚、ジュースなに飲む?」

「せんぱい、私ミルクティー飲みたいです」

「いや、一色にはきいてないんだが」

 

 

 

 

 

 

「そ、それでは、あー、小町の高校受験合格を祝って、きゃんぱい」

「「「「「「「乾杯‼︎」」」」」」」

 

「やはりこういうとき、噛んでしまうのね。噛み谷君」

「言うな、誤魔化そうとしたのに…」

しょうがないじゃん。ぼっちはこういうこと基本的にしないんだから。

 

「ささっ、みなさん飲みましょ」

「そうね、今日は小町さんのお祝いだものね」

「いろは先輩、ささっどうぞ。いろは先輩とたくさんお話ししてみたいです。…未来のお義姉さん候補」

 

小町はすぐ人と仲良くなろうとするな。

まあいいことだとは思うけどね。

俺がこんなだし。

 

「ゆきのん、これ食べてみようよ」

「由比ヶ浜さん、わかったから。近すぎるわ…」

 

こっちは相変わらずゆりゆりしてるな。

見ていて眩しいよ。おじちゃんは。

 

「いろは先輩、お兄ちゃんとはいつ知り合ったんですか?」

「えっとねぇ、去年の秋くらいかな、あれ冬だったっけ」

「…去年で既にお義姉さん候補が新たに出てきていたのか…」

 

小町ちゃん、お兄ちゃんの知らないところでなにを取り調べしているのかな?

 

まああんまり知らない方が身のためだな。

 

「八幡。これ一緒に食べない?ひとりじゃ食べ切れそうになくて」

「ああ!もちろん」

 

なんなら戸塚を食べたいまである。

戸塚が、食べながら戸塚を、食べたい‼︎そうしたい‼︎

 

やばい、戸塚が可愛過ぎて俺が喰種になりそう。

 

戸塚は僕のだぞ‼︎

 

「八幡は面白いね」

 

戸塚のニコッと笑ってスマイル。

可愛過ぎてドキドキする。

これ死んじゃうやつだ‼︎

 

 

 

 

「比企谷、今回の祝いは君が提案したそうだな。それもここでしたいと」

 

ひとりMAXコーヒーを飲んでいると平塚先生が話しかけてきた。

 

「ええ。そうですけど」

「君もまた少し変わったな」

 

こういうときの平塚先生はとても魅力的だと思う。

まあ普段が残念だからそう見えるだけかもしれないが。

 

「どうなんですかね。ただ、小町に、この部を改めてちゃんと知ってほしいと思っただけですけど」

「…誰かに知ってほしいと思えるものや居場所を持てるようになったのはなかなかの進歩だと思うがね」

 

もし、俺が奉仕部に入っていなかったら、今頃どうなっていたのだろうか。

時々考えることがある。

 

自分が変わった自覚はないが、きっと、違う自分なのだろう。

 

こいつらとも会話することすらもなかっただろう。

 

平塚先生には、やっぱり感謝している。




人が多いと書きづらいですね。

近いうち、またデートの話書きます。

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