東方忘世語   作:プニタニオ

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投稿!!

今回は紫の過去編!!
番外編的な感じだと思いますが…

話だけだと分かりづらいので章で区切りました!
分かりやすくなると良いのですが…

それではどうぞ!!


2章 忘れられた世界
16話 紫の過去


パラ…パラ…

部屋に紙が擦れる音が静かに響く。

表紙にはミミズの様な字で『にっき』と書かれている。

「懐かしいわね…」

懐かしむ様な顔をしていたが声は悲痛の様に震えていた。

「あの頃は…本当に楽しかったわね…無邪気に笑って、遊んで…」

最近、涙腺が緩くなったのかすぐに涙が出るわね。

本当、嫌になるわ…

記憶が蘇る。

パタンと日記帳を閉じた。

「少し、昔話をしましょうか…」

自分一人しかいない部屋で、誰かに話しかけるように、紫は語りだす。

 

約80年前…

 

「お母さん!」

私はバタバタと足音を立てて駆け寄る。

「紫、どうしたの?」

紫の母、『八雲 赤』(やぐも せき)は少し驚いた顔で紫に問う。

「どうしたじゃないよ!引っ越しするって本当なの!?」

「本当よ。ここの土地じゃ作物が育たないのよ。人里の近くに良い土地があるからそこに行くのよ。」

それを聞いて心底紫は喜んだ。

「やったぁ!友達出来るかな!?」

目を輝かせている紫を見て赤は笑う。

「貴女みたいな子はすぐに出来るわ。」

「本当!?楽しみだなぁ!!」

「明日出発するから準備して寝なさい。」

「わかった!!」

紫が廊下に出て自分の部屋へ向かった。

「あの子ったら…」

半分呆れた顔になって赤は溜息を漏らす。

「仕方がない。俺も昔は引っ越しが楽しみだったさ。」

紫と入れ替わるように父、『八雲 青』(やぐも じょう)が笑いながら入ってきた。

「貴方に似たのかしらねぇ?」

「さぁ?知らん。」

互いに笑った。しかし、赤は笑顔が消えた。

「本当に大丈夫なの?」

赤が不安そうに言った。

「もしもの為にここに空間を繋いでおく。」

「えぇ、分かったわ。」

 

「お母さん!!お父さん!!早く~!!」

「こら!待ちなさい!」

紫が先々進んでいく。

それを赤が追いかける。

その光景を見て青は笑う。

「貴方も笑っていないで捕まえて!」

「はっはっは!紫は元気だなぁ!」

紫が振り返って笑顔になる。

「だって楽しみなんだもん!友達をたくさんつくるんだよ!」

「それは良い。だが紫?そんなにおてんば娘だと出来ないぞ?」

えっ!と紫は声を漏らす。

「友達を作りたいならまずは良い子に大人しくしていることだ。良いな?」

「うん!」

元気よく返事をして赤の手を握り青のもとへ向かう。

三人で楽しく会話しながら新しい家へと向かった。

 

「着いたぞ。」

数十分して着いた。

「新しいお家だ!」

すぐさま紫は中へ入り暴れだす。

「こらこら、さっきお父さんが言ったことを忘れたのか?」

紫の動きがピタッと停止し、ゆっくりと正座する。

「えらいぞ。それじゃ、荷物を解くとするか。」

何処からか空間が出てきてそこから鞄類が落ちてくる。

手分けして荷を解き、家具を設置した。

 

全てが終わったのは日が落ちる寸前の刻だった。

「今日は早く寝て、明日に隣の人に挨拶しに行くぞ~。」

青が背伸びをしながら言った。

「そうしましょうか。それじゃ、私は夕飯を作るわね。紫、貴女はお父さんと先にお風呂に入ってきなさい。」

「はーい!」

三人は揃って家に入っていった。

 

「ふぅ…いい湯だなぁ…」

「そうだねぇ~…」

紫と青は湯船でゆったりな時間を過ごしていた。

「そういえば、隣の家の人はお父さんの知り合いなんだよ。紫よりいくつか上だけど優しい男の子がいるから仲良くなれるぞ?」

「えっ!!男の子!?」

紫の顔が真っ赤になる。

やれやれと青が頭を掻く。

「お前は男に対してはかなりの恥ずかしがりやだからなぁ…まぁ大丈夫だろう。」

その言葉が紫に聞こえていたのか分からない。

何故なら、顔を真っ赤にしながら湯船に沈んでいたからである。

「どこまで恥ずかしいんだか…」

青は呆れながら沈んだ紫を抱いて浴室を出ていった。

 

その後、私は目を覚まし赤と青に夕食の時に入浴中の事を茶化された。

拗ねながらも私はその少年に会いたいと思っていた。

それが私と少年、和希(・・)との出会いだった。




どうでしたか?

新たに紫の両親が登場!
紫は赤と青で出来るので、それを元にしましたw
改めて、八雲 赤(やぐも せき)と八雲 青(やぐも じょう)です!!

80年前なのに和希が少年…
それは何故なのか

紫の幼き記憶
そして紫と和希の出会い
彼女らの過去とは一体…?

いっとき、過去と現代を混ぜながら進ませるつもりです‼︎
話の進みが遅くなると思いますがご了承ください…w


それではまた次回!!
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