東方忘世語   作:プニタニオ

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UA600突破!!
いつも見てくださる方、初めて見る方、ありがとうございます!!

今回は外の世界メインではないです…
すみません…


それではどうぞ!


21話 それぞれの思い

ルーミアを連れて外の世界の博麗神社に着いた。

「ここは…?どこなの?」

ルーミアがキョトンとしている。

「博麗神社だよ。ここから来たんじゃないのか?」

「ううん。気づいた時にはもうこの世界にいた…」

「元々、幻想郷にいたんだろ?」

「うん。」

なら幻想郷で操られて誰かがここに連れてきたってのが大方正解だろう。

でも何のために…?

「かずき~?どうしたの~?」

ルーミアが不思議そうに覗いてきた。

「いや、なんでもない。」

今は良いか…

「紫~、起きてるかぁ~?」

水晶玉を取り出して呼びかける。

≪ごめんねぇ~、今紫はいないのよ~。≫

水晶玉から見知らぬ女性が浮かび上がってきた。

≪あらあら、誰だって顔をしているわね。私は西行寺 幽々子よ。宜しくね和希君。≫

「名前知っていたんですね。」

≪紫から聞いているわ。可愛い子だって。≫

あのスキマ妖怪は何話してるんだ…

「まぁとりあえず、宜しくお願いします西行寺さん。」

≪幽々子でいいわよ~。≫

「分かりました。」

≪そうそう、紫がいないからまだこちらへ戻る事が出来ないのよ~。だからもう一つやってもらうわ。≫

「紫が言っていたもう一つの事ですね。何を調べればいいんですか?」

≪そちらの世界で最近起きた事件よ。≫

一瞬だけだが幽々子の顔が真剣になる。

「分かりました。」

≪出来たら現地に行って詳しく調べてくれると助かるわ。≫

「それは良いのですが、ルーミアはどうします?」

≪そうねぇ~。貴女はどうしたいの?もし帰りたいと言うならかなり時間はかかるけど一人ぐらいはこちらに来ることは可能よ?≫

ルーミアが俺の顔を見る。

「私も行く!!助けてもらったお礼をする!!」

≪あらあら、ずいぶん懐いているわね~。特に人間は捕食対象だから懐くとは想像もしていなかったわ。≫

それを聞いて俺は苦笑いをする。

「それじゃ、行ってきます。出来るだけ調べてきますね。」

≪宜しくねぇ~。≫

そう言って水晶玉から姿を消した。

「改めて、宜しくな。」

俺はルーミアの頭を撫でる。

頬を少し赤らめてコクンと小さく頷いた。

 

「あの姿…」

身体の震えが止まらない。

自分でも解っている。

「恐怖、しているのよね…そりゃそうよ…あんな姿二度と見たくなかったんだから…」

私から、命と、家族を奪った悪魔…

「貴方が今は忘れられた者だとしても許すことはしない。私は貴方を死に誘う為にこの能力を身に着けたのよ…私は貴女たちの手伝いはするわ。けれど後々、敵同士になるようにね。そのくらいは解っていて貴女はやっているのでしょうね。」

持っていた串団子が串ごと腐っていく。

「紫、覚悟を決めて頂戴。」

腐った串団子を皿に置いて立ち上がる。

「人間に恋した大妖怪と悪魔を憎む亡霊、いったいどちらが勝つのでしょうね…」

その言葉が静かに響いた時には、そこに幽々子の姿は無かった。

 

同時刻頃…

 

「はぁ…はぁ…」

ここは嫌いだ。

理由は能力が発動しないからである。

だが今そういうことはどうでも良い。

「久しぶりね…」

目の前の人物に言う。

背を向けている為、顔が見えない。

しかし、見えなくても分かる。この人物が誰なのかを…

「遅かったな。結構待ちくたびれたぞ、紫。」

はっきりと聞き取れる。

声量があり、芯のある声。

「私は離れて行ったと思っていたのだけれどね。」

声が自然と荒くなる。

「許さないわ…何故そこまでする必要があるのか…」

目の前の人物が振り返る。

そこには複雑な顔を浮かべていた。

「はっきり言って頂戴、お父様。」

一呼吸置いて父、八雲 青は口を開く。

「幻想郷の平和を取り戻す為に仕方のないことなんだ。」

「ふざけないで!!幻想郷の平和?貴方はただ消えるのが怖いだけでしょう!?冗談も程々にしてくれる!?あの子は…!あの人は!!貴方の駒じゃない!!」

はぁはぁと荒い呼吸になる。

青がまた口を開く。

「そりゃあ怖いさ。だが俺だけじゃない、お前や幻想郷の人々、下手したら世の全てが消えるんだ。あの子が母親の能力を持ってしまったら終いなんだ。だからあの子だけでなく、あの家族自体を消すしかない。」

その言葉を聞いた瞬間、何かが弾けた。

「ふざ…けるな…」

握った拳がギチギチと鳴る。

「書き換えてやるわ…今を、未来を!!」

「お前、まさか…過去に行くつもりじゃないだろうな?」

握った拳から赤い筋が出来、重力に耐え切れなくなったのか一つぽたりと滴が落ちた。

「そのまさかよ…親友が…愛する人が助かるのなら、何だってやってやるわ。」

「そうか、お前も母さんに似て頑固者だな。」

青の後ろに隙間が現れる。

「少しヒントをやる。今と過去を一瞬でも切り離すことが出来たらどうなるんだろうな。」

そう言って青は隙間の中に消えていった。

 

「貴方、本当に良かったの…?」

「なんだ?俺達の娘だ、心配ない。」

青は一つ溜息を吐く。

「だが、心は何時まで経っても成長しないな…」

「昔の貴方みたいね。恋人の為なら自分の危険も省みずに行動する。」

二人は苦笑する。

「まぁ信じてやろうじゃないか。」

「ですね。ところで、手紙の内容は何だったの?」

青は頭を掻く。

「あれかぁ。」

 

 

愛する娘、紫へ

調子はどうだ?ちゃんと飯は食べているか?

まぁ前置きはこれぐらいで本題に入る。

俺は和希君を殺す。幻想郷の平和の為だ。

もし不満があるなら話に来い。

父親、青

 

 

「…話がしたかったのなら普通に言ってくれれば良かったのに…この場所で話がしたかったって…」

丁寧に折り、封筒の中に入れる。

「自分達を敵対させて守るように仕向ける…本当、馬鹿な両親ね…」

ここは嫌いだ。

理由は能力が発動しないからだ。畳や囲炉裏の匂い、この息苦しい空気が懐かしく、能力が発動出来ないからだ。




どうでしたか?

また複雑になってきましたねぇ~
大変ですw

紫の両親が再び登場しました!
と言っても父親メインでしたけどw


今と過去を切り離すとはどういうことなのか…
少しずつ明らかになっていく謎!


誤字脱字等があればご指摘お願い致します。
感想や評価もして下さるととても嬉しいです…


それではまた次回!!
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